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リフォーム減税制度の対象とは?控除額や条件、申請手続きについて解説

リフォームを実施する方に向けて、国や自治体はさまざまな支援制度を用意しています。その中の一つが、所得税や固定資産税が減額される「リフォーム減税」です。今回は具体的にどのような仕組みで税額が減るのか解説したいと思います。

こんな方におすすめの記事です
  • お得にリフォームをしたい方
  • リフォーム減税の仕組みを知りたい方
  • リフォーム減税の対象となるリフォームを知りたい方
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■リフォーム減税(控除)の主な対象は「所得税」と「固定資産税」

リフォーム減税の対象は、所得税と固定資産税の2種類に分けられます。

元々は2021年末までの予定でしたが、2022年の税制改正で延長が決まりました。2022年からは限度額や控除率などの内容が変更されているので、最新情報をチェックしておきましょう。

・所得税の減税について

所得税とは1月1日〜12月31日までの1年間の所得に対して課される税金です。会社員の方は会社が給与から源泉徴収して納めているため、普段あまり意識されることはないかもしれません。しかし条件を満たすリフォームをした方は、確定申告をすることで所得税から一定額の控除を受けられる場合があるため積極的に活用しましょう。

リフォームで使える所得税の減税は「住宅ローン減税」と「リフォーム促進減税」の2種類に分けられます。

① 住宅ローン(リフォームローン)減税

マイホームを新築される方は、住宅ローンを組むと一定額が所得税から控除される住宅ローン減税についてよくご存知かと思います。住宅ローン減税は新築だけでなく、リフォームでも「返済期間10年以上のローン」を組むなら利用可能です。

関連リンク:リフォームローンとは?金利相場や住宅ローンとの違いを解説

これまで住宅ローン減税の控除率は1%でしたが、2022年税制改正によって0.7%に引き下げ。また借入限度額も4,000万円から2,000万円へと縮小されています。

住宅ローン減税(返済期間10年以上のリフォームローンの場合)

項目【改正前】2021年まで【改正後】2022年から
借入限度額4,000万円2,000万円
控除率1%0.7%
控除期間10年間(13年間)10年間
最大控除額400万円
(4,000万円×1%×10年間)
140万円
(2,000万円×0.7%×10年間)

2022年以降にリフォームされる場合は、控除額の上限は年間14万円です。リフォーム後に入居開始した年から10年間にわたって控除を受けられるので、控除額は最大140万円となります。

主な要件として「床面積が50㎡以上」「その年の合計所得金額2,000万円以下」などもあるため、対象者は確認しておきましょう。なお住宅ローン減税は令和7年末まで使える予定です。

② リフォーム促進税制

ローンを使わず自己資金でリフォームする方や、10年未満の短期間のローンを組む方も、所得税の控除を受けることができます。2021年までは5年以上のローンを組むと使える「ローン型減税」と、ローンの有無にかかわらず使える「投資型減税」がありましたが、2022年税制改正で一本化された形です。適用期間は令和5年末までとされています。

リフォーム促進税制で控除されるのは原則1年のみ。限度額も住宅ローン控除に比べると低めに設定されています。

必須工事限度額控除率その他工事最大控除額
耐震250万円10%5%62.5万円
バリアフリー200万円10%5%60万円
省エネ250万円
(太陽光発電設置:350万円)
10%5%62.5万円
(67.5万円)
同居対応250万円10%5%62.5万円
長期優良住宅化耐震+省エネ+耐久性:500万円
(太陽光発電設置:600万円)
10%5%75万円
(80万円)
長期優良住宅化耐震or省エネ+耐久性:250万円
(太陽光発電設置:350万円)
10%5%62.5万円
(80万円)

適用するには、耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居・長期優良住宅化リフォームのいずれかが必須です。必須工事についてはリフォーム内容ごとに限度額が設定されており、その範囲内で標準的なリフォーム費用相当額の10%が所得税から控除されます。

また必須工事の限度額を超える分やその他のリフォームも、必須工事にかかわる標準的なリフォーム費用と同額までの5%が控除される仕組みです。控除対象となるリフォーム費用は、必須工事とその他のリフォームをあわせて合計1,000万円までです。

