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リノベーション賃貸はやめたほうがいいのか?メリットとデメリット、後悔しない選び方をわかりやすく解説!

「きれいな新築物件を借りたい」と考えていても、予算内で希望するエリアの物件を借りるのが難しい場合には、リノベーション賃貸という選択肢があります。しかし、「リノベーション賃貸はやめたほうがいい」という声も聞かれることから、迷う方もいるのではないでしょうか。

今回はリノベーション賃貸のメリット・デメリットを押さえたうえで、選び方のポイントを紹介していきます。

こんな方におすすめの記事です
  • リノベーション賃貸に興味がある方
  • リノベーション賃貸のメリット・デメリットを知りたい方
  • リノベーション賃貸はやめたほうがいいのか気になる方

■リノベーション賃貸とは?

リノベーション賃貸とは、築年数の経過により老朽化したことから、リノベーションを行った賃貸物件をいいます。

リノベーション賃貸は、間取りの変更、壁や床などの内装材の貼り替え、キッチンやユニットバス、トイレなどの設備の交換、電気配線や各種配管の変更などの大規模な工事が行われている物件が中心です。デザイン性の高い快適な空間をつくり、住み心地を向上させています。

リノベーション賃貸と似たものとして、リフォーム済み物件が挙げられます。リフォームは新築のときの状態に戻すための改修を指すのに対して、リノベーションは単に内装や設備を一新するのではなく、新たな付加価値をつけているという点が異なります。

リフォーム済み物件は、間取りはほぼ変えず、内装材の貼り替えのほか、必要に応じて設備の交換が行われていることが多いです。リノベーション賃貸と比較して、リフォーム済み物件で実施されている工事は比較的小規模なものになります。

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■リノベーション賃貸に住むメリットは?

リノベーション賃貸は内装や設備が新しく、デザイン性を重視した物件が多いことから、おしゃれできれいな部屋に住めることがメリットです。その一方で、築年数が経過した古い物件をリノベーションしているため、同じエリアの新築物件や築浅物件よりも賃料が安い傾向があります。あるいは、スタイリッシュで個性的なデザインの物件もあるなど、特徴ある部屋に住めることもメリットに挙げられます。

こうしたリノベーション賃貸のメリットについて詳しくみていきます。

・メリット①部屋がおしゃれで綺麗

リノベーション賃貸は、外観は古い物件もありますが、基本的に内装や設備は一新されています。特にリノベーションをしたばかりの物件は、室内は真新しいきれいな空間が広がっています。内装や設備がきれいでおしゃれなことは、リノベーション賃貸に住むメリットです。

ファッションと同様に建築やインテリアにもトレンドがあります。リノベーション賃貸は築年数が経過した古い物件を差別化するため、トレンドを取り入れたスタイリッシュでおしゃれな内装の物件が中心です。

たとえば、白い壁と無垢フローリングを合わせている物件やアクセントクロスを用いている物件、あるいはコンクリートの躯体現しの天井や壁の物件など、リノベーション賃貸にはデザインにこだわった物件が数多くあります。

・メリット②賃料が新築より安い

新築物件は、新しくてきれいで清潔感が感じられるといった魅力があります。しかし、特に人気のあるエリアで最寄り駅から近い場所に立地する新築物件は、賃料が高いのが一般的です。

そこでリノベーション賃貸なら、立地条件や広さが同条件の新築や築浅の物件と比較して、賃料が安いことがメリット。内装や設備は新築や築浅の物件のように、新しくてきれいな状態です。

リノベーション賃貸は、建物自体は古いため、内装や設備などを一新するための工事費用をかけていても、賃料が安く設定されています。

内装や設備の新しさにこだわりたいけれども、希望するエリアでは新築や築浅の物件に住むのが難しいといった場合に、リノベーション賃貸を選ぶという選択肢があります。

・メリット③特徴のある物件に住める

マンションやアパートなどの賃貸物件は、白い壁紙を貼った壁にフローリング、またはフローリング調の床材を合わせたオーソドックスなデザインの住まいが中心です。無難ではありますが、インテリアが好きな人や個性的な住まいを好む人は、物足りなさを感じるのではないでしょうか。

リノベーション賃貸はデザインや設備などに特徴のある物件に住めることもメリット。前述したようにデザイン性高い物件が多く、建築家によってデザインされた物件もあります。たとえば、造作のキッチンや浴室、ライティングレール、オープンシェルフが備えられているなど、個性豊かな物件もみられます。

オリジナリティのある賃貸物件を探している人にとっても、リノベーション賃貸は選択肢の一つとなります。

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■リノベーション賃貸に住むデメリット

リノベーション賃貸にはこうしたメリットがある一方で、デメリットも少なからずあります。まず、築年数の関係から旧耐震の物件が多いことから、耐震性には注意が必要です。また、内装はきれいに工事されていても、水回りは古いままという物件もあります。あるいは専有部分のみをリノベーションしていて、外観や共用部が古いマンションが少なくありません。

