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断熱リノベーションの費用は?部位ごとの相場や補助金制度について解説

夏は涼しく、冬は暖かい住まいをつくるには、断熱性能がとても大切です。今は寒さや暑さが気になる家も断熱リノベーションをすることで、年中快適な温度を保てるように。そのほかにも光熱費の節約、結露やカビの抑制、健康リスク低減などさまざまなメリットがあります。

今回は断熱リノベーションの工事内容や費用、工法、断熱材の種類などについて、詳しく解説していきます。実際の断熱リノベーションの事例もご紹介しますので、参考にされてください。

断熱リノベーション
こんな方におすすめの記事です
  • 家の暑さや寒さが気になっている方
  • 夏や冬の電気代が高すぎて困っている方
  • 断熱リノベーションの内容や補助金について知りたい方

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CONTENTS

■断熱リノベーションのメリットは?

断熱リノベーションのメリット

まずは断熱リノベーションをすることで得られるメリットについて、詳しく解説します。

・メリット①一年中快適な室温が保てる

断熱リノベーションの一つ目のメリットは、外気の影響を受けにくく、一年中快適な室温を保てることです。夏は外の暑さによる室温上昇を抑えられて、涼しくすごせるように。熱帯夜の寝苦しさが解消されてぐっすり眠れるようになったり、小屋裏や2階の暑さが改善されたりします。また冬は外へ暖気が漏れるのを防いで、底冷え感を軽減。冷え性の方でも裸足ですごせたり、寝る前に暖房を消しても朝まで暖かさがキープできたりするようになります。

・メリット②冷暖房が効きやすく光熱費の節約になる

暑い夏についついエアコンの温度を下げすぎて、高額な電気代の請求に驚いた経験はありませんか?最近は電力不足や電気料金の高騰も問題になっていますよね。断熱リノベーションをすると、最小限の冷暖房でも快適な室温をキープできるため、光熱費の節約にもつながります。仮にリノベーションに200万円かかったとしても、毎年10万円の光熱費が節約できれば、20年で元が取れる計算です。

・メリット③結露やカビの抑制ができる

冬の朝、窓ガラスにびっしりと結露がついていて、窓まわりのカーテンや壁紙もなんだかカビ臭い…古い住宅ではありがちなお悩みです。結露とは温度が低いところに水蒸気を含んだ空気が触れて、水滴になる現象です。断熱リノベーションをすると室内外の温度差が少なくなるので、結露が軽減。結露によるカビも防ぐことができるので、喘息やアレルギー疾患をお持ちの方にもおすすめのリノベーションです。

・メリット④家族の健康リスクが低減できる

断熱性が低い家では、リビングだけが暖かく、廊下や脱衣所へいくとひんやりと寒さを感じます。このように家の中に温度差があると、血圧が激しく上下して、心臓や血管に負担をかける「ヒートショック」という健康被害を起こすことがあります。断熱リノベーションをすると温度差が減るので、ヒートショックのリスクを低減できます。また夏の熱中症は、意外と室内でも起こるもの。寝ている間や入浴後の熱中症リスクを下げるのにも、断熱リノベーションは効果的です。

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■【部位別】断熱リノベーションの費用

断熱リノベーションと一口に言っても、さまざまな工事があります。ここからは工事の部位別にリノベーション費用を見ていきましょう。

【部位別】断熱リノベーションの費用

・外壁や屋根の断熱リノベーション

屋根の断熱塗装3〜6千円/㎡
外壁の断熱材施工4千〜3万円/㎡
足場費用700〜1,200円/㎡

戸建て住宅の場合は、外壁に断熱材を張ったり、屋根に断熱塗料を塗装したりすることで、家全体を断熱することができます。外壁や屋根の工事では、塗料代や工事費のほか、足場を組むための費用などがかかります。一般的な広さの戸建て住宅の場合、断熱塗装で80〜120万円程度、外壁の断熱材施工で350〜500万円程度の費用がかかると予想されます。

