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不動産の登記簿謄本とは?必要なタイミングや取得方法

土地や建物を売却するとき、住宅ローンを組むときなどに、契約相手や金融機関から「登記簿謄本(登記事項証明書)を持ってきてください」と言われることがあるかもしれません。また不動産を購入・相続するとき、登記簿謄本で所有権などの情報を詳しく知りたいこともあるでしょう。しかし登記簿謄本は普段あまり馴染みがない書類なので「どこで取得できるのか?」「どのように情報を読めばいいのか?」などわからない方も多いはずです。そこで今回は不動産の登記簿謄本の取得方法や読み方など詳しく解説していきます。

不動産の登記簿謄本とは?必要なタイミングや取得方法
こんな方におすすめの記事です
  • 不動産の売買や相続、借り入れを行おうとしている方
  • 不動産の登記簿謄本の取得方法を知りたい方
  • 不動産の登記簿謄本の読み方を知りたい方
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■登記簿謄本とは

不動産の登記簿謄本(とうきぼとうほん)とは、建物や土地の登記にかかわる情報が記載された用紙のことです。建物や土地一つひとつの所在地や面積、過去や現在の所有者や権利内容などが記されています。

登記簿謄本や戸籍謄本の「謄本」には、「複写したもの」という意味があります。つまり法務局にある「登記簿」という帳簿に記された情報を、紙に複写したものということです。

登記事項証明書」という言葉もありますが、これは「登記簿謄本」の内容と同じです昔は登記情報が紙で管理されていたので、登記簿を複写したもの=登記簿謄本とよばれていました。これが現在は電磁的なデータへ移行しつつあり、コンピュータ上に保存された登記事項を専用用紙に印刷したもの=登記事項証明書とよばれています。

■登記簿謄本の種類

不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)は、記載されている内容によって「全部事項証明書・現在事項証明書・一部事項証明書・所有者事項証明書・閉鎖事項証明書」の5種類に分けられます。

・全部事項証明書

全部事項証明書は、すべての登記情報が書かれた証明書です。現在の情報だけでなく、過去の変更履歴も確認できます。どの種類か迷ったときには、基本的には全部事項証明書を取得すると間違いないでしょう。

・現在事項証明書

現在事項証明書は、現在効力をもつ情報のみ書かれた証明書です。抹消された抵当権や、前の所有者などが書かれておらず、現状を一目で把握しやすくなっています。

・一部事項証明書

一部事項証明書は、特定部分のみが書かれた証明書です。全部事項証明書だと書類の枚数が膨大でわかりづらい場合に、必要部分だけ抜粋して使用します。

・所有者事項証明書

所有者事項証明書は、不動産の所有者や共有者の住所や指名、持分といった情報のみが書かれた証明書です。住宅ローンの抵当権などは記載されていません。

・閉鎖事項証明書

昔の登記情報を知れるのが閉鎖事項証明書です。取り壊された建物や、土地の合筆(複数の土地を一つにまとめること)によって閉鎖された土地などの情報を見たい場合に取得します。

■登記簿謄本が必要なタイミング

登記簿謄本は不動産を売買・相続するとき、住宅ローンを利用するときなどに必要になることが多いです。

・不動産を購入するとき

登記簿謄本はその不動産の所有者以外でも、誰でも取得・閲覧できます。購入を検討している不動産について知りたいときには、登記簿謄本やオンライン閲覧を活用されるとよいでしょう。

外国籍の方が不動産を購入される場合は、他にもさまざまな書類が必要です。
関連記事/外国人も日本の不動産購入は可能!?住宅ローンは組める?

