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天井リノベーション・リフォームでどう変えられる?素材や高さ、費用相場は?

天井は、日頃は気あまりに留めない場所かもしれませんが、リノベーションで空間の雰囲気を大きく変える場所の一つです。天井リノベーションによって、イメージを一新したり、高さを変えたりすることができます。天井リノベーションを行うメリットや使用できる素材、工事費用の相場などについて紹介していきます。

天井リノベーション
こんな方におすすめの記事です
  • 天井のクロスを貼り換えようと考えている方
  • 天井をリノベーションした際のメリットを知りたい方
  • 天井リノベーションの素材や種類を知りたい方

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■天井リノベーション・リフォームのメリット

天井リノベーションでできることは、壁紙の張り替えや塗装の塗り替えだけではありません。天井リノベーションを行うメリットを美観や機能面などからみていくことで、実現できることを把握しておきましょう。

・経年劣化した天井をきれいにできる

経年劣化した天井をきれいにできる

天井は経年劣化によって、壁紙や塗装などの仕上げ材が変色や退色をしたり、結露や漏水などによってカビが発生したりすることがあります。壁紙を貼り替えたり、塗装をし直したりするなど、リノベーションを行うことで真新しいきれいな天井にできることがメリットです。天井リノベーションを行う際にはクロス貼りから塗装にする、あるいは板張りにするといったように、仕上げを変えることもできます。天井は空間に占める面積が広いため、素材を変えるとイメージが一新することもあります。

また、天井の構造によっては、天井の内部のプラスターボードなどが傷んでいる場合に、交換を行うことが必要です。マンションの天井の構造は、直天井と二重天井という種類があります。直天井はコンクリートスラブに直接、クロス貼りなどの仕上げがしてあります。二重天井は、コンクリートスラブから木や軽量鉄骨の下地材を吊り下げて、プラスターボードを貼った上に壁紙を貼るなどの仕上げが施してある構造です。二重天井の場合、木の下地材やプラスターボードまで傷んでいるケースでは、傷んでいる箇所の交換を合わせて行う必要があります。

・構造によっては天井高を高くできる

構造によっては天井高を高くできる

マンションは天井高を変えられないというイメージがあるかもしれません。しかし、マンションでも、天井の構造によっては天井高を高くできることもメリットに挙げられます。天井高を上げることで、明るく開放的な空間になります。

・照明プランを変えられる

照明プランを変えられる

天井リノベーションでは照明プランを変えることもできます。ただし、照明プランの変更の自由度は、直天井と二重天井では異なります。

直天井の場合は電気配線用の配管や、照明器具を取り付けるための引掛けシーリング用の下地がコンクリートスラブに打ち込まれているため、照明の位置の変更に制約があります。配管を露出にしたり、ダクトレールを使用したりするなどして、照明の位置を変えることは可能です。一方、二重天井の場合は天井裏に電気配線のためのスペースがあるため、照明の位置を自由に変えることができます。

・断熱性能を高めることも可能

断熱性能を高めることも可能

マンションの最上階の天井リノベーションでは、二重天井の場合は天井リノベーションで断熱性能を向上させることが可能です。プラスターボードの内側に断熱材を敷くことで、断熱性能がアップするとともに、防音性も高まることが期待できます。

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■天井高を高くできるケースとは?

天井リノベーションで天井高を高くできるのは、二重天井のケースです。直天井の場合は、コンクリートスラブに直接、壁紙や塗装といった仕上げがされているため、天井高を上げることはできません。

二重天井のケースでどの程度、天井高を上げられるかは、天井裏のコンクリートスラブとプラスターボードとの空間の高さによります。天井高を上げるには、下地材やプラスターボードを撤去して天井を躯体現しにする方法と、コンクリートスラブとプラスターボードまでの空間を狭くする方法があります。

天井を躯体現しにする場合は、換気ダクトや電気配線を通す配管が露出になります。また、コンクリートスラブとプラスターボードまでの空間を狭くする場合は、電気配線などのスペースを確保することが必要です。ダウンライトを設置したい場合には、ダウンライトを埋め込むためのスペースに留意しましょう。

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■天井高は低くすることも可能?

