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増築リノベーションとは?メリットやデメリット、事例別の費用も紹介!

「今の住まいでは狭い、もっと暮らしやすい家に住みたい」、そんな時には住み替えだけではなく、増築リノベーションという手段があることをご存知ですか?戸建ての場合、法律などによる制限の範囲内で住まいを広げることが可能です。増築リノベーションのメリットとデメリット、費用の目安などについて解説します。

増築 リノベーション

■増築リノベーションとは?

そもそも増築リノベーションとはどういう意味なのでしょうか。意味の違いがわかりにくいとされる、増築と改築、改装の違いをもとに解説していきます。

・増築と改築、改装の違い

増築とは部屋を建て増ししたり、平屋を2階建てにするなど、床面積を増やして建物を大きくすることをいいます。改築は床面積を変えずに、構造体を含む建物の一部、あるいは全部を一旦壊して新しくすることで、間取りを変更することもあります。改装は壁紙を張り替えるなど、外装や内装などの模様替えです。

リノベーションとは機能性やデザインを向上させて建物の価値を高める改修工事をいい、間取りや内外装、設備を大幅に変えます。つまり、増築リノベーションはリノベーションの中でも、床面積の増加を伴うものを指します。

■増築リノベーションのメリット

住宅の床面積を広げる方法として、増築リノベーションのほかには建て替えが挙げられます。建て替えと比較した、増築リノベーションのメリットをまとめました。

・居住空間が広がる

増築リノベーションによって床面積が増えると、居住空間が広がることがメリットです。居室を増築するほか、キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備を増設するために増築するケースもあります。広くなることで家族の人数に合わせて個室を確保しやすくなり、プライバシーを守って生活しやすくなります。

・仮住まいをせずに済むことが多い

建て替えをする場合には、解体工事から建築工事までの間、仮住まいをしなければなりません。一時的に暮らす新たな居住場所を探すためには時間や手間が掛かり、引越しにも労力や要します。増築リノベーションの場合は、仮住まいをせずに住みながら工事を行えるケースが多いこともメリットです。

・完成までの期間が短い

建て替えの場合、解体工事や建築工事に半年程度は掛かります。一方、増築リノベーションであれば、工事期間は2~3ヶ月程度で済むため、完成までの期間が短いこともメリットに挙げられます。必要な広さの居住空間を短期間で手に入れることが可能です。

・費用を抑えられる

建て替えの場合は解体工事費用が発生し、一から家を建てることになるため、増築リノベーションよりも建築工事費用が掛かります。また、仮住まいのための費用として、賃貸物件を借りる場合は、仲介手数料や敷金、礼金で家賃の3~5ヶ月分掛かり、月々の家賃が発生するほか、2回分の引越し費用が必要です。増築リノベーションは工事費用を抑えられ、仮住まいが不要なケースが多いことから、費用を抑えられることもメリットです。

■増築リノベーションのデメリット

費用や工事期間などの面でメリットのある増築リノベーションですが、工事後の仕上がりなどの面でデメリットもあります。

・デザインを統一するには大掛かりな工事が必要

増築を行う場合、特に築年数が経過した住宅では、外装材や内装材が廃番になっているケースが多く、一部だけ違う材料を使うことで一体感のないデザインになることが考えられます。また、同じ材料が取り寄せられたとしても、経年変化によって風合いに違いが生じることもあります。

そこで、住まい全体をリノベーションして、外装や内装を一新すればデザインを統一することが可能です。しかし、大掛かりな工事になるため、相応の費用も掛かることはデメリットといえるでしょうまた、建物自体の老朽化が進んでいる場合には、修繕費用も発生します。

・クラックや雨漏りが起きやすい

既存の建物と増築した部分の接合箇所は、納まりの設計上のミスや施工不良などにより雨漏りが起きやすいことがデメリットに挙げられます。特に、地震や台風などの自然災害の発生時には接合箇所に負荷が掛かりやすいです。また、既存部分と増築部分の構造が異なると、地震の揺れによって建物にずれが生じやすくなります。

■増築リノベーションが向いているケースとは?

増築リノベーションにはメリットもデメリットもありますが、どのようなケースで向いているのでしょうか。増築リノベーションが向いているケースについてまとめました。

・家族構成が変わる

増築リノベーションは、生活環境を変えずに居住空間を増やせることが魅力。ライフステージや家族構成の変化によって、必要な部屋数が増えたり、間取りの変更をしたりする必要があるときに向いています。

まず、挙げられるのは、子供の誕生や成長によって子供部屋が必要になり、部屋数が足りなくなるとき。次に結婚した子供と同居する場合に、部屋数を増やすだけではなく、間取りを変更してキッチンや浴室の増設を行うことも考えられます。あるいは、親を呼び寄せて同居する場合にも、親の居住スペースを確保するために、増築リノベーションは向いています。

・趣味の空間が欲しい

趣味のためのスペースづくりにも増築リノベーションは向いています。たとえば、アトリエや楽器の演奏に使う部屋、DIYの作業部屋、カメラなどの趣味の道具を置く部屋などが考えられます。生活スペースと連続した空間に趣味の部屋をつくることで、活用しやすいことがメリットです。

■増築リノベーションの注意点は?

