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三世帯住宅とは?メリットやデメリット、間取りのコツを解説!

「二世帯住宅」は一般的な住まいのカタチの一つですが、親世帯と子世帯に加えて、もう一世帯の家族が同居する「三世帯住宅」という住まい方もあります。多世帯での暮らしによるトラブルを避けるには、プライバシーや生活音に配慮した間取りにすることが大切。三世帯住宅のメリットやデメリットなどを解説していきます。

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■三世帯住宅とは

三世帯住宅とは、家族の3つの世帯が一つの屋根の下で同居するための住まいのこと。三世帯は「祖父母世帯+親世帯+子世帯」、「親世帯+子世帯+子世帯の独身の兄弟姉妹の世帯」、「親世帯(夫側)+親世帯(妻側)+子世帯」といったパターンが考えられます。親世帯と子世帯、子世帯の独身の兄弟姉妹の世帯で暮らす住まいは、二.五世帯住宅とも呼ばれています。

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■三世帯住宅のメリット

三世帯住宅には家族が育児や介護のサポートしやすいことに加えて、経済面でのメリットもあります。

・育児や介護のサポートをしやすい

子世帯の育児や祖父母世帯の介護をサポートしようとしても、離れた場所に住んでいると移動だけでも負担になります。同居していれば、子世帯の育児を親や祖父母が手伝ったり、祖父母の介護を親や子がサポートしたりしやすいことがメリットです。平均寿命が延びて長寿化したことで、親世帯が祖父母の介護をする際に、年齢によっては老老介護と呼ばれる状態になり、共倒れが心配されます。三世帯住宅であれば、子世帯も介護をサポートしやすい環境になるため、親世帯の負担が軽減できます。

また、夫婦双方の親世帯と同居している場合は、どちらも介護が必要になったときにサポートしやすいです。あるいは、親世帯と子世帯、子世帯の独身の兄弟姉妹の世帯が同居するケースでは、子育て中は親と兄弟姉妹の協力を得られるのが魅力。親世帯の介護が必要な状態になったときは、介護を兄弟で分担できます。

・一世帯当たりの住宅コストを抑えられる

三世帯住宅なら土地の購入費用や建物の建設費用など、マイホームの取得にかかる費用を三世帯で分担できます。それぞれが別々に住まいを構えるよりも、一世帯あたりの負担額を軽減できるケースが多いです。また、たとえば子世帯に貯金がない場合も、頭金は祖父母世帯が出し、住宅ローンは親世帯と子世帯で支払ってマイホームを手にいれるといったこともできます。

・条件を満たせば相続税で小規模宅地等の特例が適用可能

小規模宅地等の特例の適用を受けられると、同居していた住宅が建つ土地のうち、330㎡までは相続税の評価額が80%減額されます。一定の条件を満たす場合、三世帯住宅でも亡くなった被相続人と同居していたとみなされ、小規模宅地等の特例の適用を受けることが可能です。

たとえば、父親が土地と建物を所有している三世帯住宅に、親世帯と子世帯、子世帯の独身の兄弟姉妹の世帯が同居し、父親が亡くなった場合、いずれの子も小規模宅地等の特例の適用を活用することができます。

参考:No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm

公益社団法人全日本不動産協会|平成25年度税制改正:二世帯住宅の敷地に係る相続税の小規模宅地特例
http://www.zennichi.or.jp/law_faq/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%95%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%A8%8E%E5%88%B6%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%9A%E4%BA%8C%E4%B8%96%E5%B8%AF%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%81%AE%E6%95%B7%E5%9C%B0%E3%81%AB%E4%BF%82%E3%82%8B/

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■三世帯住宅のデメリット

三世帯住宅は多世帯での暮らしとなるため、プライバシーの問題からストレスを感じる可能性があることがデメリットです。また、売却のしにくさにも課題があります。

・プライバシーを重視すると建設コストがかかる

一つ屋根の下で三世帯が暮らすため、プライバシーの問題や生活時間帯の違いによるトラブルが起こる可能性があります。三世帯住宅には3つのタイプがあり、共用する設備等が少ないほどプライバシーを重視できますが、建設コストがアップすることがデメリットです。

