今回はトイレとは言っても一工夫を凝らしたトイレの好事例をご紹介します。
普段なかなか考えることのない「トイレ」。
マイリノジャーナルではそんなトイレについて、いくつかの記事を考えてきました。トイレとはどんな場所なのか?から始まり、レイアウト、壁のデザイン、手洗い器などなど、トイレにまつわるいくつかのトピックを取り上げてきました。ざっくりとでもお目通しいただいた方は、理解が深まり、考える時のポイントを整理いただけたのではないでしょうか。
中古マンションのリノベーション・リフォームを検討しようという方、あるいは新築の購入をお考えの方にとっても、ほぼ毎日使うことになるトイレについて整理することは、意味があると思います。
さて、今回は、そんなトイレについて、実際の施工事例を紹介したいと思います。どんなトイレがよいトイレなのか、理屈は分かったとしても、実際はいろんな制約(お金や、トイレの床面積、出入り口の広さなどなど)があり、なかなか理屈通りにはいかないものでしょう。そんな制約がありつつも実際に施工された例を見ることで、どんな選択肢があるのか、よりリアリティを持ってイメージしてみてください。
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詳しくはこちら>>壁のデザインをほんの少し工夫するだけで、ガラッと表情が変わる、という例です。
写真を見ていただければお分かりの通り、便器自体はタンクつきで手洗い器は無し、棚は木材と金具を簡単に取り付けたもの、ということで、よくあるトイレのようです。ただ一点、壁のある一面だけが濃いブルーになっている、というのがこのトイレの特徴。しかしそれだけで、この空間の表情は随分と違って見えます。トイレの壁は白系一色、ということが多いのですが、ここに濃いブルーを置くことで、とても落ち着く、かつほのかなこだわりとセンスを感じさせる空間に様変わりしています。それというのも、トイレという空間はとても狭い分、壁のデザイン・色彩がもたらす影響がとても大きいのです。
空間は広く取れない、トイレにお金をかけづらい、それでもなんらかこだわりたい、という時には、壁の一面だけでも工夫してみる、というのも一手です。
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詳しくはこちら>>こちらの記事で便器の向きは、なるべく出入口に向かない方が良い、ということを書きました。しかしこれはあくまで、そうしたほうが望ましい、というもの。トイレの空間の取り方次第では、現実的に、出入口に向かって正面に向き合わざるを得ないケースももちろんあります。
そうした場合は、視線の行きつく先を、便器とは異なるところに持っていく、というのも良い手段。下の写真で紹介する事例は、その好例です。
御覧のように便器は出入口に向かって正面に置かれています。こうなると、なんとなく便器に目が行ってしまうもの。ふたが開いていればなおさらです。
ただ、額縁やキャンドル、植生などの飾りなどを置いておくことで、そちらに目線を持っていかせることが可能です。これもまた、とても狭い空間であるトイレの特性を逆手にとったもの。狭小な空間に何かしら置いてあると、人の目は自然とそちらに向くものなのです。
基本的なレイアウトに工夫の余地がなかったとしても、そうしたひと工夫で、より居心地の良い空間に変えていけるのですね。
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詳しくはこちら>>トイレ用にも、ある程度の広さを用意できる、という場合には、「化粧室」にする、というのも一手です。
写真の事例は、便器自体はタンクレスにして空間自体を広く見せ、壁をグレーにすることで落ち着きと重厚さを演出。さらには手洗い器と鏡を用意し、単に用を足すためだけの空間でなく、化粧室として活用できるイメージがあります。
これだけの空間だと、トイレでほっと落ち着くことも、鏡の前で化粧直しも、ゆったり、しっかりできそうですね。
いかがでしたでしょうか。トイレというのは、住まいのこだわりの対象として、なかなか挙げられづらいものです。しかし、ちょっとした工夫で、その表情も大きく変えることもできます。ぜひ一度、中古マンションでリフォームやリノベーションをお考えの方、もしくは新築でも家選びをされる方。考えてみてください。