天井リノベーションでは、天井高を低くすることも可能です。天井高を低くするケースは、ダウンライトを埋め込むためのスペースが足りないケースや断熱材を施工したいケースなどが考えられます。一部の天井高を下げて折り上げ天井にして、間接照明を仕込むといった演出をするという手法もあります。また、天井高が低いとおこもり感があって落ち着くという人も少なくなく、あえて天井を低くするケースも見受けられます。

ただし、昨今では天井高は2400mmが標準的な高さのため、それよりも低くすると配置できる家具に制約が生じることもあります。

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■天井リノベーション・リフォームの素材の種類とメリット・デメリット

天井リノベーション・リフォームの素材の種類とメリット・デメリット

天井リノベーションを行うときには、天井の仕上げに使用する素材を変えることもできます。素材によって見た目の印象やコストが異なるだけではなく、メンテナンス性にも違いがあります。一般的に天井リノベーションに使われる素材を挙げながら、それぞれのメリットやデメリットについて紹介していきます。

・スケルトン(躯体現し)

スケルトン(躯体現し)

スケルトンや躯体現しといわれるのは、下地材やプラスターボードを解体するなどして、躯体のコンクリートが見える状態にした仕上げです。

躯体現しは二重天井の場合、天井高が高くなることがメリットです。換気ダクトのほか、電気配線は鉄管やダクトレールを使用した露出になりますが、あえて見せることでラフでオシャレな雰囲気になることから人気があります。

一方で、躯体現しはダウンライトなど埋め込み型の照明は設置できないなど、取り付けられる照明器具に制約があることがデメリットです。また、二重天井であった場合は、躯体現しにすることで上階の音が響きやすくなることがあります。マンションの最上階では、外断熱となっているケースを除くと、天井を躯体現しにすることはできません。

・壁紙

壁紙

壁紙は新築マンションでも用いられることの多い、天井の代表的な仕上げ材です。壁紙にはビニールクロスと紙クロス、織物クロスといった種類があります。

ビニールクロスは最も普及している素材とされ、リーズナブルで施工性がよいことがメリットです。色や柄が豊富で、キズに強いタイプや耐久性が高いタイプ、消臭効果や抗菌効果があるタイプなど機能性を持った壁紙もあります。また、ビニールクロスは固く絞った雑巾で拭けるため、掃除もしやすいです。他方、木や石などの素材を模した壁紙もありますが、風合いのよさが感じられにくいことがデメリットです。

紙クロスは自然素材の風合いが楽しめることや、様々な色や柄のものがあり、バリエーションが豊富なことがメリットです。欧米からの輸入壁紙には、鮮やかな色調のものや大胆な柄のものなどもあります。一方で、紙クロスは薄いため、貼るときに下地の影響を受けやすく、下地の凹凸の不陸を拾いやすいため、施工に手間がかかることがデメリットです。特にリノベーションで壁紙を張り替える場合は、既存の壁紙を剥がした後で新しいものを貼ることになるため、下地調整などに技術を必要とします。また、紙クロスは汚れが落ちにくく、擦りキズに弱いといった面もあります。

織物クロスとは綿や絹、麻、レーヨンなどの布を使った壁紙です。織物クロスも自然素材ならでの風合いのよさがあり、丈夫で破れにくいことがメリットに挙げられます。一方で、織物クロスも施工が難しく、ホコリを吸収しやすく掃除がしにくいといったデメリットがあります。

また、紙クロスや織物クロスは、ビニールクロスと比較して高価な素材になります。

・塗装

塗装

塗装は色を微調整できるため、こだわりのカラーの天井にできることがメリットです。ただし、色は狭い面積の方が濃く見える性質があり、光によっても色の見え方は変わるため、現場で大き目のカラーサンプルで色を確認することが望ましいです。また、塗装は施工性がよく、一部が汚れた場合などに部分的な補修がしやすいといった点もメリットに挙げられます。塗料のなかには、消臭効果や抗菌効果など機能性を持ったものもあります。

