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階段寸法は法規で規定されている!安全性を高める幅・高さ・段数等のポイントとは?

階段は昇り降りをするときに、滑ったりつまずいたりして、転倒するリスクのある場所。階段の寸法は、建築基準法で幅や奥行・高さが決められていることを知っていますか?リフォームをするときなどに知っておきたい、階段の寸法の規定や安全性を高めるためのポイントについて解説していきます。

階段
こんな方におすすめの記事です
  • 階段をリフォームする際の法的な制限を知りたい方
  • 階段をリフォームする際の注意点を知りたい方
  • 階段の安全性を高める方法を知りたい方

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■建築基準法で定められた住宅の階段寸法は?

安全に階段を利用できるように、建築基準法では階段の寸法に関する規定が設けられています。ここでは、マンションやアパートといった共同住宅の共用部分を除く、一般住宅の階段の寸法の規定についてまとめています。ただし、建築基準法の規定は最低寸法であり、規定ぎりぎりの寸法では踏面が狭く、蹴上が高く急なため、昇り降りがしにくいです。

・階段や踊り場の幅

階段や踊り場の横幅は75cm以上と規定されています。踊り場とは、階段で方向転換をするために設けられた平らな場所です。

・踏面

踏面(ふみづら)とは、階段の踏み板の上面をいい、階段を昇り降りするときに足を載せる場所になります。踏面の寸法の奥行は15cm以上と決められています。

・蹴上

蹴上(けあげ)とは階段の一段分の高さをいい、踏面から踏面までを垂直に計った寸法になります。蹴上は23cm以下と規定されています。

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■階段の安全性を高める方法とは

階段は住宅の中で事故が起こりやすい場所です。階段をリフォームする際に、安全性を高めるための方法を紹介していきます。

・昇り降りしやすい階段寸法にする

踏面が狭すぎると足を踏み外しやすく危険ですが、踏面が広すぎても歩幅を大きくとらなければならず、昇り降りしにくくなります。また、蹴上が高いと足を大きく上げる必要があり、転倒するリスクが生じますが、低すぎると階段の段数が増えるため、昇り降りが大変です。

一般的に昇り降りしやすい階段の寸法は、踏面が20~22cm程度、蹴上は18~20cm程度です。また、踏面と蹴上のバランスも大事で、「蹴上×2 + 踏面 =60cm」という計算式が成立する寸法にすると、昇り降りがしやすいとされています。踏面20cm、蹴上20cmの場合、「踏面(20cm)+蹴上(20cm)×2=60cm」となります。ただし昇り降りしやすい階段寸法には個人差があり、体格や年齢・家族構成によっても異なります。

また、リフォームする場合に既存の階段よりも踏面を広くとり、蹴上を低くして階段の段数を増やすには、以前よりも広いスペースが必要です。コストがかかるだけではなく、生活スペースが狭くなってしまうため、ほかのスペースとの兼ね合いも考慮しましょう。

・滑り止めをつける

階段の踏み板に滑り止めをつけると、昇り降りをする際に滑って転倒するリスクを軽減できます。リフォームで滑り止めをつける方法には、踏み板に滑り止めシートを貼る方法と、階段全体のリフォームでは、滑り止めのための溝が入った踏み板を使用する方法が挙げられます。あるいは、コルクやカーペットなど滑りにくい床材を使用する方法もあります。

また、階段での転倒防止には手すりの設置も有効です。2000年に建築基準法が改正されて以来、階段の両側に側壁などがない場合は、手すりの設置が義務付けられています。2000年以前に確認申請が下りた住宅のリフォームを行う場合、手すりがなければ設置を検討しましょう。

・フットライトを設置する

夜中に目覚めて照明をつけずに階段の昇り降りをしたいとき、フットライトがあると便利です。フットライトは、階段の上と下の一段目のほか、踊り場がある場合は踊り場に設置します。階段の上の方は一段目の手前にあると、夜中にどこからが階段になっているかわかりやすく、転倒防止に役立つので安心です。フットライトには、人感センサーがついたタイプや、明るさを感知するセンサーがついた夜間のみ点灯するタイプなどがあります。

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■まとめ

階段の寸法は建築基準法による規定がありますが、規定通りの寸法では急で踏み板の奥行も狭く、昇り降りがしにくいです。リフォームをするときは、ほかの生活スペースとのバランスも踏まえたうえで、使いやすい安全な寸法の階段にしましょう。

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編集者: マイリノジャーナル編集部
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