狭いキッチンのレイアウト完全ガイド 収納と動線で快適に使うコツ

「狭いキッチンでも、もっと使いやすくできる?」その答えはYESです。限られた面積でも、動線と収納を適切に設計すれば、調理効率も安全性も大きく向上します。この記事では、狭いキッチンで起こりがちな不便の正体を明らかにし、レイアウトの型・収納テクニック・設備の選び方・リノベーションのポイントを解説します。

狭いキッチンのレイアウト完全ガイド 収納と動線で快適に使うコツ
こんな方におすすめの記事です
  • キッチンが狭くて不便を感じている方
  • 狭いキッチンを使いやすくするポイントを知りたい方
  • 狭いキッチンをリノベーションしたい方

■狭いキッチンで起こりやすい問題とは

キッチンの狭さは、作業場所の不足・収納の散らばり・通路の渋滞といった不便を引き起こします。まずは何に困っているのかをはっきりさせましょう。

・作業スペースが足りない

調理中は、まな板やボウル・加熱前の食材・熱い鍋等の一時置き場が同時に必要になります。そのためワークトップに十分な広さがないと、洗う・切る・焼くの工程が互いに重なり合い、盛り付け前の「置き場難民」が発生することに。その結果、こぼれやすい・片付かない・無駄な作業が増えるといった不便につながります。使いやすく安全なキッチンは作業場所の確保がカギです。

・収納が不足する

鍋・フライパン・食器をはじめ、調理家電・調味料・保存容器・買い置きの食材など、キッチンには沢山のモノが集まります。狭いキッチンは収納が少ないため、取り出しやすさを考える余裕もなく“とりあえず”詰め込みがちです。取り出しづらさは片付けたくない心理につながり、常時カウンター上に物を出しっぱなしに。その結果、作業スペースがさらに狭くなるという悪循環に。そのため、収納計画を立てる際は単に容量を確保するだけでなく、使う頻度・物の重さ・動線を考慮することが大切です。

・通路幅が狭く動線が悪い

キッチンの通路が狭いと、人がスムーズにすれ違えません。また、キャビネットや冷蔵庫のドアを同時に開けると扉が干渉してしまう状況は、ぶつかったり引っかかったりして思わぬ事故を引き起こすことも。レイアウトの見直しにより家電の位置を変えたり扉の開閉方向を整えたりするだけでも、使い心地が改善するでしょう。さらに、扉を引き戸にする・収納の奥行きを変更する・通路の幅を変えるといったリフォームを行えば、更にすっきりと快適なキッチンになります。

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンのレイアウト改善の基本ポイント

キッチンを使いやすくするコツは、「動きやすい動線」「通路の広さ」「家電の配置」をバランスよく考えること。面積が変わらなくても、レイアウトの工夫で便利さが大きく変わります。

・動線を意識した配置にする

キッチンのレイアウトは「ワークトライアングル」を意識しましょう。ワークトライアングルとは、冷蔵庫・シンク・コンロを結ぶ三角形のこと。合計の長さは3.6〜6.0mほど、1辺の長さは1.2〜2.7mほどで、できるだけ正三角形に近い形が良いとされています。完全にこの通りにできなくても、冷蔵庫とシンクを近くに置き、体を半回転すればそれぞれに届く配置にすると使いやすくなります。冷蔵庫はキッチンの入り口近くに配置すると、買い物帰りにすぐ荷物をしまえるので便利です。

・通路幅を確保する

キッチンの通路幅は、1人で作業するなら80cm以上、2人で一緒に作業するなら120cmくらいが目安です。80cmだとすれ違えませんが、1人なら安全に動けます。120cmあれば後ろを通ったり、大きな鍋を持ち替えたりもラクです。通路を広くするのが難しい場合は、①開き戸を引き戸にする、②収納を奥行き40〜45cmの浅いタイプにする、③冷蔵庫の扉の開く向きを変える、④取っ手のない扉にする、といった工夫を採用しましょう。

