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教えて!中古マンションはいつが買い時!?|MYRENO JOURNAL

アベノミクス効果や東京オリンピック、パラリンピックの開催決定で、日本の不動産市場は好調に上昇を続けています。さらに超低金利時代。住宅ローンを組むのなら今ともいわれています。2019年10月に消費税引き上げをひかえ、はたしていつが中古マンションの買い時なのでしょうか?ここでは中古マンションの買い時を、オリンピックや消費税増税という大きなイベントの影響とともにご説明します。

■オリンピック後の不動産相場は本当に下がるの?

まずはここ数年の不動産相場の推移から2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、そしてオリンピック以降の不動産相場について考えてみましょう。

●現在からオリンピックまでの不動産相場

国土交通省の調査 によると、日本の不動産相場は、2008年のリーマンショックのあとしばらく低迷していました。しかし、2012年12月の第2次安倍政権発足をきっかけに、2013年に入ってからは順調に伸び、2018年の現在にいたっています。なかでもマンション市場の好調が顕著で、マンション不動産価格指数は2018年8月には66か月連続して前年同月を上回り、5年前と比べると約30%の上昇です。

その背景には、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの期待感や建築業界の人手不足、アベノミクス効果や金利の低下、さらにインバウンド効果(訪日外国人増加による需要増)があるといわれています。これらの流れは東京オリンピック・パラリンピックまで当面継続するでしょう。したがって、2020年までは不動産相場が急落することはないと考えられます。

出展:不動産市場動向マンスリーレポート(http://www.mlit.go.jp/common/001264018.pdf)7-8ページ

●オリンピック後の不動産相場

次にオリンピック後を考えてみましょう。過去のオリンピック開催国(1996年の米・アトランタ、2000年の豪・シドニー、2004年の希・アテネ、2014年の英・ロンドン)ではオリンピック後に住宅価格が下落したケースはありませんでした 。

出展:https://www.kurachic.jp/column/1969/

https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/urgency/report180710.pdf(41ページ)

これらの大都市ではもともとオフィス・商業用不動産や住宅用不動産の需要が高く、オリンピック開催後も開催前と同じように住宅価格が上昇しています。オフィス・商業・住宅用不動産の需要が高い東京も、同様のことがいえるでしょう。

現在の日本の不動産相場における好況感も、東京オリンピックだけでなく、建築業界の人手不足、アベノミクス効果や超低金利、インバウンド需要などの要因があります。さらに、2025年には大阪万国博覧会開催、2027年のリニア中央新幹線(品川―名古屋間)開業予定などのイベントがあり、大都市圏を中心に不動産相場は堅調に伸びていくと考えられます。

■都心の不動産の行方

バブル景気崩壊後の不動産価格の下落や金融緩和を受けて、1990年後半以降「職住近接」をめざして働く人々が都心部に移住する「都心回帰」現象が起き、現在にいたります。アクセスがいい都心部の物件は、将来的にも需要が見込めるため、資産価値が高く価格は下がりにくいと見ていいでしょう。

東京の場合、「都心6区」(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)を中心にタワーマンションや大規模なマンションが続々と建設され、労働者世帯が流入。続いて、品川区や目黒区などの南側、豊島区といった西側、台東区、墨田区、江東区などの東側に人々が流れています。

さらに、高度成長期からバブル期にかけて、不動産価格の上昇のために都心から郊外に移住した世代が高齢期にさしかかり、不便な郊外の一戸建てから便利な都市部のマンションへ住み替えるケースが出てきました。また、アクセス重視で、高級住宅地といった「土地ブランド」を気にしない外国人の購入などもあり、好立地の物件は値下がりの可能性は低いといえるでしょう。

●世界の不動産事情

加えて、世界的に見れば、日本の不動産価格は比較的低い水準にあります。例えば、ロンドン、ニューヨーク、シンガポールといった世界的な大都市に比べると、東京の不動産は割安です。また、日本の不動産担保ローンの金利は世界的に見ても低く、投資目的としても日本の不動産は、物件の購入資金に対して賃貸収入や物件自体の値上がり益といった利回りが高いといえます。

 

■消費税増税による駆け込み需要

以上のような長期的なトレンドに加えて、不動産相場を考える際の短期的な要素として、2019年10月に予定されている消費税増税(現8%→新10%)の影響をおさえておきましょう。

●消費税増税の影響を受けるケース

消費税は事業者が事業として対価を得て日本国内で行う取引に課税される税金です。つまり、不動産会社や建設会社などのように不動産売買をビジネスとして行う法人や個人事業者が売り主の場合は消費税がかかります。なお、住宅用不動産の場合、消費税がかかるのは建物部分の代金だけで、土地代金は非課税です。

