【2026年度】ZEH-M(ゼッチマンション)とは?補助金や基準・種類・将来性まで徹底解説

ZEH-M(ゼッチマンション)とは?デメリットや補助金制度、将来の資産価値などをわかりやすく解説!

ZEH-M(ゼッチマンション)をご存知ですか?エネルギー効率を高めることで、持続可能な住環境を目指すマンションの基準です。この記事では、ZEH-Mの定義や特徴、一般的なマンションとの違い、そしてそのメリットとデメリットについて解説。さらに、ZEH-M(ゼッチマンション)の普及を推進する補助金制度の内容についても取り上げています。

こんな方におすすめの記事です
  • ZEH-Mのマンションに住みたい
  • ZEH-Mのメリット・デメリットを知りたい
  • ZEH水準のリノベーション事例を見たい

CONTENTS

■記事のまとめ

「ZEH-M(ゼッチマンション)」は、断熱・省エネ・創エネを組み合わせ、建物全体の年間エネルギー収支をゼロに近づけることを目指す集合住宅の基準です。達成レベルに応じて「ZEH-M」「Nearly ZEH-M」「ZEH-M Ready」「ZEH-M Oriented」の4タイプが設けられており、建物の規模や構造によって目標とすべき区分が異なります。

光熱費の削減、住宅ローン控除の優遇、快適な室内環境の確保、将来的な資産価値の維持といったメリットが期待できる一方、導入コストの高さや太陽光発電量の季節変動といった注意点もあります。

また、ZEH-Mの補助制度は主に事業者向けですが、どの制度を活用して計画された物件かを知ることは、マンションの性能や事業者の姿勢を見極める手がかりになります。さらに今後はZEH水準を上回る基準の制定も進みつつあり、省エネ性能はますます重視されていく見込みです。

■ZEH-M(ゼッチマンション)とは?

「ZEH-M(ゼッチマンション)」は、マンションなどの集合住宅において断熱性能の強化・省エネ設備の導入・再生可能エネルギーの活用を組み合わせ、建物全体の年間エネルギー収支をゼロに近づけることを目指す基準です。戸建住宅の省エネ基準「ZEH」を、集合住宅向けに展開したものになります。集合住宅では、各住戸だけでなく共用部も含めた住棟全体で評価する点が大きな特徴です。

関連記事:ZEH基準とは?省エネ住宅と違いや4つの条件をわかりやすく解説!

・ZEH(ゼッチ)とは?

「ZEH(ゼッチ)」とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略です。住宅の断熱性能を高め、高効率の空調・給湯・換気・照明設備などで省エネをはかったうえで、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指す住宅を指す住宅基準です。

関連記事:ZEH(ゼッチ)住宅とは?補助金の条件やメリット・デメリットをわかりやすく解説

・ZEH(一戸建て)とZEH-M(集合住宅)の違い

「ZEH」と「ZEH-M」の大きな違いは、評価対象の単位にあります。ZEHは基本的に一戸建てを対象に評価するものです。一方ZEH-Mは、各住戸の断熱性能を確保したうえで、共用部を含むマンション全体の省エネ性能や再エネ導入量を踏まえて評価されます。

比較項目ZEHZEH-M
対象の住宅一戸建てマンションなどの集合住宅
評価の単位住戸単位住棟単位(共用部含む)
断熱性能住宅単体で評価全住戸が基準を満たす必要あり
創エネの評価住宅単体で判断建物全体での再エネ導入
タイプ区分ZEH/ZEH+/Nearly ZEH/Nearly ZEH+などZEH-M/Nearly ZEH-M/ZEH-M Ready/ZEH-M Oriented

・ZEH-Mが注目される背景

ZEH-Mへの関心が高まっている背景には、住宅に求められる省エネ水準の引き上げにあります。2025年4月以降は、原則すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。さらに政府は、2030年度以降に新築される住宅について、ZEH水準の確保を目指す方針を示しています。こうした流れのなかで、マンションでも省エネ基準を満たすだけでなく、その先の水準としてZEH-Mが意識されるようになっています。また、物価高騰や電気料金の上昇が続く中、光熱費を抑えられる高性能住宅へのニーズが高まっていることも、ZEH-Mが注目される理由のひとつです。