・天井の断熱リノベーション

天井の断熱リフォーム(60㎡)天井を解体しない場合:約7〜20万円

夏に天井からの暑さを感じる場合、天井裏に断熱材を敷き込む工事が選択肢に入ります。工事の方法は「ボード状や袋状の断熱材を敷き込む」もしくは「発泡プラスチック系の断熱材を現場で発泡して吹き付ける」の2種類が一般的です。天井裏から施工できる場合は低コストですが、天井を解体して断熱する場合は費用が高くなります。

関連リンク:天井リノベーション・リフォームでどう変えられる?素材や高さ、費用相場は?

・壁の断熱リノベーション

壁の断熱リフォーム(120㎡)約100〜150万円

壁の断熱リノベーションは、壁を撤去してから断熱材を敷き詰め、内装を再仕上げするという大掛かりな工事が必要となります。家全体の内装を変えたり、間取り変更も含めたフルリノベーションを行ったりする際に、同時に行うと効率がよいでしょう。工事の方法は天井と同様に「ボード状や袋状の断熱材を敷き込む」もしくは「発泡プラスチック系の断熱材を現場で発泡して吹き付ける」の2種類。工事費は、内装を仕上げるときの壁紙のグレードなどによっても変動します。

・床下の断熱リノベーション

壁の断熱リフォーム(60㎡)床を解体しない場合:約20〜30万円
床を解体する場合:約80〜120万円

床の断熱リノベーションを行うと、足元からの冷えが軽減されます。床下に人が入れるスペースがあれば、床の解体は不要なのでリノベーション費用は安価。そうでない場合は、床を解体して断熱材を敷き、床を再仕上げするため費用がかさみます。工事の方法は、天井や壁と同じく「ボード状や袋状の断熱材を敷き込む」もしくは「発泡プラスチック系の断熱材を現場で発泡して吹き付ける」の2種類。吹き付ける施工の場合は、壁から床、天井まですき間なく一体的に断熱できます。

関連リンク:床暖房の後付は可能?リフォーム相場や施工方法を解説!

・窓の断熱リノベーション

カバー工法で断熱性の高い窓に交換する腰高窓:約17〜28万円
掃き出し窓:約34〜43万円
内窓を設置して二重窓にする腰高窓:約8〜11万円
掃き出し窓:約17〜25万円

窓は断熱上の弱点になりやすい部分なので、断熱リノベーションとしては非常にコストパフォーマンスがよいと言われています。窓の断熱性を上げるには、複層ガラスや樹脂サッシなどに交換するか、内窓を設置して二重窓にする方法が一般的です。窓サッシを交換するなら、外壁を壊さずに済む「カバー工法」が手軽。マンションの管理規約による制約がある場合でも、内窓設置なら実施しやすいでしょう。

・家全体の断熱リノベーション

戸建ての断熱リフォーム約350〜600万円
マンションの断熱リフォーム約120〜500万円

戸建ての場合、外壁や屋根から床下・窓まで全ての部位に断熱リフォームを施すことが可能です。上記表の費用目安は、外壁に断熱材を張り、窓すべてを二重窓化することを想定しています。マンションの場合、外壁と窓は共用部分にあたり個人でリフォームすることができないため、室内側への断熱材の追加と、内窓の設置のみが可能です。また一般的にマンションは戸建てに比べて外気温の影響を直接受ける壁や窓が少ないため、断熱リフォームにかかる費用は安く収まる傾向があります。

