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床暖房の後付は可能?リフォーム相場や施工方法を解説!

床暖房の後付は可能?

床暖房のメリットは、じんわりと暖かい、空気がキレイ、乾燥しない、安全性が高く赤ちゃんやペットに優しいこと。そんな床暖房を中古住宅にリフォームで後付けすることは可能なのでしょうか?その場合、工事費用の相場やランニングコストはどれくらいになるのでしょうか?床暖房の種類や施工法の違い、敷き込む際の注意点についても解説します。

こんな方におすすめの記事です
  • 中古住宅へ床暖房の後付けが可能かどうか知りたい
  • 床暖房の種類や施工方法の違いを知りたい
  • 床暖房リフォームにかかる費用の相場を知りたい

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■床暖房はリフォームで設置可能?

床暖房はリフォームで設置可能?

中古住宅に、後から床暖房を設置することはできるのでしょうか?結論から言うと、基本的に建物の構造(木造建築、鉄筋コンクリート造など)や、階数を問わずに床暖房リフォームすることが可能です。ただし、設置場所の条件によっては選択できない種類もあります。

・マンションでも床暖房は後付できる?

マンションでも床暖房は後付できる?

マンションの場合、ほとんどのマンションで床暖房の後付けが可能でしょう。ただしマンションでは管理規約でリフォームに関するルールが定められています。そのなかに使用するフローリング材の種類を限定していたり、そもそもフローリングへの張替えを禁じていたりするケースもあるため注意が必要です。管理規約の内容はマンションごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

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■床暖房の設置の費用相場・床暖房の種類について

床暖房を設置するリフォーム費用の相場や、床暖房の種類について確認していきましょう。

・床暖房リフォームの費用相場

床暖房リフォームの費用相場

床暖房リフォームにかかる費用は、床暖房の種類や設置場所の条件により大きく変わってきますが、おおまかな目安は1畳あたり約5〜11万円ほどです。

・床暖房の種類

床暖房の種類

床暖房は熱源の種類により「電気式床暖房」と「温水式床暖房」の2種類に分けることができます。

まず「電気式床暖房」は、床材の下に設置した電熱線ヒーターを電気で温める方法です。つぎに「温水式床暖房」はガス・電気・石油(灯油)等で温めた水を床材の下に設置したパイプの中に循環させる方法となります。温水式床暖房の場合は、屋内床の工事のほかにヒートポンプや給湯器、オイルタンクといった床暖房専用の設備も必要です。これらの設備を新たに設置する場合は、床の工事費用に加えて25〜100万円ほどかかります。

この2種類の床暖房の詳細な特徴、メリット・デメリットについてはこの後詳しく解説していきます。

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■規模・施工方式別床暖房設置リフォームの費用

規模・施工方式別床暖房設置リフォームの費用

床暖房のリフォーム費用は、熱源の種類に加えて設置規模や・施工方式によっても変わってきます。それぞれ確認していきましょう。

・広さ別床暖房のリフォーム費用

下記表は居室の広さごとに見た床暖房の設置費用の大まかな目安です。温水式床暖房には床の工事費用に加えて給湯器等の設備費用も含まれています。

施工面積電気式床暖房温水式床暖房
6畳30〜55万円35〜65万円
8畳32〜70万円40〜100万円
10畳35〜80万円50〜100万円
12畳50〜85万円65〜110万円
20畳70〜110万円75〜160万円

床暖房の設置費用は施工方法やフローリング材の種類などによっても変わってくるため、あくまでも目安とお考えください。

・施工方式別床暖房のリフォーム費用

床暖房の施工方式は、「直張り」と「張り替え」の2種類があります。

○直張りする場合の設置費用

【床暖房(直張り)の費用目安】約5〜8万円/1畳

直張りとは、既存の床の上に暖房ユニットを敷き、新しいフローリング材を重ね張りする方法です。リフォーム前よりも床が1.5〜3センチほど高くなるため、隣接する居室や廊下との間に段差が生じる場合があります。床にドアがあたり開けられなくなるケースもあり、その場合は扉の一部をカットするなどの対応が必要です。上記目安にはドアの調整に掛かる費用等は含みません。