・なぜ政府はZEH・ZEH-Mを後押ししているのか

政府がZEH・ZEH-Mの普及を積極的に後押しする背景には、おもに3つの政策目標があります。

①脱炭素社会の実現
住宅・建築物分野は国内CO₂排出量の約3割を占めており、省エネ性能の向上は気候変動対策の柱のひとつです。

②エネルギー自給率の向上
再生可能エネルギーを活用した住宅を増やすことで、海外エネルギーへの依存度を引き下げることを目指しています。

③電気料金上昇への対応
エネルギー効率の高い住宅の普及により、家庭の光熱費負担を構造的に軽減することが目的のひとつとなっています。

参考:エネルギー基本計画│資源エネルギー庁

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■【2026年最新】ZEH-Mの4つの種類と基準

ZEH-Mには、達成する省エネ水準や再生可能エネルギーの導入度合いに応じて、4つのタイプが設けられています。例えば高層マンションでは、屋根面積に対して居住戸数が多いため、太陽光発電だけでエネルギー収支をゼロにすることが物理的に難しいです。こうした実状に合わせて段階的な区分が用意されており、建物の規模に応じた現実的な目標設定ができるようになっています。

4つのタイプすべてに共通する基礎要件は下記の2点です。

①強化外皮基準への適合
住棟に含まれるすべての住戸が、地域ごとに定められた外皮(窓・外壁・床など)の断熱基準を満たす。

②一次エネルギー消費量の20%以上削減
高断熱化や省エネ設備の導入により、共用部を含む建物全体で基準値から20%以上削減する。

・ZEH-Mの4タイプ比較表

タイプ対象規模の目安省エネ削減率創エネ要件(再エネ加算後)
ZEH-M低層(〜3階)20%以上100%以上
Nearly ZEH-M低層(〜3階)20%以上75%以上100%未満
ZEH-M Ready中層(4〜5階)20%以上50%以上75%未満
ZEH-M Oriented高層(6階以上)20%以上創エネ要件なし

4タイプの中で最も省エネ・創エネの達成水準が高い区分がZEH-Mで、おもに低層マンションや一戸建てに近い形態の集合住宅が対象となります。一方、ZEH-M Orientedは高層建築向けに創エネ要件を免除した区分であり、省エネ性能の底上げを目的としています。いずれのタイプも強化外皮基準への適合が前提であり、上記表の対象規模は目安です。実際の認定は住宅用途部分の層数により判定されます。

・ZEH-M(ゼッチマンション)

「ZEH-M」は、4タイプのなかで最も高い水準です。全住戸が強化外皮基準を満たし、再生可能エネルギーを除いた状態で住棟全体の一次エネルギー消費量を20%以上削減したうえで、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、共用部を含む住棟全体で100%以上削減を達成する必要があります。

これはエネルギー収支ゼロの状態であり、建物が1年間に消費するエネルギーを、自ら創り出したエネルギーで完全に賄うことを意味します。マンション全体でここまで到達するには、断熱・設備・創エネのバランスが高いレベルで求められるため、特に低層マンションで実現しやすい区分となります。

・Nearly ZEH-M(ニアリー ゼッチマンション)

「Nearly ZEH-M」はZEH-Mに次ぐ水準です。ZEH-Mシリーズの共通要件を満たしたうえで、再生可能エネルギーを含めた住棟全体の一次エネルギー消費量が75%以上100%未満であることが要件となります。ZEH-Mと同じく低層集合住宅がおもな対象で、敷地条件や建物形状の制約などにより100%削減が難しい場合の受け皿として設けられた区分です。実質ゼロには届かないものの、かなり高い省エネ性能と創エネ性能を備えたマンションといえます。

・ZEH-M Ready(ゼッチマンション レディ)

「ZEH-M Ready」は、おもに4〜5階建ての中層集合住宅を対象とした区分です。共通要件に加え、再生可能エネルギーを含めた住棟全体の一次エネルギー消費量を、50%以上75%未満削減することが求められます。「Ready(準備完了)」という名称が示すとおり、将来的なZEH-MやNearly ZEH-Mへの移行を見据えつつ、現時点での技術・コスト的なバランスを考慮した基準として位置づけられています。中層マンションにおける省エネ化の現実的な水準です。

