「既存の壁を撤去して、広々とした空間にリフォームしたい」と希望する人が増えています。中古住宅の壁や柱はどこまで撤去することが可能なのでしょうか?この記事では、撤去できる壁や柱の種類や特徴を解説。また、壁を撤去して広い空間をつくったリフォーム事例や、抜けない柱を活かした事例をご紹介します。
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理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」
詳しくはこちら>>間仕切り壁は、居室を区切るためのみに設けられた壁です。木材や軽量鉄骨の柱を等間隔に並べ、そこに石膏ボードを貼り付けてつくられています。建物の構造とは関係ないため、撤去しても問題ありません。
腰壁は、床から90〜120cmほどの高さに立ち上がりを設けた壁です。階段や吹き抜けの周囲に転落防止のために設置されることが多く、上記画像の事例ではベッドを目隠しするゆるやかな間仕切りとして設けられています。建物を支える役割を持たないため、リフォームの際に撤去することが可能です。
垂れ壁(下がり壁)とは、天井から40〜50cmほど垂れ下がるように設けられた壁です。空間をゆるやかに区切ったり、梁を隠したりする目的で設けられます。こちらもリフォーム時に撤去しても問題ありません。
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詳しくはこちら>>構造壁は、建物を支える役割を持つ壁です。2×4(ツーバイフォー)工法や、壁式構造のコンクリート造などの建物で用いられています。建物の構造の一部でもあるため、リフォームの際に撤去することはできません。
筋交い(すじかい)とは、柱と柱の間に斜め方向に入れる部材です。建物の耐震性を高める目的で使用されており、「ブレース」と呼ばれることもあります。筋交いが埋め込まれた壁は撤去することができません。ただし、壁の外側のみを撤去することは可能なため、むき出しになった筋交いをあえてそのまま残し、デザインのアクセントとして活かすケースもあります。
パイプスペースは、縦方向の配管を通すための空間です。マンションリフォームの場合は、パイプスペースを撤去したり移動したりすることはできません。戸建ての場合、室内をすべて解体するスケルトンリフォームであれば、移動できることもあります。図面上では「PS」と表記される事が多いです。
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詳しくはこちら>>撤去しても問題ない間仕切り壁は中身が空洞のため、軽く叩くとコンコンと軽い音がします。一方、中身が詰まったような鈍い音がする場合は、耐力壁の可能性が高いです。しかしこれはあくまでも目安ですので、撤去できる壁かどうかを素人が完全に見分けるのは難しいでしょう。
近年はDIYの流行もあり、比較的大掛かりなセルフリフォームに挑戦する人も増えているようです。しかし、壁の撤去は建物の安全性に関わることもあるため、素人判断せずに必ず専門家に相談しましょう。ツーバイフォー工法では、専門家による構造計算を行ったうえで充分な強度が確保できると判断されれば、耐力壁の撤去や移動が可能になる場合もあります。
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詳しくはこちら>>木造住宅や軽量鉄骨住宅リフォームの際に抜いても問題ない柱は「間柱(まばしら)」です。間柱は間仕切り壁の設置を目的に設置されているため、撤去しても建物の構造に影響がありません。壁を設けたい場所に40〜50cm間隔で間柱を並べ、そこに石膏ボードや合板を張り、クロス(壁紙)を張って仕上げています。
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詳しくはこちら>>木造住宅で抜けない柱は「通し柱(とおしばしら)」と「管柱(くだばしら)」です。通し柱は、土台から軒まで中断されずに通った柱で、建物の構造を支えるうえで最も重要な柱になります。管柱も構造を支える柱ですが、梁や胴差し(水平方向の部材)に中断される形で設置し、1階・2階それぞれの荷重を受け止めます。
