「中古マンション物件購入×リノベーション」かかる費用

では、まずはリノベーション全体の費用である、「中古物件取得費用」と「リノベーション工事費用」の総合計をみてみましょう。こちらの記事と同じケースを想定していますので内容は重複しますが、以下は、60㎡3,000万円の中古マンション購入時の費用の例になります。

上記のように、中古物件購入費用は「物件価格」「物件購入諸費用」「ローン関係諸費用」の3つの項目に分かれます。また、リノベーション関連費用も「リノベーション費用」「他費用」の2つの項目があります。それでは、次項より「中古物件取得費用」と「リノベーション工事費用」の内訳について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

まずは、中古物件取得にかかる費用です。

「2.仲介手数料」は物件金額によって変動します。物件価格が税抜き400万円以上であれば、「物件価格×3％+6万円」に消費税が加算された金額が仲介手数料の「上限金額」になります。この計算式でいうと、物件価格3,000万円の仲介手数料の上限金額は約103万円です。

また、上記2～5に関しては税金が含まれるので、物件価格や物件の評価額、および軽減措置によって変わってきます。

同じく税金である「6.固定資産税清算金」は、引渡日と固定資産税額によって変わります。その年1年分の固定資産税は売主が支払いますが、引渡日以降は買主に支払い義務があります。例えば、7月1日に引渡しを受ければ、半年分（7月1日～12月31日）の固定資産税を買主が支払う、ということになります。その支払金額を「固定資産税清算金」といいます。

※より詳しく知りたい方は、印紙・登録免許税（登記費用）に関しては国税庁、不動産取得税・固定資産税については各主税局のホームページをご確認ください。

上記7「火災保険料」は保険会社やプランによって金額は異なります。

さらに、上記8～11のローン関係諸費用も、借入金額や金融機関によって異なります。この中で特に補足が必要なのは、融資手数料と事務手数料でしょう。融資手数料は、ローン契約に際し、銀行がその手数料として頂戴するお金であり、事務手数料は、同じく仲介する不動産業者が手数料として頂戴するお金です。

※これらはあくまで目安金額と認識し、自分の物件に照らし合わせて、詳細は不動産会社や金融機関に確認ください。

つづいて、リノベーションにかかる費用の内訳は以下の通りです。なお、この金額は前項と同じく、60㎡3,000万円の中古マンションをリノベーションした時を想定し算出した金額です。

前項の「中古物件取得費用」と合わせると、60㎡3,000万円の物件を購入してリノベーションするときの総合計費用は約4,284万円になります。

ただ、上記の材料・工事費については、リノベーション内容によって大きく異なってきます。60㎡規模のリノベーションで1,000万円ということは、水まわり設備を含めたフルリノベーションと認識ください。そのため、たとえば「クロスとフローリングだけ張り替える」などの工事だけであれば、上記よりも金額は下がります。

一方、「設備を最新設備にする」、「大規模な間取り変更がある」などの場合は、上記の金額よりも上がることがあります。

いずれにせよ、中古物件購入時の費用とリノベーション費用の全体的な費用感と内訳を、ざっくりとでも良いので認識しておきましょう。