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■断熱リノベーションの費用例と工期

断熱リノベーションするには、どれくらいの費用と工期がかかるのでしょうか?戸建てのリビングと和室の窓を断熱リノベーションする場合の費用例をご紹介します。

・断熱サッシへの取り替え【工期:2〜3日】

項目仕様数量単位単価金額
解体既存サッシ・枠・雨戸の撤去・処分2か所1.0万円2.0万円
解体費用 小計2.0万円
断熱サッシリビング
W2560×H1800㎜
シャッター付アルミ複合サッシ
134.0万円34.0万円
断熱サッシ和室
W1650×H1800㎜
シャッター付アルミ複合サッシ
126.0万円26.0万円
サッシ設置コンセント配線工事含む16.5万円6.5万円
サッシ工事 小計66.5万円
下地合板針葉樹構造合板(12mm)5.42,000円1.0万円
防水シート張りアスファルトフェルト5.4370円0.2万円
左官下地メタルラス張り9.0800円0.7万円
モルタル塗り波型ラス下地2回塗り9.04,000円3.6万円
吹付けアクリルリシン9.0800円0.7万円
サッシ周り補修工事 小計6.3万円
合計74.8万円
諸経費15.0万円
総計89.8万円

※養生費、処分費は別途

・単板ガラスから複層ガラスへ入れ替え【工期:半日〜1日】

項目仕様数量単位単価金額
複層ガラス入替リビング
W2560×H1800㎜
2枚引違い
4.21.7万円7.1万円
複層ガラス入替和室
W1650×H1800㎜
2枚引違い
2.61.4万円3.6万円
合計10.8万円
諸経費2.2万円
総計13.0万円

※ガラスの処分費は別途

・内窓を設置する【工期:半日〜1日】

項目仕様数量単位単価金額
内窓設置リビング
W2560×H1800㎜
2枚引違い
17.5万円7.5万円
内窓設置和室
W1650×H1800㎜
2枚引違い
16.0万円6.0万円
合計13.5万円
諸経費3.0万円
総計16.5万円

参考:見積事例(戸建)│住まいダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

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■断熱材の種類でも費用が変わる

断熱リノベーションでは壁や天井裏、床下に断熱材を入れることがよくあります。そのとき使う断熱材にはさまざまな種類があり、どの断熱材を選ぶかによっても費用や断熱効果は変わります。断熱材は大きく分けると「繊維系」と「発泡樹脂系」の2種類あるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

断熱材の種類でも費用が変わる

・繊維系断熱材

繊維系断熱材とは、ガラスや鉱物などを繊維状に加工した断熱材です。よく使われるのが、防火性やコストパフォーマンスに優れたグラスウールやロックウール。セルロースファイバーやウールブレスなどの自然素材系は、環境や健康にやさしい断熱材として注目されています。

断熱材1㎡あたりの価格目安熱伝導率(w/㎡・K)
※数値が低い=断熱性能が高い
特徴
グラスウール600〜1,800円0.038
(高性能グラスウール16K)
原料はガラス。低価格で燃えにくく、よく使われる。
ロックウール600〜1,800円0.038原料は玄武岩やスラグなどの鉱物。燃えにくく、断熱性にも優れている。
セルロースファイバー6,000〜9,000円0.04原料は古紙やおがくずなど。天然素材で調湿性もあるが、価格は高め。
ウールブレス1,200〜3,600円0.04原料は羊毛。天然素材のなかでは比較的安価。

・発泡樹脂系断熱材

発泡系断熱材は、プラスチックを発泡させた断熱材。いわゆる発泡スチロールのようなイメージで、原料や生産方法によっていくつかの種類に分かれています。プラスチックの一種なので水に強いのが特徴の一つ。ボード状や、現場で吹き付けるタイプなどがあります。

断熱材1㎡あたりの価格目安熱伝導率(w/㎡・K)
※数値が低い=断熱性能が高い
特徴
ビーズ法ポリスチレンフォーム600〜3,000円0.034
(A種ビーズ法ポリスチレンフォーム特号)
発泡スチロールと同じような板状の断熱材で安価。軽量で水に強いが、熱には弱い。
押し出し法ポリスチレンフォーム600〜3,000円0.028
(A種押し出し法ポリスチレンフォーム3種)
ビーズ法とほとんど同じ素材だが、生産方法が違うことで硬質なのが特徴。
硬質ウレタンフォーム3,000〜6,000円0.024
(A種硬質ウレタンフォーム2種3号)
ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えて成形する、ポピュラーな断熱材。マンションでは吹き付け工法が多い。
フェノールフォーム3,000〜6,000円0.02発泡樹脂系のなかでは防火性に優れている。長期にわたる断熱効果を期待できる。