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詳しくはこちら>>住宅の建築図面を確認してみましょう。柱の種類が記号で示されています。長方形の中に斜線が引かれているものが間柱です。正方形の中に×印があるものが管柱、さらに丸で囲まれているものが通し柱となっています。ただし建物の現況と図面が異なっている場合も多々あるため、あくまでも参考程度にお考えください。
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詳しくはこちら>>大胆な間取り変更で、3LDKから1LDK+WICへとリフォームした事例です。LDKに廊下の一部と居室を取り込み、開放的な大空間に生まれ変わらせました。玄関横から張り出す形で壁を設けているため、土間からはLDKが丸見えになりません。反対側にあった洋室と和室もひとつづきに。撤去した押入れの代わりにウォークインクローゼットを設けて、充分な収納量を確保しています。
工事費:2,300万円
間取り:1LDK+WIC
専有面積:83.39㎡
「ドアや壁を極力つくらない」がテーマのリフォーム事例です。中心に和室のある1LDKでしたが、間仕切り壁をすべて撤去して広々としたワンルームにしました。玄関に入ると、視線を遮ることのない伸びやかな空間が広がります。ウォークインクローゼットにも扉を設けず、プロジェクターのスクリーン代わりとなる白い壁で間仕切りしました。
工事費1100万円
間取り:1R
専有面積:67.60㎡
こちらの事例は、居室の間仕切り壁を撤去して、代わりに腰壁を設けました。開放感はそのままに、ベッドを目隠しすることができます。住まい全体に2面のバルコニーから光が入る、明るく風通しの良い空間になりました。窓際のヌックは床をカーペットに張り分けることで、間仕切りを設けずにゾーニングしています。
工事費:950万円
間取り:1LDK
専有面積:45.10㎡
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詳しくはこちら>>自転車をそのまま置くことも可能な、広々とした玄関土間。隣接する居室の壁と撤去できない柱の間にある空間に、棚板を設置しました。お出かけの際に必要な小物を置いておけば、忘れ物もなくなりそうです。
こちらの事例も、リビングの柱の空間に棚板を設置しました。棚板は素朴な風合いのものをセレクトし、インテリアにアンティークな雰囲気をプラスしています。
抜けない柱をあえて強調することで活用した事例です。キッチンとリビング・ダイニングの間にある柱にレンガ素材の壁材を張りました。シックな色とラフな素材感がインテリアのアクセントとなっています。
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詳しくはこちら>>マンションでは管理規約のなかにリフォームに関する取り決めがあります。なかには「水回りの移動禁止」などの独自のルールが定められている場合もあり、たとえ構造上の問題がなくても、希望の間取り変更が実現できないケースがあるのです。マンションリフォームではまず管理規約の内容を確認しましょう。
建物の耐震性を判断する目安のひとつが建築時期です。1981(昭和56)年以前の建物は、「旧耐震基準」と呼ばれる基準で建築されており、その後の建物よりも耐震性能が低い可能性があります。このような住宅では、間仕切り壁の撤去でも耐震性の著しい低下につながるリスクがあるので、必ず専門家に相談しましょう。
間仕切り壁を撤去すれば開放的な空間を作ることができますが、その一方テレビやキャビネットなどの家具・家電が置けるスペースが減るということでもあります。また、家具から家具までの距離が遠くなることで、家事動線が長くなる可能性もあります。リフォームのプランニングの際には、どこにどの家具を置くのか、家事や作業をするときにどのような動線になるのかを具体的に考えながら間取りを決めていきましょう。
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詳しくはこちら>>建物の構造に関わる壁や柱は、リフォームで撤去することはできません。撤去できるかどうかの判断の目安もありますが、やはり素人が見極めるのは難しいため必ず専門家に相談しましょう。撤去できない壁や抜けない壁は、プランニングにうまく活かすことで制約を感じさせない住まいになります。グローバルベイスでは無料セミナーや個別相談会を実施しています。「この壁は撤去できるのかな?」「こんな間取りは実現できる?」リフォームに関する疑問や質問がありましたら、お気軽にご相談ください。