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I型キッチンのメリット・デメリットは?使いやすさや、施工事例や費用を紹介

I型キッチンのメリット・デメリットは?使いやすさや、施工事例や費用を紹介

I型キッチンは日本の住まいで最もオーソドックスなキッチンのため、目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。
I型キッチンのメリットやデメリット、種類などを押さえたうえで、おしゃれなリノベーション事例を紹介します。

こんな方におすすめの記事です
  • I型キッチンのメリット・デメリットを知りたい方
  • I型キッチンの種類を知りたい方
  • I型キッチンのおしゃれなリノベーション事例を見たい方

■I型キッチンとは?

I型キッチンとは、コンロとシンク、調理スペースが一列の調理台に並んだキッチンのこと。上から見たときの形状がアルファベットの「I」の文字に似ていることから、I型キッチンと呼ばれています。

日本の住宅のキッチンで最も一般的なのはI型キッチンです。I型キッチンは多彩な間取りやレイアウトで用いられています。

I型キッチンはレイアウトによって、壁付けキッチンや対面キッチンという種類があります。対面キッチンの中でも、壁面から離れた場所に設置されたアイランドキッチンや、片側だけ壁面に接しているペニンシュラキッチンも、I型キッチンに含まれます。

また、LDと一体型のオープンキッチンや、吊り戸棚や部分的な壁でLDと仕切ったセミオープンのほか、独立型のクローズドキッチンにも用いられています。

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■I型キッチンのメリットとは?

I型キッチンのメリットとは?

I型キッチンは他の形状のキッチンと比べて、シンプルな構造という点が特徴です。リノベーションでI型キッチンを設置する場合には、コンロやシンクと冷蔵庫との位置関係に配慮すると、使い勝手がよくなります。

I型キッチンは限られたスペースでもレイアウトしやすく、LDKのスペースを効率よく使えるといった点もメリットです。狭いスペースでも配置しやすいことから、日本の住宅事情にマッチするキッチンといえます。

また、I型キッチンはシンプルな構造という点からは、費用相場が他の形状のキッチンよりも比較的安いこともメリットに挙げられます。

こうしたI型キッチンのメリットについて、主な3つの点からそれぞれを詳しくみていきます。

・メリット①構造がシンプルで使いやすいこと

I型キッチンはコンロとシンク、調理スペースが一列に並んでいるシンプルな構造のため、調理のときに動き距離が短く、使いやすいことがメリットです。

コンロの中心とシンクの中心、そして冷蔵庫の中心を結ぶワークトライアングルが、それぞれ2、3歩程度の距離で移動できると、効率よく作業を行えます。コンロとシンクは120cm~180cm、シンクと冷蔵庫は120cm~210cm、冷蔵庫とコンロは120㎝~270㎝という距離が目安です。これより長い場合には移動が多く、使い勝手が悪くなりやすいです。

・メリット②スペースを有効活用できること

I型キッチンはコンロとシンク、調理スペースが一列の調理台に納められているため、狭いスペースでも設置しやすく、空間を効率よく使いやすいこともメリットです。対面型キッチンにもオープンキッチンにもレイアウトできます。

特にI型キッチンを壁付けに配置した場合には、通路スペースと作業スペースを兼ねられるため、スペースを有効活用できます。また、L型キッチンやU型キッチンのように、コーナー部分にデッドスペースができません。

・メリット③比較的相場が安いこと
I型キッチンは他の形状のキッチンと比較して、比較的費用相場が安いこともメリットに挙げられます。I型キッチンは50万円~150万円程度が相場です。

I型キッチンが比較的安いのは他の形状のキッチンよりも形状がシンプルで、キャビネットも一列のみのため、キッチン自体の価格を構成する材料費や加工費のほか、施工費用も抑えられます。ただし、I型キッチンの中でもアイランドキッチンは、素材にこだわることが多く、高価格帯が中心です。

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■I型キッチンのデメリットとは?

I型キッチンのデメリットとは?