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■断熱リノベーションの範囲

断熱リノベーションの範囲は「開口部のみの断熱・ゾーン断熱・全断熱」の3種類に分けられます。それぞれ費用感も変わってくるので、予算や要望にあわせて選びましょう。

断熱リノベーションの範囲

・開口部のみの断熱

家全体をみたときに、熱の出入りが一番大きいのが窓。冬は約5割、夏は約7割が窓からのエネルギーロスだといわれています。そのため窓や玄関ドアなどの開口部の断熱性能を上げることは、断熱リノベーションのなかでも最もコストパフォーマンスがよい方法です。

断熱性能低いアルミサッシや単板ガラスは、樹脂サッシや複層ガラスに交換。マンションなど窓を交換するのが難しい場合は、既存の窓をそのまま残して「内窓」を設置し、二重窓にする方法もあります。

・ゾーン断熱

家全体を断熱するのが予算オーバーの場合、「リビングや浴室など生活の中心となるスペースのみ」「1階部分のみ」などゾーン断熱するのもおすすめです。お子様の独立や年齢を重ねたことで、2階をあまり使わなくなった場合などによく選ばれます。

ゾーン断熱をするなら、家の間取りを見直すことが必要。日常的に使うリビング・寝室・キッチン・浴室・トイレなどをまとめて配置しなおして、そのゾーンだけを囲うように断熱します。

・全断熱

最も費用は高くなりますが、満足度も高いのが家全体を断熱リノベーションする方法です。家中どこにいても快適で、温度差が少なく健康にもやさしい住まいになります。

開口部の断熱性を高め、壁・天井・床に断熱材を入れ、必要に応じて屋根を断熱化することも。大規模な工事になるので、内外装リノベーションや耐震工事、間取り変更などとあわせて検討されるとよいでしょう。

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■断熱リノベーションで使える補助金制度

断熱リノベーションで使える補助金

断熱リノベーションは省エネにつながるため、国もさまざまな補助金制度を用意しています。うまく活用して、断熱リノベーションをお得に実施しましょう。

・断熱リノベーションに利用できる補助金制度

断熱リノベーションに利用できる、代表的な補助金制度は次のとおりです。制度の名称や内容は年度によって異なることがあるので、詳しくはリノベーション会社にご相談ください。

補助金制度①既存住宅における断熱リフォーム支援事業

戸建て住宅では1戸あたり最大120万円、集合住宅では1戸あたり最大15万円が支給される制度です。補助の対象となる条件は「15%以上の省エネ効果」が見込めること。高性能の窓ガラスや玄関ドア、断熱材などのリフォームに加え、家庭用蓄電システム・家庭用蓄熱設備・熱交換型換気設備などの導入にも補助金が支給されます。

参考/【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業|公益財団法人北海道環境財団

補助金制度②次世代省エネ建材の実証支援事業

SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)が募集している補助金。戸建て住宅の外断熱で1戸あたり最大400万円、戸建て住宅の内断熱で1戸あたり最大200万円、集合住宅の内断熱で1戸あたり最大125万円、戸建て住宅の窓断熱で1戸あたり最大200万円が支給されます。補助金を受給するためには、指定されている製品のいずれかを使わなければなりません。公募期間が決まっているので、事前に確認しましょう。

参考/次世代省エネ健在の実証支援事業|一般社団法人環境共創イニシアチブ

補助金制度③こどもみらい住宅支援事業

最近新しく創設されたのが、こどもみらい住宅支援事業。新築では子育て世帯や若者夫婦世帯に対象が限られていますが、リフォームの補助金は幅広い世代の方が利用できます。補助金を受け取るには「開口部の断熱改修・外壁、屋根・天井または床の断熱改修・エコ住宅設備の設置」のいずれかが必須。補助金額は原則1戸あたり30万円が上限となっていますが、子育て世帯や若者夫婦世帯など一定の条件を満たすと最大60万円まで上限額が引き上げられます。