一方、塗装は施工時や塗り終わった直後の臭いが気になるケースがあることや、汚れがつきやすいことなどがデメリットです。

塗装は費用の面では、量産品などのビニールクロスよりも高く、漆喰や珪藻土による左官仕上げよりはリーズナブルになります。

・漆喰や珪藻土など左官仕上げ

漆喰や珪藻土など左官仕上げ

漆喰と珪藻土はともに、コテによる左官仕上げに使われる自然素材です。漆喰は石灰岩に水を加えた消石灰が主原料で、海藻などの糊を混ぜています。珪藻土は海や湖底のプランクトンなどの死骸の堆積物で、固まる性質がないことから、石灰や粘土、セメントのほか、合成樹脂が混ぜられていることもあります。

漆喰と珪藻土では、珪藻土の方が調湿効果が高く、いずれも消臭効果や耐火性のある素材です。ただし、漆喰や珪藻土はメーカーによって固化材やつなぎ材などの配合が異なり、合成樹脂が多く使われていると、調湿効果や消臭効果が低くなります。

また、左官仕上げに共通するメリットとして、風合いのよさやコテ仕上げの技法によって様々な表情を出せるといった点が挙げられます。

一方、左官仕上げは下塗り、乾燥、上塗り、乾燥という工程になるため、施工に時間がかかることがデメリットです。地震などでヒビや割れが生じる可能性もあります。施工費用も高めですが、仕上がりは職人の腕によって左右されます。

・板張り

板張り

板張りは、立体的で表情のある天井になることがメリットです。天井の板張りに使われる素材には、無垢材、天然木化粧合板、プリント合板といった種類があります。

無垢材は天然木ならではの風合いのよさが感じられることがメリットです。1枚1枚、木目や色目などの違いがあり、木の表情に味わいが感じられるとともに、温かみのある空間となります。また、無垢材は経年変化による風合いの変化も楽しめます。さらに、無垢材は呼吸をしていることから、湿気が多いときは水分を吸収し、乾燥いているときは内部の水分を放出するため、調湿効果があることもメリットです。ただし、無垢材は気温や湿度の変化によって膨張や収縮を繰り返すため、割れや歪みなどの変形が起きたり、隙間が生じたりするケースがあることがデメリットに挙げられます。また、価格面でも、無垢材は高価な素材です。

天然木化粧合板は、天然木を薄く切った突板を合板に貼ったものをいいます。天然木化粧合板は無垢材よりもリーズナブルで、天然木の風合いのよさを感じられることがメリットです。また、割れや歪みが生じにくく、無垢材よりも価格がリーズナブルです。一方で、無垢材ほどの味わいの深さはなく、経年変化を楽しむことはできません。また、突板が剥離しやすい点もデメリットに挙げられます。

プリント合板は木目を印刷したシートを合板に貼ったものです。施工性がよく、掃除もしやすいことやリーズナブルなことがメリットです。ただし、風合いのよさは感じられにくく、商品によっては安っぽく見えてしまうことがデメリットになります。

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■【ケース別】天井リノベーション・リフォームのデザインのポイント

間取りはそのままであっても、天井のデザインが変わることで、部屋の雰囲気は変わります。天井リノベーションで目指すイメージごとに、デザインのポイントをまとめました。

・広く開放感のあるリビングにしたい

広く開放感のあるリビングにしたい

リビングの天井のカラーに、白や白に近い淡い色を選ぶと光が反射しやすく、広く開放感のある印象になります。また、板張りで木目が一定方向に規則正しく並んでいる仕上げは、奥行が感じられるため、空間に広がり生まれます。

天井高の面では、同じ高さにするよりも、玄関や廊下の天井高を下げて、リビングの天井高をやや上げると、リビングに入ったときに開放感が感じられます。

・落ち着いた雰囲気のリビングにしたい

落ち着いた雰囲気のリビングにしたい

落ち着いた雰囲気のリビングを目指す場合、天井のカラーとして向いているのは、ブラックやダーググレー、ダーグブラウンといった暗くて濃い色です。重厚感や高級感が感じられる空間になります。天井の色は、照明をつけたときに実際よりも明るく見えやすいため、やや暗めのトーンを選ぶのがポイントです。

ただし、天井に濃いカラーを使うと落ち着いた雰囲気になる反面、狭く感じやすいです。リビングの広さによっては、圧迫感が生じる可能性がある点に注意が必要です。

・カフェ風のおしゃれなリビングにしたい

カフェ風のおしゃれなリビングにしたい

カフェ風のおしゃれなリビングを目指す場合に、天井のおすすめの仕上げは躯体現しです。コンクリートがむき出しの状態で、換気ダクトや電気配線用の鉄管が露出になる荒々しさが、かえってオシャレな雰囲気を醸し出します。天井にダクトレールを設置してスポットライトを設置することが多く、ユーズド感のある木製のテーブルや皮張りのソファといったアイテムと相性のよい空間になります。