・ZEH-M Oriented(ゼッチマンション オリエンテッド)

「ZEH-M Oriented」は、6階建て以上の高層・超高層集合住宅向けに設けられた区分です。強化外皮基準への適合と一次エネルギー消費量の20%以上削減が要件となりますが、太陽光発電などの創エネ設備は必須ではありません。高層マンションは屋上の面積に対して居住戸数が多く、太陽光発電パネルだけではエネルギーを賄いきれないという現実的な課題があります。ZEH-M Orientedはこの実情を踏まえ、高断熱・省エネによる住宅性能の底上げを優先した区分です。

参考:2025年の経済産業省と環境省のZEH補助金について│一般社団法人 環境共創イニシアチブ

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■ZEH-Mを選ぶ際の3つの判断軸

マンション選びの際に「ZEH-M」という表示だけで判断するのではなく、どのレベルのZEH-Mなのか、暮らしにどんな効果があるか、将来の評価につながるかまで見ておくと、自分に合っているかどうかが明確になります。

・どのレベルのZEH-Mに該当するか

ZEH-Mシリーズには「ZEH-M」「Nearly ZEH-M」「ZEH-M Ready」「ZEH-M Oriented」の4区分があり、達成している省エネ・創エネのレベルはそれぞれ異なります。一般に、マンションの規模が大きくなるほど太陽光発電システム等による削減率を達成しにくくなるため、低層・中層・高層で現実的な到達水準は異なります。建物の規模に応じて、どの区分に該当するのか、どこまで省エネ性能が確保されているのかを見比べることがポイントです。

・光熱費や住み心地にどう影響するか

ZEH-Mのメリットのひとつが、高断熱・高気密による安定した室内環境です。夏は涼しく冬は暖かい空間が保たれるため冷暖房の効率がよく、光熱費の削減につながります。ただし、コスト削減効果の大きさは居住者のライフスタイルによっても変わるもの。たとえば在宅時間が長い方や家族人数が多い世帯ほど、エネルギーの使用量が多く光熱費削減の恩恵を受けやすいです。共用部の省エネ設計が管理費・修繕積立金の水準にどう反映されているかも、総合的なコストを考えるうえで確認しておきたいポイントになります。

・将来の資産価値につながるか

2025年より新築住宅における省エネ基準への適合が義務化されました。今後は住宅の性能がこれまで以上に比較されやすくなり、ZEH-M対応物件の希少性と資産性はさらに高まると考えられます。特に将来的に売却・賃貸を検討している方は、購入時点だけでなく将来の市場でどう評価されるかという視点も考慮したいもの。もちろん資産価値は立地や管理状態、築年数などにも左右されますが、ZEH-M認定の有無も大きな判断軸のひとつになる可能性があります。

■ZEH-Mのメリットは?

ZEH-M(ゼッチマンション)は、そこに暮らす人にとって多くのメリットがあります。具体的な内容を確認していきましょう。

・メリット①:健康面・快適性

ZEH-M(ゼッチマンション)は高い断熱性と気密性を備えているため、室内の温度変化が少ない快適な住み心地を維持できます。季節に関わらず安定した温度が保たれることは、居住者の健康維持につながります。特に、冬場のヒートショック(寒暖差による血圧の急激な変動)による脳卒中や心筋梗塞などの健康被害、夏場の熱中症リスクの軽減に有効です。また、高気密住宅には適切な換気システムが導入されているため、室内の空気環境を保ちアレルギーや呼吸器系の問題を予防する効果もあります。

・メリット②:資産価値

ZEH-M(ゼッチマンション)は、高いエネルギー効率や環境への配慮が評価されていることから、将来的にも資産価値が高く維持されることが期待できます。将来的なエネルギーコストの上昇に対するリスクが低減されるため、長期的に見て価値が落ちにくい物件といえるでしょう。また、持続可能な社会の実現に向けた需要の高まりも予想できます。

・メリット③:節税効果(住宅ローン控除)