参考/こどもみらい住宅支援事業|こどもみらい住宅支援事業事務局

補助金制度④長期優良住宅化リフォーム推進事業

既存住宅の長寿命化や省エネ化などのリフォームに対して補助金を支給する制度です。リフォーム工事前にインスペクションを実施したうえで「躯体構造等の劣化対策・耐震性・省エネ対策」の3つに関して一定の性能を満たすようなリフォームを行うのが条件。そのほかにもバリアフリー化やテレワーク改修、子育て世帯向けの改修、三世代同居対応改修など幅広い工事が補助の対象となります。補助金額は長期優良住宅認定を取得した場合で1戸あたり最大250万円です。断熱リノベーションだけでなく、耐震性などまとめて住宅の性能を上げたい場合に検討されるとよいでしょう。

参考/長期優良住宅化リフォーム推進事業|国立研究開発法人建築研究所

・補助金の対象について

今回ご紹介した補助金にはそれぞれ対象となる条件がありますが、多くの制度で共通しているのは「補助金申請する本人が居住する住宅への断熱リノベーション」という点です。内断熱や外断熱、窓断熱などの工事が対象となっており、工事内容や使用製品が細かく決まっていたり、省エネ効果が数値として決まっていたりする補助金もあります。

・補助金申請手続きの流れ

各補助金制度は申請スケジュールが決まっているので、事前にリフォーム会社に相談しましょう。着工や請負契約の前に、交付申請をしなければならない補助金も多いので注意が必要です。また補助金によって工事内容や製品が細かく決まっていることも多いので、どの補助金に申し込むのかを考えながら、リノベーション内容を決めていくことも大切です。

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■断熱リノベーションも減税制度の適用対象に

断熱リフォームの内容が一定の要件に当てはまる場合、税金の控除や減額措置を受けることができます。(下記は2022年12月時点での制度内容です。)

項目省エネリフォーム:所得税の控除措置(リフォーム促進税制)
控除期間1年
制度期間令和5年12月31日まで
ローンの要件ローン利用の有無によらない
おもな要件自ら所有し居住する住宅、床面積50㎡以上
対象工事下記の(1)、または(1)と併せて行う(2)(3)(4)いずれか。標準的な工事費用相当額(補助金等を除いた額)が50万円以上。
(1)窓の断熱工事
(2)床/天井/壁の断熱工事
(3)太陽光発電設備設置工事
(4)高効率空調機/高効率給湯器/太陽熱利用システム設置工事
控除額標準的な工事費用相当額の10%
最大控除額省エネリフォーム:62.5万円/67.5万円((1)と(3)を行う場合)
申告方法管轄の税務署にて確定申告
申告時期入居日の翌年の確定申告期間
項目所得税の控除措置(住宅ローン減税)
控除期間10年
制度期間令和7年12月31日まで
ローンの要件返済期間10年以上
控除額年末ローン残高の0.7%(控除対象借入限度額:2,000万円)
おもな要件自ら所有し居住する住宅、床面積50㎡以上
対象工事対象となるリフォーム費用(補助金等を除いた額)が100万円以上。
最大控除額140万円
申告方法管轄の税務署にて確定申告
申告時期入居日の翌年の確定申告期間
項目省エネリフォーム:固定資産税の減額
控除期間翌年度(1年度分)
ローンの要件利用の有無を問わない
おもな要件自ら所有し居住する住宅、床面積50㎡以上
対象工事下記の(1)、または(1)と併せて行う(2)(3)(4)いずれか。標準的な工事費用相当額(補助金等を除いた額)が50万円以上。
(1)窓の断熱工事
(2)床/天井/壁の断熱工事
(3)太陽光発電設備設置工事
(4)高効率空調機/高効率給湯器/太陽熱利用システム設置工事
軽減率省エネリフォーム:1/3を軽減(家屋面積120㎡相当分まで)
申告方法物件所在の市区町村に申告
申告時期工事完了後3か月以内