完全共用型は玄関やリビング、キッチン、浴室、洗面所、トイレなどをすべて三世帯で共用し、寝室などの個室を設けるタイプ。建設コストは抑えられますが、プライバシーを確保しにくく、生活時間帯が異なる場合、音などで気を使います。

部分共用型は玄関やリビング、キッチン、浴室、洗面所、トイレのうち、一部の居室や設備を共用するタイプです。完全共用型よりはプライバシーを確保できますが、共用する居室や設備によっては気疲れが生じる可能性があります。また、完全共用型よりもコストがかかります。

完全分離型は居住スペースを世帯ごとに分けて、世帯ごとに玄関やリビング、キッチン、浴室、洗面所、トイレを設けるタイプです。世帯ごとに独立して生活できるため、プライバシーを確保しやすいですが、すべての設備を3つ設けるため、建設コストは高くなります。また、三世帯分の居住スペースを確保するためには広い土地が必要です。

・売却しにくい

二世帯住宅も売りにくいといわれることがありますが、三世帯住宅はさらにニーズが少ないため、売却しにくいこともメリットに挙げられます。三世帯住宅の中古物件を求める人は限られるうえに、祖父母世帯と親世帯、子世帯で同居するケースと、親世帯と子世帯、子世帯の独身の兄弟姉妹の世帯で同居するケースでは、求める間取りに違いがあります。あるいは、完全共用型と部分共用型、完全分離型のいずれのタイプか、部分共用型では何を共用しているのかも、ニーズが合いにくい点です。三世帯住宅は一般的な戸建てよりも広すぎるという理由からも、スムーズに売却が進めにくいといえます。

また、土地や建物が共有名義の場合、売却するには名義人全員の合意が必要です。意見がまとまらなければ売却できないことも、売りにくい要因となります。

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■三世帯住宅の間取りのポイント

同じ屋根のもとで多世帯が暮らす三世帯住宅で、プライバシーや生活音の面などからトラブルが起こるのを防ぐためには、間取りに工夫が必要です。

・貸しやすく、プライバシーを重視できるのは「完全分離型」

三世帯住宅の中でも、世帯ごとにプライバシーを重視した暮らしを実現できるのは完全分離型です。ただし、中庭やバルコニーを挟んでリビングが見えると視線が気になるため、部屋の配置や窓の位置に配慮することが必要です。

また、将来的には祖父母世帯が施設に入居する、子世帯が転勤する、あるいは子世帯の独身の兄弟姉妹が結婚して出ていくことも考えられます。しかし、使わないスペースが生じても完全共用型や部分共用型では賃貸運用は難しいです。一方で完全分離型であれば使わなくなった居住スペースを貸すことができます。将来的に貸す場合には、敷地への入り口を別に設けた方が借り手が見つかりやすくなります。

・コストを抑えるには「部分共用型」に

三世帯住宅は完全分離型が理想的ですが、それぞれの世帯ごとに、生活に必要な設備などを設けるため、建設コストが高額になりやすく、相応の広さの土地が必要です。完全分離型では予算内では収まらない場合には、一部の設備を共用することを検討しましょう。

キッチンを共用すると、食の好みが合わないとストレスになったり、好きな時間に食事がとりにくかったりすることが難点です。キッチン、またはミニキッチンを世帯ごとに設置するのが望ましいです。反対に共用しやすいものを挙げると、玄関や階段は三世帯で共用する、浴室と洗面所は祖父母世帯と親世帯は共用とし、洗面台はツーボールタイプにするといったことが考えられます。

・世帯ごとの居住スペースは生活音に配慮

三世帯住宅は、世帯ごとに生活時間帯が異なることを踏まえて、音を巡るトラブルを避けるために、生活音に配慮して間取りを考えることが大切です。たとえば、寝室の上は納戸といった出入りの少ない場所を配置するようにします。完全分離型で世帯ごとにフロアを分ける場合は、祖父母世帯、あるいは親世帯を1階とすることが多いですが、2階の生活音が気になりやすい点に留意する必要があります。キッチンや浴室、トイレといった水回りの位置を揃えるのがおすすめです。

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■まとめ

三世帯住宅は将来的に使用しないスペースが生じたときに、売却がしにくいため、賃貸運用がしやすいよう、完全分離型とするのが望ましいです。部分共用型にする場合は、共用する設備などについて、家族間でよく話し合うようにしましょう。

編集者: マイリノジャーナル編集部
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