住まいの壁紙を選ぶとき、「迷ったけれど結局は無難な白やアイボリーを選んでしまった…」という人は多いのではないでしょうか。白い壁紙は明るく清潔感がありますが、単調な印象になりがちでもあります。せっかくリノベーションをするなら、おしゃれなレンガ風壁紙を使用してみませんか?選び方のコツや施工事例をご紹介します。
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詳しくはこちら>>レンガは粘土を主原料に直方体に成形したものを、窯で焼成して作られる資材です。積み重ねて柱や壁をつくるための建築材料として、世界中で使用されてきました。その歴史は古く、紀元前までさかのぼるといわれています。近代に入り日本でも使用されるようになりましたが、関東大震災で大きな被害を出したため、その後は建築資材としてはほとんど使われていません。
地震大国の日本では、レンガは建築に不向きです。一見本物のレンガ造りのように見える建物の場合も、鉄筋コンクリート造などの頑丈な構造躯体の表面に、薄くスライスしたレンガを貼り付けるかたちで、仕上げ材として使用されています。
仕上げ材用のレンガは、直方体のレンガに比べれば薄く軽量ですが、壁一面に貼れる量をまとめれば結構な重量になり、運搬に手間が掛かります。資材の費用も施工費用も、壁紙に比べると高額です。
その点、レンガの模様が印刷された「レンガ風壁紙」なら、普通の壁紙と同様の手間とコストで、手軽に導入することが可能です。また、壁に貼ったレンガを撤去する際には、削ったり割ったりするための工具が必要ですし、どうしても騒音が出ます。レンガ風の壁紙なら、簡単に剥がすことができるため、汚れたり飽きたりしたときにも手軽に模様替えが可能です。6畳ほどの居室であれば、クロス職人は半日〜1日程度で張り替えることができます。
欧米のインテリア事例を見ると、レンガ造りの構造躯体をそのまま活かしたインテリを多く見かけます。モダンなインテリアのなかで、古びたレンガの壁がアクセントになっていたり、ナチュラルなインテリアの主役になっていたりするものです。
日本でも壁の一部に変化を持たせるアクセントウォールが浸透してきていますが、まだまだ無難な白やベージュの壁紙のみでまとめた単調なインテリアも多いもの。壁の一面だけでもレンガ柄の壁紙を貼れば、空間に表情が生まれ、おしゃれな印象にすることができます。
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詳しくはこちら>>レンガ風壁紙には、どのような種類があるのでしょうか。
一般的な国産壁紙は、国産壁紙の多くはPVC(塩化ビニール)と紙の複合素材で作られており、「ビニールクロス」とも呼ばれます。横巾は約90cmで、壁に対して縦方向に繰り返し並べて貼っていきます。国産壁紙の定価はもっとも手頃なもので1,000円/mほど。内装業者に施工を依頼する場合は、定価よりも安く購入できることも多いです。近年はレンガ柄や木目調などの個性的な柄を印刷した製品も増えてきましたが、基本的にはインテリアに馴染みやすい色合いのものが多いです。
輸入壁紙は、壁紙を張り替える文化が根づいた海外の製品。素材はおもに不織布(フリース)か紙で、横巾は約50cmと国産壁紙に比べて細めのものが多いです。輸入壁紙は国産壁紙にはない大胆な柄や、個性的な柄の物も多く、「一味違うインテリアにしたい」と希望する人に人気があります。約10mのロール単位で販売されており、価格は1本6,000〜2万円ほどと、国産壁紙に比べて高額になっています。なお、業者によっては輸入壁紙の施工に対応していないこともあるので、希望の壁紙がある場合は先に確認しておくと良いでしょう。
賃貸住宅でも壁紙を張り替えたいという需要から、貼ってはがせる便利な壁紙が登場しています。一般的な賃貸住宅は白いクロスのみの無難な内装が多いため、レンガ風壁紙などのアクセントクロスを貼れば、空間をおしゃれにランクアップすることができます。ただし、「粘着力が弱くすぐに剥がれてきてしまった」「きれいに剥がせるはずだったのに貼り跡が残ってしまった」といったトラブル事例もあるため、十分に注意しましょう。
DIY用の壁材として、クッションタイプのレンガ風シートも登場しています。レンガを模した立体的なデザインのビニール系素材で、貼る場所の形に合わせてはさみでカットすることができ、自分で好みの色に塗装することも可能です。シールタイプなので裏紙を剥がして貼るだけで施工できます。クッション性があるため、小さなお子さまの衝突対策として壁の下部や柱の角に貼る人も多いようです。
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詳しくはこちら>>レンガ風の壁紙は柄の主張が強いため、居室の壁すべてに貼ると、圧迫感から狭苦しく感じたり、しつこく感じたりすることがあります。特にダークブラウン系やダークグレー系などの濃い色は、その傾向が強いです。この特徴を逆手に取り、隠れ家的な雰囲気を演出することもできますが、そうでなければ色味や分量(面積)に注意しましょう。レンガ風壁紙を広い面積に貼りたい場合は、白系の明るい製品を選ぶのがおすすめです。濃い色のレンガ風壁紙は、柱の一部や壁の1面のみなど、施工面積を少なめにして、アクセントウォールとして採用すると使いやすいでしょう。
レンガ風壁紙は個性のある壁紙なので、ドアや窓枠・巾木といった建具や手持ちの家具とのコーディネートをよく考えて選びましょう。
本物のレンガ造りの壁は、レンガの部分がわずかに出っ張り、目地の部分に影が落ちています。レンガ風壁紙もその影を再現することで立体感を表現しているので、上下を逆さまに施工すると違和感がある仕上がりになってしまいます。
