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車椅子対応キッチンとは?高齢者でも使いやすいバリアフリーでユニバーサルデザインのキッチンをご紹介

車椅子対応キッチンとは?高齢者でも使いやすいバリアフリーでユニバーサルデザインのキッチンをご紹介

車椅子を使うようになったり、加齢とともに身体機能が低下したりすると、今までのキッチンでは使い勝手の悪さを感じることがあります。そんなときは車椅子対応キッチンへのリフォームを検討されてはいかがでしょうか。キャビネットの形状や水栓、シンクなどが工夫されているので、体への負担を軽減してスムーズに家事が進められますよ。今回は車椅子や椅子に座ったままでも使いやすいキッチンの特徴や、キッチンのバリアフリー化に使える補助金などをご紹介します。

こんな方におすすめの記事です
  • キッチンのバリアフリーリフォームを検討中の方
  • 車椅子でも使いやすいキッチンのポイントを知りたい方
  • 座ったままで使いやすいキッチンのリフォーム事例を見たい方

■車椅子対応キッチンとは?

通常のキッチンでは、車椅子や椅子に座ったままだと使いづらい点がいくつかあります。

・通路幅が狭く、車椅子での転回がしにくい
・ワークトップが高すぎて、水栓やコンロに手が届きにくい
・カウンターの下に足が入るスペースがないため正面で作業ができない
・高い位置にある吊り戸棚や、換気扇のスイッチに手が届かない

そこで座ったままでも料理や片付けなどの家事をしやすいように設計されたのが、車椅子対応キッチンです。

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■座った状態でも使いやすいキッチンとは?

車椅子や椅子に座った状態でも使いやすいキッチンには、次のような特徴があります。

・キッチンカウンター下部にスペースがあること

椅子に座ると足は床に向かって垂直に下りますが、車椅子の場合は足先が前方に出ます。そのため車椅子対応キッチンでは、カウンター下部に足が入るスペースがあるのが大きな特徴です。足がキャビネットや水栓トラップと干渉しにくい形状になっているため、正面を向いた自然な姿勢での座り作業ができます。

・ワークトップの高さや奥行きを調整すること

一般的なワークトップの高さは、80cm・85cm・90cmといったように5cm刻みで設定されています。車椅子対応キッチンの場合、ユーザーの体格に合わせて細かく高さを選べる商品もあります。例えばLIXILのウエルライフの高さは、1cm刻みで73〜85cmの13段階。また一般的なワークトップの奥行きは65cmですが、ウエルライフでは60cmと狭めなので奥まで手が届きやすいです。

・シンクを浅くすること

一般的なキッチンシンクの深さは17〜20cm程度で、座ったままだと底まで手が届きにくい方も。通常より浅めのシンクを選ぶと手が届きやすくなるのはもちろん、シンク下に足も入りやすくなるでしょう。ただしシンクが浅すぎると、水はねしやすくなるので注意が必要です。またセンサーに手をかざすだけで水が出るタッチレス水栓を導入すると、レバー操作なしで水がオンオフできて便利です。

・手が届きやすい位置にスイッチがあること

レンジフードのスイッチは高い位置についていることが多いですが、リモコンで操作できるタイプもあります。またコンロと連動して、自動でオンオフしてくれる商品も便利です。吊り戸棚は手が届きにくく圧迫感もでるので、設置しないというのも一つの手。なかにはボタン一つで棚が昇降する吊り戸棚もあるので、収納量を増やしたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

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■キッチンのバリアフリー化に使える補助金

バリアフリー化に使える補助金は、リフォームのタイミングやお住まいの自治体によっても異なります。首都圏の補助金のうち、いくつかキッチンリフォームにも使いやすい制度をご紹介します。

・東京都|住宅改善事業(バリアフリー化等)

手すり設置や段差解消などは介護保険の住宅改修助成制度を利用できますが、キッチンの交換は対象工事に含まれていません。そこで東京都の一部の区市町村では、介護保険の対象外の部分について助成する制度が用意されています。流しの取り替えの補助額は、最大15万6千円です。2023年4月現在、江東区や渋谷区、中央区、新宿区、世田谷区など幅広い自治体で実施されています。

出典:
東京都福祉局「住宅改善事業(バリアフリー化等)区市町村別事業概要一覧」
江東区「高齢者住宅設備改修給付(介護保険外)」
渋谷区「住宅設備改修給付」
中央区「住宅設備改善給付」
新宿区「住宅設備改修」
世田谷区「高齢者向け住宅改修の助成・相談」

