素敵な住まいにリノベーションしたいと思ったとき、避けて通れないのは費用のこと。この記事ではリノベーション予算の立て方や、工事費用を抑えて予算内に収めるコツを解説。また、費用500万円から価格帯ごとにリノベーション事例をご紹介します。
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詳しくはこちら>>リノベーションにかかる費用は、工事の内容、使用する建材や設備のグレード、施工面積などにより大きな幅があります。そのため簡単に考えるのは難しいのですが、大まかな費用の目安を見てみましょう。なお、この記事ではリノベーション=住まい全体を一新するフルリノベーションとして解説しています。
マンションのリノベーション費用の相場は、約10~17万円/㎡です。
マンションではリノベーションできる範囲は専有部分に限られ、外壁・バルコニー・窓・玄関ドアといった共用部分に手を入れることはできません。(注:内窓を取り付けて二重窓にしたり、玄関ドアの内側を塗装したりすることは可能です。)このような制約もあり、一軒家(戸建て)に比べるとマンションのリノベーション費用は安くなる傾向があります。
一軒家(戸建て)のリノベーション費用の相場は、約20~25万円/㎡です。
戸建てのリノベーションは、マンションと異なり管理規約による制約がありません。そのためリノベーションと同時に耐震工事や外壁・屋根の塗装などを施すことができ、建築基準法の範囲内であれば、増築や減築、窓の追加なども可能です。このように工事の自由度が高いぶん、リノベーションの規模が大きくなりやすく、費用も高額になりやすい傾向があります。
また、リノベーション費用全体のうち大きな割合を占めるのが水回りに関する費用です。一般的な住宅であれば、床面積が多少違ってもキッチンや浴室は1つずつ、トイレは1〜2つ(多くて3つ程度)であり、設備の数は変わりません。そのため、設備グレードが同程度であれば、広い家ほど平米あたりの単価は割安になる傾向があります。
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詳しくはこちら>>リノベーションの予算はどのように決めれば良いのでしょうか。ポイントや注意点をチェックしておきましょう。
まずは、リノベーション会社のウェブサイトや雑誌などを参考に、住まいに関する情報を収集していきます。近年はインスタグラムなどのSNSを活用する人も多いです。また、今の住まいで不便や不満を感じている点、解決したい点も書き出しておきましょう。そして「新居に取り入れたいもの」「新居でどのように暮らしたいのか」のイメージを明確にし、リノベーション後の住まいに求めるものをリストアップしていきます。
つぎに、リストアップした要素を、「必ず取り入れたいもの」や「妥協してもいいもの」「余裕があれば取り入れたいもの」と並べていきましょう。このように優先順位を明確にすることで予算内での取捨選択がしやすくなり、費用をかける部分と抑える部分のメリハリもつけやすくなります。
中古住宅をリノベーションする際には、物件の購入費用や工事費用以外にもさまざまな費用がかかります。一例としては、物件購入の際の仲介手数料、ローンの融資手数料、火災保険料、登録免許税(登記費用)、司法書士への報酬などがあり、これらをまとめて「諸費用」といいます。諸費用のおおまかな目安は物件価格の6〜8%ほど。原則的に現金で用意する必要があります。そのほかにカーテンや家具・家電類の購入費用も考えておきましょう。
賃貸住宅に住んでいる方が中古住宅を購入してリノベーションする場合、工事が完了して入居できるまでは毎月のローン返済と家賃の支払いが重なることになります。設計・打ち合わせにかかる期間(約1〜2か月)と工事にかかる期間(約3〜5か月)、合わせて約4〜7か月ほどの二重払いが生じることを考慮して資金計画を立てておきましょう。
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詳しくはこちら>>限られた予算のなかで、できるだけ理想に近い住まいを実現するために、リノベーション費用を抑えるコツを確認しておきましょう。
解体する場所が少ないほど、廃棄費用と工事費用を節約することができます。できるだけ既存の間取りを活かしてプランニングすることや、建具の再利用がポイントです。例えば室内ドアをまるごと交換せずに、既存の扉にデザインシートを貼ったりドアノブを替えたりすれば、お金をあまりかけずに印象を変えることができます。