「リフォーム促進税制」と「住宅ローン減税」は併用することができませんが、所得税控除と固定資産税減額は併用することができます。

出典:住宅リフォームの支援制度│(社)住宅リフォーム推進協議会

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■断熱リノベーションの工法

建物全体を断熱する工法には「内断熱・外断熱」の2種類があります。内装リフォームを行うときやマンションでは、室内側から施工できる内断熱工法を。戸建て住宅で外壁などの外装リフォームを行う場合は、建物の外側から施工できる外断熱工法を選ぶとよいでしょう。

・内断熱

内断熱とは、建物の室内側から断熱材を入れる工法です。柱や梁の間に断熱材を詰めたり、内装材の上や躯体の室内側にボード状の断熱材を張ったりする方法があります。

内断熱のメリットは、外断熱に比べて工事費が安いこと。また柱と柱の間に断熱材を入れる場合は壁が厚くならないため、住宅密集地や狭小地にも向いています。

内断熱のデメリットは、柱の部分は断熱材が途切れてしまうこと。そのため外断熱に比べると断熱性能がやや落ちる可能性があります。

・外断熱

外断熱は屋外側からの工事で、建物をまるごとすっぽりと断熱材で覆う工法です。ボード状の断熱材を建物の外側に固定して、その上から新しい外壁材で仕上げます。

外断熱のメリットは、柱や梁の部分も断熱材が途切れないので、内断熱よりも高い断熱効果を期待できること。また屋外側からの施工となるため、住みながら工事できるケースもあります。

外断熱のデメリットは、内断熱に比べて工事費が高額になりやすいこと。また断熱材の厚みの分だけ家が大きくなってしまうため、敷地にゆとりがないと施工が難しいこともあるでしょう。

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■断熱リノベーションの費用を抑えるポイント

断熱リノベーションの費用を抑えるポイント

断熱リノベーションにかかる費用をできるだけ安くするためのポイントを確認してみましょう。

・解体が伴う工事を減らす

床下や天井に断熱材を追加するとき、解体が伴う工事をできるだけ減らすことで、人件費のほか廃棄物の処分費用を節約することができます。ただし現場の状況や断熱リフォームの内容によっては解体が必須な場合もあるため、リフォーム業者に相談しながらプランを決めましょう。

・サッシ交換ではなく内窓で工事を行う

窓の断熱リフォームでは、サッシをペアガラス等に交換する方法と、室内側に内窓を追加して二重窓化する方法があります。内窓の追加では既存のサッシを廃棄しないため費用を安く済ませることが可能です。なおマンションの場合は、原則的にサッシ交換はできないため、内窓追加が基本になります。

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■断熱リノベーションを行う際の注意点

断熱リノベーションを行う際の注意点

・実績が豊富な会社に依頼する

断熱リフォームはただ単に施工すれば良いというものではなく、精度の高い施工により効果が最大限に発揮されます。そのため「見積もりが一番安かった」といった理由のみで業者を選ぶのではなく、断熱リフォームの実績が豊富な会社に依頼するのがおすすめです。

・ほかのリフォームとできるだけまとめる

部分リフォームを何回も分けて行うより、できるだけ一度にまとめた方が工事費用の総額は割安になり、工事期間も効率化できます。断熱リフォームは壁や天井・床の撤去を伴うこともあるため、間仕切りの撤去や床の段差解消などの比較的規模が大きい工事と一緒に行うのがおすすめです。