ZEH-M(ゼッチマンション)を購入すると、住宅ローン控除の優遇を受けられます。住宅ローン控除とは、年末時点のローン残高に控除率0.7%を乗じた金額を、最長13年間にわたって所得税・住民税から差し引ける制度です。省エネ性能の高い住宅ほど「借入限度額(控除計算の上限となる金額)」が高く設定されており、ZEH水準の住宅は一般的な省エネ基準適合住宅よりも有利な条件が適用されます。

①【新築】住宅ローン控除の借入限度額(2026〜2030年入居)

住宅区分子育て・若者夫婦世帯その他の世帯
長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円
ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円
省エネ基準適合住宅(※)3,000万円2,000万円
その他住宅対象外対象外

※省エネ基準適合住宅は、2028年以降は原則対象外。

②【中古】住宅ローン控除の借入限度額(2026〜2030年入居)

住宅区分子育て・若者夫婦世帯その他の世帯
長期優良住宅・低炭素住宅4,500万円3,500万円
ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円
省エネ基準適合住宅3,000万円2,000万円
その他住宅2,000万円2,000万円

参考:住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置│国土交通省

・メリット④:費用面(光熱費低減)

ZEH-M(ゼッチマンション)は、高断熱・高気密性能と効率的な設備によりエネルギー消費を大幅に削減するため、冷暖房や給湯・照明などに必要な消費電力量が抑えられます。これにより、月々の光熱費が軽減され、長期的な経済的メリットが受けられます。

・メリット⑤:防災面

ZEH-M(ゼッチマンション)は、再生可能エネルギーを活用した自立型のエネルギー供給システムを備えているため、災害時の電力供給に強みを持ちます。例えば、太陽光発電システムおよび蓄電池により停電時にも一定の電力を確保できるため、共用部の照明や給水ポンプ等を稼働させて非常時の生活を支えることが可能です。また、建物自体も耐震性能が高く設計されていることが多いため、災害時の居住者の安心・安全が期待できます。

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■ZEH-Mのデメリット/注意点は?

ZEH-M(ゼッチマンション)のメリットは魅力的ですが、その一方でいくつかのデメリットや注意点もあります。確認していきましょう。

・デメリット①:費用がかかる

ZEH-M(ゼッチマンション)では、高断熱・高気密性能の建材や効率的な空調設備、再生可能エネルギーを利用するための設備(例:太陽光発電システムや蓄電池)など、通常のマンションよりも初期費用がかかる要素が多く含まれます。このため、購入時に多額の資金を用意する必要がある点はデメリットといえるでしょう。ただし、長期的には光熱費の削減や資産価値の維持といったメリットがあるため、総合的なコストパフォーマンスを考えることが大切です。

デメリット②:発電量が安定しないリスクがある

ZEH-M(ゼッチマンション)では太陽光発電による再生可能エネルギーを利用しますが、そのエネルギーの量は天候や季節に左右されます。具体的には、曇りや雨の日が続くと発電効率が低下し、十分な電力を得られない可能性があります。

・デメリット③:デザインや間取りが制限される

ZEH-M(ゼッチマンション)の設計は、高いエネルギー効率を実現するための条件が定められています。そのため、高断熱性能を保てるよう窓の大きさや配置に制限があったり、省エネ設備の設置により空間デザインに制限が生じたりする可能性があります。

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■ZEH-Mで利用できる補助金制度【2026年度】

ZEH-Mに適合するマンションの建築・開発にあたっては、国の補助金制度を活用できます。ただし、この制度はマンションを建築・開発する事業者を対象としており、個人が直接申請することはできません。購入を検討する方にとっては、どの事業者が補助制度を活用してZEH-M化を進めているかを見る材料になります。ZEHデベロッパーの情報は公式サイトで公開されており、対応する都道府県や建物の規模などを検索可能です。

集合ZEH-M│SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)

・補助制度の全体像

ZEH-Mの補助事業は、建物の住宅用途部分の層数に応じた3区分。また、低層・中層・高層それぞれで対象となるZEH-Mのタイプや補助額・採択方式が異なります。

区分対象層数基本補助額採択方式
低層ZEH-M促進事業1〜3層40万円/戸先着方式
中層ZEH-M支援事業4〜5層40万円/戸先着方式
高層ZEH-M支援事業6〜20層40万円/戸審査採択方式

