カーペットは床材として敷き込みで用いられるほか、フローリングの上などに置き敷きすることもあります。
カーペットの素材やサイズの選び方などを押さえたうえで、フローリングの上にカーペットを敷く、メリット・デメリットなどを紹介していきます。
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カーペット(carpet)は、日本語では絨毯(じゅうたん)とも呼ばれています。最近では、絨毯よりもカーペットと呼ばれることが主流となってきました。カーペットとは繊維製の床用の敷物を指します。ペルシャ絨毯や中国の段通などもカーペットに含まれます。
ホテルやオフィスでは、カーペットは床全面に敷き込みとするのが一般的です。住宅では敷き込みのケースとフローリングなどの床材の上に置き敷きにするケースがあります。
カーペットは、基本的には繊維製の床用の敷物全般を指します。ただし、カーペットと似たものにラグがあり、区別されることがあります。
カーペットとラグの違いは、カーペットは床全体など広範囲を覆う敷物を指すのに対して、ラグは床の一部を覆う敷物が該当します。また、サイズによる一般的な分け方では、概ね3畳を超えるサイズのものはカーペット、3畳程度までのサイズのものはラグ、1畳程度までのサイズのものはマットとされています。
住宅では、一般的にリビングダイニングや寝室、子ども部屋などでカーペットが用いられています。また、廊下や階段には幅の狭いカーペットを敷くことがあります。
リビングダイニングでは部屋全体に敷き込むほか、中央に敷いて一部の床を見せるセンター敷きという敷き方がとられることがあります。寝室でも部屋全体に敷くか、ベッドや周囲の部分に敷くといった方法があります。子ども部屋の場合は部屋全体に敷いた方が、防音対策としては効果的です。
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詳しくはこちら>>カーペットは繊維製の床用の敷物ですが、使われている素材は天然素材(天然繊維)と合成素材(化学繊維)に分けられます。また、繊維の種類によって肌触りや使い心地、保温性、防音性、耐久性、お手入れのしやすさ、価格などに違いがあります。
そのため、フローリングなどに敷くカーペットを選ぶ際にはカラーやデザイン、サイズだけではなく、素材をチェックすることが大切です。
カーペットに使われる素材の種類や特徴などについてまとめました。
天然素材でつくられた天然繊維には、動物性繊維と植物性繊維があります。カーペットの素材として、動物性繊維で代表的なのはウールです。植物性繊維では綿や麻などが使われています。合成素材でつくられた化学繊維は石油などが原材料で、もともとは天然繊維に似せてつくられた素材です。カーペットにつかわれている素材は、ナイロンやポリエステル、アクリルなどが挙げられます。
天然繊維は自然の素材であるため、吸湿性や通気性に優れているほか、肌触りがよいのが特徴です。ただし、放湿性や耐久性、メンテナンスのしやすさに関しては素材によって異なります。
合成素材でつくられた化学繊維は、機能性を重視しているため、比較的扱いやすいのが特徴です。耐久性が高い素材が中心で、天然繊維のウールよりも安く、染色のしやすさからカラーバリエーションが豊富な商品もみられます。一方で、化学繊維は人工的につくられていることから、吸湿性、放湿性の面では劣りますが、吸水性の低さから乾きやすいという利点もあります。
化学繊維は改良が進んでいるため、見た目が天然繊維のようで肌触りがよいものがあるほか、手入れのしやすさに配慮した機能性に富んだものも展開されています。
また、はっ水加工や防ダニ、抗菌・抗ウイルス、消臭、防音などの機能が付加されたラグもあります。
天然素材でつくられた天然繊維からみていくと、ウールは様々なカーペットに使用されている素材。吸湿性・放出性に優れていることから調湿効果があり、夏もべたつきにくく、保温性にも優れています。また、撥水性もあるため、汚れにくいことも特徴です。ただし、自宅では洗いにくく、高価という点が難点です。
綿は吸湿性に優れていて、夏でも使いやすく、自宅で洗濯できるものもあるほか、比較的安価です。ただし、汚れが染み込みやすいというデメリットがあります。ナチュラルモダンのインテリアや子ども部屋などにも向いています。
麻は独特の硬さがあるのが特徴で、通気性や吸湿性に優れているのが特徴です。綿などとの混紡素材として使われているのが一般的です。麻のカーペットはデザインによって、北欧モダンやアジアンモダンのインテリアに向いています。
合成素材でつくられた化学繊維では、ナイロンは耐久性や耐摩耗性が強いのが特徴。人の往来が多い、オフィスやホテルなどのカーペットにも使われている素材です。ただし、ナイロンは化学繊維の中では高価です。
アクリルはウールに似せてつくられた素材で、化学繊維の中では高級感があり、フェイクファーのラグにも用いられています。耐久性は高い反面、毛羽立ちやすい面があります。
一方、ポリエステルは安価でカーペットに幅広く使われている素材です。混紡素材として用いられることも多く、肌触りは商品によって異なります。自宅で洗濯できるものもあるなど、扱いやすい素材ではありますが、毛玉ができやすいのが難点です。
