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介護・バリアフリーのリフォーム事例9選!費用相場や補助金も解説

家族が高齢になったり、介護や車いすが必要になったりすると、今の間取りや設備では暮らしににくく感じることがありますよね。今回は戸建住宅やマンションを介護・バリアフリーに対応させたリフォーム事例を9つご紹介します。費用相場や補助金についても解説するので参考にされてください。

浴室と脱衣所の間にあった段差もフラットに
こんな方におすすめの記事です
  • 高齢者が安全快適にすごせる家にしたい方
  • 介護する方とされる方の負担を軽減したい方
  • 車いすでも暮らしやすい家にしたい方

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CONTENTS

■介護・バリアフリーのリフォーム事例9選

ではさっそくリフォーム事例をみていきましょう。

・【事例1】浴室を安全で暖かいユニットバスへ

高齢者にとって危険の多い場所の一つが浴室。入り口の段差やすべりやすい床での転倒、寒さによるヒートショックなど、大きなケガや病気につながることもあるので、リフォームで安全快適な浴室にしましょう。

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浴室を安全で暖かいユニットバスへ(施工前)

こちらは在来工法のタイル張りの浴室を、安心快適なユニットバスへとリフォームされた事例です。リフォーム前は冬場ひんやりと寒く、ご高齢のお母さまには負担の大きい浴室でした。

After

浴室を安全で暖かいユニットバスへ(施工後)

こちらがリフォーム後の浴室です。TOTOのユニットバスは「ほっカラリ床」というクッション性のある床材。足裏にフィットして滑りにくいので、バリアフリー化にはぴったりです。断熱構造で床からの冷気も伝わりにくくなります。浴槽のまたぎもずいぶん低くなったので、高齢の方でも安全に出入りしやすいでしょう。

浴室と脱衣所の間にあった段差もフラットに

浴室と脱衣所の間にあった段差もフラットに。介護保険や自立支援の補助金を活用して、最小限の負担で工事できたそうです。

【リフォームした会社】
一級建築士事務所エンラージ
https://www.enlarge.tokyo/

・【事例2】トイレを広く安全にリフォーム

高齢の方がいるご家庭では、早めにトイレの安全性も見直したいところ。足腰が弱くなってくると、トイレで立ったり座ったりという動作もしにくくなり、転倒してケガにつながることもあります。

Before

施工前のトイレ

特にこのような和式トイレは、しゃがむ動作が大変な負担に。早めに洋式トイレへのリフォームをおすすめします。しかしこのようにトイレのスペースが狭いと、洋式トイレへの入れ替えだけでは立ち座りがスムーズにできません。

After

隣の物置スペースとくっつけて、トイレ空間を広げる工事を実施

そこでこちらの事例では隣の物置スペースとくっつけて、トイレ空間を広げる工事を実施しました。立ち上がる時につかめる手すりも設置。入口は引き戸で、廊下との段差も解消しています。

【リフォームした会社】
桶源住興株式会社
https://www.okegen.co.jp/

・【事例3】減築でスロープや介護車の駐車スペースを確保

次に、バリアフリーリフォームで要望の多い、玄関やアプローチのリフォーム事例をご紹介します。

玄関に段差があると、車いすや足腰の弱い方の外出に不便。しかし一般的なスロープの勾配は1/12以内とされていて、仮に10cmの段差を解消しようと思えば、120cmものスペースが必要となります。なかなかスペース的に難しいケースも多いのではないでしょうか。

Before

減築によって敷地のゆとりを確保(施工前)

そこでこちらのリフォーム事例では、減築によって敷地のゆとりを確保。介護車の駐車スペースや玄関周りのスロープを設けました。

After

減築で車2台分のスペースを確保

減築で車2台分のスペースを確保。これで介護車での送迎時も、スムーズな乗り降りが可能です。玄関に前にはゆったりとした勾配のスロープと手すりを設置して、楽に移動できるようになっています。

【リフォームした会社】
LIXILリフォームショップ ライファ立川
http://www.minoda-kenchiku.co.jp/index.html

・【事例4】実家にオフィスを組み込み見守る

まだ介護は必要なくても、年を重ねて体力が落ちてきた親の一人暮らしは心配です。そこでこちらの事例では、実家の1階部分をバリアフリー化し、お母さまが安全で快適にすごせるようリフォームしました。