こうしたリノベーション賃貸に住むデメリットについて詳しくみていきます。

・デメリット①旧耐震の物件が多いこと

リノベーションは築年数が経過した古い物件で、借り手がつきにくくなったことから行われることが多く、旧耐震の物件が多いことがデメリットです。

建築基準法による耐震基準は、1981年に大きく改正されています。1981年5月31日までの建築確認申請に用いられた耐震基準は旧耐震、1981年6月以降に適用されている耐震基準は新耐震と呼ばれています。建築確認は建物の建設工事の着工前に、行政が建築基準法や関連法令に適合しているか、建築計画をもとに審査するものです。

そのため、1981年以前に着工された物件は、新耐震基準を満たしていない可能性がある点に注意が必要です。ただし、1981年以前に着工した物件の中にも、建築基準法の改正を踏まえて新耐震に適合する耐震性能を有している物件や、耐震工事が実施された物件もあります。

・デメリット②水回りが古い物件があること

リノベーション賃貸は内装や設備が一新され、見た目はきれいな状態になっていても、給水管や排水管といった見えない部分は古いままというケースがあります。

給水管や排水管の寿命は材質によって異なります。配管の寿命は硬質塩化ビニル鋼管は約20年~25年、ポリエチレン管は約30年~40年、ステンレス管は約30年~40年です。長年にわたって交換されていないと、築年数によっては漏水のリスクがあるほか、排水管の臭いが気になる物件もみられます。

また、配管や費用面などの問題から、居室部分の内装は一新されていても、浴室などの水回り設備は古いままという物件もあります。

リノベーション賃貸と一言でいっても、改修工事の範囲は物件によって異なる点に注意が必要です。

・デメリット③共有部が古いマンションが多いこと

共用部は日々目にする場所であり、外観を含め、建物の印象を決める要素でもあるため、古いままの状態の場合は、デメリットと捉える人もいます。

リノベーション賃貸は、専有部分のみをリノベーションした物件が中心です。室内は新しい内装や設備に変わっていても、エントランスや共用廊下、階段、エレベーター、メールボックスといった共用部はそのままという物件が目立ちます。外観も、古さが感じられる物件が多いです。

また、オートロックなどのセキュリティ設備が備えられていない物件も少なくなく、防犯面からもデメリットといえます。

ただし、共用部の古さに関しては、清掃などの管理がきちんと行われていれば、気にならないことも考えられます。

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■リノベーション賃貸をやめた方がいいと言われる理由は?

リノベーション賃貸をやめた方がいいと言われる理由は?

「リノベーション賃貸」と検索すると、関連キーワードに「リノベーション賃貸 デメリット」「リノベーション賃貸 やめたほうがいい」と表示されるなど、ネガティブなイメージを持たれている面があります。

「リノベーション賃貸はやめた方がいい」と言われることもありますが、デメリットでも触れたように、「旧耐震で耐震性が不安」「排水管が古く臭いが気になる」「防犯カメラやオートロックがない」といった問題が理由として挙げられます。このほかにも、「電気容量が少ないためブレーカーが落ちることが多い」「防音性が低く、隣戸などの生活音が気になる」「断熱性が低くて寒く、冷暖房費がかかる」といった点から、暮らしにくさを感じるケースもあります。

専有部分の内装材や設備は新しくなっていても、壁や床の内部はどうなっているかわからず、見える部分のみのリノベーションが行われていることがあります。あるいは共用部は古いままの状態であることが主な要因です。

ただし、リノベーション賃貸は物件によって工事範囲が異なるため、必ずしもこうしたデメリットがあるとは限りません。エントランスやごみ置き場、駐輪場などの共用部をリノベーションした物件もあります。

リノベーション賃貸を選択肢に入れる場合には、リノベーション賃貸をやめた方がよいと言われる理由を把握したうえで、内見の際に物件の状態を確認したり、疑問点を不動産会社の担当者に確認したりすることが大切です。

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■失敗しない!リノベーション賃貸の選び方のコツ

失敗しない!リノベーション賃貸の選び方のコツ

リノベーション賃貸は、内装や設備をきれいな状態にリノベーションしていても、壁や床の内部などの状態はわかりません。内見に行って現地で物件を確認したり、工事内容を確認したりするなどして、適切に修繕が行われているか、確認することが大切です。

また、安全に暮らしていくためには、耐震性能は重視したいポイントです。建てられた時期などから、新耐震に適合しているかを判断して、耐震性能を確保した住まいを借りるようにしましょう。

・コツ①内見に行くこと

リノベーション賃貸を検討する際には、必ず現地に足を運んで内見をすることが大切です。

最近では、スマホやタブレット、パソコンなどでオンライン会議ツールなどを使って内見するオンライン内見が広まっています。しかし、オンライン内見では室内の臭いや湿気の状況はわからず、他の住戸の生活音や外部の音などがどの程度聞こえるのかわかりにくいのが難点です。周辺環境など、実際に現地に行かなければ、把握しにくいこともあります。