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詳しくはこちら>>カーペットの敷き方には部屋全体に敷き詰める方法のほか、置き敷きではセンター敷きやピース敷きといった一部分にだけ敷く方法もあります。センター敷きは部屋のサイズより1回り程度小さいカーペットを敷いて、周囲の床材を見せる敷き方です。床材とのコーディネートを楽しめるほか、不整形の部屋にも敷きやすい方法です。ピース敷きはより小さなカーペットを部屋の一部分に敷く方法で、サイズ的にはラグを用います。
カーペットのサイズや敷き方のポイントなどについてみていきます。
ロールカーペットは幅364cmが主流です。主に敷き込みに使われ、部屋のサイズに合わせてカットして専門業者による施工が行われるのが一般的です。敷き込みの工法で主流のフェルトグリッパー工法は、壁際にはグリッパーと呼ばれる固定金具を設置し、下地材の上にクッション材を敷き、端部はグリッパーと壁の隙間に入れ込みます。仕上がりが美しく、衝撃吸収性に優れているほか、張り替えがしやすいという特徴もあります。
また、ロールカーペットは部屋のサイズに合わせて、縁加工されたものをオーダーすることもできます。
カーペットにはあらかじめ縁加工された既製品もあり、4.5畳用や6畳用、8畳用、10畳用、12畳用などが市販されています。同じ畳数の商品であっても、江戸間や中京間、本間によって、1畳あたりのサイズが違う点に注意が必要です。既製品のカーペットを購入する場合は畳数だけで判断するのではなく、部屋のサイズを測って選ぶようにしましょう。
カーペットを置き敷きで部屋に敷き詰める場合は、既製品ではピッタリとはサイズが合わないことが多いです。カッターなどでカットできるフリーカットのカーペットを選ぶ、あるいはカーペットをサイズオーダーするといった選択肢があります。
カーペットを敷き詰める際には、一度、できる限り家具を含め、部屋の外に物を出します。部屋から出せないものがあるときは片側に寄せておきましょう。次に、床の掃除をして、水分が残らないようにしっかりと乾かします。そして、カーペットを部屋の角に当てて広げられる範囲まで広げます。寄せておいた家具を置いた後、残りの部分のカーペット広げて、家具などを元に戻すという流れです。
ただし、カーペットを敷き詰める部屋のドアが内開きの場合は、カーペットの厚みが加わることで、開閉に支障がないか注意が必要です。カーペットを敷くとドアに当たってしまうことが考えられる場合には、センター敷きにするなどの対策をとりましょう。
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詳しくはこちら>>フローリングに置き敷きでカーペット敷くと、機能面ではフローリング材の保護になる、階下への騒音を緩和できる、保温性があるといったメリットがあります。また、カーペットを敷いて、インテリアを楽しむこともできます。
・床の保護と耐久性の向上
フローリングの上にカーペットを敷くと、フローリングにキズやシミ、汚れがつくのを防ぐなど、床材を保護できるため、劣化が進むのを抑えられます。たとえば、ダイニングではダイニングチェアの出し入れをするときに、床にキズがついてしまいやすいですが、カーペットを敷いておくと防げます。
また、犬や猫などのペットを飼っている場合には洗えるカーペットが向いています。爪などによるキズを防げるほか、粗相をしたときに汚れがつくのを防げます。ペットにとっては床が滑りにくくなることもメリットです。
さらにカーペットが敷いてあると、転んだときに衝撃を吸収してケガをするリスクを軽減できるなど、人にとってもやさしい環境になります。
・インテリアとしての役割と快適性
フローリングにカーペットを敷くことで、空間のイメージが大きく変わります。たとえば、フローリングの色と家具などのインテリアが合っていない場合には、カーペットを敷くことで解消できます。また、気軽にフローリングの張り替えをするのは難しいですが、カーペットを敷いて模様替えをするのであれば、床材の雰囲気を変えるハードルが下がります。
あるいはカーペットをセンター敷きにした場合には、カーペットとフローリングとのコーディネートが楽しめます。
また、フローリングにカーペットを敷くことで、物を落としたときの音や足音などの生活音を軽減できることも、特にマンションやアパートではメリットです。保温性があり、冬場に足元からの冷え込みを抑えられることからも、快適性が向上します。
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詳しくはこちら>>フローリングにカーペットを敷くと、素材による違いもありますが、汚れがついたときに落ちにくいという点がデメリットです。また、湿気によってカビが生じるのを防ぐために、日頃から対策が必要なことにも留意しましょう。
カーペットは飲み物や食べ物などをこぼして汚してしまうと、素材によっては汚れが落ちにくいのが難点です。カーペットに汚れが付着してしまったら、できるだけ早く汚れを取り除きましょう。
カーペットの汚れを落とす際には、バケツに衣料用の中性洗剤などを薄めた洗剤液を用意します。次にきれいな雑巾に洗剤液をつけて、カーペットの端の方につけて変色などが起きないか確認します。そして、雑巾でつまみ拭きをしますが、毛並みと逆方向に拭いていくのがコツです。丸く拭くと汚れが広がってしまいやすいのでしましょう。水拭きをした後乾かします。