そのほか、蓄電システム、EV充電設備、CLT(直交集成板)などの追加設備に対する別途補助が設けられています。

・低層・中層・高層ZEH-Mの補助額と要件

低層・中層・高層ZEH-Mの補助制度は、おおむね次のように整理できます。なお、年度により公募条件や予算枠が変わるため、以下は2026年3月時点の情報です。

①低層ZEH-M促進事業(住宅用途部分1〜3層)

対象となる住棟住宅用途部分が1〜3層のZEH-M
対象タイプZEH-M/Nearly ZEH-M/
補助額40万円/戸
補助上限3億円/年、6億円/事業(事業期間:最長3年)
採択方式先着方式

低層マンションやアパート等を対象とした事業です。ZEH-MまたはNearly ZEH-Mの認定を受けた住棟が対象となります。創エネ要件のないZEH-M Orientedは対象外です。

② 中層ZEH-M支援事業

対象となる住棟住宅用途部分が4〜5層のZEH-M
対象タイプZEH-M/Nearly ZEH-M/ZEH-M Ready
補助額40万円/戸(ハイグレード仕様:50万円/戸)
補助上限3億円/年、8億円/事業(事業期間:最長4年)
採択方式方式

中層マンションを対象とした事業です。ZEH-M Readyまでが対象となります。

③ 高層ZEH-M支援事業

対象となる住棟住宅用途部分が6〜20層のZEH-M
対象タイプZEH-M/Nearly ZEH-M/ZEH-M Ready/ZEH-M Oriented
補助額40万円/戸(ハイグレード仕様:50万円/戸)
補助上限3億円/年、8億円/事業(事業期間:最長4年)
採択方式審査採択方式

タワーマンションを含む高層集合住宅を対象とした事業です。創エネ要件のないZEH-M Orientedも対象に含まれます。

・申請時の注意点

補助制度を活用するうえで注意したいのは、購入者ではなく事業者向けの制度であることです。マンションデベロッパーがSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)へ電子申請を行い、交付決定を受けた後に事業が進む流れとなります。

また、補助額・対象要件・公募期間は年度によって変更されるため、最新情報の確認が必要です。令和8年度(2026年度)以降の補助事業の詳細は、公募開始時期にSIIの公式サイトに掲載されます。

集合ZEH-M│SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)

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■ZEH-M(ゼッチマンション)の事例

・中古マンションをZEH水準にリノベーション

中古マンションをZEH水準にリノベーション

こちらは、築19年のマンションをリノベーションでZEH Oriented水準に省エネ改修した事例です。外気に面する壁面には断熱材ネオマフォーム60mmを追加、床に断熱グラスウール50mmを施工しました。窓には高断熱性能インナーサッシ(複層Low-E アルゴンガス入り)を設けて断熱性能を向上しています。

窓には高断熱性能インナーサッシ(複層Low-E アルゴンガス入り)を設けて断熱性能を向上しています。

そのほか、潜熱回収型の給湯器、省エネ対応の床暖房や24 時間換気など、高効率の住宅設備を採用することで、エネルギー消費量23%削減を実現しています。

→この事例を詳しく見る

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■ZEH-M対応で押さえたいポイント

ZEH-Mの認定を受けるためには、建物の計画段階から竣工まで、一貫した視点で省エネ・創エネ性能を作り込む必要があります。ここでは、ZEH-M対応を実現するうえで特に重要な3つのポイントを整理します。

・設計段階から省エネ性能を検討する

ZEH-M対応において、設計の初期段階からエネルギー性能を計画に組み込むことがたいへん重要です。断熱仕様・開口部の配置・設備システムの選定は、建物の基本設計と密接に関わるため、後から変更しようとすると大幅なコスト増や設計の手戻りが生じます。特に、強化外皮基準への適合はすべての住戸に求められるため、住棟全体の断熱計画を統一的に設計することが前提となります。「省エネ性能は後付けで対応できる」という考え方では、ZEH-M認定の取得が難しくなる可能性もあります。

