住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション
最終更新:2023年3月20日

リノベーション向き物件の上手な選び方
特徴や注意点も徹底解説

中古住宅を自分好みにリノベーションする人が増えています。そこで、リノベーションしやすい物件はどのような点に注目して選べば良いのでしょうか?この記事では、リノベーション向き物件の上手な選び方や注意点、探し方について解説します。

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リノベーション向き物件とは?

マイホームの購入を検討するとき、まずは新築住宅にするか中古住宅にするかを選ぶことになるでしょう。中古住宅は新築住宅に比べて売出し数が豊富なため、希望のエリアで探しやすい、利便性の高い立地の物件が多い、予算に合った物件を見つけやすいといったメリットがあります。

しかし、中古物件は内装や設備が古いほか、築古になるほど現代のライフスタイルに合わない使いづらい間取りが多いもの。そんな物件でも、入居前にリノベーションすることで新築住宅同様に一新することが可能です。理想の住まいを手に入れるためには、リノベーション向きの物件を選ぶことがポイントになります。

中古物件をリノベーションする3つのメリット

家がほしいとき、中古物件を買ってリノベーションするほかにも、新築マンションを買ったり注文住宅を建てたりといくつかの方法が考えられますよね。それらの選択肢と比べると、中古物件のリノベーションには次のようなメリットがあります。

メリット1:物件購入価格が抑えられる

一つ目のメリットは、新築に比べて購入価格が抑えられること。不動産流通推進センターの調査によると、2022年8月の首都圏の新築マンションの平均価格は6,102万円、中古マンションの平均価格は4,280万円です。リノベーション費用を入れても、中古物件のほうが費用を抑えられることがわかります。

メリット2:物件の選択肢が広がる

二つ目のメリットは、物件の選択肢が広がること。新築マンションがなかなか出てこない人気の立地でも、中古物件なら手頃な価格で手に入れられることがあります。リノベーションをすることで、間取りや内装は自由に変えられるので、立地や広さを重視した物件選びができるのもメリットです。

メリット3:自由な間取りや内装が叶う

三つ目のメリットは、好みの間取りや内装に変更できること。新築マンションでも販売時期によってはいくつかの間取りプランから選んだりオプションを追加したりできることがありますが、限られた選択肢から選ぶことがほとんどです。とことん自分の生活に合わせた間取りにしたい、好きなインテリアにしたいといった希望がある方には、物足りなく感じるかもしれません。一方で中古物件+リノベーションであれば、構造や管理規約による制限はあるものの、ある程度自由に間取りや内装を決めることができます。

リノベーション向き物件の特徴

リノベーション向きの物件の特徴を、戸建てとマンションに分けて解説します。

リノベーション向きの戸建て

○新耐震基準かどうか
住宅を建てるとき、建築基準法で定められた水準を満たす設計内容で建築確認を申請し、許可を受ける必要があります。これまでに起きた震災をきっかけに法改正が重ねられてきましたが、1981(昭和56)年に大きな変更があったことからこの年よりも前の基準は旧耐震基準、後の基準は新耐震基準と呼ばれています。リノベーションを前提に中古戸建を購入するなら、新耐震基準の物件がおすすめです。

【旧耐震基準】中規模地震(震度5強程度)の揺れで建物が倒壊しない強度
【新耐震基準】大規模地震(震度6〜7程度)の揺れで建物が倒壊しない強度

建築年については1981年が目安となりますが、正確には1981年6月以降に建築確認を受けた建物が新耐震基準です。そのため、1981年以降に竣工(完成)した住宅でも、旧耐震基準のものがあります。

○木造在来工法は補強工事しやすい
木造在来工法の戸建ては、スケルトンリノベーション(建物の構造以外を可能な限り解体して行うリノベーション)の際に、補強工事がしやすいです。耐震性能の不足や構造部に経年劣化・傷みなどがある場合、柱や梁に補強金具を取り付けて強度を高めることができますし、必要に応じて柱自体を強度の高いものに入れ替えることもできます。

○敷地や周囲に余裕がある
敷地やその周囲に余裕がある戸建てのほうが、リノベーションに向いています。工事中は敷地内に資材を置いておいたり、工事車両を駐車したり、何かと場所が必要になるからです。敷地に余裕がない場合は、資材置き場や駐車場を別途借りる必要があり、その代金はリノベーション費用に上乗せされます。また、リノベーションの内容によっては工事車両を建物に横付けする必要がありますが、住宅の立地上(住宅密集地など)それが難しい場合は、特殊なクレーン等が必要になり費用が上がります。

リノベーション向きのマンション

○管理規約による制限が厳しすぎない
戸建てになくマンションにあるもののひとつが、管理規約です。管理規約のなかに、リフォーム・リノベーションに関する項目が掲載されているので、確認しておきましょう。そのなかで、リノベーションで使用する建材や間取り変更に関する制限が設けられていることがあります。制限の内容が厳しすぎる場合、希望のリノベーションが実現できない可能性が上がるため、リノベーション向きではないといえるでしょう。