レンガ風壁紙を選ぶとき、インターネットやカタログの施工事例だけで判断すると「思っていたものと雰囲気が違う」「想像したほどリアルではなかった」といった失敗につながる可能性があります。必ず、実物をカットしたサンプルを取り寄せて絵柄を確認しましょう。また、壁紙は面積によって見た目の印象が異なってくるため、可能であればショールーム見学に行き、より大きなサイズで確認することができると、イメージ違いを防ぎやすくなります。
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詳しくはこちら>>レンガの上に白い塗料をラフに塗ったようなイメージの壁紙です。白い格子の窓やクラシカルな家具と調和して、ロマンチックな雰囲気の空間となっています。このようなホワイト系のレンガ風壁紙は、施工面積が広くても圧迫感が出にくいため、手軽に導入しやすいのでおすすめです。
クローゼットのなかにレンガ風壁紙を使った事例です。古い建物のようなニュアンスのあるレンガ風壁紙にワードローブが映え、セレクトショップのようなおしゃれな雰囲気となっています。毎日の着替えや片付けが楽しくなりそうですね。クローゼットの壁なら、遊び心がある壁紙にもチャレンジしやすいので、LDKや居室への採用には抵抗がある、という人にもおすすめです。
レンガ風壁紙は、モダンな雰囲気の空間にも似合います。こちらの寝室のメインはベッド側の黒い壁紙ですが、窓辺側の壁にはレンガ風壁紙をセレクト。黒い壁紙の強いイメージを、レンガ風壁紙のラフな雰囲気が和らげています。モノトーンのインテリアに合わせるなら、このようなホワイト系のチョイスがおすすめです。
ワークスペースのある空間に、レンガ風壁紙を使った事例です。幾何学模様の個性的な壁紙と組み合わせた柄×柄の空間ですが、ともに明るい色合いなので、しつこさや圧迫感のない印象になっています。このような淡い色合いなら、大胆な組み合わせにも挑戦しやすいです。
あたたかみのある、ブラウン系のレンガ風壁紙を2面に貼った事例です。造作デスクの前には絵本から飛び出したようなイラストが描かれたトリム壁紙を貼り、楽しげな印象に。北欧系のカラフルな家具がよく似合う、優しい印象の空間となっています。
白く塗装したブラウンのレンガが経年で風化して…そんな長い年月を感じさせるようなレンガ風壁紙を使用した事例です。窓枠やウォールラックのスチールと椅子のブラックが、ラフな雰囲気を引き締めています。古い倉庫を改装したようなイメージを演出できるため、ブルックリンスタイルやインダストリアルインテイリアにおすすめの壁紙です。
白い目地が端正な印象のレンガ風壁紙を、寝室に使用した事例です。ランダムな色のブラウン系レンガと、マスタード系の壁紙との組み合わせが、深みのあるシックなインテリアを演出しています。落ち着いた色合いの壁紙に、家具や寝具のモノトーンが調和した空間です。
広々としたラウンジの大きな壁にグレー系のレンガ風壁紙を使用した事例です。バイオエタノール暖炉や、ダクトがむき出しの天井といった主張の強い要素で構成された空間を、広い面積に貼ったレンガ風壁紙が引き締めています。壁に向けたスポットライトも、空間の立体感を強調しているポイントです。
リビングに、グレー系のレンガ風壁紙とボタニカル系の壁紙を使用した事例です。異なる印象の壁紙も、彩度・明度を抑えたカラーリングを組み合わせることで、違和感なく合わせることができます。よく見ると家具も、ガラスのモダンなテーブルと切り株のようなナチュラルなスツールを同じ空間に置いていますね。やさしい印象のミックススタイルインテリアです。
グレーのレンガ風壁紙をカフェに使用した事例です。正面の壁とカウンターに同じ壁紙を貼ることで、統一感のある空間となっています。構造躯体やダクトがむき出しの天井とレンガ風壁紙の組み合わせが、レンガ造りの倉庫をリノベーションしたような印象を演出しています。照明やカウンターのスチール、ラフな古材の天板といったインダストリアルなテイストがよく似合うインテリアです。
トイレにホワイト系のレンガ風壁紙を使用した事例です。もう一面にはボタニカルなイラストの壁紙をセレクト。壁のミラーや水栓はクラシカルなデザインでまとめ、ロマンチックでかわいらしい雰囲気に仕上げています。
キッチンとリビングの間にある間仕切り壁に、レンガ風壁紙を使用した事例です。リノベーションの際に撤去ができない構造壁がある場合、その存在感を隠すようなプランニングにすることも多いです。こちらの事例ではあえて主張の強いレンガ風壁紙を貼ることで、壁を空間のアクセントとしています。
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詳しくはこちら>>既存の壁紙をレンガ風壁紙に張り替える場合の費用はどれくらいなのでしょうか。一般的な国産壁紙を6畳の居室の壁4面に施工する場合の費用目安は、既存の壁紙の撤去費用も含めて40,000円〜ほど。アクセントクロスとして一面だけに施工する場合でも、一回の費用はそれほど大きく変わりません。施工場所に穴が空いているなど、劣化状況によっては別途補修費用や下地の処理費用が追加される可能性があります。
輸入壁紙を使用する場合は、壁紙の素材や施工方法が異なるため、国産壁紙とは費用が異なってきます。内装業者によっては、特殊な壁紙の施工に対応していない場合もあるのでよく確認しておきましょう。
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詳しくはこちら>>レンガ風壁紙にリフォームする際のコツや、施工事例をご紹介しました。個性的なレンガ風壁紙は空間におしゃれなインパクトをもたらします。主張が強い壁紙なので、施工面積や色合いによりバランスよく配分することがポイントです。