住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション

駅近マンションの資産価値に影響する要素とは?特徴や売却時の注意点なども解説!

駅近マンションの資産価値に影響する要素

マンションの資産価値は立地条件に大きく影響されるため、一般的に駅近マンションは資産価値が高いとされています。しかし、駅近マンションであれば必ずしも資産価値が高く売却しやすいとは限りません。

駅近マンションの資産価値に影響する要素や、駅近マンションでも売却しにくい物件の特徴、売却の際の注意点などを紹介していきます。

こんな方におすすめの記事です
  • 駅近マンションの資産価値は何で決まるのか知りたい方
  • 駅近マンションでも売却しにくい物件について知りたい方
  • 駅近マンションの売却で注意するべき点を知りたい方

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■駅近マンションの定義とは?

駅近マンションの定義

駅近マンションに明確な定義はなく、一般的に最寄り駅から徒歩5分以内の物件を指すケースや徒歩10分以内の物件を指すケースがあります。不動産公正取引協議会連合会による「不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則」では、徒歩1分は80mと規定されています。

そのため、最寄り駅から400m、あるいは800m以内のマンションが駅近マンションに該当します。

参考:不動産公正取引協議会連合会|不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則」

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■駅近マンションは資産価値が高い?

駅近マンションは資産価値が高い?

駅近マンションは、一般的なマンションよりも資産価値が高い傾向があります。一般的にマンションは新築のときの販売価格がピークであり、築年数の経過とともに徐々に資産価値が下落していきます。資産価値が高いマンションであれば、一般的なマンションよりも、売却した場合に価格を維持できます。

マンションの築年数と資産価値の関係についてデータをもとにみていきます。

・築年数と価格の推移

築年数帯平米単価(万円)築0~5年からの
下落率
築0~5年94.63
築6~10年82.8312.5
築11~15年69.4126.7
築16年~20年64.3532.0
築21年~25年54.1042.8
築26年~30年37.1560.7
築31年以上35.6162.4

平米単価は公益社団法人東日本流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」からの引用をもとに作成

公益財団法人東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」の2021年の首都圏の中古マンションの築年数帯ごとの成約価格の平米単価から、築年数と資産価値の関係をみていきます。

「築0~5年」の物件の平米単価平均は94.63万円なのに対して、「築6~10年」の物件の平米単価平均は82.83万円であることから、資産価値は12.5%下落していると考えられます。「築11年~15年」と「築16年~20年」は大きく平米単価が変わらず、資産価値が維持されやすい時期といえます。全体的にみると、「築21年~26年」までは緩やかに平米単価が下落しています。

一方、大きく資産価値が下がるのは「築26年~30年」のタイミングです。「築26年~30年」の平米単価は「築0~5年」よりも約60%も下落しています。また、「築31年以上」では平米単価が維持されやすい傾向がみられます。

資産価値の高いマンションであれば、こうした一般的なマンションの値動きとは異なり、築年数が経過したときの価格の下落が抑えられるのです。

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■資産価値の高いマンションの条件をおさらい

資産価値の高いマンションの条件

改めて資産価値の高いマンションの条件を挙げていくと、多くは立地条件や周辺環境によるものです。駅近であることのほか、周辺に生活利便施設がある、将来性のあるエリアや人気のあるエリアに位置している、治安がよい、景観がよいといった点が挙げられます。

一般的に最寄り駅から徒歩5分~7分の物件は資産価値が高く、徒歩10分を超えると資産価値が下がる傾向があります。また、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが近くにあり、病院や学校にアクセスしやすいことも重要なポイントです。また、再開発によって発展が期待できるエリアや住みたい街のランキングに入る人気のエリアなども、将来にわたって資産価値が維持しやすいことが期待できます。

▼マンションの資産価値とは?特徴や調べ方なども徹底解説!