○ラーメン構造の建物
マンションは鉄筋コンクリート造や鉄骨造で建築されていますが、さらに壁式構造とラーメン構造に分けることができます。壁式構造は壁で建物を支える構造、ラーメン構造は柱と梁の枠で建物を支える構造です。壁式構造は柱や梁が室内に出っ張っていないため、すっきりとした空間が保てるというメリットがある一方、建物を支える壁(構造壁)をリノベーションの際に撤去することができません。ラーメン構造は太い柱や梁が目立ちやすいのですが、壁をすべて撤去して完全なスケルトン状態にしやすいです。このように、大きな間取り変更がしやすいラーメン構造のマンションのほうが、よりリノベーション向きと言えます。

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リノベーション向き物件の上手な選び方

希望の間取り変更ができる構造か

例えば「この壁を撤去して広い空間をつくりたい」という希望があるとき、その壁を撤去することが建物の構造上可能なのか、マンションの場合は管理規約による制限も加えて確認しましょう。間取り変更が可能かどうかを正しく判断するためには、物件探しの時点からリノベーション会社に相談しておくのがおすすめです。

資産価値が落ち着いているか

新築住宅は人が入居した瞬間から中古住宅となり、資産価値が下がっていきます。築浅ほど資産価値は急激に下がりやすく、築10年ほどまでは下落率が高く、その後築年数が経過するほど下落率は緩やかになり、築20年ほど建つとそれ以降はほぼ横ばいとなります。そのため、価格が十分に下がった物件を選べば、急激な資産価値の目減りを防ぐことができます。

耐震性能を確認する

中古住宅の耐震性能を判断する目安となるのが、建築年が1981年以前かどうかです。1981年以前の旧耐震基準の建物は、担保価値が低いと判断されやすく、金融機関によっては住宅ローンが借りられない場合があります。また、ローンが利用できても住宅ローン控除が利用できない可能性もあるため、注意が必要です。ただし法改正により「耐震基準適合証明書」があり一定の耐震性能があることを証明できれば、住宅ローン控除が利用できることになりました。

構造の劣化や傷みがないかどうか

基礎や柱など、建物の構造部分に劣化や傷みがある場合は、補強工事をする必要があり、そのぶんリフォーム費用がかさみます。なかには一見キレイに見えるので物件を購入したのに、いざリノベーションのために解体をはじめたら内部が傷んでいたというケースもあるため、専門家による判断を受けるのがおすすめです。ただしマンションの場合、構造は共用部分にあたるため、劣化や傷みがあっても補強工事を個人で行うことはできません。

売り主が居住中かどうか

売出し中の中古住宅のなかには、まだ売り主が居住している場合もあります。中古住宅を売却するとき、クロス張り替えなどの表層リフォームを施して、その分の費用を少し上乗せして売り出す人もいますが、居住中であればそのような工事はしていないということになるはずです。リノベーションをするのであれば、表層リフォームは不要ですので、無駄のない買い物ができるということになります。また、周辺環境や地域コミュニティなどについて、そこに暮らす人の生の声を聞く機会にもなるでしょう。

配管経路を確認する

水まわりの大きな間取り変更できるかどうかは、配管経路がカギとなります。排水をスムーズに流すためには、排水管に一定の傾きを確保する必要がありますが、戸建は床下が広いため、配管経路が大きく変わっても問題ないケースが多いです。一方マンションの場合、構造によっては床下に十分な余裕がないことがあり、希望の間取り変更によっては傾きの確保が難しくなるかもしれません。どのようなルートで排水管を配置しているのかを把握することで、水まわりをどこまで移動できるのかを判断できるようになります。

周辺環境や治安を確認する

古い住宅でもリノベーションで一新し、自分らしい住まいを実現することができますが、工事では変えられない部分についても忘れずにチェックしましょう。周辺環境や治安といった要素は、リノベーションではどうにもできません。平日と週末、昼間と夕方以降、何度か実際に足を運んで街の様子を確認するのがおすすめです。

地域コミュニティを確認する

周辺環境や治安と同様に、地域コミュニティの雰囲気も確認しておきたいポイントです。若いファミリー層が多いマンションや下町エリアはつながりを重視する傾向があり「地域コミュニティに積極的に参加したい」と考える人に向いています。近年は高齢化社会の進行や災害の多発により、コミュニティの良好さを重要視する人が増えているようです。

管理状況を確認する

マンションの場合、管理状況も大切です。エントランスやエレベーターなどの共用部分の雰囲気を確認してみましょう。設備が壊れているのに放置されていたり、ごみが転がり掃除が行き届いていなかったりする場合は、管理がきちんと機能していない可能性が高いです。

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売却時にリフォーム・リノベーションされていないか確認する

中古物件によっては、物件情報やチラシに「リフォーム済み・リノベーション済み」と記載されていることがあります。これは売却前にリフォーム・リノベーション工事がおこなわれた物件で、そのときの工事費用が購入価格に上乗せされています。部分的な修繕であればまだいいのですが、大掛かりなリノベーションが施された物件は、売買価格が割高に設定されている可能性があるので避けたほうがいいでしょう。

これから自分の好きなようにリノベーションして入居したいという方は、事前にリフォームやリノベーションされていない物件を選ぶとコストの無駄がありません。もし立地や広さが気に入ったリフォーム・リノベーション済み物件があれば、リフォーム済みの箇所は活かしながら、部分的にリノベーションする方法も検討されるとよいでしょう。

納得のいくリノベーション向き物件の探し方

それではリノベーション向きの物件は、どのような方法で探せば良いのでしょうか?

