住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション

中古マンションが人気の理由

住まいの購入を検討するとき、多くの人を悩ませるのが、「新築マンションか、中古マンションか」という問題。本記事では、昨今、人気を高める中古マンションに焦点を当て、その人気の理由を述べます。

中層マンション外観の写真

住宅ローンの利率は低い水準で安定し、景況も比較的安定的な中、住宅の購入意欲は高い状態が続いています。住宅購入にあたっては、「戸建てにするか、マンションにするか」「中古にするか、新築にするか」など、高い買い物だけに悩む方も少なくないでしょう。

実はマンションに絞ってみた場合、2016年は史上初めて、首都圏・成約件数ベースで中古物件が新築物件を上回った年でした。また、2017年以降も引き続き中古マンションの成約件数が新築マンションの成約件数を上回っています。本記事ではその「中古マンション」にスポットを当てて、人気の理由について考えてみたいと思います。

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新築マンションと中古マンションの成約件数

では、あらためてマンションの成約件数を見てみましょう。元々は中古マンションの成約件数は、新築マンションのそれにはほとんど及びませんでした。しかし近年、成約件数の差はどんどん縮まり、2016年には初めて逆転現象が見られ、中古マンション成約件数の方が新築を上回りました。

新築マンションは2016年の成約件数が35,772件(対前年比▲11.6%)、中古マンションは2016年の成約件数が37,189件(対前年比+6.9%)と、中古マンションの人気が上回り、さらに加速していることが分かります。

(東日本不動産流通機構(REINS):首都圏不動産流通市場の動向(2016年)

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中古マンションが売れる理由

・中古マンションは価格が安い

中古マンションが売れる理由はいくつか考えられます。まずひとつの理由は、新築マンションの購入と比べて価格が安いことが考えられます。

新築マンションの価格設定は建物の建築費も含めたものですが、すでに建築されている中古マンションは建築費がかからないため価格が安くなります。さらに新築マンション成約件数が伸び悩んでいるのは、2011年東日本大震災の復興の頃から上昇している建築費が価格に影響しているのも一因となっています。また、2020年の東京オリンピックに向け建築需要が高まり、建築資材が高くなっているのはもちろん、人材もかなり不足しているのも原因にあります。

結果として、首都圏の新築マンションの平均価格は2016年には5490万円、それに対して中古の方は、平均価格が3049万円。実に約1500万円の違いがあります。

・住宅ローンの低金利で購入しやすくなっている

新築と比較するとお得な中古マンションですが、大きな買い物であることには変わりありません。一般的には住宅ローンで長い間支払い続ける方法となるでしょう。そこで多くの人が気になるのが金利。金利が高ければ最終的な返済総額が高くなってしまうので、マイホームを購入するときには、それがネックと感じる人も多いでしょう。

例えば、借入金額3,000万円を30年間借入した場合、固定金利3%で返済すると支払総額は約4,553万円となるのに対し、固定金利2.9%で返済すると支払総額は約4,495万円となります。金利が0.1%違っただけで月々の支払額は1,000円ほどの差、そして総額では60万ほどの違いが出るのです。

ところが、2016年2月にマイナス金利政策が導入されたこともあり、マイホーム購入を検討している人が資金計画をたてやすくなりました。各金融機関の住宅ローンが低金利となってきている今、購入のタイミングと考えている人も増えてきているのでしょう。

固定金利のフラット35は2012年5月には平均値2.3%だったものが、2017年5月には1.1%とその差▲2.2%になっています。例えば借入金額3,000万円で返済期間35年の場合、支払総額は年2.3%なら支払総額約4,300万円、年1.1%なら支払総額約3,600万円と700万円近くも安く購入できるのです。

住宅ローンの金利が低くなっているのは新築も中古も変わりませんが、中古の場合は元の価格が安いだけに利息分も低く済み、それが低金利と相まって中古の成約件数を加速させているのではないでしょうか。

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・ライフスタイルにも合わせやすい中古マンション

中古マンションが売れている理由の背景にあるのは、価格やローン金利など支払に関することだけではありません。「マイホームというと新築」という考え方も徐々に薄れきている中で、自分好みの快適な住まいにできるリノベーションが注目されていることも、中古マンション購入者が増えた理由の一つでもあります。「新しい価値」を見出せるリノベーションは、中古マンションだからこそ叶えられる魅力。現代的な価値観へと変化したことが中古マンションの人気を上昇させる要因の一つでもあります。

・中古マンションは選択肢が多い

また、中古マンションは「数多くの物件数のなかから選べる」ということも、人気の理由の一つでしょう。中古マンションの選択肢の多さは、2016年度の首都圏のマンション供給状況から見ても分かります。例えば新築の供給戸数は、年間4万戸程度なのに対し、中古のストック戸数は270万戸とかなり多いです(東京・神奈川エリア、2016年)。豊富な物件のなかには、駅近物件など好立地・好条件のマンションが多く存在しています。

・中古マンションは資産価値が下がりにくい

中古マンションは、供給戸数が多いため、駅前など好立地物件も相対的に多くなります。このことは、資産価値を保てる点にも繋がっています。一定の利益を上乗せして販売する新築マンションは、購入時点で物件価格が下落し、資産価値もその分早く下がりやすいものです。一方、中古マンションのなかには駅近で好立地のものも多く、結果的に地価下落の少ない駅近にあれば、資産価値が下がりにくいのです。

新しいという理由で新築マンションが人気だった時代もありましたが、今やマンション市況では「中古マンション」の人気は上向きになってきています。

編集者: マイリノジャーナル編集部
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