・不動産を売却するとき

土地や建物を売却したいときには、買主さんに登記事項証明書を見せることになります。不動産業者が用意してくれる場合も多いため、ご自身で用意する必要があるかどうかは確認されるとよいでしょう。

・不動産を相続するとき

両親や祖父母などが亡くなったときには、不動産の名義を変更する必要があります。古い登記簿謄本や権利証が保管されていることも多いですが、新しい登記事項証明書を取得するのがおすすめ。現在の名義人や住宅ローンの抵当権など、正確に把握できます。

・住宅ローンを利用するとき

住宅ローンを利用して土地や建物を購入するとき、金融機関から購入する不動産の登記事項証明書を求められます。金融機関が用意してくれる場合と、ご自身で準備しなければならない場合とがあるので、確認されるとよいでしょう。

・住宅ローン控除を申請するとき

住宅ローン控除を利用される場合、翌年2〜3月頃に確定申告が必要です。この際に登記事項証明書を用意して提出します。

関連記事/住宅ローン控除とは?住民税控除も受けるにはどうすればいい?

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■登記簿謄本の取得方法

登記簿謄本(登記事項証明書)を取得するには、次の4つの方法があります。

・法務局の窓口へ行く

お近くに登記所(法務局・支局・出張所)があれば、窓口へ出向いて申請するのが手軽。その日のうちに登記簿謄本を受け取ることができます。基本的に取り扱い時間は、平日8:30〜17:15です。

【手順】
① 最寄りの登記所(法務局・支所・出張所)へ行く
② 申請書をもらって必要事項を記入する
(タッチパネル式の証明書発行請求書から申請できる法務局もある)
③ 手数料分の収入印紙を売店で購入する
④ 申請書に収入印紙を貼って提出する
⑤ その場で登記事項証明書を受け取る

・交付請求書を郵送する

登記所が遠方だったり、平日に行くのが難しかったりする場合は、郵送での申請が便利です。交付申請書送ると、自宅や職場へ登記事項証明書を返送してもらえます。登記簿謄本が手に入るまでに時間はかかりますが、パソコンがなくても自宅から手続きできるのがメリットです。

【手順】
① 登記事項証明書の請求書を取得する(登記所でもらうか、Webでダウンロード)
② 必要事項を記入する
③ コンビニや郵便局、法務局などで収入印紙を購入して、請求書に貼り付ける
④ 封筒に「収入用紙を貼った請求書・返信用切手・返信先を記載した封筒」を入れて、最寄りの登記所宛に郵送する
⑤ 登記事項証明書が返送される

・オンラインで交付請求する

インターネットを利用して証明書の交付を請求し、郵送または窓口で受け取る方法もあります。窓口や郵送での申請に比べて手数料が安いのがメリット。また手数料が電子納付できるので、収入用紙を買いにいく手間もかかりません。利用可能時間は平日の8:30〜21:00です。

【手順】
① 「登記ねっと」にアクセスする
② 申請者情報を登録する
③ 登記・供託オンラインシステムにログインする
④ 「かんたん証明書請求」から必要事項を入力して交付請求書を送信する
⑤ 手数料を納める(ペイジー・インターネットバンキング・モバイルバンキング・電子納付対応のATMから)
⑥ 1ヶ月以内に郵送または窓口で受け取る

・インターネットで登記情報を確認する

公的な書類は不要で、登記情報を見るだけでいい場合は、オンライン閲覧を活用されるとよいでしょう。月額3万円までの一時的な利用であれば、クレジットカードで決済してその場で登記情報を閲覧できます。利用可能時間は平日の8:30〜21:00です。

【手順】(※一時利用の場合)
① 「登記情報提供サービス」にアクセスする
② 利用登録をして、ログインする
③ 必要事項を入力する
④ クレジットカードで支払う
⑤ 登記情報を閲覧する

■登記簿謄本を請求する前に確認すること

窓口やインターネット等で登記簿謄本を請求する前に、次のような情報を確認しておきましょう。

・請求書を提出する登記所

登記簿謄本が請求できる窓口は、各都道府県にある法務局や支所、出張所です。昔はその不動産を管轄している法務局からしか登記簿謄本を取得できなかったのですが、今は全国どこからでも取得できるようになりました。最寄りの窓口は「法務局 管轄のご案内」から調べられます。