・家電・家具の配置を工夫する

冷蔵庫はキッチン入口側に置くと、購入した食材をしまいやすいです。電子レンジやトースターは腰よりも高い場所に置くのが基本。収納の奥行きは浅めの40〜45cmにすると通路が狭くならず、デッドスペースもできにくいです。また、分別に応じたゴミ箱の置き場所も忘れずに確保しておきましょう。さらに、コンロの近くに調味料や調理器具をしまう収納を設けると、必要なものをすぐ取り出せて調理中の手が止まらず効率的です。

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンを広く見せる収納テクニック

吊り戸棚・造作棚・引き出しを使い分け、カウンター上は何も置かないのが理想です。視界がすっきりすると、実際以上に空間が広く感じられます。

・吊り戸棚を有効活用

吊り戸棚は、比較的軽いものや場所をとる物の置き場にぴったり。おせち料理の重箱・来客用の食器・非常食のストックなど、使用頻度の低い物は上段へ、ヤカンやトレーなど、よく使うモノは下段へしまいましょう。キッチンをよく使う人の背が高くない場合は、昇降式(棚が手前に降りてくるタイプ)にすると、踏み台なしでも出し入れできます。一部をオープン棚にして、毎日使うカップやトレイを置くのもおすすめです。扉の色は明るいカラーにすると、光をやさしく反射して空間が広く見えます。

・引き出し収納で出し入れをスムーズに

引き出し収納は、開けたときに何があるか一目で把握できることが理想です。上段はカトラリーやラップ類などの細々としたもの、下段には鍋や缶詰などの重い物をしまうのが基本。鍋の蓋やフライパンは可動式の仕切り板やファイルボックスを活用した「立てる収納」がおすすめです。

・デッドスペースを収納に変える

狭いキッチンでは空間を最大限に活用してデッドスペースをつくらないようにしましょう。冷蔵庫横にすき間があれば、スリムワゴンを設置して缶詰や乾物類の収納に。冷蔵庫に貼り付けられるマグネット収納も便利です。レンジフード横の壁にはマグネットバーでツールを吊るし、できるだけカウンター上に物を置かない状態を保ちましょう。

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンでも快適に調理できる工夫

調理スペースの確保と、光・カラー・サイズの見直しで、狭さによる作業ストレスを減らしましょう。

・作業台を追加する

可動式ワゴンは、狭いキッチンの強い味方。45×60cmほどの天板があれば、配膳・仮置き・収納に大活躍します。ストッパー付きの製品なら作業中に固定できるので安全です。使う時だけ広げられる折りたたみテーブルは、普段は畳んでおけばコンパクトで邪魔になりません。そのほか、シンクに渡す大きなまな板を使えば、洗う・切るの作業を最短で行えますし、食材の一時置き場にもなります。

・照明とカラーで広く見せる

明るい照明は作業のしやすさや安全の確保のほか、空間を広く感じさてくれる効果もあります。手元灯は吊り戸の下部に設けることが多いですが、吊り戸のないキッチンの場合は、ペンダントライト等で手元を明るく照らしましょう。JIS照度基準によると、キッチン全体の明るさは100ルクス、調理台やシンクについては300ルクスが推奨されています。

キッチンの壁・天井やキャビネットは白〜淡いグレージュ系のカラーがおすすめです。暖色系の明るい色は膨張色と呼ばれ、実際以上の広がりを感じさせてくれる効果があります。キャビネットの扉はツヤありにすると明るく見えますが、光の反射が気になることもあるので、狭い空間では全体ではなく一部に採用すると目が疲れません。床のフロアタイルやフローリングは長手方向に貼ると、平行ラインが強調され視覚的な広がりを感じることができます。