ワンストップリノベーション業者に依頼する

ワンストップサービスを提供しているリノベーション会社を利用すれば、中古物件探しからリノベーションまで、一つの窓口に依頼することができます。物件探しとリノベーション計画を並行して進めるため、希望のリノベーションが実現可能な物件をプロの視点で選んでもらうことができます。

リノベーション向け物件に特化したサイトで探す

一般的な不動産サイトには、築年数が古く住む前の補修工事が必要な物件も、リノベーション済み物件も、管理状態が良いとは言えない物件も、すべてまとめて掲載されているため見極めが必要です。リノベーション会社などが運営している中古物件情報サイトであれば、リノベーション向けの物件のみが掲載されており、間取り変更の自由度やリノベ費用の目安を確認しながら探すことができます。

ホームインスペクションを受ける

築年数の古い物件は、購入前にホームインスペクションを受けると安心です。ホームインスペクションとは第三者による住宅診断のこと。建物の耐震性能や劣化状況、補修工事が必要な場合はかかる費用の目安などを教えてもらえます。

住まいに求める条件を明確にする

中古物件に完璧を求めすぎると、住まい探しがいつしか粗探しになってしまい、いつまでも購入を決めることができません。住まいに対して譲れない条件と妥協しても良い条件を明確にすることで、予算の範囲で希望に合った物件を見つけやすくなります。

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リノベーション向き物件を選ぶ上での注意点とは

物件価格と工事費の予算配分に注意

中古物件の購入費用と工事費用のバランスは常に考えるようにしましょう。「少し予算オーバーだけど、まあいいか」と深く考えずに物件を購入した結果、諸費用もプラスすると当初の予想以上に費用が掛かかり、リノベーション費用を削らざるを得なくなってしまうことがあります。

リフォーム済み物件は二重払いになる

売り出す前に、売主がリフォームを施している中古物件もあります。購入してそのまま住むのであれば問題ありませんが、リノベーション前提に購入する場合は注意が必要です。この場合、リフォーム費用が物件価格に上乗せされているため、改めてリノベーションするのであれば、工事費用の二重払いになってしまいます。

築浅物件は割高なことがある

中古物件の売買のほとんどは個人間の取引のため、価格は売主が決定します。「築浅」に明確な定義はありませんが、築5年ほどまでの中古住宅を築浅物件と呼ぶことが多いです。いくら築浅でも買主にとっては中古物件ですが、売主視点では「まだ築浅なのでできるだけ高く売りたい」という気持ちが強いため、割高に設定されていることが多いです。

管理費・修繕積立金を確認する

マンションを購入する場合、毎月の住居費用は住宅ローン返済以外に管理費・修繕積立金も含めた資金計画を立てましょう。これらの出費はローン返済が終わっても続きます。

戸建の場合は修繕積立金の徴収がないぶん、メンテナンス費用を各自で積み立てることになります。点検や工事を実施する長期的なスケジュールを立てて、資金を用意しておきましょう。

物件によっては間取り変更が難しいケースがある

間取りを変えられるのは、中古物件を購入してリノベーションする大きなメリット。しかし構造上の制約で、希望の間取り変更ができないケースもあるので、事前にチェックしましょう。

例えば構造上、撤去したり移動させたりできない耐力壁や筋交いがあって、間取り変更に制限がでてくることもあるでしょう。またマンションでは、給排水管やガス管などが通っている「パイプスペース(PS)」は動かすことはできません。パイプスペースと水まわりを遠くに離すと、排水管の傾斜が緩くなって水が流れにくくなることもあります。

物件の取り逃がしに気を付ける

中古物件の購入は、基本的に「早い者勝ち」です。じっくりと検討しすぎると、他の方が先に購入ししまうこともあるので気をつけましょう。

物件探しは不動産会社、設計や施工はリノベーション会社、住宅ローンは金融機関と複数の窓口に相談していると、それぞれの手続きや見積りに時間がかかってスムーズに進まないことも。ワンストップのリノベーション会社であれば「物件探し・設計・施工・住宅ローンの相談」とすべて一つの窓口で相談できるので、スムーズに契約までこぎつけやすいでしょう。

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グローバルベイスはリノベーション向きの中古物件探しから、資金計画、設計・施工まで、ワンストップでサービスを提供しています。オンライン相談会や無料セミナーも実施しておりますので、リノベーションに興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。

まとめ

フルリノベーションは工事に取り掛かる前に、設計期間が必要なため、多くの時間が必要です。希望する時期までにリノベーションを済ませるには、まずはリノベーションにかかる期間を把握することが大切です。また、早めに依頼するリノベーション会社を探し始めるなど、できることから準備を進めていきましょう。

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