そのため、新築住宅のように売り主が法人などの事業者の場合は、消費税増税により建物部分の価格にかかる消費税が高くなります。しかし、ほとんどの中古住宅のように、売り主が一般個人である個人間売買の場合は消費税がかからないので、あまり増税の影響を受けません。ただし、売買を仲介する不動産会社への仲介手数料、住宅ローンを組む金融機関の手数料、建物のリフォーム・リノベーション代金、引っ越し費用などには消費税がかかるため、多少増税の影響を受けます。

●予定されている増税対策

日本は、2014年4月に消費税率が5%から8%に上がった際、リーマンショック以降やっと回復しつつあった景気が増税後に落ち込んでしまったという苦い経験をしています。そこで政府・与党は、2019年10月予定の消費税増税後に起こりかねない需要の落ち込みを防ぐために、以下のような増税対策・住宅購入支援策を実施予定です。

  • 「住宅ローン減税」の控除期間の延長

住宅ローン減税の控除期間が10年から13年に延長されます。適用年の11~13年目の控除限度額は、以下の①②のどちらか小さい額になります。

  1. 住宅ローンの年末残高(上限4,000万円)× 1%
  2. 建物購入価格(上限4,000万円)× 2/3%(2%÷3年)

※ 消費税率10%が適用され、2019年10月~2020年12月に入居した住宅が対象。

  • 「すまい給付金」の拡大

すまい給付金の対象となる所得額の目安(上限)が、現行の年収510万円以下から年収775万円以下に引き上げられます。また、収入に応じて30万円・20万円・10万円の3段階になっている給付金が、50万円~10万円の5段階に拡大します。

※ 消費税率が10%で、2021年12月までに引き渡し・入居した住宅が対象。

  • 「住宅取得等資金の贈与税の非課税」限度額の拡大

住宅取得等(自分の住宅用家屋の購入・新築・増改築など)資金を、父母・祖父母といった直系尊属から贈与された場合の贈与税非課税枠が拡大されます。

<税の非課税限度額> 消費税率10%が

適用された場合

左記以外の場合

(消費税8%の住宅、個人間売買の中古住宅など)

    家屋の種類

契約締結日

   省エネ等

住宅

   左記以外の

一般住宅

省 省エネ等

住宅

左記以外の

一般住宅

2016年1月~2019年3月   1,200万円 700万円
2019年4月~2020年3月 3,000万円   2,500万円   1,200万円 700万円
2020年4月~2021年3月 1,500万円   1,000万円   1,000万円 500万円
2021年4月~2021年12月 1,200万円   700万円  800万円 300万円

 

これらの増税対策・住宅購入支援策は、10%の消費税率が適用となる住宅(=法人などの事業者が売り手となる住宅)向けのものです。そのため、個人間売買が多い中古マンションにはあまり影響はありません。が、万が一自分が気に入った中古マンションの売り手が事業者だった場合に備えて覚えておくとよいでしょう。

●駆け込み需要のタイムリミットは?

では実際に、消費税増税前の駆け込み購入のタイムリミットはいつなのでしょうか。このタイムリミットは購入する住宅のケースによって異なります。

原則として、消費税は物件の引き渡し時の税率で決まります。引き渡しが2019年9月30日までであれば消費税は8%、2019年10月1日以降であれば消費税は10%です。

ただし、「2019年3月31日までに契約した請負工事の場合は、引き渡しが増税後でも消費税は8%のまま」という経過措置があります。つまり、注文住宅やリフォーム・リノベーションをともなう住宅のように、建物の買い主の注文工事がある場合は、2019年3月31日までに注文工事の請負契約を済ませていれば、引き渡し時期がいつになろうと消費税は8%のままです。

万が一、注文住宅やリフォーム・リノベーションをともなう住宅の請負契約が2019年4月1日以降になった場合でも、住宅の引き渡しが2019年9月30日までに済めば、引き渡し時の消費税率8%で済みます。

以上をまとめると、消費税増税前の駆け込み購入のタイムリミットは以下のとおりです。

✓   注文住宅、リフォーム・リノベーションをともなう住宅の場合

•     タイムリミット① → 経過措置を使った場合:

特注工事の請負契約 … 2019年3月31日まで(住宅の引き渡しはいつでもOK)

•     タイムリミット② → 経過措置を使わない場合:

住宅の引き渡し … 2019年9月30日まで

✓   分譲住宅・マンションの場合(注文工事がない場合)

