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マンションで壁掛けテレビをリフォーム設置する際の注意点や費用とは?

近年のテレビの大画面化にともない「壁掛けにしてスッキリさせたいな」と思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、マンションで壁掛けテレビを設置する際のポイントを詳しく解説。壁の構造や耐荷重の重要性、適切なテレビの選び方、設置工事の費用、信頼できる業者の選び方まで、必要な情報をまとめました。

こんな方におすすめの記事です
  • マンションでテレビを壁掛けにリフォームしたい
  • 壁掛けテレビにリフォームする際の注意点を知りたい
  • 壁掛けテレビのマンションリフォーム事例を見たい

■壁掛けテレビ設置の基礎知識

壁掛けテレビを設置するには、まず設置場所の壁に専用の金具を取り付け、そこにテレビを掛けて固定します。取り付け金具にはさまざまな種類があるため、設置したいテレビの型番が対応しているものを選ぶ必要があります。

・壁掛けテレビのメリット

壁掛けテレビの大きな魅力は、そのスタイリッシュな見た目です。テレビ周りの配線を壁内に通したりカバーで隠したりすれば、すっきりと洗練された印象になります。さらに、テレビ台を置かないという選択も可能なので、ミニマルなインテリア作りが可能です。

また、置き型テレビのように周辺にホコリが溜まりにくいため、お掃除が格段に楽になります。さらに壁にしっかりと固定されているため、地震が起きたときにも転倒の可能性がほとんどなく安心です。

さらに、置き型のテレビの位置は、テレビ台の高さに依存することになりますが、壁掛けなら好みの位置や高さに調整して取り付けることができます。低いソファに座って観る場合と、ダイニングチェアに座って観る場合では視線の高さが異なるため、視聴スタイルに適した高さにテレビを設置しましょう。

・マンションにおける壁掛けテレビの特性

マンションで壁掛けテレビを設置するには、ひとつ注意しておくポイントがあります。マンションのリフォームで手を入れられるのは区分所有の専有部分に限られるということです。共有部分とされる外壁や躯体壁、隣家との境界壁などには、原則として穴を開けることは認められていません。それらの壁にテレビを設置したい場合は、壁掛け用の壁を一枚新たに設けて、そこに取り付けることになります。

■壁掛けテレビ設置の注意点・デメリット

・壁の構造と耐荷重の確認

近年、テレビの大画面化が進み、それにともない重量も増しています。そのため壁掛けテレビを設置する際は、壁の構造と耐荷重が重要なポイントになります。特に、石膏ボードで仕上げられた壁の場合、壁自体の耐重力は限られているため、壁の内部に数十センチ間隔で設けられた間柱への固定が必要です。間柱が入っていない場所にテレビを設置したい場合は、壁の下地補強が求められます。これは、壁の一部を開けて補強材を入れる作業となるため、同時にクロス(壁紙)の張り替えも行うことになり、リフォームの範囲が広がる可能性があります。下地のない場所にテレビを掛けると、ぐらつきの原因になり最悪の場合には壁ごと落下することも考えられるため注意が必要です。

・設置場所の選定と配線計画

壁掛けテレビのデメリットは、壁に穴を開ける必要があるということです。そのため賃貸マンションでは設置が難しいでしょう。壁に固定することから、テレビの位置を気軽に変更することができないため、ほかの家具の位置や生活動線から総合的に設置場所を決める必要があります。なお、設置金具の種類によっては、一定の範囲内でテレビの向きを調整できる製品もあります。

置き型テレビのように購入してきて置くだけでは済まないため、設置作業が必要となり、業者に依頼する際の工事費用が発生します。さらに、壁掛けされているテレビを買い替える際に、既存の壁掛け金具が新しいテレビに対応していない場合は、金具も買い替える必要があります。