無垢材や天然石などの自然素材は高級感がありますが、本物の素材はやはりコストも高めです。代わりに石目調のタイルや木目調のクロスなどを選ぶことで、理想の雰囲気に近づけながらリノベーション費用を抑えることができます。また、空間ごとに素材グレードを変えて予算にメリハリを付けるのもおすすめです。例えば、家族が過ごす時間が長いリビングには無垢フローリングを採用し、寝室は複合フローリングにする、といったプランニングもおすすめです。
キッチンや浴室といった水回りの設備は、同じメーカーでもスタンダードな製品とプレミアムラインの価格差が大きく、選択するオプションによってもさらに総額が上がります。そのため、予算オーバーになりそうな場合は、設備グレードやオプションの見直しを検討しましょう。
リノベーションの内容によっては、国が実施している補助金制度を利用することができます。(下記は2022年8月現在の情報です。)
補助の対象 | 要支援・要介護の認定を受けている人の住まい |
対象の工事 | 手すりの設置、段差の解消、ドアから引き戸への取り替えなど |
支給限度基準額 | 支給限度基準額の9割(最大18万円) |
申請方法 | まずはケアマネジャーに相談 |
実施期間 | 随時 |
対象の工事 | 必須工事(断熱改修、エコ住宅設備の設置)+任意工事(耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム等)を同時に行う 申請補助額の合計が5万円以上 |
補助上限 | 子育て世帯および若者世帯:最大60万円/戸 一般世帯:最大45万円/戸 |
申請方法 | こどもみらい住宅支援事業に登録済みの施工業者にリフォームを依頼する(申請は業者が代行) |
実施期間 | 2023年3月31日まで(予算の上限に達し次第受付を終了) |
そのほか、自治体によっては独自の補助金制度を設けていることがあります。制度の実施状況や要件・支給上限等は市区町村ごとに異なるため、お住まいの地域の役所窓口やウェブサイトで確認してみましょう。
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詳しくはこちら>>どれくらいの費用でどのようなリノベーションができるのか、予算別に事例をご紹介します。
工事費:510万円
間取り:3LDK
専有面積:83.13㎡
築年月:令和2年4月
こちらは、新築マンションをリノベーションした事例。間取りや水回りの設備は変更していません。高台にあり遮るもののない眺望が魅力の住まいですが、イラストレーターであるご主人の仕事部屋には東側にしか窓がなく、閉塞的になりそうでした。そこでリビングに面する壁に室内窓を設け、バルコニーから差し込む光が届く明るい空間に一新。フローリングやクロスの張替え・建具の交換をして、お持ちのミッドセンチュリーの家具と調和する住まいになりました。
工事費:720万円
間取り:1LDK
専有面積:38.72㎡
築年月:昭和53年1月
単身向けの広さのマンションリノベーション事例です。LDKと洋室の間をウォークインクローゼットで区切る間取りですが、壁を天井まで伸ばさずに上部に空間を設けたことで、開放的な印象の空間となっています。また、既存の設備はいわゆる3点ユニットバスでしたが、トイレ・洗面・浴室を分離して現代風の使いやすいサニタリーに一新しました。
工事費:750万円
間取り:1LDK
専有面積:37.65㎡
築年月:昭和46年11月
都心のヴィンテージマンションを1LDKにリノベーションした事例です。3点ユニットバス付きの2DKから、対面キッチンのゆとりある1LDKへ変更し、バス・トイレ別に替えて水回りを使いやすくしました。ステンレス天板とダークウォルナット扉のヴィンテージ風キッチンがスタイリッシュ。リビングの壁には柱の形状を活かしてウォールナット調のオープン棚を設け、開放感をそこなわずに収納量を確保しています。
工事費:800万円
間取り:1LDK
専有面積:42.00㎡
築年月:昭和56年3月
中目黒駅から徒歩5分以内という恵まれた立地のマンションをリノベーションした事例です。こだわったのはオールステンレスの鈍い光沢が美しいキッチン。このキッチンを中心に間取りを決めていきました。白を貴重としたシンプルな空間のなかに、青いドアがアクセントとなっています。この青いドアのほか、キッチン横のユーティリティールーム経由でも出入りできる2wayの動線となっており、回遊できる間取りです。
工事費:800万円
間取り:1LDK
専有面積:47.34㎡
築年月:昭和60年5月
