ダイニングやデスク、リビングに置く椅子など、なんとなく選んでいませんか?椅子は座り心地やデザインなど選ぶポイントがたくさんあり、選び方次第でお部屋のイメージを一気におしゃれにすることもできます。今回は椅子の選び方の基本から、椅子を活かしたお部屋のレイアウト方法まで、実例写真付きでご紹介します。
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椅子はショップで座ってみて、なんとなく気に入ったものを選ぶという方がほとんどではないでしょうか。しかし、気に入った椅子だったのに、家に帰って置いてみたら「なんだか違う」と感じるケースも少なくないのです。まずは、椅子選びの基本から学んで、失敗がないようにしましょう。
椅子を選ぶときにはどこに置くか、使うシーンに合ったものを選ぶことがポイント。ダイニングの椅子は、部屋のメインとなるためデザインを重視するとともに、座り込地の良さもこだわりたいところです。リビングに置く場合にはリラックスできるものがおすすめ。書斎に置く場合は長時間座り続けても疲れにくいように、身体にフィットするものを選びましょう。
椅子は脚・背もたれ・座面などどんな素材でできているかによって、座り心地や触り心地はもちろん、見た目の印象も全く異なります。
木の椅子は木製のテーブルとの相性が良く、お手入れがしやすいことがメリットです。ただし、硬いため、長時間座るのには不向きではありますが、樹種がフォルムにもよります。
金属の椅子はスタイリッシュでおしゃれですが、座面が固く、冬は冷たさを感じやすいというデメリットもあります。
背もたれや座面がプラスチックの椅子は都会的なイメージで、お手入れもしやすいことがメリット。ただし、座り心地が固く、使っているうちに割れてしまうこともあります。
背もたれや座面やファブリックの椅子は温かみがあり、内部にウレタンフォームなどが使われているため、座り心地が良いことがメリット。一方で、食べ物や飲み物をこぼしてしまったときにシミになりやすいというデメリットがあります。
座りやすい椅子の座面の高さは身長の約1/4が目安とされています。ただし、一般的なダイニングチェアは座面の高さが42~45㎝のものが多いです。実際に座ってみて自分にあった高さのものを選びましょう。
テーブルの高さは椅子の座面の高さプラス27~30cmが目安です。
ローバック | ミドルバック | ハイバック | |
特徴 | コンパクトで圧迫感がないが、長時間座るのには向いていない。 | もっとも一般的なタイプで、圧迫感が抑えられ、座り心地も良い。 | くつろぎやすく、長時間座るのにも向いているが、圧迫感がある。 |
ローバック
ミドルバック
ハイバック
背もたれの高さは、座り心地や見た目の印象に影響を及ぼします。背もたれが高いと体をしっかり椅子に預けられますが、高すぎると視線を遮ってしまいます。
ダイニングチェアはハイバックだとお部屋が狭く見えることがあるので、肩から腰くらいまでの高さのものが人気です。リラックスタイムに使う椅子は、背もたれが頭くらいの高さまであるタイプがおすすめです。背もたれを倒せるタイプも、くつろぐのに適しています。
アームレストのある椅子の方がくつろいで過ごすのに向いています。ただし、アームレストがあると、椅子をテーブルの下に引き込んでしまうことができず、立ち上がりのスペースも、アームレストがないタイプよりも必要になります。
椅子のデザインは部屋の印象を決める大切なものです。ダイニングチェアなら、テーブルのデザインに合わせると選びやすいでしょう。
椅子のデザインは、脚の細さによるところも大きいです。脚が細いと軽やかですっきりとした印象に、脚が太いものはどっしりと重厚感のある印象になります。
素敵なお部屋によく取り入れられているのが、有名なデザイナーズチェアの数々。例えば、「イームズのシェルチェア」「ウェグナーのYチェア」など見たり聞いたりしたことある方も多いのではないでしょうか。よく行く飲食店やインテリアショップで、好みの椅子を探してみるのもおすすめです。
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詳しくはこちら>>椅子はデザインによって部屋の印象を大きく変えるアイテムです。椅子の選び方は大きく分けて3つの考え方があります。
1つ目は部屋になじませるという方法。テーブルとチェアの素材を合わせたり、部屋の壁紙や床材などの内装と色合いを統一させたりすると部屋になじみます。この場合は奇抜なデザインの椅子ではなく、クセのないシンプルなデザインの椅子を選ぶこともポイントです。素材感にこだわると上質な空間になります。
2つ目は部屋のアクセントになる椅子を選ぶという方法。椅子のカラーを内装とは変えてアクセントにするほか、素材感の違いによって椅子を引き立てるという方法もあります。あるいはダイニングでは椅子をあえて統一せず、違うデザインのカラーの椅子を組み合わせることで、椅子に目を惹き付けさせると、おしゃれな空間になります。
3つ目はさらに一歩踏み込んで、椅子を部屋の主役にするという考え方です。ラウンジチェアやロッキングチェアなど、主役となる椅子を先に決め、後から壁紙などの内装やカーテン、ラグなどのファブリック類を決めていきます。