○床全体を張り替える場合の設置費用

【床暖房(張り替え)の費用目安】約8〜11万円/畳

既存の床材を剥がしてから暖房ユニットを設置し、その上に新しいフローリング材を張る方法です。下地の傷みを修復することもでき、床の段差を解消するバリアフリーリフォームとの併用にも適しています。

張替え工法では既存床材の解体費用や処分費用が必要になるため、直張り工法よりも3〜5万円/畳ほど高くなります。上記目安には下地の補修等の費用は含みません。

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■床暖房リフォームの工期について

床暖房リフォームの工期について

床暖房の工事にかかる期間は、直張り工法で1〜2日程度です。張替えの場合は工事の内容や規模により大きく異なり、1日で完了する場合もあれば3〜5日ほどかかることもあります。ほかの工事と同時に行う場合はさらに長引くケースもあるため、施工業者に事前によく確認しておきましょう。

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■床暖房の種類別のメリット・デメリット

床暖房の種類別のメリット・デメリット

「電気式床暖房」と「温水式床暖房」にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれの特徴を解説します。

電気式床暖房温水式床暖房
初期費用安い高い
ランニングコスト高い安い
立ち上がりの早さ遅い早い
メンテナンス基本的に不要定期メンテナンスを推奨

・電気ヒーター式床暖房の特徴

電気式床暖房は、電熱線ヒーターが入ったパネルを敷く方式になります。温水式床暖房に比べて初期費用が安く、原則的に定期メンテナンスは不要です。床暖房専用の給湯器等の新設が不要のため、トイレのみなどの狭い範囲にも手軽に導入しやすいです。

デメリットとしては、温水式に比べてスイッチを入れてから暖かくなるまでの時間が長いです。また、ランニングコスト(導入後の光熱費)が高くなる傾向があります。電気の使用量が増えるため、契約しているアンペア数や床暖房の規模によっては容量の変更が必要になる場合もあるでしょう。

・温水式床暖房の特徴

温水式床暖房は、床に配置したパイプ内に温めた水を循環させる方式です。お湯を作る燃料としては電気・ガス・石油(灯油)などがあります。床暖房専用の給湯器やオイルタンク等を設置する必要があるため、電気式床暖房に比べて初期費用は高くなりますが、ランニングコストは低めです。そのため長く使っていくほどコストパフォーマンスが良くなります。また、スイッチを入れてからの立ち上がりが早いため、すぐに暖かくなる点も魅力です。

温水式床暖房を給湯器等の設置スペースを敷地内に確保する必要があり、狭い面積への気軽な導入には向いていません。またマンションの場合は、給湯器の設置場所や配管の問題から、温水式床暖房の後付けが難しいことが多いです。

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■床暖房の光熱費

床暖房の光熱費

○ガス温水床暖房の光熱費……約3,000円/月
○電気式床暖房の光熱費……約7,300円/月

Panasonicの試算によると、10畳の居室におけるガス温水式床暖房の光熱費は【約3,300円/月】(1日8時間使用、外気温約7℃、室温20℃、あたたかめ[床温約30℃]設定)、同様に10畳間での電気式床暖房の電気代は【約7,300円/月】(木造住宅、1日8時間使用、室温20℃、あたたかめ[床温約30℃]設定)です。

導入費用は電気式床暖房のほうが高いものの、ランニングコストは温水式床暖房のほうが安いということがわかります。広い範囲や長時間使用する場合はランニングコストの差が大きくなりやすいため、温水式床暖房がおすすめです。なお、床暖房の高熱費は、施工面積や使用時間のほかに住宅の構造や断熱性能、外気温、ガスや電気の契約プランなどによっても大きく変わってきます。