I型キッチンはコンロとシンク、調理スペースが横一列に並んでいるというシンプルな構造という特徴から、使い勝手やレイアウトなどの面でメリットがある一方、デメリットもあります。

I型キッチンは横幅が広いと動線が悪くなりやすく、反対に横幅が狭いと作業スペースを十分に確保できない点がデメリットです。いずれも主にワークトライアングルが適切な範囲に収まっていないケースが該当します。

また、このほかには壁付けのI型キッチンはリビングやダイニングから丸見えになるため、こまめに片付けをしないと、雑多な印象になりやすいことが、デメリットに感じられることがあります。

I型キッチンの主な2つのデメリットについて紹介していきます。

・デメリット①幅が広いと動線が悪くなること

I型キッチンはコンロとシンクのそれぞれの頂点を結ぶ、ワークトライアングルの距離が適切な範囲内の場合には使い勝手がよいですが、横幅が長いと動線が悪くなることがデメリットです。

壁付けキッチンで横に冷蔵庫や食器棚が並んでいるレイアウトでは、特に動線が長くなりやすいです。

また、人による感じ方の違いもあり、横への移動の多さを好まない人もいます。実際にキッチンのショールームなどで、体感してみるのがおすすめです。

・デメリット②狭い間取りだと作業スペースも狭くなること

I型キッチンの作業スペースは、コンロとシンクの間のスペースのみです。狭いスペースにも設置しやすいのがI型キッチンのメリットではありますが、横幅が狭いキッチンでは作業スペースが狭く、調理や片付けをしにくいことがデメリットに挙げられます。

マンションはI型キッチンが一般的であり、キッチンの間口は255㎝が標準的なサイズで、作業スペースは60㎝~90㎝です。作業スペースがこれよりも狭いと、使い勝手が悪いと感じる可能性があります。

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■I型キッチンの間取り

I型キッチンの間取り

I型キッチンは、ダイニングやリビングに向けて設置する対面キッチンと、壁に向けて設置する壁付けキッチンのいずれのレイアウトも可能です。アイランドキッチンやペニンシュラキッチンは対面キッチンに含まれます。

対面キッチンよりも壁付けキッチンの方が空間を効率よく使えるため、狭いスペースでも設置しやすいというメリットがあります。対面キッチンの中でも、特にアイランドキッチンは左右にも通路スペースが必要となるため、広めの設置スペースを必要とします。

一方、家族やゲストとのコミュニケーションがとりやすく便利なのは、ダイニングやリビングに向いている対面キッチンです。

対面キッチンと壁付けキッチンの特徴やメリット、デメリットをみていきましょう。

・間取り①対面キッチン

間取り①対面キッチン

対面キッチンは、ダイニングやリビングに向けてキッチンを設置するレイアウトです。対面キッチンには開放感のあるオープンキッチンや、吊り戸棚や壁で適度に視線が遮られたセミオープンキッチンという種類があります。

対面キッチンは家族やゲストとコミュニケーションをとりながら、調理や片付けがしやすいことがメリット。小さなお子さまのいる世帯では、リビングやダイニングで過ごすお子さまを見守りながら、家事をこなすことができます。

・間取り②壁付けキッチン

間取り②壁付けキッチン

壁付けキッチンは、キッチンを壁に面して設置するレイアウトです。壁付けキッチンはダイニングやリビングダイニングとキッチンを一体化した間取りにするときのほか、独立したクローズドキッチンでも用いられています。

壁付けキッチンは調理に集中しやすいといったメリットがありますが、コミュニケーションがとりにくいことがデメリット。また、DKやLDKといった間取りでは、ダイニングやリビングからキッチンが丸見えになる点がデメリットに感じられることもあります。

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■I型キッチンの収納

I型キッチンの収納

I型キッチンの収納は、対面キッチンと壁付けキッチンでは設置されているものが異なります。

シンク下など調理台には、対面キッチンも壁付けキッチンも、収納が設けられているのが一般的です。吊り戸棚は壁付けキッチンでは設置されていることが多く、対面キッチンではオープンキッチンにはなく、セミオープンキッチンでは設けられています。また、キッチンの背面やカウンター下収納は、主に対面キッチンで設置されていることがある収納です。

・収納①シンク下

コンロやシンクが設置された調理台には、シンク下などに収納が設けられています。調理台の収納は開き戸や引き出しが中心です。開き戸は大きなサイズのものでも収納しやすいといったメリットがありますが、デッドスペースが生まれやすいです。引き出しは収納しているものが見やすく、出し入れがしやすいといったメリットがあります。

