住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション

マンションを買うなら都心と郊外どちら?新築と中古の違いも解説

マンションを購入するなら、利便性の高い都心エリアと、環境の良い郊外エリア、どちらにするべきなのでしょうか。さらに、新築物件か中古物件かという選択肢もあるでしょう。この記事では都心・郊外のエリア別に、新築・中古マンションそれぞれの特徴を解説していきます。

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■都心の新築マンションの特徴

・近年値上がり傾向が続いている

日本の人口は緩やかに減少していますが、都市部への人口流入は増加傾向です。東京都総務局によると、東京都区部の人口は2030年まで増加すると予測されており、なかでも都心3区(千代田区・中央区・港区)においては2040年にピークを迎えると推計されています。

都心回帰傾向の高まりとともに、東京の新築マンション価格は2009年頃から値上がり傾向が続いており、ここ数年は高止まりの様相を見せています。

2018年の東京都区部の分譲新築マンションの平均価格は7,142万円(113.8万円/平米)でした。2009年の平均価格は5,190万円(79.8万円/平米)と比較すると、9年で約37.6%(平米あたりでは約43.7%)も値上がりしたことになります。

なお、全国的に分譲新築マンションの価格は上昇傾向にあり、2018年の平均価格は4,759万円(71.3万円/平米)でした。2009年の3,802万円(52.0万円/平米)に比べると約25.1%(平米あたり約37.1%)の値上がりとなり、東京都区部のマンションの上昇率が高いことがわかります。

参考:
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/377/z2018.pdf
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky17rf0000.pdf

・分譲価格を抑えるために専有面積も抑えめ

●東京都区部の分譲新築マンションの平均価格
2009年:5,190万円→2018年:7,142万円(約37.6%の上昇)
●平米あたりの平均価格
2009年:79.8万円→2018年:113.8万円(約43.7%の上昇)

都区部の新築マンションの平均価格は7,000万円台に到達。一般のサラリーマンではなかなか手が届かない水準になってきています。ここで価格の上昇率を再度確認してみると、新築マンション1戸の上昇率よりも、平米あたりの上昇率の方が高いことが分かります。つまり、専有面積を抑えめとすることで、高水準で推移するマンションの分譲価格の値上がり率を抑えているのです。

・ファミリー向け物件が少ない

都心部の新築マンションは、専有面積を抑えた物件が多いです。東京23区の場合、ほとんどの区で平均面積は70平米を下回っており、23区全体では60平米を下回っています。

参考:
https://www.kantei.ne.jp/report/98hakusyo-syutoM.pdf
https://www.manen.jp/market/13/01/0/

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■都心の中古マンションの特徴

・中古マンションの価格も値上がり傾向

都心で値上がりが続く新築マンションに牽引されるように、中古マンションの価格も高水準で推移しています。しかし、2013年頃から値上がりが続いてきたことからここ数年は高止まり感があり、2017年から2018年の上昇率は1.3%にとどまりました。

・東京23区における中古マンション価格(70平米換算)
2018年 5,385万円(前年比+1.3%)
2017年 5,319万円(前年比+1.3%)
2016年 5,249万円(前年比+10.6%)

参考:
https://www.kantei.ne.jp/report/c2018.pdf
http://www.fudousan.or.jp/topics/1902/02_2.html

・築年数が古くても安いとは限らない

一般的に中古マンションは築年数の経過とともに価格が下がっていきます。しかし、エリアによっては、マンションの築年数が古くても価格が安いとは限りません。下記は東京および3大都市圏における中古マンションの平均価格です。築年数の平均はいずれも25年前後ですが、物件価格はエリアによって大きな差があることが分かります。

・2018年の中古マンション価格(70平米換算)と築年数
東京23区 5,385万円(23.5年)
東京都 4,884万円(23.5年)
首都圏 3,638万円(23.8年)
近畿圏 2,188万円(26.0年)
中部圏 1,817万円(24.1年)

参考:https://www.kantei.ne.jp/report/c2018.pdf

・エリアによっては中古物件も希少

一般的に中古マンションは市場への流通数が多いですが、エリアによっては物件の売出しが少なく、売り出されるとすぐに契約が決まることもあります。

中古物件の購入は「早いもの勝ち」ですし、新築マンションのように1棟まとまった戸数が売り出されるわけではありません。人気が高いエリアでは、中古物件も希少となります。