Before

昔ながらの部屋数の多い間取り

リフォーム前は、昔ながらの部屋数の多い間取り。南側の庭に面した二間続きの和室はあまり使われておらず、お母さまは底冷えのする北側のキッチンやダイニング、寝室で主にすごされていたそうです。

After

コンパクトな動線ですごせるよう、寝室、トイレ、浴室もLDKの隣に配置

リフォームでは部屋数を減らして、昔ながらの間取りを一新。暗くて寒かったキッチンとダイニングを南側の庭に面するように計画し、広くて明るいLDKが完成しました。コンパクトな動線ですごせるよう、寝室、トイレ、浴室もLDKの隣に配置しています。

玄関には広い土間

玄関には広い土間をつくり、間接照明で高級感のある雰囲気に。上がり框は6cmと段差を低めにつくってあるため、安全に移動できそうです。

また注目したいのが、余剰スペースに息子さんのオフィスをつくったこと。実家に通勤する形で、日常的にお母さまと顔を合わせられます。リモートワークや自営業の方で、同居以外の形で親を見守りたいという方におすすめのスタイルです。

【リフォームした会社】
無二建築設計事務所
https://www.nakaura-kenchiku.jp/

・【事例5】車いすで動けるバリアフリーの家

ここからは、車いすでの暮らしを快適にするリフォーム事例をご紹介します。

Before

築30年の鉄骨造3階建て

築30年の鉄骨造3階建てで、1階はカメラスタジオ、2階はワンルームマンション、3階はファミリー向け住宅。主な生活スペースは3階でしたが、90代のお母さまが転倒により車いすと介護が必要になったため、1階をバリアフリー住宅へとリフォームされました。

After

キッチンからダイニングは吹き抜け

キッチンからダイニングは吹き抜けで、実際の面積以上に広く感じられます。室内ドアは敷居のない上吊り式に。部屋と部屋の間に段差やレールがないため、車いすでの移動も快適です。

玄関の段差はなく、玄関ホールから廊下までフラットに

玄関の段差はなく、玄関ホールから廊下までフラットに。ホールから廊下にかけて、長くゆるやかな傾斜になっており、車いすに乗ったままの外出もスムーズです。

浴室のバリアフリー対策

浴室のバリアフリー対策にもこだわっています。浴槽の右側にあるのは、LIXILの「シャワー・ド・バス」という設備。10か所のノズルからお湯が噴射して体全体を包み込み、浴槽につかるのと同じように全身を温められるシステムです。浴槽入浴に介助が必要な方も、これなら座ったままで体を温められるので、介助の負担がぐんと減らせます。

脱衣所と浴室の間は、車いすに対応するため段差がないフラットな入口に

脱衣所と浴室の間は、車いすに対応するため段差がないフラットな入口に。脱衣所に水が出ていかないよう、浴室側にバリアフリー型排水溝を設置しています。脱衣所にはヒートショック対策のため暖房機を設置しており、寒い日の入浴も安心です。

【リフォームした会社】
無二建築設計事務所
https://www.nakaura-kenchiku.jp/

・【事例6】介護しやすい間取りへリノベーション

こちらは介護される方が快適にすごせるのはもちろん、介護する方の負担軽減を考えたリフォーム事例です。

Before

築35年の木造住宅

築35年の木造住宅。古さが気になってきたことと、車いすが必要なお母さまの介護が大変になってきたということでリフォームを決意されました。

After

キッチンを中心とした回遊性のある間取りにリフォーム

家事をしながらお母さまを見守れる、キッチンを中心とした回遊性のある間取りにリフォーム。細切れの間取りより、このようにオープンなつくりの方が目も行き届きやすく、車いすでの移動もしやすいですよね。庭の緑も見えるので、お母さまも喜ばれたそうです。

