色選びにこだわった家

1LDKの社宅にお住まいだったS様ご夫妻は、2022年6月頃からお住まい探しをスタート。

「住宅を購入してリノベーションした会社の後輩から、子どもが生まれる時期と引越しが重なって大変だったという話を聞いたのが、住宅購入に向けて動き出したきっかけです。先に引越しをして落ち着いて過ごせるスペースができてから、その先のことを考えたいと思いました。 新築マンションや戸建なども検討しましたが、お互いの職場に行きやすいところで、中古マンションを買って自分たちらしく過ごせる家を見つけようと、中古マンションリノベーションという選択肢に落ち着きました。」（奥様）

この物件に辿り着くまでには、中古マンションを10件ほど内覧されたそうです。

「気に入った物件が2つあったのですが、どちらもローン審査や申込みのタイミングでタッチの差で買い逃してしまったんです。物件探しはそういうものだと分かりつつも、こんなに早いものなのだと実感しました。改めて自分たちの中で購入を決意する判断基準を考え直し、少し日を空けて最初に内覧に来たのがこの物件でした。同じ日に他の物件も内覧しましたが、担当の方から『夕方もう一度見に来てみますか？』と言っていただいて、夕方改めてここを見に来てみたんです。そのときのバルコニーから見える夕景がとても綺麗で、この物件に決める最後の一押しになりました。部屋の広さがあり、もともとリフォーム済物件として売り出されていて洗面台やトイレが新しいものに交換されていたので、住むイメージもしやすかったです。玄関ホールと洗面室、キッチンを回遊できる間取りも気に入りました。」（奥様）

リノベーションでは、リビングダイニングに書類や文房具、薬などを収納できるスペースが欲しいというご希望で、収納付きのキッチンカウンターを造作し、キッチンの奥にはカップボードを新しく設置しました。

「物件購入の段階でキッチンは下がり天井になっていて床も張り替えられていたので、天井と床をベースに新しく設置するカップボードやカウンターの色を考えました。最初は色も形も何を選んだらいいのか、選んでみたものの本当に合うのかも分からず、このグレーの色に辿り着くまでに時間がかかりました。結果的に全体が調和する良いグレーが選べたと思います。」（ご主人）

「カウンターとカップボードの面材はどうしても色を合わせたいと思っていました。他にもベージュ系や木目も見ましたが、全体の雰囲気とマッチするかどうか悩んで、このグレーに決めました。カウンターは、ダイニングから見たときにキッチンの水栓が隠れる高さに造作してもらいました。」（奥様）

ダイニングキッチンは木とグレーが調和したナチュラルなテイストに、リビングは木を中心にカジュアルなテイストに仕上げています。リビング壁面のTVボードは、ご主人がDIYで設置されたそうです。


玄関を入って最初に目に入る建具はもともとオーク色でしたが、お部屋全体のアクセントとなる黒を採用し、すりガラスのあるデザインにしたことで光を取り込んで重すぎない印象にしています。

「先のことを考えて、完璧にリノベーションしようと思うと大変だと思います。今後の生活スタイルや好みが変わったり、家族構成が変わったりもすると思うので、『今すべて決め切らなくても、そのときの状況に応じてまた内装を変えたら良い』と考えたらリノベーションのハードルが下がりました。ダイニングと隣接する和室を洋室に変えてワークスペースにすることも考えましたが、今後子育てするかもしれないと考えたときにこういうスペースがあると便利ですし、親が泊まりに来たときは布団を敷けばすぐに寝られます。子どもが大きくなって子ども部屋が必要になったときに洋室に変えてもいいですし、リノベーションを通じてそういった将来のことを考えることができました。」（奥様）

また、リノベーションするまでの間に自分の好きなイメージを膨らませておくことが大切と話すS様。

「インスタグラムやピンタレストで、ひたすら好きな空間やインテリアの画像を保存していました。見返した時になんとなく統一感があったり、自分はこんな雰囲気が好きなんだと気が付いたりして、いざリノベーションするとなったときに、その中から探せる状態になっていたのは良かったと思いました。他にもリノベーションに関する本や雑誌を7～8冊ほど購入して読みました。何から始めればいいのか分からない状態でしたが、本や雑誌は情報が網羅されているので、大まかな流れや雰囲気の違いを把握するのに役立ちました。」（奥様）

「以前は物を片付けるのに苦労したり、何かしたくてもスペースがなかったりと不便なことがありました。今は生活の自由度が高くなって、毎日帰宅するのが楽しみです。」（ご主人）

「仕事の日も休みの日も、できるだけ家で過ごす時間を増やしたいと思うようになりました。以前は家具を買うにしても長く使う前提で買っていませんでしたが、今は自分たちでひとつひとつお気に入りのものを選ぶようになり、新しい楽しみが増えました。やっと落ち着いて住めるようになったので、家族や友人を招いて楽しく過ごしたりご飯を食べたり、そういう場所になったらいいなと思っています。」（奥様）