・建築時期により平均専有面積が異なる

首都圏の平均床面積は2002年には78.04平米でしたが、2017年には68.81平米となっています。この傾向は都心部になるとさらに強いです。新築マンションの項目でも解説しましたが、近年は物件価格が高額になりすぎるのを防ぐために専有面積を抑える傾向があり、居室の見た目が狭苦しくなるのを避けるため、収納部分が小さくされていることもあります。このように、中古マンションは建築時期により平均床面積が異なることが特徴です。

なお、30平米未満のワンルーム物件は2014年以降増加傾向にありましたが、2018年になると新築マンションにおける供給割合を大幅に減らしました。

参考:
https://www.retpc.jp/wp-content/uploads/toukei/201903/201903_2kaihatsu.pdf
https://www.kantei.ne.jp/report/98hakusyo-syutoM.pdf

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■郊外の新築マンションの特徴

・近年は都区部に比べて供給数が少ない

近年、オリンピック需要や主要駅の大規模再開発から、都心の大型マンション着工数は多いです。一方、郊外ではかつて広大な敷地のニュータウン開発がありましたが、近年は新興住宅地の開発はそれほど盛んではありません。

・駅近・都心にアクセスしやすい物件が多い

近年は郊外のなかでも通勤・通学がしやすい駅近物件が人気傾向です。都心にアクセスしやすい路線の駅前再開発により、商業施設やオフィスなどを兼ね備えた大型マンションの売出しが増えています。

・都心の物件に比べて手が届きやすい価格

都心の新築マンションが高額になりすぎているという側面もありますが、郊外の駅近マンションは、比較的手が届きやすい価格となっています。

・資産価値が下がりやすい

一般的に、中古物件は築年数とともに価格が下がりますが、マンションの場合は、築数年で価格が1〜2割も急落することが特徴です。都心部の一部人気エリアでは、築浅の物件が購入時よりも高く売れるケースもありますが、郊外ではそのようなケースはほとんどありません。新築住宅は入居した時点で中古住宅となり、資産価値が下がることを知っておきましょう。

参考:http://www.mlit.go.jp/common/000135252.pdf

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■郊外の中古マンションの特徴

・物件の選択肢が豊富

近年のマンションの年間新規着工数は2007年頃と比べると約半数程度の10万戸前後です。一方、中古マンションの市場流通量は増え続けており、2018年末時点で約654.7万戸となっています。物件の選択肢が多いため、エリア・築年数・専有面積・立地条件といったさまざまな条件から、自分にあった住まいを探すことが可能です。

参考:https://www.mlit.go.jp/common/001290993.pdf

・都市部に比べて物件は価格が安い

2018年の中古マンションの価格を見てみましょう。2018年に東京都で売買が成約した中古マンションの平均価格は4,136万円(68.58万円/平米)でした。さらにエリア別で見てみると、都区部は4,479万円(76.36万円/平米)、多摩地域は2,686万円(39.89万円/平米)です。

ほかの件のデータも確認してみましょう。同じ年の神奈川県全体の中古マンション平均成約価格は2,881万円(42.8万円/平米)、エリア別に見てみると横浜・川崎は3,197万円(47.55万円/平米)、そのほかの地域は2,088万円(30.93万円/平米)でした。

このように、都市部と郊外では中古マンションの物件価格に大きな差があることがわかります。また、駅近マンションの人気傾向は郊外でも共通のため、最寄り駅から物件までの距離があると価格は下がります 。マンションの場合、最寄り駅から徒歩で10分(道のり800m)が目安です。

参考:http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2018.pdf

・専有面積が広い、ファミリー向けの間取りが多い

2018年に東京で売買契約が成立した中古マンションの平均専有面積を見てみましょう。東京都全体では60.32平米ですが、エリア別では都区部が58.66平米、多摩地域は67.34平米でした。郊外エリアの中古マンションを選べば、ゆったりとした物件を安く購入することができることがわかります。

・資産価値の目減りが少ない

新築マンションは築数年で大きく評価額が下がってしまいますが、すでに価格の下落が落ち着いた中古マンションを選べば、購入後の資産価値の目減りが少ないです。中古マンションの市場価値は、築15年〜20年で新築時の6割ほどに下がります。

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■まとめ

都心部では新築マンションの価格が上昇傾向を続けたため、牽引されるように中古マンションも高めとなっています。郊外エリアの新築マンションは駅近の開発が多めです。一方、中古マンションの物件数は豊富で、専有面積や築年数の選択肢が多くなります。

編集者: マイリノジャーナル編集部
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