断熱リフォームも実施し、冬でもファンヒーターひとつで暮らせる暖かさを実現。リフォームでお掃除も楽になり、快適で暮らしやすい家になりました。

【リフォームした会社】
三友工務店
https://www.sanyu-k.jp/reform/

・【事例7】介助なしでできることを増やすリフォーム

要介護4のご両親を介護しながら仕事をされている方のリフォーム事例です。仕事で留守にしている間も、ご両親が安全に暮らせるようリフォームしました。

Before

築42年と古く、増改築を繰り返したこともあり、平屋の割に暮らしにくい

本来ならば高齢者でも暮らしやすい平屋。しかし築42年と古く、増改築を繰り返したこともあり、平屋の割に暮らしにくさを感じていたそうです。

After

細切れだった間取りを、広くて開放的なLDK型にリフォーム

細切れだった間取りを、広くて開放的なLDK型にリフォーム。介護が必要なご両親の部屋は、トイレや玄関への動線が良い位置にプランニングしています。

面台は座ったまま座れる仕様

洗面台は座ったまま座れる仕様に。リフォームで介助なしでできることが増えると、介護される方も自信をもって生き生きと暮らすことができます。

【リフォームした会社】
LIXILリフォームショップ ライファ立川
http://www.minoda-kenchiku.co.jp/index.html

・【事例8】障害を持つお子さんを介護しやすくするリフォーム

こちらは障害を持つお子さんの介護を考えたリフォームです。介護のことだけでなく、ご両親の将来の暮らしやすさも考えてプランニングされています。

After

キッチンで家事をしながら、お子さんを見守れるような間取り

キッチンで家事をしながら、お子さんを見守れるような間取りです。バリアフリー化で段差は避けられがちですが、腰掛けられる高さの小上がりの和室はとても便利。車いすから畳の上にスムーズに移動できます。

トイレは介助者と車いすも入ることを考えると、便器の前や横に広い空間があると便利

トイレは介助者と車いすも入ることを考えると、便器の前や横に広い空間があると便利です。トイレ、脱衣所、浴室と一直線の動線で、介助がスムーズに行えます。

【リフォームした会社】
株式会社かんくう建築デザイン
https://www.kankuu.jp/

・【事例9】築40年のマンションをバリアフリー化

最後にご紹介するのは、マンションのバリアフリー化リフォームです。マンションはワンフロアで生活できますが、築年数が古いとちょっとした段差などが気になることもあります。

Before

リフォーム前の築40年のマンション

こちらはリフォーム前の築40年のマンションです。LDKと各部屋の間に段差が多いことにお困りでした。

After

リフォームで各部屋の段差を解消

リフォームで各部屋の段差を解消。廊下も拡張して、車いすでもスムーズに通行できるようにしています。

狭かったトイレは、広さを拡張

狭かったトイレは、広さを拡張。入口は引き戸で段差もなく、非常に使いやすそうなトイレになっています。

【リフォームした会社】
アイ・ホーム北海道株式会社
https://aihome-hk.com/

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■介護・バリアフリーリフォームの費用相場

コスト

介護やバリアフリーリフォームにどのくらいの費用がかかるのか、部屋別に相場をご紹介します。

・浴室

浴室全体のリフォームは、既存の浴室の種類によって費用が異なります。

【費用の目安】
・在来工法→ユニットバス:約80~150万円
・ユニットバス→ユニットバス:約60~120万円
・在来工法→在来工法:約45~120万円

手すりの設置やドアの交換など、部分的なバリアフリー化も可能です。

【費用の目安】
・手すり設置:約2~5万円
・引き戸への交換:約10~20万円
・入口の段差解消:約5~10万円
・浴室の拡張:約15~60万円
・すべりにくい床材への変更:10~20万円
・浴室暖房設備の設置:約10~50万円

なお手すり設置・扉交換・段差解消は、介護保険における住宅改修費支給の対象となっているので、うまく活用されると良いでしょう。

・トイレ

トイレはシンプルな便器だと安いですが、タンクレスや最新機能付きだと商品代が高くなります。

【費用の目安】
・トイレ便器交換:約3~20万円
・和式から洋式へ交換:約20~50万円
・すべりにくい床材への変更:約2~10万円
・手すりの設置:約2~5万円
・トイレスペースを拡張:約15~30万円