こちらの事例は、クロスや建具をダークトーンでまとめて、スタイリッシュに仕上げた事例です。モザイクタイルの対面キッチンは、まるでカフェバーのような雰囲気。間取りは1LDKですが、引き戸を開放すれば広々としたワンルームのように使うこともできます。玄関土間が広いため、自転車や大きめのスポーツ用品をそのまま置くことも可能です。随所にオープン棚を設けているため、お気に入りの雑貨を飾って見せる収納を楽しむことができます。
工事費:870万円
間取り:1LDK
専有面積:45.50㎡
築年月:昭和56年11月
既存の3DKから、ウォークインクローゼットのある1LDKに間取り変更した事例です。奥まった位置にあったキッチンは、日当たり良好なバルコニー際に移動。キッチンの床は石目調のタイル、リビングは無垢フローリングとすることで、視覚的に空間を分けました。無駄を削ぎ落としたシンプルな空間のなかに、壁のモザイクタイルや、ステンレス天板の質感が映えます。生活空間をすっきりと片付けることができるよう、大容量のウォークインクローゼットを設けました。
工事費:935万円
間取り:1LDK
専有面積:55.25㎡
築年月:昭和58年12月
2LDKからゆとりの1LDKへリノベーションした事例です。玄関土間を広く確保し、大容量のシューボックスを設置。自転車もそのまま置けます。既存のLDKは変則的なL字型でしたが、キッチンの位置を移動して和室を取り込んだことで広々とした空間に生まれ変わりました。天井はあえて躯体をむき出しのまま仕上げ、壁はコンクリートを白く塗装、床は無垢の突板をダークに染めたフローリングを採用。無骨な素材感が光るスタイリッシュな空間です。
工事費:960万円
間取り:2LDK
専有面積:62.11㎡
築年月:昭和52年3月
3LDKから2LDKへリノベーションした事例です。壁付けだったキッチンを移動してアイランドキッチンへ変更し、隣接する和室を取り込み約14.8畳の広々としたLDKが生まれました。両側から出入り可能で回遊できるキッチンには、食事や書き物に便利なカウンターテーブルを備え付けました。インテリアは白を基調にオークのフローリング、ブルーグレーのアクセントクロスを採用し、やさしい雰囲気の北欧風にまとめています。キッチンの壁側に横幅いっぱいのキャビネット、居室ごとのクローゼットを設けて、収納力を高めました。
工事費:1,000万円
間取り:1LDK+WIC
専有面積:53.20㎡
築年月:平成6年4月
こちらは獣医師とのコラボによるリノベーション「マイリノペットforねこ」の事例です。高いところが好きな猫がくつろげるよう、リビングにキャットステップやキャトルーフを設けました。やさしい木目が、ナチュラルな家具と調和しています。洗面室には、キャビネット内に猫のトイレ置き場を確保し、扉を締めていても横から出入りできるように開口部を設けました。飼い主さんも愛猫もストレスなく過ごせる工夫が詰まった住まいです。
工事費:1,000万円
間取り:1LDK
専有面積:58.16㎡
築年月:昭和46年3月
こちらは、コロナ禍をきっかけとした住み替え・リノベーション事例です。もともとは新築マンションも視野に入れていましたが、自分たちらしい住まいが実現可能なリノベーションに魅力を感じたとのこと。キッチンの壁面いっぱいに設けたキャビネットとオープン棚により、見せる収納と隠す収納を使い分けることができます。ご夫婦それぞれがリモートワークできるように、キッチンの一角と納戸内にデスクスペースを確保しました。
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詳しくはこちら>>理想の住まいを実現するためには、物件購入の費用とリノベーション費用のバランスが大切です。グローバルベイスでは中古物件探しからリノベーションまでをひとつの窓口で行う、ワンストップサービスをご提供。資金計画や住宅ローンについてもご相談いただけますので「物件購入にお金が掛かかりすぎてリノベーションの予算が足りなくなってしまった…」といった自体を防ぐことができます。個別相談やセミナーへの参加は無料ですので、まだリノベーションするかどうか決まっていない、という方もお気軽にお問い合わせください。
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詳しくはこちら>>リノベーション費用や予算の考え方について解説しました。戸建ては工事の自由度が高い分、マンションよりもリノベーション費用が高くなりやすい傾向があります。予算の立て方のコツは、住まいに求める機能や暮らし方の優先順位をはっきりと把握すること。そうすることで予算内の範囲内でプランニングの取捨選択がしやすくなります。リノベーション後の暮らしをイメージしながら、まずは情報収集から始めてみましょう。