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「新築マンションは買うな」その理由とは?購入に関する誤解や注意点やコツなど

「新築マンションは買うな」その理由とは?

マンションを購入したいけれど、新築と中古で迷っているという方は多いかもしれません。よく「新築マンションは買うな」という意見も耳にしますが、実のところはどうなのでしょうか。今回は「新築マンションは買うな」と言われる理由を解説。また家の購入に関してよくある誤解をご紹介し、住宅購入を失敗しないための正しい知識をお伝えしたいと思います。

こんな方におすすめの記事です
  • 新築マンションか中古マンションで迷っている方
  • 新築マンションは買うなといわれる理由が知りたい方
  • 新築マンションの購入で失敗しない方法を知りたい方

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■家の購入にまつわる誤解

家の購入にまつわる誤解

そもそも新築マンション以前に、家を購入するのか賃貸に住み続けるのかという問題があります。家の購入については「家賃のほうが安いのでは?」「マイホームは負債だ!」などいろいろな言説がありますが、なかには大きな誤解も。正しく理解していないと、大きな損をしてしまいかねません。

・誤解1:家賃のほうが安い

賃貸派から「家を買ったら修繕費もかかるので、賃貸で家賃だけ払ったほうが得だ」という意見を耳にすることがあります。

しかし、これは誤解。賃貸派が支払っている家賃には、修繕費はもちろん大家さんの利益まで上乗せされています。一般的に見て、決して家賃のほうが安いということはないのです。

・誤解2:賃貸と分譲のスペックは同じ

賃貸物件を経営している大家さんの目的は、家賃収入を得ること。入居者としても短期間住むことを想定して、立地条件を重視する傾向にあります。そのため他の物件との差別化など特別な理由がなければ、豪華な設備やグレードの高い内装にするメリットはなく、最低限の仕様に抑えられることがほとんどです。

一方で分譲マンションでは、投資効率を考える必要がありません。入居者も長く住むことを考えてグレードが高い設備や内装、共用施設を求めています。水回りに食洗機や自動洗浄機能がついていたり、豪華なエントランスや宅配ボックスのような共用施設が充実していたりすることも多いでしょう。

・誤解3:結婚してから家を買うべき

昔から「家は結婚してから買うもの」「子供が生まれたら買うもの」そんなイメージがありますよね。しかし最近は晩婚や独身、DINKSなど、ライフスタイルが多様化しています。結婚や出産と家を購入するタイミングは、ある程度分けて考えたほうがよいでしょう。

早めに家を買うメリットは、若いうちに住宅ローンを完済できること。余計な家賃を支払わずに、効率よく資産形成ができるでしょう。また売却や賃貸に出しやすい都心部の物件を購入して、ライフスタイルに合わせて住み替えながら資産形成していく方もいます。

・誤解4:頭金2割が必須

「住宅ローンは頭金2割以上を用意するべき」というのも、今となっては昔の話。たしかにバブル期の住宅ローンの変動金利は最高8%超あったため、なるべく頭金をたくさん入れなければ利息分がかさんでしまいます。しかし低金利の時代は、頭金によって総支払い額にそこまで大きな差がでないのです。

頭金0円頭金1割頭金2割
物件価格5,000万円5,000万円5,000万円
借入額5,000万円4,500万円4,000万円
毎月返済額13.5万円12.1万円10.8万円
総支払い額5,639万円5,576万円
(※頭金含む)
5,512万円
(※頭金含む)

※金利0.7%、返済期間35年、ボーナス払いなし、元利均等返済で試算

上表を見てわかるように、頭金0円と2割を比較しても、総支払い額は127万円しか変わりません。もし頭金1,000万円が手元に残せれば、もっと効率のよい投資に回せる可能性も。また頭金を貯めるのに家賃10万円の家に5年間住めば、それだけで住居費が600万円もプラスでかかります。

無駄な家賃の出費をなくせること、手元に現金を残せること、そして返済額は繰上げ返済で減らせること。この3つを考えても、低金利時代は「頭金2割は必須」とはいえないでしょう。

・誤解5:マイホームは負債

「家は負債」という説を有名にしたのは、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん 貧乏父さん』という書籍でしょう。この書籍では、投資用不動産は収入を得られる資産だが、マイホームはお金を浪費する負債だと述べられています。

たしかに売却時に価値がゼロになってしまう家を買えば、それは見方によっては負債といえるのかもしれません。長期の住宅ローンを組むこと自体がリスクだという、否定的な意見もあるでしょう。

しかし住宅ローンはいつか支払いが終わりますが、賃貸住宅に住む限り家賃はずっと支払い続けなければなりません。売却時に価値の下がらない、資産性の高い家を購入すれば、負債ではなくむしろ資産といえるのではないでしょうか。

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■新築マンションを買うなと言われる理由とは?

新築マンションを買うなと言われる理由とは?