•     タイムリミット → 住宅の引き渡し … 2019年9月30日まで

 

したがって、中古マンションを購入してリノベーションをする場合、タイムリミットは

  1. 請負契約締結締め切りの2019年3月31日
  2. 物件引き渡し締め切りの2019年9月30日

の2通りあります。しかし、中古マンションのリノベーション工事に半年もかかるケースはまれなため、住宅の引き渡しの2019年9月30日が実質的なタイムリミットと考えてよいでしょう。

 

■ライフステージと買い時

次は、ライフステージの観点で住宅の買い時について考えてみましょう。まず、住宅の購入や住み替えを考えるライフステージは、自分や家族の生活が変わるタイミングです。具体的には以下のようなタイミングで住居を見直すことになります。

  1. 独身時代(一人暮らし、または親と同居)
  2. 結婚時代(夫婦二人暮らし)
  3. 出産・子育て時代(夫婦と子どもの生活)
  4. 子どもの独立(夫婦二人の生活に戻る)
  5. 夫婦の定年退職(通勤の必要がなくなる)
  6. 夫婦の老年期(夫婦二人暮らし、子ども家族との同居・近居などの選択肢あり)

ライフステージの面で見た住宅の買い時は、自分たちの生活に合う物件を見つけたときです。立地条件や物件の管理状態、広さや価格など、あらゆる点で「自分たちがここに住めたらすばらしいだろう」と思える物件にめぐり合ったときです。消費税増税の前がいいか後がいいかなどの問題は副次的なことに過ぎません。好立地で価格が下がりにくい物件を選べば、次のライフステージになって住み替えが必要になったときに、住んでいる住宅を売却したり賃貸物件として貸し出したりしやすくなります。

人によっては、生活の変化に応じて住宅を買い替えるのではなく、賃貸住宅の住み替えで済ませるという賃貸派もいらっしゃることでしょう。ただし、賃貸派の人でも、⑥の夫婦の老年期までにマイホームを確保しておくことを強くおすすめします。なぜなら、これからの「人生100年時代」に一生賃貸生活でいると、長生きすればするほど家賃がかかることになり、老後資金を早く使い尽くしてしまうからです。自分の命がいつ終わるかを予測できる人はいません。老後も賃貸生活を続けることは「長生きリスク」にさらされ続けることだと考えましょう。

 

■超低金利時代

住宅購入の際に考えるべき要素の一つとして、住宅ローンの金利があげられます。1990年代前半のバブル崩壊後、約20年間日本の金利は低く据え置かれたままです。さらに、2016年2月に日本銀行が「マイナス金利政策」を導入して以降、住宅ローン金利はもう一段階下げた超低金利レベルになっています。

そこで気にかかるのは「住宅ローン金利はいつ上がるか」ということでしょう。結論を先に述べると、今の超低金利傾向は当面続くと考えられます。日本銀行が「マイナス金利政策」という超金融緩和策に踏み切った理由は、長く停滞したデフレ状態から脱却し、安倍政権のインフレ率(物価上昇率)2%という目標を早く達成するためでした。

しかし、2018年8~11月の消費者物価指数は前年同月比で+1.0%程度にとどまっており、「2%」にはまだ間があります。さらに、2019年10月予定の消費税引き上げ以降は、消費マインドの一層の冷え込みが予想されるため、消費者物価は低迷を続けることになるでしょう。

企業業績が上がり株価が上がれば利上げの可能性はあります。しかし、日経平均株価は2018月9月末に一時24,000円台にのせたものの、2018年はおおむね20,000円~23,000円の間で推移する、いまひとつさえない状態に終始しました。

物価面でも株価面でも政策金利を引き上げる状況にないため、住宅ローン金利は当面現状維持となりそうです。景気の先行きに明るさが感じられ、インフレ率や株価が安定して上昇を続けるようになったときが「政策金利を上げる」タイミングになります。したがって、「当面超低金利維持」の状態の今は住宅ローンの借り時といえるでしょう。

■住宅ローンの申込みは団体信用保険への加入を考え元気なうちに

金利のほかに、住宅ローンを先延ばしにしない方がいい理由の一つが、団体信用生命保険(団信)に加入できる健康状態をキープできるとは限らないという点です。

民間金融機関の住宅ローンを利用する際には団信への加入が条件になります。団信はローンの借り手が死亡した場合、団信の生命保険金で住宅ローンの返済が済んでしまうため、残された家族は住宅ローンから解放され安心してマイホームに住み続けることができます。また、団信は貸し手である金融機関にとっても、契約者が死亡した場合に団信の生命保険金で住宅ローンを返済してもらえるため、取りはぐれの心配がない安全な貸し金回収方法なのです。

