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欠陥住宅をつかまないためには?よくある事例や原因、見極めのポイント

人生の中で大きな買い物となるマイホーム。人生で多くの時間を過ごす住まいに欠陥があったら大変です。欠陥住宅が社会問題となっていたこともありますが、住宅品質確保促進法などの法整備によって、欠陥住宅を生まない環境づくりが進められました。

欠陥住宅をつかまないために知っておきたい、欠陥住宅のよくある事例や原因、チェックするべきポイントをまとめました。

欠陥住宅をつかまないためには?
こんな方におすすめの記事です
  • 欠陥住宅のよくある事例や原因を知りたい方
  • 欠陥住宅を買ってしまったときの対処方法を知りたい方
  • 欠陥住宅をつかまないためのポイントを知りたい方

■そもそも欠陥住宅とは?

欠陥住宅とは、本来、建物として有しているべき性能が欠けた、安全性に問題のある住宅をいいます。主に、基礎や土台、柱や梁、壁、床といった住宅の骨組みに欠陥があるケースが該当します。建具の建付けが悪い、壁紙がはがれているといったケースなど、住宅の安全性には関係しない不具合は欠陥には当たりません。

欠陥住宅の要因の多くは、設計ミスや施工不良によるものです。住宅に欠陥がある場合、多くは引き渡しから1~3年以内に判明します。

■よくある欠陥住宅の事例と原因

欠陥住宅の事例としてよくあるのは、ひび割れや雨漏り、水漏れ、建物の傾斜などです。こうした不具合が生じる箇所や原因についてみていきます。

・ひび割れ

住宅でひび割れが生じることがある主な部位は、基礎や天井、壁です。ただし、ひび割れのすべてが建物の安全性に関わるものではなく、安全性には関係のないものもあります。ひび割れの原因となるのは、経年劣化や地震の影響によるものを除くと、クロス貼りや下地材の施工品質、構造体の施工品質、地盤沈下などです。

このうち、天井や内壁のひび割れはクロス貼りや下地材の施工品質によって生じる事例が多く、安全性には問題ありません。木造の天井や壁のほか、RC造では二重天井になっている天井、間仕切り壁、外壁に面している壁など、プラスターボードなどが貼ってある壁や天井のひび割れの大部分が該当します。プラスターボードの不陸と呼ばれる凹凸が、クロスの表面に影響してしまうのが要因です。

構造体の施工品質の問題による基礎や外壁、内壁のひび割れは、図面通りに建てられていないことによるものです。木造では基礎の配筋で鉄筋の太さや間隔が適正ではないケースのほか、図面通りに壁に筋交いが入っていない、構造用合板が使われていない、接合部に規定の金物が使われていないといったケースが挙げられます。

RC造でも配筋が適正に行われていないことによって、コンクリートの躯体のひび割れが起こるケースがあります。また、コンクリートの収縮によって、ヘアークラックと呼ばれる細いひび割れが生じることがありますが、多くはすぐには問題はありません。ひび割れが太くなると雨水の侵入が起こる可能性があることから、補修工事をする必要があります。

それから、後述する地盤沈下によって建物の傾斜が起こる際には、基礎や外壁などへのひび割れも生じます。

・雨漏り

新築住宅で雨漏りが発生しやすいのは、外壁や窓、ベランダ、屋根です。雨漏りというと、屋根からというイメージがあるかもしれませんが、新築住宅で雨漏りが起きやすいのは外壁や窓です。

木造の場合は、外壁や窓は防水シートの施工不良やサイディングのつなぎ目のシーリングの施工不良によって、雨漏りが起きることがあります。特に窓などの開口部は雨漏りが起きやすく、防水テープを用いた処理や適切な幅や厚みのシーリングがされていないことなどが要因となります。

ベランダやバルコニーは、防水工事で立ち上がり部分や排水を流すドレインまわり、端部などの納まりがよくないと雨漏りが起こることがあります。

屋根も、防水シートの施工不良などが雨漏りの要因になります。切妻屋根や寄棟屋根など勾配がある屋根は雨水が流れ落ちますが、陸屋根は勾配がないため、雨量が多いときは雨水が貯まりやすく、防水処理に施工不良があった場合に雨漏りが起きやすいです。