・収納②吊り戸棚

壁付けキッチンでは吊り戸棚を設けると、壁面を収納スペースとして有効活用できます。

対面キッチンでは、アイランドキッチンはオープンキッチンとして吊り戸棚を設けないのが一般的です。ペニンシュラキッチンも最近はオープンキッチンにすることが多いですが、吊り戸棚を設けたセミオープンキッチンとして、収納量を確保するという選択肢もあります。

・収納③キッチン背面

対面キッチンでは、キッチン背面の壁にカップボードなどを設置します。カップボードはシステムキッチンと仕上げ材を合わせて造り付けとして設置するほか、インテリアショップなどで家具として購入する方法もあります。

壁付けキッチンでは、通常、キッチン背面には収納は設けません。スペースにゆとりがある場合には、ダイニングとの間に仕切りとなる家具を置くこともあります。

・収納④カウンター下収納

対面キッチンはダイニング側にカウンターを設け、カウンター下収納を設置することもできます。ただし、カウンターチェアを置く場合には、カウンター下収納を設けると、ものを出し入れする際に椅子を動かす必要があります。また、カウンターと収納の奥行によっては、カウンター下に脚を入れにくく座りにくいこともあるため、カウンターチェアの使用頻度によっては注意が必要です。

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■I型キッチンの注意点

I型キッチンの注意点

I型キッチンにはここまでみてきたように、対面キッチンと壁付けキッチンがあり、さらに対面キッチンはオープンキッチンとセミオープンキッチンという種類に分けられます。キッチンの種類は間取りや広さ、家族構成、ライフスタイルに合わせて選びましょう。

また、オープンキッチンとセミオープンキッチンはオープンの方が開放感ながあるといった見た目の違いだけではなく、吊り戸棚の有無による収納力の違いも考慮して選ぶことが大切です。

壁付けキッチンやオープンキッチンは、ダイニングやリビングからキッチンがよく見えるため、生活感を感じさせない工夫が必要です。

こうしたI型キッチンの注意点について、3つのポイントを紹介していきます。

・注意点①:生活スタイルなどに合わせて壁付け・対面を選択

I型キッチンは壁付けキッチンと対面キッチンでは、使い勝手が異なるため、家族構成やライフスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。

壁付けキッチンは壁面側を見て調理や片付けを行うため、お子さまがいる世帯などではリビングやダイニングへ目を配りにくい面があります。ホームパーティーを頻繁に行う場合も、リビングやダイニングにいる人とコミュニケーションがとりやすい対面キッチンが向いています。

一方、1~2人暮らしのダイニングキッチンでは、コンパクトなスペースにキッチンが納まる壁付けキッチンは魅力的です。

・注意点②:吊り戸棚の有無は収納力を考慮

壁付けキッチンでは吊り戸棚をつけるのが一般的ですが、対面キッチンでは吊り戸棚の有無が問題になります。吊り戸棚のないオープンキッチンは開放感があり、スタイリッシュなイメージからも人気があります。しかし、キッチンに収納したいものの量や、カップボードなどの収納力によっては、吊り戸棚を設置しないと、収納が足りないことも考えられます。

デザイン面も大事ですが、実用的な部分も踏まえたうえで、吊り戸棚の有無を決めましょう。

・注意点③:生活感を感じさせない工夫が必要

I型キッチンの中でも、壁付けキッチンや対面キッチンのオープンキッチンは、キッチンが丸見えになるため、すっきりと見せるには生活感を感じさせない工夫が必要です。オープンキッチンは手元を隠す程度の立ち上がりをつけるという方法があります。

また、収納が不足していたり、収納しにくかったりすると、出しっぱなしにしてしまいやすくなります。雑然とした印象を与えないためには、収納力を十分に確保することもポイントです。

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■I型キッチンの施工事例

リノベーションで間取りを一から変える場合には、床下の構造やマンションの管理組合の規約などによる制約がある場合を除いて、キッチンの位置や形状を自由に変えることができます。I型キッチンを壁付けキッチンから対面キッチンに変える、あるいはその反対に対面キッチンから壁付けキッチンへの変更も可能です。