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■断熱リノベーションの事例4選

ここからはグローバルベイスが実施した、断熱リノベーションの事例を4つご紹介します。

・事例①防音と断熱を考慮したインナーサッシ

防音と断熱を考慮したインナーサッシ
https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=25

東京都中野区の築20年超のマンションをリノベーションした事例です。リビングだけでなく、寝室などすべての窓にインナーサッシを設置しました。既存の窓冊子の内側にもう一つの窓をつける工事で、マンションでも実施しやすいのが特徴。二重の窓の間に空気層ができることで、熱が伝わりにくくなるのはもちろん、防音対策にも効果的です。

>>こちらのリノベーションを詳しく見る

・事例②リビングと個室にインナーサッシを設置

リビングと個室にインナーサッシを設置
https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=101

次にご紹介するのは、東京都港区の一人暮らし向けのマンション。築40年超と古めの物件ですが、内装や設備を一新することで新築のようにきれいな住まいになりました。リビングと洋室のバルコニーが北側を向いているため、冬は窓まわりからひんやりと冷気が伝わってくることも。北面の二つの掃き出し窓にインナーサッシをつけることで断熱性を向上させ、冷気をシャットアウトできるようになりました。目黒駅まで徒歩5分の好立地ですが、インナーサッシの防音効果のおかげで外の騒音も気になりません。

>>こちらのリノベーションを詳しく見る

・事例③カバー工法でペアガラスに変更

カバー工法でペアガラスに変更
https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=82

こちらは、東京都武蔵野市の築50年超のマンション。リビングから井の頭公園が見えるような素敵な物件です。こちらのリノベーションでは、窓をペアガラスに変更しました。ペアガラスとは2枚のガラスで構成されていて、空間があることで熱が伝わりにくくなっているガラスです。既存の窓サッシに新しい窓サッシをかぶせる「カバー工法」を採用。通常はマンションでは難しい工事ですが、大規模修繕とタイミングを合わせることで実施できました。すべての部屋がペアガラスになったことで断熱性が大幅アップし、結露対策や防音対策にもなっています。

>>こちらのリノベーションを詳しく見る

・事例④窓のハニカムスクリーンで寒さ対策

窓のハニカムスクリーンで寒さ対策
https://www.globalbase.jp/case/detail.php?jid=177

最後にご紹介するのは、東京都中央区の築40年超のマンションのリノベーション事例です。一人暮らしの事例で、部屋の奥まで光が入るようなオープンな間取りに変更。ベッドエリアのみ腰壁で仕切りました。気になったのが、在宅勤務をするデスクワークスペースの隣の窓から、冬に冷気が伝わってくること。少しでも寒さを緩和するために、窓に「ハニカムスクリーン」を設置しました。ハニカム=蜂の巣構造になっているスクリーンで、窓と室内との間に空気層をつくることで暑さや寒さを伝わりにくくします。カーテン代わりに取り付けられるので、どんな物件でも実施しやすい断熱対策です。

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■断熱リノベーションならグローバルベイス

グローバルベイスは都市部を中心に、中古マンションの購入からリノベーションまで一貫してサポートする会社です。利便性の高い場所に住みたいが予算が心配という方は、リノベーションを視野に入れることで、予算内で好立地エリアでの暮らしが叶えられるかもしれません。断熱リノベーションをはじめ、間取りや内装、設備まで一新することで、まるで新築のように心躍る住まいを手に入れることができます。グローバルベイスは設計やデザインはもちろん、立地にこだわった物件調達も得意としておりますので、首都圏での中古物件リノベーションをお考えの方はぜひご相談ください。

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■まとめ

断熱リノベーションをすることで、一年通して快適な住まいになるほか、光熱費削減や健康リスク軽減、地球温暖化対策などさまざまなメリットがあります。一口に断熱リノベーションといっても、内窓を設置するような小規模な工事から、建物全体に断熱材を付加する大規模な工事までさまざま。どんなリノベーションをすると効率よく断熱性能を上げられるかは物件によって変わってくるので、「暑さや寒さが気になる」「最近、電気代が高くて…」などの悩みがある方はぜひリノベーション会社に相談しましょう。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

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