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■駅近マンションにおける資産価値に影響する要素

駅近マンションにおける資産価値に影響する要素

駅近マンションの中でも資産価値には差があります。駅近マンションの資産価値に影響する主な要素として、4つの点をまとめました。該当する項目が多いほど、築年数を経ても資産価値を維持できることが見込まれます。

・1:駅からの距離

駅近マンションといっても、駅からの距離によって資産価値には違いがあります。

駅近マンションは徒歩10分以内の物件を指すこともありますが、徒歩10分を超えると資産価値は大きく下がる傾向があります。

また、徒歩10分の物件は駅近マンションに含まれないこともあり、特に資産価値が高いのは徒歩5分~7分程度までの物件です。不動産広告の徒歩分数は距離を基準にしたものですが、実際には横断歩道や信号機、歩道橋などが設置されていたり、坂道があったり、道が混んでいたりすると、1分間に80mは歩けないことがあります。駅から400m、もしくは560m程度の距離にあるマンションであれば、スムーズに駅までアクセスしやすいと考えられます。

さらに徒歩5分の物件よりも、徒歩3分や4分といった物件の方が、より駅に近い印象があり、資産価値が高いです。なかでも駅に地下やペデストリアンデッキで直結しているマンションや、あるいは駅に隣接する商業施設から直結するマンションは、利便性が高いうえに希少性からも、資産価値が高い傾向があります。

・2:メイン駅からの駅数

駅近マンションの資産価値は最寄り駅によっても左右され、メイン駅=主要駅・複数路線が利用できるターミナル駅からの駅数も重要な要素です。通勤や通学にかかる時間は住まいを決めるうえで大きく影響します。

メイン駅の駅近マンションに限らず、メイン駅から1~2駅など、メイン駅にアクセスしやすい駅を最寄り駅とする駅近マンションは、資産価値が高い傾向があります。

しかし、メイン駅の駅前は商業施設やオフィスビルが林立して、駅近マンションがほぼないエリアが少なくなく、繁華街が形成されていて、女性の一人暮らしや家族での暮らしに、向いていないエリアもあります。

一方、メイン駅から1~2駅のエリアは自然に恵まれていたり、落ち着いた住宅地の雰囲気が漂っていたりする一方で、生活利便施設は揃っているなど、暮らしやすいことがあります。そのため、ターミナル駅から1~2駅の駅近マンションは購入希望者が多く、資産価値が高い傾向があるのです。

・3:急行の停車

最寄り駅の価値という面では、急行の停車の有無も重要な要素です。急行の本数が多い路線の場合には、一般的に急行でメイン駅から1~2駅の駅を最寄り駅とする駅近マンションは資産価値が高い傾向があります。たとえば、メイン駅から各駅停車で6駅の駅近マンションよりも、各駅停車で10駅、急行では2駅の駅近マンションの方が資産価値が高いといったケースです。

急行でメイン駅から1~2駅の駅近マンションの資産価値が高いのは、主に2つあります。1つ目は交通利便性で、各駅停車の駅数ではメイン駅から離れていても、急行が停止する駅の方が電車での所要時間が短いというケースがあります。また、急行の本数が多い路線では、急行が停車する駅に住んでいる方が乗れる電車が多いため便利です。

2つ目として急行停車駅は各駅停車しか停まらない駅よりも乗降者数が多いことなどから、生活利便施設が揃っていて、生活がしやすい傾向がある点が挙げられます。

・4:駅の将来性

駅周辺エリアの生活利便施設の立地状況も資産価値に関わりますが、現在の状況に限らず、将来性も資産価値に関わる要素です。今後、周辺エリアが発展する可能性が高い駅近マンションは、資産価値が高い傾向があります。

たとえば、駅周辺の再開発によって大型商業施設の開業が予定されている場合には、居住者や利用者の流入によって街が活気づき、周辺にも新たな商業施設ができるなど、街の発展が期待できます。あるいは、新線の乗り入れが予定されている場合には、交通利便性の向上によって、住宅需要が高まることが見込まれます。そして、街が発展すると地価が上昇し、マンションの価格も上がっていくのです。

また、再開発などにより将来性のあるエリアは、まだ開発に関わる工事に着手していない計画段階から、期待の高まりによって値上がりしていくこともあります。また、マンションは基本的には新築のときの資産価値がピークですが、再開発によって新築のとき以上に資産価値が上昇することもあるのです。

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■駅近でも売れにくいマンションの特徴とは?