・固定資産税の減税について

固定資産税とはその年の1月1日に所有している建物や土地などに対して課される税金です。持ち家を所有されている方は、毎年支払っているかと思います。

リフォームの内容によっては、翌年度の固定資産税が減税されることがあります。対象となるのは、次のような工事です。

リフォームの内容翌年度の固定資産税の減額割合
耐震リフォーム1/2
バリアフリーリフォーム1/3
省エネリフォーム1/3
長期優良住宅化リフォーム2/3

例えばバリアフリーリフォームをした場合、翌年度の固定資産税のうち3分の1が減額される仕組みです。

固定資産税の特例措置は2022年税制改正で2年間延長され、令和6年3月31日まで実施される予定となっています。また省エネリフォームの築年数要件が「平成20年以前から所在する住宅」だったのが「平成26年以前から所在する住宅」に見直されました。

・贈与税が発生する際は非課税になるケースもある

父母や祖父母などの直系尊属からリフォーム費用の援助を受けた場合、贈与税が一定額まで非課税になる特例もあります。

通常は110万円を超える分に贈与税がかかりますが、住宅のリフォーム費用は500万円まで、省エネや耐震リフォームなどの場合は最大1,000万円まで非課税枠が拡大されます。

リフォーム費用の贈与税の非課税限度額

省エネ等住宅
(断熱等性能等級4以上、一次エネルギー消費量等級4以上、耐震等級2以上、免震建築物、高齢者等配慮対策等級3以上)
1,000万円まで
それ以外の住宅500万円まで

こちらも所得や床面積などの要件があるので、リフォーム費用の援助を受ける予定がある方は要チェックです。

主な要件
・直系尊属(父母や祖父母)からの贈与である
・贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下
(床面積40㎡以上50㎡未満の場合は1,000万円以下)
・床面積40㎡以上240㎡以下
・リフォーム費用100万円以上
参考/国税庁|直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

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■リフォーム減税制度の対象となるリフォーム内容

ではリフォーム内容ごとに、減税制度の内容を見ていきましょう。今回ご紹介している他にも細かい要件があるため、詳しくはリフォーム会社にご相談ください。

・耐震リフォーム

現行の耐震基準に適応するようにリフォームをすると、所得税・固定資産税の優遇措置の対象となります。所得税と固定資産税で築年数要件が少し違うのでご注意ください。

住宅等の要件
所得税:昭和56年5月31日以前に建築されたもの
固定資産税:昭和57年1月1日以前から所在する住宅

耐震リフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
所得税(リフォーム促進税制)最大62.5万円/1年
固定資産税1/2を減額
贈与税最大1,000万円

・バリアフリーリフォーム

バリアフリーリフォームとは高齢者や障害者、そしてその家族が安全に暮らすためのリフォーム。具体的には次の8種類の工事が、リフォーム減税の対象になります。

リフォーム減税の対象になる工事
通路幅の拡張・階段の緩和・浴室改良・トイレ改良・手すり設置・段差解消・出入口ドア改良・すべりにくい床材への交換

バリアフリーリフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
所得税(リフォーム促進税制)最大60万円/1年
固定資産税1/3を減額
贈与税最大1,000万円

・省エネリフォーム

省エネリフォームとは、住宅の省エネ性能をあげるためのリフォームです。いっしょに太陽光発電を設置する場合、リフォーム促進税制の最大控除額が大きくなります。また2021年までは「全居室の全窓の断熱改修工事」が工事要件となっていましたが、2022年の改正で「窓の断熱改修工事」に緩和され使いやすくなりました。

リフォーム減税の対象になる工事
窓の断熱工事(必須)・床/天井/壁の断熱工事・太陽光発電設備設置工事・高効率空調機/高効率給湯器/太陽熱利用システム設置工事

省エネリフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
所得税(リフォーム促進税制)最大62.5万円/1年
(太陽光発電設置:67.5万円)
固定資産税1/3を減額
贈与税最大1,000万円