出典:
床暖房システム:電気床暖房 フリーほっと│Panasonic
床暖房システム:温水式床暖房│Panasonic

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■床暖房リフォームの注意点

床暖房リフォームの注意点

・断熱リフォームの併用も考える

床暖房以外の暖房器具にも当てはまることですが、建物の断熱性能が低いと、いくら床を暖かくしても熱がどんどん逃げてしまいます。床暖房を点けてもなかなか暖まらない、スイッチを切ればすぐに寒くなってしまう…そんな状態では光熱費がかさんでしまうのは明白です。

床暖房の設置を検討している住まいの断熱性が不十分な場合には、同時に断熱リフォームも実施した方が良いかもしれません。断熱リフォームの種類には、床の断熱材追加のほか、壁や天井への断熱材追加、内窓の設置、サッシの交換などがあります。

・床暖房の設置範囲を考える

床暖房を部屋のすみずみまで設置する必要はありません。居室全体における床暖房の面積の割合を敷き込み率といい、一般的な床暖房の敷き込み率は5〜7割程度です。居室の広さが同じでも敷き込み率が違えば、施工費用およびランニングコストが変わってきます。LDKなどの広い空間では、ダイニングテーブル回りやソファセットまわり、シンクやコンロの前に設置することが多いです。

ただ、コストをできるだけ抑えたいあまりに敷き込み率を低くしすぎると、部屋が暖まりにくく、ほかの暖房器具を増やすことにもなりかねません。逆に、家じゅう快適な方が良いからとパントリーまで暖かくしてしまうと、「冷暗所」に保管するべき野菜や果物のストックが痛みやすくなってしまいます。床暖房の設置範囲は、そこでの暮らし方を想像しながらプランニングしましょう。

・床暖房に適していない床材がある

床暖房には、フローリング材に熱源を埋め込んだ「仕上げ材一体型」と、熱源の上に床材を重ねる「仕上げ材分離型」があります。仕上げ材一体型のメリットは立ち上がりの暖まりが早いこと、デメリットとしてはフローリングの選択肢が限られることです。仕上げ材分離型は一体型に比べると熱源から床材までの距離が長くなるため、熱効率がやや落ちます。

分離型であれば好みの床材を使用することができますが、どんな床材もOKというわけではなく、床暖房対応の製品を選ぶ必要があります。床暖房に適していない床材を使用すると、継ぎ目が盛り上がったり、隙間ができてしまったりするため注意が必要です。床暖房対応であれば、フローリングのほかタイル床なども選択できます。また、床暖房の上にラグやカーペットを敷く場合も、床暖房対応のものを選びましょう。

・床暖房の上には大型家具を置かない

床暖房を敷いた場所の上には、大型の家具を置かないようにしましょう。熱の影響で家具が歪んだり反りが生じたりするリスクがあるほか、家具の重量により暖房設備が故障する可能性もあるためです。

重量家具の代名詞といえばピアノです。床暖房の真上に置くと、歪みが生じて調律が狂う可能性があるので注意しましょう。また、楽器メーカーではピアノを設置予定の場所には、床暖房の敷き込みを避けることを推奨しています。

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■部屋をまるごとリフォームするならリノベーションもご検討下さい!

床暖房の導入を考える際、床の冷え込みのほか暮らしに不便や不満を感じているなら、住まい全体を一新するリノベーションという選択肢に加えてはいかがですか?リノベーションなら、床暖房のメリットを最大限に引き出すために断熱改修も行うことができ、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りの見直しもできます。

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■まとめ

中古住宅にリフォームで床暖房を後付けすることが可能です。床暖房は熱源の種類により電気式床暖房と温水式床暖房に分けられます。マンションの場合は温水式床暖房の導入が難しいケースが多く、そのほか管理規約で制限が定められていることもあるため要確認です。

電気式床暖房は初期費用が安い、マンションでも導入しやすい、温水式床暖房はランニングコストが安いという特徴があります。断熱性の低い住まいでは、同時に断熱リフォームも行うのがおすすめです。床暖房リフォームでじんわりとあたたかな暮らしを手に入れませんか?

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編集者: 美智子山口

ウェブデザイナーを経て2014年よりフリーライターに。おもに住まいに関する記事を執筆しています。猫が大好きで、自宅のDIYリフォームが趣味。

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