駅近でも売れにくいマンションの特徴

駅近マンションは利便性の高さなどから資産価値が高い物件が多く、人気を集めやすいですが、売れにくいマンションもなかには存在します。駅近マンションでありながらも売れにくいマンションの5つの特徴をまとめました。

・1:相場より高い

駅近マンションは利便性が高く、エリアによっては希少性からも資産価値が高い傾向があります。しかし、駅近マンションにもエリアごとの相場があり、売り出し価格を相場よりも高く設定してしまうと、売れにくくなります。また、駅近マンションでも、駅からの距離や周辺の商業施設の有無などによって、適正な売り出し価格は異なります。

中古マンションの売り出し価格を最終的に決定するのは、売主である所有者です。「値下げすればよい」と考えて、相場よりもあまりにも高い売り出し価格を設定すると、売却までの期間が長引いてしまいがちです。不動産会社による査定価格や、不動産情報サイトの類似物件の価格などを参考に売り出し価格を決定するのが基本です。

・2:競合が強い

売り出し価格が多少高くても、駅近マンションが少ないエリアなど、希少性がある場合は希望に近い価格で売れることもあります。しかし、類似物件が多い状況では、駅近マンションでも売れにくくなります。たとえば、「駅前にマンションが林立していて、新築マンションの販売も行われている」「大規模マンションが近くにあり、多くの物件が売り出されている」といった状況では、早期に売却するには価格競争になってしまいがちです。

また、「所有する物件よりも築浅で、駅からの距離や広さが同程度のマンションの販売販売されている」といった競合が強い状況下では、その物件よりも価格が安くなければ売却が進みません。

駅近マンションであっても、競合よりも販売価格を含め、何か強みがなければ売れにくいこともあるのです。

・3:駅の利用者が少ない

駅近マンションであれば、資産価値の面で魅力的とは限りません。1日の乗降者数が少ない駅は、近隣に居住している人が少なく、そもそもニーズが低いため、駅近マンションであっても売れにくいことがあります。

近くの別の駅の利用者が多いことが要因というケースを除くと、駅の利用者が少ない理由として挙げられるのは、駅周辺の環境によるものです。駅周辺は車両基地になっているなど、そもそも住宅地として使える土地が限られているケースのほか、生活利便施設がほとんどないといった駅が挙げられます。

駅の近くはコンビニが1軒ある程度で、スーパーやドラッグストア、医療機関、飲食店や公園といった生活利便施設がないようなエリアでは、駅から近くても生活するのには不便です。

駅近マンションの資産価値は、駅の周辺環境も含めて見極める必要があります。

・4:騒音問題

駅近マンションは利便性が高い反面、駅に近いことによる騒音問題から売れにくいことがあります。

駅近マンションは、駅や線路からの距離などによっては電車の音が気になりやすいことが難点です。回送電車なども通過するため、深夜や早朝も含め、一日中近くで電車の音が発生している状態になります。また、駅近くを走る幹線道路に面している物件では、道路を通る車の音が気になる物件もあります。

あるいは駅に向かう人々の話声のほか、駅周辺に繁華街があると、駅から少し離れている物件であっても、賑わいによる音が気になることがあるのです。

ただし、駅近マンションによっては防音サッシを取り付ける、サッシを二重にするといった対策がとられています。既存のサッシの室内側に内窓を設置して二重窓にするという対策は、リノベーションで行うことも可能です。

・5:セキュリティが整っていない

最近ではマンションのセキュリティが重視される傾向があります。駅近マンションの多くは人通りの多いエリアに立地していることから、セキュリティが整備されていないと売れにくくなりやすいです。

最近のマンションにはオートロックが設置され、キーを持っていない人が居住者と一緒に入りこむ共連れを防ぐために、ダブルオートロック・トリプルオートロックが設置されている物件もあります。しかし、古いマンションではオートロックが設置されていないなど、防犯対策が不十分な物件もみられ、駅近マンションでも資産価値が劣ります。また、管理人の常駐する物件はセキュリティの面でも安心感があり、管理人の有無も資産価値に関わります。

あるいは、駅近マンションではバルコニーの外からの視線が気になることがあります。1~4階程度までは、透明なガラス手すりなどで道路を歩いている人からの視線が気になる場合には、資産価値の面でマイナス要因となることがあります。

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■駅近マンションの資産価値を自分で調べる方法とは?