この団信は生命保険の一種であり、加入に際しては健康状態の審査があります。そのため、健康上の理由で団信に加入できず、住宅ローンをあきらめざるを得ないケースが少なくありません。

人間は年を取れば病気にかかるリスクが高くなります。住宅購入を先延ばしにしている間に大きな病気にかかるかもしれません。団信の審査落ちリスクを避けるためには、若く健康なうちに住宅ローンに申し込んでしまう方がよいのです。

ちなみに、「住宅金融支援機構」(旧:住宅金融公庫)の住宅ローン「フラット35」は、団信に加入しなくても住宅ローンを借りることができます。しかし、契約者に万が一のことがあった場合には、残された家族が住宅ローン債務を相続することになるため、団信なしのフラット35を利用する際には家族と十分に検討しましょう。

 

■購入は頭金を貯めてから?

さて最後に、住宅の購入は頭金を貯めてからにすべきかどうかについて考えてみましょう。

一般に「頭金は住宅価格の2割くらいが目安」といわれています。これは従来の住宅ローンが物件価格の8割までの金額しか借りられないことが多かったからです。また、住宅購入時には、まず登記費用や税金などの諸費用を支払わなければなりません。そのため、一定の頭金(=手元資金)を用意することが必要だとされてきました。

しかし、今では物件価格の100%まで借りられる住宅ローンが多数派です。なかには、物件価格と購入時に必要な諸費用まで合わせて借りられる住宅ローンもあります。このような住宅ローンを利用する場合、頭金は必ずしも必要ではありません。

また、頭金を貯めるには時間がかかるため、住宅購入を先送りすることによる以下のようなデメリットが考えられます。

  • 頭金を貯めている間は、今の賃貸住居の家賃を払わなければならない。
  • 頭金を貯めている間に住宅ローン金利が上がる可能性がある。
  • 住宅ローンの完済時期が遅くなる。
  • 頭金を貯めている間に健康状態が悪くなり、団信の審査に通らなくなる可能性がある。

なお、購入希望物件が中古マンションの場合は、新築マンションと比較すると、頭金の必要性はそれほど高くありません。例えば、新築マンションの場合、買った直後に売却しても売却価格は購入価格よりも2割ほど下がってしまいます。なぜなら、新築マンションの価格には売り主の利益や広告宣伝費用などの経費が上乗せされているからです。新築であるがゆえに本来の価格に上乗せされている部分は、「新築プレミアム」とよく呼ばれています。この新築プレミアムのために、住宅を売る必要に迫られた場合、住宅を売っても住宅ローンが完済できずにローンが残ってしまい、売るに売れないということになりかねません。頭金を2割くらい入れれば、住宅ローンで借りる金額が少なくなり、将来住宅を売る必要に迫られても、売却代金で住宅ローンを完済できる可能性が高くなります。視点を変えてみれば、頭金は新築プレミアムのために払っているように見えます。一方、中古住宅の場合、購入価格と売却価格との差が新築住宅ほど大きくないため、将来住宅を売る必要に迫られても、売却代金で住宅ローンの返済ができる可能性が高いです。売却代金で住宅ローンを完済できれば、「ライフステージと買い時」の章で説明したような生活の変化による住宅の住み替え・買い替えがしやすくなります。売却・買い替えを考えると、中古マンションは、新築マンションよりも頭金の必要性はそれほど高くないといえるでしょう。さらにいえば、借りる前に頭金を用意する代わりに、借りたあとに繰り上げ返済をすれば、頭金と同様の効果が得られます。頭金のメリットの一つが、住宅ローンで借りる金額を少なくすることによる返済負担の軽減です。頭金を入れず全額住宅ローンを借りてしまっても、繰り上げ返済をすることで、返済負担を減らすことができます。そもそも、頭金は借りると同時に繰り上げ返済をしているようなものです。つまり、先に貯めて頭金を作るか、あとで貯めて繰り上げ返済をするかの違いということになります。頭金の有無が重要なのではなく、返済能力が十分にあるということが重要なのです。

 

■まとめ

中古マンションの場合、東京オリンピックの開催や消費税の引き上げというイベントの影響は比較的少なく、自分のライフステージにもとづいて好条件の物件を見つけたときが買い時です。今は超低金利時代で住宅ローンの環境は整っています。好条件の物件を見つけたときは、自分の返済能力をよく考えてから購入しましょう。

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