また、特にデザイン性を重視する場合は、内装材の質感も現物を見なければ把握しにくいです。

実際に現地に内見に行き、どの部分がリノベーションされているのか、排水管の臭いがしないか、部屋の湿気や騒音が気にならないかといった点などを確認しましょう。

・コツ②新耐震(1981年以降)の物件を選ぶ

リノベーション賃貸の中でも古い物件は旧耐震の可能性があるため、新耐震の建物を選ぶこともポイントです。

ただし、1981年5月31日までが旧耐震、1981年6月1日からは新耐震という基準は、建築確認が下りた日という点に注意が必要です。竣工日が基準ではないため、竣工した年月では一概に判断できません。1980年以前に竣工した建物は、基本的に旧耐震です。1981年に建てられた建物は竣工した月によっては判断が難しく、1982年や1983年に竣工した建物も、建設期間によっては旧耐震の可能性があります。

ただし、旧耐震の建物でも、耐震診断を受けて新耐震基準をクリアしている物件や耐震補強工事を行っている物件もあります。

安心して安全に暮らしていくためには、新耐震に適合していることが明確な物件を除くと、旧耐震の可能性がある物件は避けるのが賢明です。

・コツ③不具合や瑕疵の有無を確認

リノベーション賃貸の内見の際には、不具合が発生していないか確認することが大切です。見た目はきれいにリノベーションしてあっても、工事内容によってはどこかに不具合があったり、工事を行った箇所であっても瑕疵があったりする可能性もあるためです。

窓やドア、収納の扉をすべて開閉し、スムーズに操作できるかチェックします。特に窓は隙間なく閉まるか、鍵をかけられるかといった点の確認が必要です。ただし、窓の隙間や鍵の不具合は、原因によっては簡単な修繕で直ることもあります。

また、リノベーション賃貸では内装材が一新されていることが多いですが、天井にシミがある場合には、雨漏りや配管からの水漏れが起きている可能性があります。

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■リノベーション賃貸物件に住んでいる人のよくある体験談

リノベーション賃貸物件に住んでいる人のよくある体験談

実際にリノベーション賃貸の住み心地はどういったものなのでしょうか。内装や設備をリノベーションしても、工事内容にもよりますが、建物自体が古いことが気になるところです。リノベーション賃貸に暮らしている人のよくある体験談をまとめました。

・体験談①味わいのよさがある

リノベーション賃貸のなかでも、新しい部分と古い部分を上手く組み合わせた物件は、「新築物件や他の物件にはない味わいのよさがある」といわれることがあります。

たとえば、古い物件の引違いのアルミ窓にはレトロ感が感じられます。あるいはもともとある柱や梁を活かした内装にしているケースや配管をあえて見せているケース、コンセントプレートやタイルなどを活用しているケースなどが挙げられます。

そうした物件では、「他の物件にないよさがある」という声も聞かれるほどです。

・体験談②風通しがよい

リノベーション賃貸では、「風通しがよく心地よい」といわれることがあります。元の間取りや窓の位置にもよりますが、2DKから1LDKにリノベーションしたことで、キッチン側とリビング側の2方向で風が通るようになるなど、風通しのよい物件がみられます。

ただし、24時間換気の設置が義務付けられたのは2003年のため、リノベーション賃貸では、備えられていないことがあります。24時間換気が設置されていない物件では、意識して換気を行うことが大切です。

・体験談③配管の古さが気になる

「配管からの臭いが気になる」「お風呂で何か気になる臭いがする」「水回りが臭い」といった声が、内装や設備などを一新したリノベーション賃貸で聞かれることがあります。

見た目はきれいな状態であっても、排水管などの配管の交換が適切な時期に行われていなかったり、メンテナンスが実施されていなかったりする場合には、排水管の臭いが気になることがあります。

内見の際に水回りなどの臭いは、チェックするべきポイントの一つです。

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■リノベーション賃貸物件を持ち家にしたくなったら?

リノベーション賃貸物件を持ち家にしたくなったら?

リノベーション賃貸は内装や設備が一新されてきれいな状態になっていますが、見えない部分でどこまでの工事がされているかはケースバイケースです。

しかし、リノベーション物件ならではのよさから、リノベーション賃貸を持ち家にしたくなった場合は、中古マンションを購入してリノベーションするという選択肢があります。自分で中古物件を購入してリノベーションすれば、どのような工事を行うのかわかるため、安心して暮らせる住まいとなります。

グローバルベイスでは、物件探しや資金計画から、リノベーションプランの設計・施工までのサービスをワンストップで提供しています。予算の設定やリノベーションに向いた物件の選定からご相談いただけます。

編集者: u-room

メーカー勤務のかたわらインテリアスクールに通い、インテリアコーディネーターに転身した経歴を持つ。現在はフリーランスのライターとして、住宅関係のほか、求人広告やインタビュー取材などの執筆を手掛ける。インテリアコーディネーター資格を保有。ワインとビール、インテリアショップ&美術館巡りが好き。夫と2人の息子の4人家族。
監修者:原田 直生之
宅地建物取引士の有資格者。

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