住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション

ペントハウスとは?マンション最上階に住むメリット・デメリット

マンションの最上階にある、豪華なペントハウス。海外ドラマや映画に登場する富裕層の住まいとして見かけることが多く、あこがれを持つ方も少なくないでしょう。

ペントハウスは美しい眺望やハイグレードな設備などさまざまな魅力がありますが、実は購入前に知っておきたいデメリットもあります。

今回はペントハウスのメリット・デメリット、そして中古マンションのペントハウスを新築同様にリノベーションした事例や費用などについてご紹介していきます。

こんな方におすすめの記事です
  • マンション最上階のペントハウスに住んでみたい方
  • ペントハウスにどんな注意点があるのか知りたい方
  • 中古ペントハウスのリノベーションに興味がある方

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■ペントハウスとは?

ペントハウスとは、マンション最上階につくられる、特別仕様の部屋のことです。
「階段室・機械室」といった意味で使われることもありますが、ここでは「最上階の特別な部屋」について解説していきます。

すべての最上階物件をペントハウスと呼ぶわけではなく、特別なつくりの一部の物件のみを指します。他の部屋とは異なる贅沢な設備・仕様で、家賃・物件価格も高額なのが特徴です。

ペントハウスは、すべてのマンションにあるわけではありません。都心部の高級マンションを中心とした、一部の物件のみにつくられています。ペントハウスのある高級マンションは、特にバブル期に多く建てられました。

そのためペントハウスは、なかなか新築では出てきません。もし希望される場合は、中古物件も視野にいれることをおすすめします。築年数がたっていても、リノベーションで理想の間取りや内装、設備につくり変えることも可能です。

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■ペントハウスマンションのメリット

ペントハウスは、同じマンションの他の部屋とは一線を画すものです。そのため部屋のつくりが豪華という以外にも、さまざまなメリットがあります。

・ステータス性

そのマンションのシンボル的存在であるペントハウスに住むということは、一種のステータスになると言われています。価格が高く、最上階で眺めも良い、加えて希少性も高いとなると、当然ともいえます。

もともとペントハウスが生まれたのは、1920年代のアメリカ。この頃のアメリカは「狂騒の20年代」とも呼ばれたほど、爆発的な経済成長をしていました。そんななかでニューヨークを中心に「富裕層向けの特別感のある物件」としてペントハウスがつくられるようになったのです。

日本ではニューヨークのような極端に豪華なペントハウスは少ないものの、やはりある程度高収入の方しか住めない物件です。成功者として、ひとつのステータスとなるでしょう。

・ハイグレードの内装や設備

ペントハウスの特徴は、他の区画にはない贅沢なつくり。どのような内装や設備になっているか、以下に例を挙げてみます。

・大理石など高級な内装材が使われている
・最上級グレードのキッチンやお風呂がついている
・床から天井までの大きな窓から景色が楽しめる
・ホームバーやパーティー用の部屋がある
・居住空間が2階に分かれているメゾネットタイプ

もちろんすべてのペントハウスがこのような仕様になっているわけではありませんが、各所に工夫がこらされています。ワンフロアに一戸のみということが多く、ゆとりある間取りも特徴です。

ペントハウスによく見られる特徴として、「天井が高いこと」も挙げられます。標準的なマンションの天井高は2.5mほどですが、ペントハウスでは3m近いことも少なくありません。明るく開放感がある空間で、ラグジュアリーな家具やシャンデリアなどもよく合います。

・眺望が良い

マンションの最上階に居を構えるということは、他の部屋からは見られない素晴らしい眺望を手に入れられるということ。街や公園を見下ろすことができたり、夕日や花火を楽しめたりする物件も多くあります。

遠くまで風景を見渡せることは、やはりペントハウスならではの魅力です。ただし、眺望の良さは、物件の立地や階数などにもよるので、ペントハウスだからといって必ず最高の眺望が手に入るというわけではありません。

・広いルーフバルコニー

ペントハウスは、下の階の屋根部分を活かした、広い「ルーフバルコニー」とセットでデザインされることが多いです。テーブルセットを出したり、ガーデニングをしたりと、マンションに住みながらも一戸建ての庭のようにのびのびと楽しめます。

ただし、ルーフバルコニーは北側斜線制限(※)によって、北向きに設けられていることも多いです。南向きのリビングからルーフバルコニーが見えない場合も多いので、日当たりなど含めて確認した方が良いでしょう。

※北側斜線制限とは?
北側の隣地の日当たりを考慮した建築基準法上の制限で、用途地域ごとに決められています。建物の北側を斜めに切り取ったような形で高さを制限。北側がルーフバルコニーになっているのは、北側斜線の規制に配慮した工夫であることが多いです。