・同居対応リフォーム

同居対応リフォームとは、親・子・孫と三世代で暮らすためのリフォーム。具体的には次のような工事がリフォーム減税の対象となります。リフォーム後に、キッチン・浴室・トイレ・玄関のうち2つ以上の設備が複数あることが条件です。

リフォーム減税の対象になる工事
キッチン(ミニキッチン)・浴室(シャワー室)・トイレ・玄関の増設

同居対応リフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
所得税(リフォーム促進税制)最大62.5万円/1年
贈与税最大1,000万円

・長期優良住宅化リフォーム

長期優良住宅化リフォームとは、家の耐久性を高める工事のこと。リフォームしたあと長期優良住宅認定を取得できれば、所得税や固定資産税の軽減が受けられます。省エネリフォームと同様に、太陽光発電を設置すると控除額が増えるしくみです。

リフォーム減税の対象になる工事
小屋裏の換気性を高める・小屋裏や床下の点検口を設置・外壁を通気構造等にする・浴室や脱衣室の防水性を高める・シロアリ対策・雨樋の取り付け・給排水管のメンテナンス性を高める

長期優良住宅化リフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
所得税(リフォーム促進税制)耐震+省エネ+耐久性:75万円
(太陽光発電設置:80万円)
耐震or省エネ+耐久性:62.5万円
(太陽光発電設置:67.5万円)
固定資産税2/3を減額
贈与税最大1,000万円

・その他増改築など

その他の増改築では、住宅ローン減税が利用できます。また耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化リフォームといっしょに行う場合は、リフォーム促進税制の利用も可能です。

その他増改築リフォームの減税制度最大控除額/期間
所得税(住宅ローン減税)最大140万円/10年
贈与税最大1,000万円
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■減税対象でない場合は補助金も検討しよう

リフォーム減税の対象ではない場合、国や自治体の補助金制度を活用することでお得にリフォームできる可能性があります。例えば「こどもみらい住宅支援事業」はリフォームの場合、子育て・若者夫婦世帯に限らず補助金の対象です。自治体によっては新しい生活様式や在宅ワーク対応などのリフォームに補助金が支給されていることも。地域や時期によって実施されている補助金制度は異なるため、役所やリフォーム会社にお問い合わせください。

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■リフォーム減税制度の申請手続きと流れ

リフォーム減税の申請のおおまかな流れは次のとおりです。対象期間を過ぎると控除を受けられないので、スケジュールはしっかりと確認しておきましょう。

① どの減税制度が使えるかリフォーム会社に相談する
② 申請手順を確認し、必要書類をそろえる
③ 工事完了後に申請する
  所得税:工事完了した翌年2〜3月の確定申告をする
  固定資産税:工事完了後3ヶ月以内に自治体に申請する

所得税は確定申告期間に、お住まいの地域を管轄する税務署への申告を。例えば2022年内に工事が終わった場合、2023年の2〜3月の確定申告を行わなければなりません。2年目以降は、会社員であれば年末調整で特別控除の適用が受けられます。

固定資産税は物件のある都道府県・市区町村の固定資産税の窓口で、軽減の申告を行います。工事完了後3ヶ月以内となっているのでご注意ください。

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■リフォーム減税制度の申請に必要な書類

リフォーム減税を受けるときは、所得税でも固定資産税でも「増改築等工事証明書」という書類を発行してもらわなければなりません。この証明書を取得するために、登記事項証明書や工事請負契約書なども必要となります。証明書を発行する業者によって必要書類が変わってくるので、リフォーム会社に確認しておきましょう。

また住宅ローン控除であれば金融期間から発行される年末残高等証明書、補助金を利用すればその金額を証明する書類が必要になることも。固定資産税の減額は自治体への申告となるので、お住まいの地域によって必要書類が異なる場合があります。

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■まとめ

自宅のリフォームをすると、所得税や固定資産税が減税できることがあります。10年以上のリフォームローンを組む方や、耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化リフォームを予定している方は要チェックです。減税の対象とならない場合も、補助金制度を使ってお得にリフォームできることがあります。実施されている制度や申請の手順など、詳しくはリフォーム会社に確認しましょう。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

監修者:原田 直生之
宅地建物取引士の有資格者。

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