リノベーションでは家族構成やライフスタイル、嗜好などに合わせて、間取りやキッチンのレイアウト、内装などを変えられます。対面キッチンも壁付けキッチンも、クローズドキッチンを除いて、リビングダイニングに溶け込むデザインのものを選ぶことも大切です。

リノベーションで理想のキッチンを手に入れた事例として、I型キッチンのリノベーション事例を対面式キッチンを2つ、壁付けキッチンを1つ紹介します。

・事例①:手元は隠す!ホームパーティー仕様の対面キッチン

事例①:手元は隠す!ホームパーティー仕様の対面キッチン

リノベーションでホームパーティー仕様のI型キッチンを設けた事例です。ペニンシュラキッチンの2辺を囲むように立ち上がりを設けて、手元を隠す工夫がされています。また、カウンターとダイニングテーブルも造作で備え付けられ、ゲストとの会話を楽しみながら、料理などができるつくりです。

キッチンの背面はカウンター収納で収納力を確保し、キッチン家電が並べられています。上部はオープンラックの見せる収納になっています。

・事例②:通路幅を広くとったシンプルな対面キッチン

事例②:通路幅を広くとったシンプルな対面キッチン1

リビングダイニングのインテリアにマッチしたシンプルな対面キッチンの事例です。「シンプルで飽きない」「汚れが目立たない」をテーマに、LDKをホワイト、グレー、木の3色でコーディネート。スタイリッシュなホワイトのキッチンが採用され、レンジフードがフォーカルポイントになっています。

木やコンクリート、ファブリックなどの素材感の違いがおしゃれな印象です。

事例②:通路幅を広くとったシンプルな対面キッチン2

キッチンの通路部分が広めに確保されているのも特徴。複数人で調理がしやすく、パントリーへの出入りもしやすいです。

・事例③:“料理をしない”スタイリッシュな壁付けキッチン

事例③:“料理をしない”スタイリッシュな壁付けキッチン

海外インテリアのような間仕切りのない広いワンルームにリノベーションし、壁付けキッチンを設置した一人暮らしの住まいの事例です。

ほとんど料理をしないという施主のため、デザイナーがスタイリッシュで比較的リーズナブルなシステムキッチンをセレクト。壁面には調味料などを収納できる棚が埋め込まれ、おしゃれな印象です。

67平米という一人暮らしにはゆとりある広さですが、壁面キッチンにしたことで空間が分割されず開放感があります。

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■まとめ

I型キッチンはシンプルな構造で使い勝手がよく、空間を効率よく使えることがメリットです。他の形状のキッチンよりも、比較的費用を抑えられます。一方で、横幅が広いと調理中などの移動が負担になることがあり、横幅が狭いと作業スペースが足りなくなりやすいといったデメリットもあります。

I型キッチンには、対面キッチンと壁付けキッチンというレイアウトによる種類があり、必要なスペースや使い勝手には違いがあります。対面キッチンと壁付けキッチンのいずれにするかは、家族構成やライフスタイルなどに合わせて選ぶことが大切です。また、キッチンはデザイン面を重視してしまいがちですが、レイアウトによる種類や吊り戸棚の有無は、実用面も考慮して選択しましょう。

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■I型キッチンのリノベーションならグローバルベイスへ

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グローバルベイスはリノベーションの設計力に定評があり、キッチンのリノベーションにおいても、間取りや内装の変更を含めて、トータルで提案することが可能です。物件の間取りや広さ、家族構成、ライフスタイルに合わせて、機能性やデザイン性を両立させたI型キッチンなどの提案ができます。

また、グローバルベイスでは施工のスペシャリストが引き渡しまでを担当。リノベーション工事の質の高さからも、お客様から高い評価をいただいています。

I型キッチンなどのキッチンのリノベーションはぜひ、グローバルベイスにご相談ください。

編集者: u-room

メーカー勤務のかたわらインテリアスクールに通い、インテリアコーディネーターに転身した経歴を持つ。現在はフリーランスのライターとして、住宅関係のほか、求人広告やインタビュー取材などの執筆を手掛ける。インテリアコーディネーター資格を保有。ワインとビール、インテリアショップ&美術館巡りが好き。夫と2人の息子の4人家族。
監修者:原田 直生之
宅地建物取引士の有資格者。

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