・水漏れ

新築住宅の水漏れの原因は、主に壁や床下を通っている給排水管の接続不良によるものです。たとえば、戸建て住宅で2階にLDKや浴室、洗面台などを設置していて、2階の床下で水漏れが起きていると、1階の天井などに水染みができたときに判明します。1階の床下の水漏れは気づきにくいため、気づいたときには2~3年程度が経過している可能性もあります。

・建物の傾斜

建物が傾斜するのは、老朽化や地震によるものを除くと、施工不良のほか、地盤沈下が主な原因です。建物が傾斜していると、床が傾く以外にも、基礎や壁のひび割れ、ドアの開閉の不具合などが発生します。

地盤沈下が起きやすいのは、水分を多く含んだ粘土やゆるい砂などからなる軟弱地盤に家を建てたケースです。また、建物が均一沈んでいくよりも、建物の一方が傾いて沈む不同沈下と呼ばれる状態の方が問題になります。

不動沈下が起きやすいケースは主に3つあります。1つ目は、軟弱地盤に一部が2階建てになっているような荷重配分が偏った住宅を建てたケース。2つ目は、軟弱地盤に盛土を行い、沈下を防ぐための適切な対策がされていないケースが挙げられます。3つ目は宅地造成によって、盛土と切土にまたがった場所に建てられたケースです。山や丘を平な宅地として造成する際に、土を盛ることを盛土、土を削ることを切土といいます。

地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を実施するとともに、適切な基礎を選択することで地盤沈下・不同沈下を防ぐことができます。

また、2000年の建築基準法の改正や住宅品質確保促進法、2009年の瑕疵担保履行法の施行によって、事実上、戸建て住宅でも地盤調査が義務付けられたため、以前よりも地盤による欠陥住宅の問題は起こりにくくなりました。

■欠陥が見つかった場合はどうすればよい?

では、住宅を購入してから、万が一、欠陥が見つかった場合には、どのように対処したらよいのでしょうか。新築物件と中古物件では対応が異なる部分もあります。

・新築物件は10年の瑕疵担保責任がある

新築住宅は住宅品質確保促進法によって、売主や施工会社は引き渡しから10年間、基礎や壁、柱などの構造耐力上主要な部分や、屋根や外壁などの雨水の浸入を防止する部分の瑕疵担保責任を負うことが義務付けられています。これにより、対象となる瑕疵と呼ばれる欠陥が見つかった場合には無償での補修を求めることができます。

また、事業者の資力を確保するため、住宅瑕疵担保履行法で保証金の供託、あるいは保険加入が義務付けられているため、万が一倒産したときも補修費用が支払われます。

さらに、民法でも売主は瑕疵に対する契約不適合責任を負うとされています。契約不適合責任を負う期間は売買契約の特約で決めることができますが、売主が宅建業者の場合には、宅建業法で2年以上とすることが義務付けられています。土地や住宅に欠陥があった場合は補修や代金の減額、あるいは損害賠償や契約の解除を求めることが可能です。新築のマンションや建売住宅を購入する場合は、売主のほとんどが宅地建物取引業者です。

・中古物件はケースバイケース

中古住宅は、住宅品質確保促進法による売主の10年間の瑕疵担保責任の対象になりません。また、中古住宅の売主は宅建業者ではないことが多く、売買契約での取り決めによって、売主が契約不適合責任を負う期間は様々です。1~3ヶ月程度とするケースが多く、築古物件では免責とするケースもあります。売買契約を結ぶ前に、売主が契約不適合責任を負う期間について、確認しておくことが大切です。

中古物件にも既存住宅売買瑕疵保険がありますが、加入している物件は限られています。

・欠陥が見つかったら売主や第三者機関に相談

引き渡しを受けてから欠陥が見つかった場合は、まずは売主、あるいは注文住宅の場合は施工会社に相談します。新築物件の場合は、1年後に売主や施工会社による定期点検があるのが一般的ですので、その時に気になる点がある場合は伝えるようにします。老朽化によるものではなく、新築時の施工に問題があり、瑕疵の責任を問えるケースでは、適切な補修工事などを行うように求めましょう。

売主や施工会社が補修に応じないなど、住宅の欠陥を巡るトラブルになった場合には、建築士や弁護士、建物調査会社などの第三者に相談する方法も考えられます。

また、公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理センターは、国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口、住まいに関する困りごとを建築士に電話で相談することができます。住宅性能評価を受けている場合や住宅瑕疵担保保険に加入している場合は、フリーダイヤルの利用や専門家の相談のほか、紛争処理を1万円で依頼することも可能です。