出典:JIS照明基準総則│東芝ライテック株式会社

・スリム家電を選ぶ

狭いキッチンでは、家電のサイズも通路や収納の広さを左右します。たとえばビルトイン食洗機なら、海外・国内メーカーともに45cm幅の製品があります。また、冷蔵庫も本体幅60cm未満を選べば、通路の広さも確保しやすくなります。当然ながらキッチン家電がスリムになるほど容量も小さくなるため、家族の人数や暮らし方に応じて優先順位を考えましょう。

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンにおすすめのレイアウトタイプ

キッチンのレイアウトにはI型・L型・壁付け型といった種類があります。いずれのタイプも効率を向上するために、収納と動線を整えることがポイントです。

・I型キッチン

I型は一直線のキッチンで、いちばん省スペースなタイプです。壁付けI型ならダイニングを広く使うことができ、換気扇等の配管もシンプル。冷蔵庫→シンク→コンロの順に並べると、横に移動するだけで作業できます。背面に奥行きの浅いカウンター収納を合わせれば、II型のような作業台も確保でき便利です。

関連記事:I型キッチンのメリット・デメリットは?使いやすさや、施工事例や費用を紹介

・II型キッチン

II型はシンクとコンロのキャビネットが平行に向かい合い、その間に通路があるレイアウトです。セパレートキッチンと呼ばれることもあります。短い動線で作業できるので、下ごしらえと加熱の同時進行を効率的に行えます。このキッチンのポイントは通路幅を確保すること(ひとり作業なら80cm、2人作業なら120cmが目安)。キッチンの左右両側から出入りできるアイランドタイプは広い設置スペースが必要になるため、コンパクトな空間では片側を壁付けにしたペニンシュラタイプがおすすめです。

関連記事:II型キッチンのメリット・デメリットは?使いやすさや、施工事例や費用を紹介

・U型キッチン

U型キッチンは三方向をカウンターで囲むタイプのレイアウト。コの字型キッチンと呼ばれることもあります。I型やL字型に比べてカウンターの面積が広いので、調理の同時進行がしやすいです。通路を狭くしすぎるととても窮屈になってしまうため、一面をカウンターにしたり入口をできるだけ広くしたりすることがポイント。コーナー収納は回転トレイなどを使うと、空間を無駄なく使い切れます。

関連記事:U型キッチン(コの字型)のメリット・デメリットは?使いやすさや施工事例や費用を紹介

・L型キッチン

キッチンを壁に沿って直角に設け、L字型に配置するタイプです。冷蔵庫・シンク・コンロを近い位置に配置しやすいため、ワークトライアングルをコンパクトにまとめやすく、効率よく作業できます。I型より作業スペースを増やしつつ、設置面積を抑えることが可能、2人でキッチンに立っても動線がぶつかりにくいです。

関連記事:セミオープンキッチンの特徴やメリット~開放性と独立性をほどよくバランスさせた3選~

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンをリノベーションするコツ

狭いキッチンをリノベーションするなら、壁の抜き方・造作収納・仕上げ材の3点をセットで考えると、開放感や使いやすさが大きく変わります。

・壁を取り払って開放感を作る

ダイニングやリビングから切り離された独立型キッチンの場合、壁を取り払って一体型LDKにすると視線が広がり開放感が生まれます。開放的なキッチンに変えることで生活感が見えすぎるようになるのが心配なら、手元が隠せるようカウンターに立ち上がりを設けるのがおすすめです。

ただし建物の構造に関わる壁や柱は撤去できないほか、梁やパイプスペースなど動かせない部分もあります。そのため満足度の高いリノベーションを実現するには、早めに専門家に相談しましょう。想定する間取りへの変更が難しくても、希望に応じた代替案を提案してもらえる可能性があります。

・造作収納を設置する

柱や梁・階段下の出っ張りなど、既製の家具がピッタリと合わない場所にはオーダー収納(造作家具)が効果的です。空間を無駄なく活かし、デッドスペースをなくすことができます。食器や調理器具のほか、買い置きのお米、箱買いの飲料や食品、洗剤やキッチンペーパーのストックまで、何をどこにしまうか具体的に考えながら収納計画を立てましょう。カテゴリー別に物の住所をざっくりと決めておくことで、散らかりにくい仕組みづくりができます。