また、壁掛けテレビ周りの配線は目立ちやすく、見栄えに直結します。設置場所がコンクリートの壁の場合は、直接ビス打ちしてテレビを固定することができますが、石膏ボードの壁のように内部に配線を隠すことは難しいです。このため、配線計画は設置前にしっかりと行う必要があります。配線が丸見えだと印象が大きく変わるため、特にインテリア性を重視する場合は配線の隠し方に配慮が必要です。リフォーム業者とよく相談しましょう。

■マンションでの設置に適したテレビの選び方

・テレビのサイズと重量

マンションリフォームで壁掛けテレビを設置する際は、部屋の広さや視聴距離に応じて、バランスの良い画面サイズを選ぶことが大切です。部屋に対して大きすぎるテレビは圧迫感を与え、小さすぎると物足りないと感じる可能性があります。とはいえ近年はテレビ画質の向上により、比較的近い距離でも美しい画面を観ることができるようになりました。既存のテレビが10年以上前のモデルであれば、ひと回り以上サイズアップできる可能性があります。下記表は、Panasonic社による部屋の広さごとのおすすめの視聴距離と、テレビのサイズです。

部屋の広さ16畳10畳8畳6畳4.5畳
推奨視聴距離約1.4m約1.2m約1.0m約0.9m約0.8m
テレビのサイズ75v型以上65v型以上55v型以上48v型以上42v型以上

出典:画面サイズの選び方│Panasonic

リフォームの際は壁や取り付け金具の耐荷重とテレビの重量をしっかりと確認しましょう。小さく軽量なテレビであれば石膏ボードの壁に補強無しで設置可能なモデルもありますが、基本的には下地補強が必要です。設置場所の状況や壁掛け金具の耐重量、テレビの重量を確認しましょう。

・モデルと機能に応じた選択

テレビを選ぶ際は画面の大きさだけでなく、搭載されているさまざまな機能や性能も比較・検討しましょう。例えば、スマートテレビではインターネットへの接続機能を通じて、動画配信やスマホとの連動などによる多様なエンターテイメントを楽しむことができます。また、4Kや8Kの高解像度モデルは、鮮明な映像を提供し、映画鑑賞やスポーツ観戦をよりリアルに楽しめます。有機ELテレビは、色の再現性やコントラストが高く、美しい映像を楽しめる点が魅力です。マンションのリビング空間に合わせたデザインや、視聴するコンテンツの種類、予算に合わせて最適なモデルを選びましょう。

■設置にかかる費用の詳細

・設置工事の費用

壁掛けテレビ設置の工事費は、壁の状態によって異なります。既に補強が施されている壁に設置する場合、工事費用は2〜4万円ほどが目安です。しかし、壁の下地補強が必要な場合は、5〜10万円ほど掛かります。一般的な工事の内容であれば、作業の所要時間はおよそ1日以内です。また、美観にこだわり配線を壁の内部にしっかりと隠す場合や、壁紙の張り替えが必要な場合は、10万円以上の費用が発生することもあります。リフォームの内容は、既存の壁の状況と希望する仕上がり、予算のバランスを考慮して決めましょう。

・追加費用と予算計画

壁掛けテレビ設置のリフォーム費用は、工事の内容によって基本的な作業費用のほかに追加費用が必要です。一例として、配線の隠蔽やケーブルの延長、下地補強や壁紙・タイルの張り替えなどがこれにあたります。リフォーム費用が予算オーバーしてしまう場合は、追加費用の部分を見直すと良いかもしれません。また、テレビの壁掛け以外にほかの部分のリフォームもまとめて同時に行うのもおすすめです。工事費用の総額は高くなるものの、長期的に見ればリフォームを繰り返し行うよりも割安になる可能性があります。

■リフォーム業者選びのポイント

壁掛けテレビの設置、信頼できるリフォーム業者に依頼したいもの。家電量販店などではテレビを購入する際に、設置業者を紹介されるのが一般的です。そのほか、事前に自分で探したリフォーム業者に依頼して、テレビを設置してもらうこともできます。