・高断熱・高効率設備・創エネを組み合わせる

ZEH-Mの達成には、「断熱」「省エネ」「創エネ」の三位一体の取り組みが不可欠です。断熱性が不十分なままでは冷暖房負荷が下がりにくく、高効率設備だけでは限界があります。反対に、設備や断熱の性能を高めずに創エネだけで補おうとしても、集合住宅では屋上面積などの制約から十分な発電量を確保しにくいのが実情です。だからこそ、まずは断熱と省エネ設備で消費エネルギーを抑え、そのうえで太陽光発電などを組み合わせます。この三つの要素をバランスよく組み合わせることで、はじめてZEH-Mの基準を達成することが可能になります。

・ZEHプランナーなど専門家との連携

ZEH対応をスムーズに進めるには、ZEHプランナーやZEHビルダーなど、制度や性能設計に詳しい専門家と連携することも大切です。SIIの公式サイトでは、登録事業者が公開されており、対応エリアや実績報告などを確認できます。マンション購入検討者の立場からも、ZEH-M認定の信頼性を判断するひとつの目安になるでしょう。

集合ZEH-M│SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)

■2025年以降のZEH-Mを取り巻く制度と市場動向

2025年以降、ZEH-Mを取り巻く環境は大きく変わりつつあります。背景にあるのは、省エネ性能にすぐれた住宅を、これからのスタンダードへと引き上げようとする国の方針です。住宅の購入を考えるうえでも、ZEH-Mは一部マンションの先進的な仕様というだけでなく、今後の住まい選びの基準として捉えやすくなっています。

関連記事:ZEH(ゼッチ)住宅とは?補助金の条件やメリット・デメリットをわかりやすく解説【2024年版】

・建築物省エネ法改正との関係

2025年4月に改正建築物省エネ法が施行され、新築住宅の省エネ基準適合が義務化されました。これにより、一定の省エネ性能を備えていない新築マンションは原則として建築確認を通過できなくなっています。さらに、国は2030年までに省エネ基準をZEH水準へ引き上げる予定も示しており、ZEH-Mはその流れを先取りする基準として市場での重要性が増すと考えられるでしょう。

・ZEH-Mの将来性と今後の普及の見通し

2025年9月、経済産業省は現行のZEH・ZEH-Mを発展させた次世代基準「GX ZEH(ジーエックス・ゼッチ)」および「GX ZEH-M」の定義を正式に発表しました。GX ZEH-Mシリーズでは、断熱等性能等級6(現行のZEH-Mは等級5相当)への引き上げ、省エネ削減率の35%以上への強化(現行は20%以上)、さらに蓄電池やHEMS(住宅エネルギー管理システム)の活用が要件として盛り込まれています。

この流れは、ZEH-M対応マンションがこれからの住宅市場のスタンダードとなっていくことを示しています。省エネ性能の高い住宅を選ぶことは、快適な暮らしや光熱費削減だけでなく、将来の資産価値を守るうえでも重要になるでしょう。

参考:GX ZEH・GX ZEH-M 定義│経済産業省

■ZEH-M(ゼッチマンション)をご検討の場合はグローバルベイスへ

ZEH-Mは単なる省エネ住宅ではなく、光熱費・快適性・資産価値・制度優遇のすべてに関わる、マンション選びの基準です。中古マンションの購入を検討する際は、まず「ZEH-M認証マンションを探したい」のか、「中古マンションをリノベーションしてZEH水準の住戸を目指したい」のかを整理すると、住まい選びの方向性が明確になります。

グローバルベイスでは、中古マンションのZEHリノベーションを提供しています。好立地の中古物件を取得しながら、断熱強化・高効率設備の導入によって省エネ性能を高め、新築のような快適さを実現することが可能です。物件探しからリノベーションプランの設計・施工まで、ワンストップでサポートいたします。まずはオンラインでのご相談会から、お気軽にご参加ください。

ZEHリノベーション
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執筆者情報マイリノジャーナル編集部
■ 編集者:村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!
建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

■ 監修者:原田 直生之

宅地建物取引士の有資格者

→詳しいプロフィール
編集者: 美智子山口

ウェブデザイナーを経て2014年よりフリーライターに。おもに住まいに関する記事を執筆しています。猫が大好きで、自宅のDIYリフォームが趣味。

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