・建材や設備を工夫する

キッチンで目にする色が多すぎるとごちゃごちゃとした印象になってしまいます。キッチンの壁やキャビネットは白やベージュなどの明るい色で統一し、電子レンジや炊飯器などの調理家電も似た色で揃えるとベターです。キッチンのワークトップ(天板)は、薄いものを選ぶとミニマルでスッキリとした印象になります。また、キャビネットの取っ手は出っ張りのないタイプを選び、家具の奥行きを揃えて凸凹を減らすと空間がスッキリと見えます。

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■狭いキッチンのチェックリスト

狭いキッチンを改善するポイントを浮き彫りにするためのチェックポイントをまとめました。実際にメジャーでサイズを測ったり・写真を撮ったりして確認してみましょう。すぐにでも手直しできる場所、リフォームで変えるべき場所、と優先順位が見えてくるはずです。

・チェックポイント①広さと動線

・通路の幅:1人作業なら80cm、2人作業なら120cmが目安
・ワークトライアングル:冷蔵庫・シンク・コンロの距離が適切か
・扉の干渉:冷蔵庫・食器棚・レンジの扉が通路をふさがないか
・入口の位置:遠回りせずにキッチンを出入りできるか
・動きやすさ:洗う・調理するの動作が切り替えやすいか

・チェックポイント②収納

・一軍のモノを手前に:よく使う物が取り出しやすい場所にあるか
・ワンアクション:必要なモノを一度の動作(扉を開ける等)で取り出せるか
・モノの見える化:ラベルや透明ボックスの活用で中身がすぐ分かるか
・デッドスペースの有無:届かない収納や無駄な空間がないか
・家電の定位置:調理家電の置き場およびコンセントがあるか

・チェックポイント③快適性

・照明:天井や手元の照明が十分に明るく、影が落ちないか
・換気:レンジフードの排気能力が十分にあり、給気(空気の入り口)が確保されているか
・熱・水分の逃げ道:調理家電(炊飯器等)から発生する蒸気の逃げ道があるか
・色:明るく開放的な暖色系カラーで統一されているか
・清掃性:パネルのつなぎ目・タイルの目地・床材の汚れやすさや掃除のしやすさはどうか

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」

詳しくはこちら>>
お探しの情報が見つかります

■ まとめ

キッチンを狭く感じるのは、単なる面積だけの問題ではないかもしれません。広さが変わらなくても、動線のつくり方や収納の形状、色や光の使い方の工夫によりぐっと快適に生まれ変わらせることが可能です。ワークトライアングルを整えることで調理の効率を向上し、収納を見直すことでモノの置きっぱなしを防ぎやすくなります。照明や色使いで空間を広く見せれば、気分も明るくなるはず。

リノベーションなら、独立キッチンの壁を取り払って一体型LDKにしたり、空間にぴったりフィットするオーダーメイド収納を設けたり、根本的な解決も可能。狭いから仕方ない…とあきらめていたキッチンが、家族や自分にとって居心地のいい空間に変わります。まずは、この記事のチェックリストで自宅のキッチンを点検し、改善の第一歩を踏み出してみてください。そして「もっと変えたい」「住まい全体を見直したい」と思ったら、ぜひグローバルベイスの無料相談や資料請求をご活用ください。

執筆者情報マイリノジャーナル編集部
■ 編集者:村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!
建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

■ 監修者:原田 直生之

宅地建物取引士の有資格者

→詳しいプロフィール
編集者: 美智子山口

ウェブデザイナーを経て2014年よりフリーライターに。おもに住まいに関する記事を執筆しています。猫が大好きで、自宅のDIYリフォームが趣味。

お探しの情報が見つかります