・重厚感のある寝室にしたい

重厚感のある寝室にしたい

寝室を重厚感のある雰囲気にしたいときは、ダークブラウンといった濃い暗い色が向いています。天井の色を壁よりも暗い色にすると、圧迫感が生じることもありますが、寝室の場合にはおこもり感のある落ち着いた空間になります。

ただし、真っ黒は濃すぎて、寝ているときに天井が落ちて来る感覚にとらわれることもあり、寝室には不向きです。また、板張りも、木目の模様が寝ているときに気になることがあります。

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■天井リノベーション・リフォームの費用相場

コスト

天井リノベーションの費用相場は、工事内容や仕上げに使用する素材、広さなどによって異なります。

12畳程度の部屋の場合、壁紙の張り替えは6万円程度からが目安で、使用する壁紙のグレードにもよります。塗装は使用する塗料によって6万円~10万円程度、珪藻土や漆喰による左官仕上げは10万円~15万円程度が目安です。ただし、クロス貼りからの変更の場合にはいずれも6万円程度の費用がプラスされます。板張りは使用する素材による価格差が大きく、プリント合板では10万円程度の工事費用でできるケースもありますが、天然木化粧合板では15万円以上、無垢材では30万円以上の費用が目安です。

また、このほかに二重天井の場合は、雨漏りや漏水などによって下地のプラスターボードが傷んでいて貼り替えが必要な場合は、6万円程度の追加費用がかかります。

あるいは天井を解体して躯体現しにする場合は6万円~9万円程度。天井の高さを変える場合は15万円~35万円程度の費用が目安です。

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■天井リノベーション・リフォームの工期目安

天井リノベーション・リフォームの工期目安

天井リノベーションの工事にかかる期間は広さにもよります。壁紙の貼り替えは、既存の壁紙を剥がして貼り替える場合の工期で、1~2日程度が目安です。

天井を塗装や左官仕上げにする場合の工期は1~4日程度が目安になります。既存の天井の仕上げが壁紙の場合で、一度壁紙を剥がして塗装などを行うケースでは、壁紙の撤去や下地の処理を行う工程があるため、日数を要します。

天井を板張りにする場合の工期は1~3日くらいかかります。

また、天井高を高くする、あるいは低くする場合の工期は、天井の構造などの違いや配線工事などにもよりますが、いずれも1週間程度の期間が目安です。天井を撤去して吹き抜けを設ける場合は、1ヶ月程度の期間をみておく必要があります。

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■天井のリノベーション・リフォームはdiy可能?

天井のリノベーション・リフォームはdiy可能

天井のリノベーション・リフォームはdiyでもできますが、ほぼ脚立の上での作業で上を向いて行うため、壁よりも難易度が上がります。特に大掛かりな工事はプロに任せた方が安心です。

グローバルベイスでも天井を含めたリノベーションを取り扱っています。好みのテイストやライフスタイルに合わせて、ゼロから間取りを設計することも可能。天井の内部から仕上げまで適切に管理を行う施工管理体制もあります。

▼グローバルベイスのリノベーションとは
https://www.globalbase.jp/commit/

▼リノベーションだからできること
https://www.globalbase.jp/ability/

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■まとめ

空間に占める割合の多い天井のリノベーションを行うことで、開放的な雰囲気にするなど、住まいのイメージを変えることもできます。好みやライフスタイルに合った天井にすることで、過ごしやすい空間に生まれ変わります。空間を大きく変えたいときは、住まい全体をリノベーションすることを検討してみましょう。

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編集者: u-room

メーカー勤務のかたわらインテリアスクールに通い、インテリアコーディネーターに転身した経歴を持つ。現在はフリーランスのライターとして、住宅関係のほか、求人広告やインタビュー取材などの執筆を手掛ける。インテリアコーディネーター資格を保有。ワインとビール、インテリアショップ&美術館巡りが好き。夫と2人の息子の4人家族。

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