トイレのバリアフリー化も、介護保険の対象です。

・洗面所

洗面所のバリアフリー化は、車いすでも使える高さの洗面台に交換するほか、引き戸への変更や手すり設置などが考えられます。スペースが狭ければ、間取り変更の必要もでてくるでしょう。

【費用の目安】
・洗面台交換:約25~50万円
・すべりにくい床材へ変更:約5~10万円
・引き戸への変更:約10~20万円
・手すりの設置:約2~5万円

・玄関

玄関の段差に踏み台や手すりを設置すると、足腰への負担を軽減できます。車いすを使う場合、スロープなどで段差そのものをなくさなければなりません。玄関ドアを出入りしやすい引き戸にするのもおすすめです。

【費用の目安】
・踏み台の設置:約5千~2万円
・手すりの設置:約2~5万円
・スロープの設置:約10~20万円
・玄関土間の高さを上げて段差解消:約20~30万円
・玄関ドアを引き戸へ変更:約30~50万円

・廊下

廊下での転倒を防ぐには、手すりの設置が有効です。車いすを使われる場合、廊下幅は85cm以上あるとスムーズです。

【費用の目安】
・手すりの設置:約5千~1万円/m
・廊下の拡張:約30~100万円

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■バリアフリーのリフォームを検討するべきタイミング

タイミング

高齢者になってからバリアフリーリフォームを行う場合には、自分ですべて手配を行うのは難しく、家族などに負担がかかることがあります。また、介護が必要な状態になってから大規模なリフォームを行う場合には、計画に多くの時間がとれないことが考えられます。そこで、50代で住まいが老朽化してリフォームを考えたタイミングで、バリアフリー化しておくと安心です。

ただし、将来的に介護が必要な状態なることがあっても、身体の状態は人によって異なるため、必要なリフォームにも違いがあります。そのため、50代では加齢によって身体の機能が低下した場合に暮らしやすい住まいへリフォームをしておくという段階です。

段差のない状態にするほか、一軒家ではアプローチを含め、玄関や廊下、居室などを広めにとっておきます。また、特に手すりが必要な場所は身体の機能によるため、玄関や廊下、階段、トイレ、浴室といった手すりが必要になる可能性がある場所の壁に下地を入れておくとよいでしょう。

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■介護・バリアフリーリフォームの補助金

補助金

介護やバリアフリー化のリフォームでは、介護保険や自治体からの補助金などを活用できます。

・介護保険における住宅改修費支給

要介護や要支援の認定を受けている方は、介護保険による住宅改修費支給の対象となる可能性があります。支給額は被介護者1人につき最大18万円です。

支給対象となる工事は、以下の6つとなっています。
1.手すりの取り付け
2.段差の解消
3.滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
4.引き戸等への扉の取替え
5.洋式便器等への便器の取替え
6.その他1~5に付帯する工事

介護保険を活用される方は、リフォーム会社やケアマネージャーに相談しましょう。

・グリーン住宅ポイント制度

こちらはコロナ禍で始まった新しい制度です。リフォーム工事では下記の1~3のいずれかを行ったうえでバリアフリー改修を実施すると、1戸あたり最大60万円相当のポイントが付与され、商品や追加工事と交換ができます。

必須工事

  1. エコ住宅設備の設置
  2. 開口部の断熱改修
  3. 外壁、屋根・天井または床の断熱改修

1~3と合わせて実施すると対象となる工事

  1. バリアフリー改修
  2. 耐震改修
  3. リフォーム瑕疵保険等への加入
  4. 既存住宅購入加算

バリアフリー改修の具体的な工事内容は、手すりの設置や段差解消、廊下幅の拡張、ホームエレベーターの新設、衝撃緩和畳の設置の5つです。詳しくは国土交通省のサイトを参考にされたうえで、リフォーム会社にご相談ください。

参考/国土交通省 グリーン住宅ポイント
http://greenpt.mlit.go.jp/

・各自治体が実施する補助金制度

介護保険とは別に、バリアフリーリフォームに対して独自の支援制度を設けている自治体もあります。

例えば東京都墨田区では、おおむね65歳以上で住宅改修が必要な方に、最大20万円の助成を行っています。工事内容によっては、介護保険との併用も可能です。65歳未満でも身体に障害がある方には住宅設備改善費が助成されています。