・プライバシー

ペントハウスは最上階で隣戸もないため、プライバシーを保ちやすいのもメリットです。もし目の前に高い建物がなければ、リビングのカーテンを開けていても、周囲からの視線が気になりません。

また、マンション暮らしでトラブルになりやすい、近隣との騒音問題があまり気にならないのもメリット。隣の家に音が響く心配がなく、上階からの足音も気になりません。静かに暮らしたい方、自宅で仕事をされる方などにもぴったりの物件といえるでしょう。

・セキュリティ

ワンフロアに一戸のペントハウスでは、エレベーターにロックがかかっていることがあります。マンションの他の住民が最上階に立ち入れないため、セキュリティ性が非常に高いです。

物件によっては、「エントランスのオートロック+エレベーターセキュリティ+最上階居住者専用ロック」と三重のセキュリティになっていることもあります。元々マンションを始めとする集合住宅はセキュリティの高さも魅力の一つですが、ペントハウスなら更に安心して暮らせる環境が整っています。

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■ペントハウスマンションのデメリット

では反対に、ペントハウスにはどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

・物件価格や家賃が高い

最上階の物件は、分譲・賃貸どちらでも、他の階に比べて価格は高めの設定です。
特に富裕層や著名人に人気の高級マンションなど、ステータス性のあるペントハウス物件ほどコストは高額に。設備や仕上げにお金がかかっていること、希少性が高いことを考えると、価格が上がるのは当然ともいえるでしょう。
都心部の豪華なペントハウスは、賃貸なら家賃が月に数十万円から、物件によっては数百万円することもあります。

しかし分譲に関していえば、それだけ資産価値が高いということは、売却するときも高く売れる見込みがあるということ。希少性の高さから、売却時に買い手が早く見つかりやすい傾向もあります。
ペントハウスの価格を高いと感じるか、それとも高いなりの価値があるとみるかは、考え方次第です。

また一つ注意点として、ルーフバルコニーやテラスのある物件では、その使用料が管理費に上乗せされることもあります。
これはバルコニーが「専有部分」ではなく、住民共有の資産である「共有部分」を借りているような形になっているからです。バルコニーの使用料については物件によって異なるので、購入時に確認しましょう。

・光熱費が高い

マンションで上下左右を他の住戸に囲まれていると、外気に触れる面積が少ないため、省エネ性が高くなります。

反対にペントハウスや最上階は、上や隣に住戸がないので、外気の影響を受けやすいです。もしかすると物件によっては、夏の暑さや冬の寒さが気になったり、光熱費が高くなったりするかもしれません。

ただしマンション自体の断熱性能が高ければ、ペントハウスや最上階であっても、少ない冷暖房でも過ごしやすい環境が整います。
もし屋上や外壁にしっかり断熱材が施されていれば、暖房で暖めた熱が逃げていったり、夏の暑さが室内に伝わったりしにくいということです。

マンションを買う際には、しっかり断熱されているかも確認しましょう。新しい物件では遮熱・断熱がしっかりしていることが多いのですが、古い物件では「窓ガラスが複層ガラスでない」「断熱材の施工が不十分」など断熱性・遮熱性に欠けることもあります。
「住宅性能表示制度」を利用している物件なら、その評価書を見せてもらうことで建物の断熱性能がひと目でわかりますよ。

また、特に大きな窓のあるペントハウスでは、夏の強い日差しで部屋が暑くなることもあります。窓ガラスの性能や、部屋の方角も要確認です。

・風や地震の影響を受けやすい

ペントハウスは高い位置にある分、風が強く吹きます。外に干した洗濯物や布団、ルーフテラスに出したテーブルなどが飛んでいってしまわないよう注意が必要です。
高さのあるタワーマンションなどでは、落下事故を防ぐため、外に洗濯物を干すのが禁止されている物件もあります。

高層階は、風の影響で建物自体が大きく揺れやすいというデメリットも。人によっては台風など強い風が吹いたときに怖く感じたり、揺れによる船酔いのような状態になったりするかもしれません。

風は高い位置ほど強い傾向にはありますが、立地や周辺の建物によっても変わります。物件によって異なるので、内見等で確認してくださいね。

地震のときも、高層階ほど大きく揺れやすくなります。ただし、大きなマンションでは、制振・免震構造で揺れにくくしている物件も多いです。

・雨漏りの被害を最初に受ける

マンションの屋上には防水処理が施されており、通常は雨漏りの心配はありません。
しかし築年数が古くなって適切なメンテナンスがされていないと、防水層の劣化部分から雨が侵入する可能性はあります。