駅近マンションの資産価値を自分で調べる方法

駅近マンションの資産価値を把握するには、類似物件から想定する方法があります。国土交通大臣指定の不動産流通機構では、「レインズマーケットインフォメーション 」で、実際に売買が行われた物件の成約価格の情報を提供しています。このサイトを利用すると、大まかにエリアを絞り込んだ後、最寄り駅や駅からの距離、専有面積、間取り、築年数などの条件を絞り込んで、成約価格の平米単価を確認できます。

また、不動産情報サイトでも、最寄り駅や駅からの距離、専有面積などの条件を絞り込んで、売り出し中の物件の販売価格を検索することが可能です。ただし、不動産情報サイトに掲載されているのは売主の希望による売り出し価格のため、実際には値引きが行われて成約に至ることもあります。

ただし、エリアによっては不動産の売買件数が少なく、ネットで調べても情報を得られないこともあります。

具体的に売却を検討している場合には、不動産会社に査定を依頼するのも手です。複数の不動産会社に査定を依頼すると、いくらくらいで売却ができそうか相場感をつかむことができます。

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■駅近マンションの売却で気を付けるべきこととは?

駅近マンションの売却で気を付けるべきこと

駅近マンションを売却するときには、少しでも有利な条件で売却を進めたいものです。そこで、駅近マンションを売却するときの注意点として、売却する基準やタイミング、売り出し価格などについて取り上げていきます。

・売却する基準

資産価値を基準にした売る・売らないの基準として、リセールバリューが挙げられます。リセールバリューは取得した財産を売却した場合の資産価値を示し、取得価格に対する再販価格の割合から算出します。

たとえば、15年前に6,000万円で購入した新築マンションを5,000万円で売却する場合は、「5,000万円÷6,000万円×100=83%」です。15年前よりも価値が17%目減りした状態になります。リセールバリューは数値が高いほど資産価値を維持している状態で、数値が低いほど資産価値が下落している状態を示します。

リセールバリューは100%を切るとは限らず、昨今の地価や中古マンション価格の高騰によって、都心部などの駅近マンションでは100%を超えているケースが少なくありません。また、新築マンションの供給がない人気エリアでは、中古マンションの希少性の高さからリセールバリューが高くなる傾向があります。

・売却するタイミング

売却する基準はあるものの、売却しようと考えたときが売るタイミングでもあります。所有しているだけでもマンションは管理費や修繕積立金、固定資産税といったランニングコストがかかります。

また、「待っていればそのうちもっと高く売れるかもしれない」と考えているうちに、反対に資産価値が低下することもあるなど、将来的な市況は不透明です。駅近であるがゆえに、開発が進んで周辺に立つ建物によってはマイナス要因になるというデメリットもあります。少なくとも、築年数の経過によって資産価値は多少なりとも低下していきます。

駅近マンションであっても実際に販売を始めてから、すぐに思うような価格で売却ができず、販売期間が長引いてしまう可能性があることも踏まえることが大切です。

あるいは売却と賃貸という選択肢で悩むケースもありますが、一度、賃貸に出すと、通常の普通賃貸借契約では借主の権利が強いため、売却したタイミングで売却しにくくなる点にも注意が必要です。

・売り出し価格の設定

駅近マンションは資産価値が高い傾向にありますが、周辺の類似物件と比較して、売り出し価格が高すぎるなど、無理のある価格設定では販売期間が長くなってしまいがちです。駅近マンションを売り出しても、内見に訪れる件数が少ない場合には、売り出し価格が高すぎる可能性があります。

一般的に売り出し価格は、売却活動の開始から3ヶ月で売買契約の締結に至る価格が適正価格とされています。適正な価格設定を行うには、売却を検討する段階でレインズマーケットインフォメーションや住宅情報サイトなどを参考に、相場感をつかんでおくのがポイント。また、不動産会社によって査定金額は異なるため、複数の不動産会社に査定を依頼します。明らかに高すぎる査定価格を提示する会社を除いて、他の会社の査定価格も参考にして売り出し価格を設定しましょう。

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■まとめ

一般的に駅近マンションは資産価値を維持しやすい傾向がありますが、駅からの距離やメイン駅からの駅数、急行の停車、最寄り駅の将来性といった要素にも左右されます。駅近マンションでもすぐに売却できるとは限らず、強気の価格設定や競合が多い状況では、売りにくいこともあります。

駅近マンションの購入や売却にあたっては、レインズマーケットインフォメーションや不動産情報サイトなどで、相場感をつかんでおくようにしましょう。

編集者: マイリノジャーナル編集部
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