自治体による補助金や助成金制度は、お住まいの地域によってさまざま。リフォーム会社や役所の福祉課などに相談されると良いでしょう。

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■バリアフリーのリフォームが介護リフォームとして認定される要件

・要介護・要支援認定を受けている

介護保険の住宅改修費の支給を受けられるのは、住所地の自治体の窓口に要介護(要支援)認定の申請を行い、要支援1・2、要介護1~5のいずれかの認定を受けている人です。要介護(要支援)認定を申請し、自立と判断された人は支給を受けられません。

・在宅で生活している

介護保険の住宅改修費の支給の対象となるのは、原則として自宅で生活している人です。特別養護老人ホームや軽費老人ホーム、グループホーム、有料老人ホームといった介護施設に入所している場合は対象外となります。

・現在、居住している自宅のリフォーム

介護保険の住宅改修費の支給の対象となる住宅は、現在、居住している自宅で、介護保険被保険者証に記載された、住民登録を行っている家に限られます。子供や兄弟の家など、一時的に滞在している場所は対象になりません。

・身体や住宅の状況から介護リフォームが必要

要介護認定・要支援認定を受けていれば、必ずしも介護保険の住宅改修費の支給の対象となるとは限らず、身体や住宅の状況から介護リフォームが必要と判断された場合に限られます。介護リフォームを考えたら、まずはケアマネージャーに相談してみましょう。

・決められた住宅改修の種類に該当

介護保険の住宅改修費の支給の対象となる工事は決められています。「手すりの取付け」「段差の解消」「滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更」「引き戸等への扉の取替え」「洋式便器等への便器の取替え」とこれらのいずれかに付帯して必要となる改修工事です。

・原則として累計で支給限度基準額の範囲内

介護保険の住宅改修費の支給限度額は1人につき生涯を通じて20万円(実際に支給される金額は所得によって7~9割)で、分割での利用も可能です。ただし、要介護状態区分が3段階以上上がった場合は1階限り、転居した場合は住所地ごとに、再び支給限度額20万円が設定されます。こうした事情がある場合を除くと、原則として累計で支給限度基準額が残っている場合にのみ利用が可能です。

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■介護保険を利用する際のリフォームの流れ

ステップ

1.要介護(要支援認定)認定の申請

介護保険の住宅改修費の利用をする前に、要介護・要支援認定を受けていない場合には、自治体の窓口で要介護(要支援認定)認定の申請を行います。

2. ケアマネージャーなどに相談

申請の結果、要介護・要支援認定を受けたら、まずはケアマネージャーなどに介護リフォームや介護保険の住宅改修費について相談し、住宅改修が必要な理由書の作成を依頼します。

3. リフォーム事業者に見積もりの依頼

リフォーム事業者に住宅改修プランの作成や見積もりを依頼して検討します。

4. 事前の支給申請

リフォーム事業者との契約が決まったら、事前に支給申請書類の一部を保険者である自治体に提出し、審査を受けます。

5. リフォーム工事の着工

事前審査の結果を受け取った後、介護リフォームの工事に着工します。

6.リフォーム事業者への支払い

工事が完了した後、償還払いの場合にはリフォーム事業者に工事費用を全額支払います。

7. 正式な支給申請・決定

領収書などの費用の発生がわかる書類とともに、住宅改修費の正式な支給申請を行います。審査の結果、助成金の支給が適切と判断されると、住宅改修費の支給を受けられます。

住宅改修費は受領委任払いの制度もありますが、利用者が一度全額をリフォーム事業者に支払う償還払いが中心です。

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■まとめ

高齢者や介護や車いすが必要な方には、一般的な間取りで生活しにくい部分が出てくることがあります。運動機能やライフスタイルを考えてリフォームすることで、自立して安全に生活しやすくなったり、介護の負担が軽減できたりするでしょう。リフォーム費用は、介護保険や補助金の活用で負担を抑えられるケースもあるので、リフォーム会社に相談してみてくださいね。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

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