家は購入したほうがいいとしても、新築マンションと中古マンションでは大きく事情が違ってきます。よく言われるのが「家は買ってもいいが、新築マンションは買うな」という説。この理由についてみていきましょう。

・理由1:新築プレミアムが存在するから

どんな商品でも、一度人の手に渡れば「新品」ではなく「中古品・未使用品」として扱われます。新築マンションも入居した瞬間に、市場価値が落ちることがほとんど。例えば「5,000万円で買った新築マンションが、入居した瞬間に4,500万円になる」といったことが起きます。これがいわゆる「新築プレミアム」です。

新築マンションには「誰も住んだことがなく衛生的」「内装や設備がある程度選べる」「アフターサービスが充実している」など、新築ならではの価値があります。もちろん「新築は入居した瞬間に価値が下がる」ということに納得して、それでも満足度が高いと思って購入するなら問題ありません。しかし住宅ローンを組んで新築マンションを買うと、築浅で売却したときに「売却価格よりローン残債の方が多い」というオーバーローン状態になりやすいので注意が必要です。

・理由2:豪華設備の維持コストがかかるから

最近の新築マンションには豪華な共用施設がついており、それが物件の売りとして押し出されていることもあります。

(例)
フィットネスジム、プール、ゲストルーム、パーティールーム、ワークスペース、ライブラリー、展望ラウンジ、キッズルーム、シアタールーム、コンシェルジュサービスなど

多種多様な施設は、まるで高級ホテルのよう。マンションから出なくても生活が完結するような施設がそろっていることもあります。

しかしこういった施設は初期費用が高いだけでなく、設備の維持管理にも高額な費用がかかるもの。維持コストは住民が支払う管理費や修繕積立費からまかなわれます。

よく使う設備ならまだいいですが、ほとんど使わない設備の保守費や点検修繕費を支払い続けるのは考えものですよね。仮に新築時の修繕積立金は抑えられていても、年々値上がり。将来的に入居者が減ってしまうと、運用し続けられない可能性もあります。

豪華な設備は新築マンションの魅力の一つですが、高い維持コストが足を引っ張ることも少なくないので気をつけましょう。

・理由3:オーダーメイド風でも自由度は低いから

新築マンションのモデルルームを見学にいくと「今なら希望の間取りタイプを選べます」「内装をカスタマイズできます」と新築の自由度の高さを強調されるかもしれません。

しかしオーダーメイド風であったとしても、新築マンションで選べる間取りや内装は限定的です。間取りが2〜3パターン用意されていたり、壁紙や床の色が数種類から選べたりする程度でしょう。もし用意された選択肢以外の希望を叶えられたとしても、高い追加料金がかかることもあります。

そのため自由度を求めるなら、手頃な中古マンションを購入してリノベーションする方がお得。物件価格+リノベーション費用のトータルで考えても、リーズナブルに理想の住まいを実現できます。

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■新築マンションを買う時に注意するポイントとは?

新築マンションを買う時に注意するポイント

ここまで「新築マンションを買うな」と言われる理由をご紹介してきました。背景をよく理解したうえで、やはり新築マンションを購入したいという方もいらっしゃるかと思います。その場合は、新築マンション購入前に次のようなポイントを注意しましょう。

・ポイント1:販売価格は妥当か?

新築マンションを買うなら「資産価値に対して販売価格が高すぎないか?」を見抜く力が必要不可欠です。妥当な価格を大幅に上回ると、購入時点で含み損を抱えることになります。

しかし不動産の適正価格を見極めるのは、簡単なことではありません。周辺の似たような物件と比較するだけでなく、地価変動や金利の推移なども考慮しなければならないからです。

新築マンションの販売価格には「土地価格+建物価格+販売経費+業者の利益」が含まれています。販売経費とは、マンションを売り出すのにかかる広告費やモデルルーム設置費用、営業マンの人件費などです。こういった費用はいくら高くても資産価値には影響せず、中古になった瞬間になくなってしまいます。新築マンションを購入するなら、販売管理費や業者の利益が妥当か、厳しい目で見極めましょう。

・ポイント2:資産価値の保てる立地か?

マンションの資産価値とは「高く売却できるか?」「高く賃貸に出せるか?」ということ。これからマンションを買うなら、今の販売価格の妥当性だけでなく、将来的な資産価値も考えることが大切です。

ではどういうマンションだと資産価値が下がりにくいのでしょうか。まず重要なのが「人気エリアかどうか?」という点です。ブランド力があって人気が高い街や、これから再開発が行われる街、交通利便性がいい街などは、今後も人口が減らないため資産価値を保ちやすいでしょう。

そして一人暮らしやDINKS向けの物件と、ファミリー向けの物件とでは人気エリアが異なります。DINKS向けの1LDKなら利便性の高い場所、ファミリー向けの3LDKなら子育て環境が整っている場所など、物件とエリアの相性がよいか考えてみるとよいでしょう。

・ポイント3:マンションの規模や階数は?