マンションで雨漏りが発生したとき、真っ先に被害を受けるのが、最上階やペントハウス。
もちろん修理費用は、管理組合が負担するので心配ありません。工事の手配が遅くなれば、水が落ちてきて困ることがあるかもしれないということは頭に入れておきましょう。

中古マンション購入時には、過去の大規模修繕がいつおこなわれたか、適切なメンテナンスがおこなわれているか、修繕履歴等を確認されることをおすすめします。

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■ペントハウスの施工事例

では次に、中古マンションのペントハウスのリノベーション事例をご紹介していきます。間取りやリノベーション内容など、参考にされてください。

・4LDKの広々ペントハウス

最初にご紹介するのは、東京都中央区にある、4LDK+SICの広々としたペントハウス。
リビング・ダイニング・キッチンに4つの洋室、そして大きなシューズインクローゼット(SIC)のある間取りです。角部屋なので、リビング+洋室4部屋すべてに採光がとれています。

最近のファミリー向けマンションは、3LDKで70㎡台くらいの広さが多いですが、こちらの物件は都心部ながら専有面積88.45㎡もあります。新築で面積広めの物件は少ないので、広い専有面積も中古ペントハウスの魅力といえるでしょう。

ダイニングは吹き抜けで、上部の窓から気持ちの良い光を取り込めます。まるで一戸建てのようなつくりで、マンションでは最上階のペントハウスならではといえるでしょう。

床暖房が入っているので、天井高が高くても冬も暖かく過ごすことができます。床、壁、建具に至るまでリノベーションで新しくしており、平成15年建築の物件ですが、新築のようにお住まいいただけます。

キッチン・トイレ・バスなどの設備も、すべてリノベーションで交換済み。広々としたL型のオリジナル製システムキッチンで、料理好きの方にぴったりです。

洋室も窓ありで、非常に明るい空間です。こちらも壁紙とクロスが張り替えてあります。一般的な天井までのクローゼットのほかに、下部収納もあり。マンションなのに収納たっぷりで、家族の荷物もすっきりと片付けることができます。

玄関には、シューズインクローゼット付き。靴がたっぷりしまえるほか、土間になっているのでベビーカーなどもそのまま入れておくことができます。

・ワンフロア1戸のバルコニー付ペントハウス

次にご紹介するのは、東京都港区の山手線浜松町駅から徒歩圏内という、好立地のペントハウス。9階建てとそこまで高さがないマンションなので、高層階が苦手な方でも住みやすいでしょう。専有面積は68.57㎡、2LDKの間取りです。

全面リノベーションを施しており、フローリング壁紙、建具、収納なども新しくしています。L字型の大きなシステムキッチンで、料理も楽しくなりそうですね。

こちらの物件の魅力は、最上階が1戸のみというところ。隣に他の部屋がないので騒音なども気になりにくく、リビングと2洋室すべてに採光がとれています。

最上階へはエレベーターで暗証番号を入力しないと行けないダブルオートロック仕様。最上階へは自分たちしか入れず、セキュリティも非常に高くなっています。

ペントハウスには、約36㎡の広いルーフバルコニーがついているのも特徴。リビングからも洋室からも出入りできるつくりです。バルコニーからは港区の街並みが見渡せます。

洋室2つのうち片方は、リビングと隣り合った配置。リビングとの間仕切りは、フルオープンにできる引き戸に改装しています。普段はリビングとつなげて広く使い、シーンに合わせて仕切るなど、可変性のある間取りです。

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■ペントハウスの施工にかかる費用相場

最後に、中古のペントハウスのリノベーションにどのくらいの費用がかかるか見ていきましょう。

マンションの一室で、全面的に間取り・内装・設備を変更する「フルリノベーション」をおこなう場合、費用相場は1,000万円前後。しかし、お部屋の広さや工事の内容によって費用は変わってくるため、一概には言えません。ペントハウスの場合、お部屋の広い物件が多いため、少し費用が高めになると考えて良いでしょう。

また、キッチンやお風呂などの設備、壁や床などの建材のグレードも費用に大きく関係します。例えば、スタンダードなI型システムキッチンであれば費用相場は60~80万円ほどですが、同じI型でもハイグレードモデルを選べば80~160万円ほどが相場と一気に値段が高くなります。ペントハウスのリノベーションではハイグレードな設備や建材を選びたいという方も多いと思いますが、費用もそれだけアップすると考えておきましょう。

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■まとめ

ペントハウスには、豪華な間取りや設備、眺望の良さなど、他の住宅では得られない魅力がたっぷり。新築ではなかなか見つかりにくいので、中古マンションのリノベーションも検討してみてくださいね。物件費用やリノベーション費用も高くなりがちなので、ワンストップリノベーション業者に物件探しから設計、施工まで一貫して相談するのもおすすめです。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

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