・手数料

登記簿謄本を交付するのにかかる手数料は、請求方法によって変わります。

手数料

※いずれも1通50枚を超える証明書の場合、以後50枚ごとに100円が加算されます。

最も安いのは、インターネットで交付請求したあと、窓口で受け取る方法です。

・地番、家屋番号

登記情報を取得したい土地の「地番」、建物の「家屋番号」を知っておく必要もあります。普通の住所ではなく、法務局によって割り振られた番号です。

【地番・家屋番号の確認方法】
・法務局の窓口で聞く
・法務局に電話で問い合わせる
・固定資産税の課税証明書、納税通知書を見る
・不動産の権利証を見る
・ゼンリンの「ブルーマップ」を購入するか、図書館で閲覧する
・「登記情報提供サービス」の地番検索サービスで調べる

ご自身が所有している不動産であれば、手元にある固定資産税の課税証明書や権利証などで確認できるでしょう。手元に書類がない場合や、他人が所有している不動産について調べたい場合は、法務局の窓口や電話で尋ねるのが手軽です。

・共同担保目録が必要か

借り入れで抵当権を設定する際、一つの不動産だけで担保価値が足りない場合は、複数の不動産を担保に入れることがあります。そのとき不動産の担保情報を一覧にまとめたのが共同担保目録です。共同担保目録が必要な場合は、交付申請書にその旨を記載しなければなりません。

■登記簿謄本の見本と読み方

登記簿謄本は「表題部権利部(甲区)権利部(乙区)共同担保目録」の4部構成になっています。それぞれに記載される内容は以下のとおりです。

表題部:不動産の所在地や面積、構造、種類などの物理的状況
権利部(甲区):過去や現在の所有権の状況
権利部(乙区):地上権、賃借権、抵当権など、所有権以外の権利の状況
共同担保目録:複数の不動産に設定された抵当権をまとめて記載したリスト

では土地・建物・マンションそれぞれの登記簿謄本を見ながら、具体的な記載内容を解説していきます。

・土地の登記簿謄本

土地の登記簿謄本

表題部には、その土地がどこにあって、どのくらいの広さがあるのか記載されています。見本では地番101番、300平米の宅地であることなどがわかりますね。

土地の所有権の移り変わりを示しているのが権利部(甲区)。見本では平成20年に甲野太郎さんによる所有権保存が行われ、令和1年に売買により所有権が法務五郎さんに移ったことが読み取れます。

権利部(乙区)を見ると、株式会社南北銀行から4,000万円を借り入れる際にこの土地を担保に入れていることがわかります。共同担保目録には、同じ所在地の家屋にも抵当権が設定されている旨が記載されています。

・建物の登記簿謄本

建物の登記簿謄本

建物の登記簿謄本の表題部は、建物の所在地だけでなく、建物の種類(居宅・店舗・事務所・工場・倉庫など)、構造、床面積などが記録される欄です。見本では主な建物である木造かわらぶき二階建の居宅と、そこに付随する物置についての情報が書かれています。

権利部(甲区)には、令和1年に法務五郎さんを権利者として所有権保存が行われたこと。権利部(乙区)や共同担保目録には、先ほどの土地と同じ借り入れの抵当権について書かれていますね。

・マンションの登記簿謄本

マンションの登記簿謄本

マンションの登記簿謄本は、土地と建物、各専有部分の情報がまとめて書かれているのが特徴です。主に表題部が複雑になっているので見ていきましょう。

見本の一番上の「表題部(一棟の建物の表示)」を見ると、このマンションには101・102・201・202の4部屋があるとわかります。鉄筋コンクリート造の二階建で、各階の面積なども記されていますね。「表題部(敷地権の目的である土地の表示)」は、このマンションが建っている土地の情報です。

次の「表題部(専有部分の建物の表示)は、各住居の情報。見本には101の床面積などが記されています。表題部(敷地権の表示)は、101とセットになっている敷地(全体の1/4)の所有権の情報です。

■まとめ

不動産の登記簿謄本は、土地や建物の登記情報、権利状況などを確認できる公的な書類です。登記簿謄本を取得するには、①法務局や出張所の窓口へ行く、②郵送で取り寄せる、③オンラインで申請するという3つの方法があります。また情報を見るだけなら、オンラインでの閲覧も可能です。手数料が安いのはオンラインですが、手続きが難しい方は法務局の窓口へ行ったり電話で問い合わせたりしましょう。

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