全体に汚れが目立つ場合には、洗濯表示に従って自宅で洗うか、クリーニングに出します。
ただし、カーペットの汚れの落ちやすさは素材による違いもあります。ウールは水分をはじくため、汚れがつきにくい素材です。ポリエステルやアクロンも比較的汚れにくい素材になります。一方、綿は汚れが染み込んでしまいやすい素材です。
カーペットの裏面はフローリングと接していて湿気がたまりやすく、カビが生えてしまうのを防ぐためには日常的に対策を行うことが大切です。カーペットは日頃から湿気がこもらさないように配慮し、定期的に裏面を乾燥させることで、パイルが傷みにくくなり長持ちするほか、ホコリがとれやすくなるといった効果も期待できます。
カーペットに湿気をため込まないようにするには、日頃から部屋の風通しをよくしておくことがポイント。半年に1回程度は、天気のよい日に掃除機かけた後、カーペットの裏面に風を通します。
戸外に干す場合には、日光によって退色しないように陰干しをするのが基本です。表面を干して少し時間を置いてからふとん叩きで叩いてホコリを出し、裏面を干して、再度両面に掃除機をかけます。このほかにも、半分ずつめくって裏返しにする、カーペットを持ち上げてフローリングとの間に椅子などを入れて風を通すといった方法があります。また、室内でカーペットの裏面に風通しをする際には、扇風機やサーキュレーターの風を当てるのも効果的です。
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詳しくはこちら>>フローリングに敷くカーペットの選ぶ際に確認しておきたいポイントをまとめました。
・【カーペットの素材】繊維の種類による特性の違いを理解し、肌触りや耐久性、保温性、お手入れのしやすさ、価格などを考慮して選択する。
・【カーペットの機能】はっ水加工、防ダニ、抗菌・抗ウイルス、消臭、防音などの機能が付加されているものを選ぶか検討する。
・【カーペットの敷き方】部屋全体に敷く方法のほか、センター敷きやピース敷きから検討する。
・【カーペットのサイズ1】部屋のサイズ、またはカーペットを敷く場所の寸法を測っておく。
・【カーペットのサイズ2】既製品は6畳用、10畳用といった畳数と江戸間・中京間・本間から、商品のサイズを確認して選ぶ。
・【カーペットサイズ3】部屋全体に敷き詰める場合は、フリーカットタイプやサイズオーダーできる商品を選択する。
・【カーペットのデザイン】家具やファブリックと調和のとれるデザイン、カラーのものを選択する。
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詳しくはこちら>>マンションの居室にはフローリングが用いられていることが多いですが、高級物件などではカーペット敷かれていることもあります。マンションでカーペットを敷き込みにしたリノベーション/リフォーム事例を紹介します。
施主の「和室を設けたい」という希望をもとに、旅館をイメージした住まいにリノベーションした事例です。
リビングダイニングと和室との間の建具は、凛とした和モダンの格子のデザイン。リビングダイニングの床にはパイルの短いカーペットが敷き込まれ、和モダンの雰囲気にマッチしています。リノベーションで旅館のような非日常的な雰囲気が漂う、上質な住まいを実現しました。
3部屋ある居室の床材にもカーペットが用いられています。
ホテルライクなテイストの住まいにリノベーションした事例です。リビングダイニングの天井には無垢材のウェスタンレッドシターが用いられ、床には質感の良さが感じられるカーペットが敷き込まれているなど、素材へのこだわりが伝わる住まいとなりました。また、ペンダントライトがフォーカルポイントになっています。
一方で、窓際のシアーカーテンが軽やかな雰囲気で、大きな窓から光が降り注ぎ、格調高い空間に抜け感が生まれています。
すべてカーペットが張られた住まいから、玄関から廊下・洗面所・トイレは大理石、リビングはフローリング、寝室と子ども部屋はカーペットと多様な床材を使った住まいへとリノベーションした事例です。機能性に富んだ格調高い空間へと生まれ変わりました。
寝室のカーペットとベッドのヘッドボード側の壁はダークカラーで調和がとられ、白とのコントラストが洗練された印象です。
子ども部屋にはベージュのカーペットが敷き込まれ、温もりが感じられます。
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詳しくはこちら>>フローリングに敷くカーペットを選ぶ際には、まず敷き方を決めます。そして、部屋のサイズ、あるいは敷く場所の寸法を測ってから、商品を検討します。価格だけを比較するのではなく、素材による特徴の違いも考慮しましょう。
また、カーペットの風合いは写真ではわかりにくいため、サンプルや実物を見て選ぶのがポイントです。
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床材に関してもカーペットやフローリング、タイル、フロアタイルなど、お客様の暮らしや好みに合わせた提案を行っています。床材にカーペットを用いたリノベーションも得意としていますので、ぜひ、お気軽にご相談ください。