参考:公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理センター
http://www.chord.or.jp/consult_tel/call.html
http://www.chord.or.jp/consult_tel/support_system_01.html

■欠陥住宅の購入を防ぐためには

欠陥住宅の購入を防ぐためには、信頼できる売主や施工会社を選ぶことが大切です。また、内覧・内見の際に建物の状況を確認することが重要であり、建築士などのホームインスペクターに同行してもらう方法もあります。

・内覧時に建物の状況をチェックする

引き渡し後に建物の不具合が判明すると、生活に支障をきたすだけではなく、もともとあった不具合なのか判断が難しいことや、売主や施工会社の対応が遅いことがあります。

そのため、内覧や内見の際には、できる限り建物の状態をきちんと確認しましょう。注文住宅や完成前の物件の売買契約を結んだ場合は、不具合を指摘することで、修繕が完了した状態で引き渡しを受けることができます。引き渡し前の方が残金決済をしていないため、交渉がしやすいです。また、完成済みの物件や中古物件の購入を検討している場合は、欠陥がある住宅を購入することを防げます。

・ホームインスペクターに依頼するのも手

住宅の欠陥を一般の人が気づくのは難しい部分もあるため、ホームインスペクターを利用するのも一つの方法です。ホームインスペクターは住宅診断士とも呼ばれ、住宅の欠陥の有無や補修するべき箇所などを診断する、建築士などの住宅の専門家をいいます。

新築物件の内覧や中古物件の内見の際などに、ホームインスペクターが活用されています。

→ホームインスペクションに関する記事はこちら

■欠陥住宅を見分けるためのポイント

欠陥住宅をつかまないために、主に戸建て住宅でチェックするべきポイントをまとめました。

・外壁や内壁、基礎の状態

外壁や内壁、基礎などにひび割れがないか、確認します。特に基礎のひび割れには、細くてすぐに心配することのないヘアークラックから、瑕疵になる大きなひび割れまであります。基礎は外部からだけではなく、可能であれば床下からも確認すると、正確な状態を把握できます。また、ひび割れを補修してある場合には、適切な処理が行われているか確認することが大切です。

そのため、ひび割れが心配な場合はホームインスペクターを利用するなど、プロの目で確認することが選択肢となります。

・床の傾き

床の傾きを計測するには水平器が必要ですが、スマホアプリを活用して図ることも可能です。また、ビー玉を転がすと、正確な数値はわかりませんが、床が傾いているか参考になります。また、スリッパを履かずに素足で歩くことで、床の傾きに気づけることおあります。

床の傾きで欠陥の有無を判断する基準となるのは、国土交通省が住宅品質確保促進法による住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準です。これによると、凹凸の少ない床面の3m以上離れた2点を結ぶ直線の水平面に対する角度を測定します。

「勾配が3/1000未満」は構造部分に瑕疵がある可能性が低い、「勾配が3/1000以上~6/1000未満」は構造部分に瑕疵がある可能性が一定程度ある、「勾配が6/1000以上」は構造部分に瑕疵がある可能性が高いとされています。

参考:国土交通省「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」
https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/sgml/2000/26aa0995/26aa0995.html

・窓や建具の開閉のしやすさ

窓や建具がスムーズに開閉できるか、鍵の開け閉めに問題がないか、実際に動かして確認をします。窓や建具が開けにくい場合は、建物が傾いているケースのほか、建付けが悪いことも原因の一つです。

また、ドアを開けるとほかの建具に当たるケースや、階段を上ってすぐの場所にトイレのドアがあるケースなどは、必ずしも設計ミスではありませんが、危険なこともあります。家族の暮らしをシミュレーションして、問題がないか確認しましょう。

・雨漏りの跡の有無

天井や壁に雨漏りの跡のシミがないか確認します。可能であれば、屋根裏の状態もチェックすると安心です。

■まとめ

欠陥住宅は住まいの安全性に関係する不具合がある住宅です。欠陥に気づいた場合には、売主や施工会社に早急に伝えるようにしましょう。

また、欠陥住宅をつかまないためには、ホームインスペクターなどのプロを利用するのも手。リノベーションを前提に中古物件を購入する場合には、リノベーション会社に物件探しの段階から相談するという方法もあります。

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