マンションは総戸数によって「大規模・中規模・小規模」の3種類に分けられます。

大規模マンション:100戸〜
中規模マンション:50〜100戸
小規模マンション:〜50戸

大規模マンションは共用施設やセキュリティが充実していることが多く、小規模マンションは狭い敷地に建てられるのでアクセスのよい物件が見つかりやすい傾向にあります。マンションの規模感で住み心地も変わってくるので、チェックしておきましょう。

またマンションの階数は、資産価値にも影響する重要ポイント。同じマンションで同じ間取りの部屋でも、高層階の方が日当たりや眺めがよく、価格は高くなるのが一般的です。

・ポイント4:管理費と修繕積立金は?

新築マンションを購入するときは、毎月支払う管理費と修繕積立金の額も確認しておきましょう。

管理費:日々の清掃や設備点検などに使われる費用
修繕積立金:定期的な大規模修繕のために積み立てる費用

新築マンションの修繕積立金は、安めに設定されていることが多いため注意が必要です。ほとんどのマンションで段階増額積立方式が採用されていて、数年ごとに値上げされていきます。

マンションは必ず劣化していくため、安全な住環境や資産価値を保つためにも、定期的な大規模修繕は避けられません。修繕積立金が安いと最初は嬉しい気持ちになるかもしれませんが、大幅な値上げや一時金徴収の可能性も考えておきましょう。

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■新築マンションの購入を後悔・失敗しないためのコツを紹介

新築マンションの購入を後悔・失敗しないためのコツ

ここからは新築マンションでよくある後悔や失敗をご紹介したいと思います。事前に失敗例を頭に入れておくことで、対策しやすくなりますよ。

・1:部屋選び

新築マンションの購入で後悔する方が多いのは、部屋選びです。購入時は気に入った間取りも「子供が増えて部屋が一つ足りなくなった」「仕事部屋が欲しくなった」「収納が足りない」などで後悔することがあります。

このような失敗を防ぐには、ライフスタイルに合わせた部屋選びをすることが大切。また万が一ライフスタイルが変わっても住み替えができるように、売却や賃貸に出しやすい物件選びをするのもコツです。

・2:周辺環境・立地

部屋の中だけでなく、マンションの周辺環境について悩みが出てくることもあります。例えば「駅まで意外と遠くて、雨や暑い日の通勤通学が大変」「目の前に新しい建物ができて、日当たりが悪くなった」「保活激戦区でなかなか近くの保育園に入れない」などのケースです。間取りや内装はリノベーションで変えられますが、周辺環境や立地は変えられないので重要なポイントになるでしょう。

新築マンションを購入するなら、通勤通学経路を歩いてみるのがおすすめ。地図で見たら近く感じても、実際に歩くと坂道だったり遠く感じたりすることもあります。土日の昼間だけでなく、平日の朝や夕方も訪問するとよいでしょう。

日当たりや眺望については、目の前に高い建物がつくられそうな空き地がないか要チェックです。目の前が広い道路や公園などの場合は、建物がつくられる確率が比較的低め。お子様のいるご家庭では、周辺の保育園・幼稚園・学校の状況も確認しましょう。

・3:騒音問題

マンションによっては「上階の足音が響く」「外の電車や車の音がうるさくて窓が開けられない」などの悩みも。中古マンションなら内覧時に隣戸の生活音もチェックできますが、新築マンションでは上下左右にどんな住民が入居するかわからないまま購入するので失敗につながりやすいのです。

新しいマンションでは防音フローリングなどの高性能な部材が使われていますが、それだけでは不十分なことも。購入前に、次のようなポイントをチェックしましょう。

・床スラブの厚さ→厚いほど足音などが響きにくい
・壁の厚さ→厚いほど隣からの話し声などが伝わりにくい
・窓の遮音性能→屋外の騒音が大きい立地では要チェック
・間取り→水回りと寝室が隣接しているとうるさく感じることも

・4:金銭的な負担

無理して住宅ローンを組むと、返済が負担になることも。購入当初は問題なくても「業績悪化でボーナスカットされた」「育休や時短勤務で収入が減った」「子供の成長で教育費が増えた」など事情が変わってくることがあります。

マンションを買うならローン返済だけでなく、管理費・修繕積立金・駐車場代も含めて考えなければなりません。修繕積立金は数年ごとに値上げされるのが一般的なので、特に新築マンションでは余裕をもって計画しましょう。

・5:駐車場・駐輪場

マンションによっては、十分な駐車場や駐輪場の台数がないことも。マンションの戸数に対して少なくないか、料金も含めてチェックが必要です。

マンションの駐車場は、大きく分けて「平置き・立体・機械式」の3種類。平置きは雨で汚れやすい、機械式駐車場は平日の朝に混雑するなど、それぞれのメリットとデメリットも把握しましょう。

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■まとめ

賢く家を購入すると、自分の人生を助けてくれる資産になります。しかし新築マンションには「新築プレミアム」があり、入居後にがくんと価格が下がりやすいため気をつけましょう。

資産価値が下がりにくいのは、築年数が経って価格が安定してきた、立地のいい中古マンション。リノベーションをすることで、新築以上に自由に間取りや内装、設備を決めることができます。物件価格+リノベーション費用の総費用で考えても、新築マンションより安くすむことが多いので、新築に特別なこだわりのない方は検討されるとよいでしょう。

編集者: マイリノジャーナル編集部
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