こうした椅子の選び方をもとにした、椅子のコーディネートの参考にしたい事例を10個紹介していきます。
ダイニングテーブルとチェアの素材を統一。部屋全体のカラーリングも白やベージュ、明るめの木の色でコーディネートしています。温かみのある優しい雰囲気で、リラックスして過ごせそうですね。
高級感のあるグレーとダークブラウンを中心にまとめて、落ち着いた雰囲気のお部屋です。ファブリックの椅子も「グレー×ダークブラウン」をチョイス。お部屋の色合いや雰囲気によく合っていますね。
白、ベージュ、明るめの茶色に統一したお部屋に合わせて、ダイニングチェアも白をチョイス。シンプルなデザインで、部屋の広さがあまりなくても圧迫感が出ません。
こちらは有名なイームズのシェルチェア、肘掛けのないサイドシェルです。1948年にデザインされた作品ですが、未だに多くのお店や住宅で使われているほど、流行に左右されない万能な椅子です。
こちらもイームズのシェルチェアで、肘掛けのあるアームシェルと呼ばれるタイプ。座り心地がよく、さまざまなテイストのインテリアに合わせやすいデザインです。優しいカラーとシンプルな形で、お部屋にしっくりと馴染んでいますね。
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詳しくはこちら>>先程と同じ形の椅子ですが、淡いグリーンをチョイス。お部屋全体はモノトーンと木の色でまとめているので、椅子のカラーが程よい差し色になっています。そこまで派手ではないので、どんな部屋でも応用しやすいコーディネートです。「シンプルすぎて物足りないお部屋をもう少しおしゃれにしたい」という方は、カラフルな椅子をアクセントにしてみてはいかがでしょうか。
次は、色ではなく素材を活かした事例です。広々としたリビングは、白やグレー、ブラウンといったナチュラルカラーでまとめています。もちろんそれだけでも素敵ですが、背もたれにラタンを配した椅子が、とても良いアクセントになって部屋をさらにおしゃれにしています。
こちらのお部屋は、明るい木目やアクセントクロスで、内装だけを見ると北欧などの雰囲気にも寄せられそうです。しかし、ダメージのあるスチールの椅子を持ってくることで、アメリカの西海岸のようなインテリアになっています。
ブルーやホワイトは、海やビーチをイメージさせる色づかい。カリフォルニアやサーフスタイルのお好きな方に参考にしていただきたいインテリアです。
2色のカラーの椅子を組み合わせた事例です。モノトーンと木の色でまとめたお部屋に、椅子もモノトーンですが、白黒交互に置くことで良いアクセントになっています。白一色、黒一色にすると、もっとシンプルなお部屋になりますが、2色使いならシンプルながらもリズム感があっておしゃれに見えます。
カラーの組み合わせもおしゃれですが、2種類以上のデザインを組み合わせるのも素敵です。こちらのお部屋では、ダイニングチェアを2種類、さらにカウンターに別のデザインのスツールを置いています。
お部屋全体を「木目・白・ナチュラル」で統一していますが、椅子によって変化が生まれて一段とおしゃれな雰囲気になっています。どの椅子に座ろうかと、家族も来客も楽しめるインテリアですね。
ダイニング以外の場所に、ディスプレイとして椅子を置くのもおしゃれです。こちらはエーロ・サーリネンのオーガニックチェアという椅子で、こちらも1940年にデザインされた名作。彫刻のような美しい椅子をお部屋にぽんと置くことで、インテリアが一気に格上げされています。
こちらのお部屋で一番に目に入ってくるのが、イームズのラウンジチェアとオットマン。存在感のあるどっしりとしたデザインです。包み込むようなフォルムの背もたれに寄りかかり、疲れた脚をオットマンに預け、ゆったりと座ってくつろぐシーンが想像できますね。お部屋の内装は淡いカラーでシンプルにまとめており、まさに椅子が中心のお部屋です。
椅子を主役にするなら、くつろぐための専用の部屋が必要だと思っていませんか。一般的なリビングでも、椅子を主役にしたコーディネートは可能です。
こちらのお部屋は、前後にゆらゆらと揺れるロッキングチェアが印象的なリビング。ロッキングチェアは、リビングに一つぽんと置いてあるだけでおしゃれな雰囲気になりますね。夕食のあとや日曜日、テレビを見たり読書をしたり、ゆらゆらとくつろぐようすがイメージできます。
部屋の奥の角は、ドアから入ってきたときにぱっと目に入る場所。コーナーに飾り棚や間接照明を置くように、椅子をぽんと置くのもおしゃれです。くつろげる椅子といっしょにクッションや観葉植物、間接照明、アートなどお気に入りのものを飾って、お部屋の「見せ場」をつくりましょう。
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詳しくはこちら>>椅子は値段もさまざまですが、絶対に高いものでなければならないというわけではありません。もちろん名作の椅子には長く愛される理由があるのですが、何よりも自分好みのデザインや座り心地のものを見つけることが大切。また古いデザインなら意匠権が切れているので、本物そっくりのリプロダクト品も豊富です。ぜひお気に入りの椅子を見つけて、お部屋を格上げしてみてください。