・信頼できる業者の選び方

信頼できるリフォーム業者を見つけるためには、問い合わせや見積もりを依頼した際の対応や、これまでの施工事例の数や質を参考にしましょう。良質なサービスを提供するリフォーム業者は、顧客の質問に対して丁寧かつ専門的な回答を行い、具体的な施工例を提示してくれます。ホームページなどに掲載されている施工事例の仕上がりもよく確認しておきましょう。

・見積もりと契約のチェックポイント

テレビの壁掛けリフォームの見積もりを依頼する際には、設置したい壁の種類、配線の仕上げ方、テレビのサイズ、コンセントまでの距離など、できるだけ具体的に情報を伝えることで、正確な見積もり結果を受け取ることができます。また、見積もりが返ってきたら、どのような作業にどれくらいの費用がかかるのか、内訳をしっかりと確認しましょう。不明瞭な点があれば、遠慮なく質問することも大切です。契約を結ぶ前に、すべての条件が明確で納得できるものであることを確認することが、後のトラブルを避けるためにも重要になります。信頼できる業者であれば、顧客の疑問や不安を丁寧に解消し、納得のいくサービスを提供してくれるはずです。

■壁掛けテレビの施工事例集

・壁掛けテレビのリフォーム事例①

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=181

こちらは「家具のいらない家」をコンセプトにしたリフォーム事例です。壁掛けテレビの裏は日用品をしまう大容量の収納となっています。また、テレビの壁は引渡し時には板張りのままで、お施主さまが自ら塗装して仕上げました。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例②

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=150

こちらはヴィンテージマンションのリフォーム事例です。シンプルなインテリアに壁掛けテレビが違和感なく溶け込んでいます。開放的な間取りのLDKのため、キッチンで家事をしながらテレビを観ることも可能です。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例③

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=185

こちらはアウトドアがお好きなご家族のリフォーム事例です。テレビを掛けた壁はベニヤ仕上げのため、DIYで雰囲気を変えることが可能です。住みながらカスタマイズできる、遊び心のあるリビングになりました。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例④

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=187

真っ白な壁とヘリンボーンのフローリングが印象的なリフォーム事例です。テレビを壁に掛けたスッキリとした仕上げのため、リビングのスタイリッシュな空間を邪魔しません。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例⑤

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=153

ダークブラウンの床や建具が落ち着いた印象のリビングに、壁掛けテレビを設置した事例です。下がり天井に間接照明を設けて、空間の広がりを演出。正面にキッチンがあり、家事をしながらテレビを観ることができます。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例⑥

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=151

モノトーンのシックなリビングに壁掛けテレビを設置した事例です。テレビの裏は収納スペース兼AV機器置き場となっているため、リビングをすっきりと保つことができます。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

・壁掛けテレビのリフォーム事例⑦

https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=194

こちらは壁掛けテレビをDIYで設置した事例です。リビングの一角にご主人が木の壁を新設し、そこにテレビを固定しています。今後も家族構成や生活スタイルの変化に合わせて、住まいをアップデートしていきたいとお考えだそうです。

このリノベーション事例を詳しく見たい方はこちら

■まとめ:マンションで壁掛けテレビを安全に設置するために

マンションでテレビを壁掛けにリフォームするメリットは、スタイリッシュなインテリアの実現し掃除しやすくなること。地震の際の転倒リスクも軽減できて安心です。設置の際は、壁の構造や耐荷重、配線の隠し方などを考える必要があります。リフォーム費用は壁の状態、テレビのサイズや重量、下地補強やクロス張り替えの必要性などにより異なります。見積もりの際には設置場所の状況や、希望の仕上げなどを具体的に伝えましょう。信頼できるリフォーム業者を選ぶためには、問い合わせ時の対応や見積もりの内容、施工事例などを参考にしてください。

■壁掛けテレビのリノベーションにご興味あればグローバルベイスへ

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編集者: 山口美智子

ウェブデザイナーを経て2014年よりフリーライターに。おもに住まいに関する記事を執筆しています。猫が大好きで、自宅のDIYリフォームが趣味。
監修者:原田 直生之
宅地建物取引士の有資格者。

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