・目黒区|住宅リフォーム資金助成

目黒区内に住む方が所有している住宅のリフォームの場合、工事費用10%、最大10万円の補助金が支給される制度です。一戸建てでもマンションでも使えて、キッチン以外も幅広い工事が対象となります。

出典:目黒区「住宅リフォーム資金助成」

・横須賀市|住宅設備の改良費補助

1・2級の身体障害者手帳を持っている方などが対象。対象者に合わせたリフォーム工事の費用が補助される制度です。一般の改造工事の場合、補助限度額は40万円となります。

出典:横須賀市「住宅設備の改良費補助」

・熊谷市|三世代ふれあい家族住宅取得等応援事業

親世帯と子世帯が市内で同居や近居するために新築やリフォームをする場合、その費用の一部が補助される事業です。500万円以上の大きなリフォームが対象となりますが、工事する箇所や内容については細かいルールがないため(ただし解体工事や外構工事など一部の工事は対象外)、比較的活用しやすいでしょう。

出典:熊谷市「令和5年度 三世代ふれあい家族住宅取得等応援事業のお知らせ」

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■車椅子や高齢者でも使いやすいキッチンの施工事例

ここからは車椅子ユーザーや高齢者の方にも使いやすい、おしゃれなキッチンリノベーションの事例をご紹介します。

・事例①モザイクタイルの個性的なキッチン

事例①モザイクタイルの個性的なキッチン

まずご紹介するのは、寝室にあるクローゼットを囲むように配置したL字型のキッチンです。壁付けなので、通路を広めにとることができます。背後にあるダイニングテーブルへの配膳や、食事後の後片付けもスムーズです。

作業台下スペースに収納はないので、車椅子や椅子に座ったまま作業しやすいのも特徴。コンロとシンクのない部分は、電子レンジなどの家電を置いて使うこともできます。壁にはホワイト、キッチンにはネイビーのタイルを貼り、格好よく爽やかな印象に仕上げました。

→こちらのリノベーション事例を詳しく見る

・事例②カウンターに腰掛けられるキッチン

事例②カウンターに腰掛けられるキッチン

次にご紹介するのは、マイリノとユナイテッドアローズ社がコラボレーションしたリノベーション事例です。キッチンもユナイテッドアローズオリジナルの商品。濃色のキッチンに白い天板、シルバーのレンジフードを合わせて、クールでスタイリッシュに仕上げました。

キッチンレイアウトは、回遊性のあるアイランド型。行き止まりがなく動きやすいので、車椅子ユーザーにもおすすめです。リビング側の足元がくり抜かれているので、車椅子のままで近づきやすいのがポイント。カウンターに座って食事やおしゃべりを楽しんだり、家事の合間に一休みしたりすることもできます。

→こちらのリノベーション事例を詳しく見る

・事例③高齢でも住みやすくリノベーション

事例③高齢でも住みやすくリノベーション

最後にご紹介するのは、東京都荒川区にあるマンションのリノベーション事例。キッチンからリビング、ガラス戸続きの洋室まではゆとりある広さを確保しました。こちらの事例のように寝室からLDK、トイレ、洗面室が近い間取りは、高齢の方のお住まいにもおすすめです。

南向きで日当たりがよいので、インテリアはナチュラルな雰囲気で統一。柔らかい雰囲気に合わせて、キッチンも木の表情が分かる明るいカラーをチョイスしました。ホワイトの天板が、部屋全体をさらに明るい印象に仕上げています。

→こちらのリノベーション事例を詳しく見る

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■まとめ

車椅子ユーザーが他者の手をなるべく借りずに生活しやすい住まいをつくるには、キッチンのバリアフリー化も求められます。キッチンの通路幅はもちろん、ワークトップの高さや広さ、シンクの深さ、収納の作り方などさまざまなポイントを抑えてプランニングしましょう。またお住まいの自治体によっては、キッチンの改修に補助金が使える場合もあります。キッチンの改修に詳しいリフォーム会社や、理学療法士・作業療法士などの専門家にアドバイスをもらうとよいでしょう。

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■車椅子対応キッチンのリノベーションならグローバルベイスへ

キッチンは車椅子での使い勝手はもちろんのこと、リビングダイニングとの統一感やデザインなども大切です。リノベーション会社によって得意なデザインは変わってくるので、過去の施工事例を見ながら、好みの事例がある会社を探しましょう。活用できる補助金はエリアによっても違うため、お住まいの地域について詳しい会社に相談するのがおすすめです。

グローバルベイスは、都市部を中心として中古マンション探しからリノベーションの設計、施工まで一貫して行っているリノベーション会社です。首都圏や関西圏でリノベーションをお考えの方は、ぜひお問い合わせください。過去の施工事例はこちらのページからご覧いただけます。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

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