増築リノベーションによって、好きなだけ建物を大きくできるわけではありません。建築基準法による規定などを遵守することが必要です。

・建築基準法などの法令による制限

住宅などの建物の増築は、建築基準法などの法令や条例による制限を受けます。特に注意すべきなのは建ぺい率や容積率で、都市計画によって定められた限度を超えることはできません。

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合をいい、建築面積は建物を上から見たときの水平投影面積になります。たとえば、土地の広さが100㎡で建ぺい率が50%の場合、建築面積50㎡までに制限されるのです。容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合で、延床面積は各階の床面積の合計です。土地の広さが100㎡で容積率が100%の場合、たとえば、1階2階とも50㎡ずつで容積率が100%になります。

・確認申請が必要なケースも

建築基準法による規定により、床面積が10㎡を超える増築を行う場合には、確認申請が必要です。自治体あるいは民間の建築確認検査機関へ申請し、法令などに適合しているか確認を受けて、建築確認済証の交付を受けた後、工事に着工できます。工事が完了した後は完了審査を申請し、完了検査に合格すると検査済証の交付を受けられます。確認申請は通常、リノベーション会社や設計事務所依頼しますので、申請費用のほかに手数料が必要です。

新築時の検査済証がない場合は、代替するための手続きが必要になるため、リノベーション会社などに相談してみましょう。

・違法建築と既存不適格の違いとは?

住まいは建築基準法などの法令で定められたルールに従って建てなければならず、基準を満たしていない建物は「違反建築」となります。違反建築となる原因はさまざまですが、一例としては「申請した建築図面と違う内容で建ててしまった」「許可なく増築を繰り返した」といったケースがあります。悪質な違反建築には市区町村から是正(補修工事)が求められることもあるので、注意が必要です。また、違反建築には基本的に銀行の融資(住宅ローン)が下りないため、売却が難しくなるでしょう。

一方、建築した時点では違反建築ではなかったものの、その後に法改正があったことで、現行の基準を満たせなくなってしまった建物も存在します。このような建物は「既存不適格建築物」と呼ばれ、違反建築とは異なる扱いとなります。既存不適格建築物は、建て替えを求められたり罰せられたりすることはなく、そのまま住み続けて問題ありません。ただし、リノベーションをする場合は、現行の法律に沿った内容で設計する必要があります。現行の容積率・建ぺい率をオーバーしている既存不適格物件の場合、ほんの少しでも増築をすれば建物全体が違反建築となってしまうため、増築リノベーションはできません。

・耐震性を確認

建築基準法による現行の耐震基準を満たしていない建物も、一定規模以下の場合は既存の建物部分は現行の耐震基準を満たすことは求められません。しかし、既存の建物部分と増築部分の耐震性能がアンバランスな場合、一般的に地震の際に倒壊するリスクが高まります。築年数の経過した住宅の増築リノベーションを行うときには、耐震診断を受けたうえで必要に応じて耐震補強工事を実施しましょう。

・固定資産税にも影響

増築リノベーションによって床面積が増えると、建物に対する固定資産税がアップします。固定資産税は毎年、1月1日を基準に課税されますので、固定資産税が上がるのは翌年分からになります。

・階数の増加は可能?

2階建ての上にフロアを増築して、3階建てにすることは可能なのでしょうか?まず、法律面を確認してみましょう。土地は13種類の用途地域に分類されており、それぞれ建築物の使用目的や設計内容に制限が設けられています。そのなかでも閑静な住宅地に多い「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」では、建物の高さは10mあるいは12mまでと定められています。これに加えて斜線制限や日影規制もあるため、3階建ての住宅は建てられないケースが多いです。「商業地域」や「近隣商業地域」に分類されるエリアであれば、3階建ても可能になります。

増築に関する、用途地域や建ぺい率・容積率といった法律面の問題をクリアしたと仮定しましょう。木造住宅の場合、2階建てと3階建てでは設計上の制限が大きく異なります。当然3階建てのほうが厳しい内容となっており、2階建ての基準のままでは増築はできません。建物の新築時に、将来的に2階建てから3階建てへと増築することを想定した構造となっていれば話は別ですが、そうでなければ基礎や構造の抜本的な補強が必要です。これでは建て替えたほうが効率良く、総費用も安く済むでしょう。結論としては、2階建てから3階建てへの増築リノベーションは、絶対に不可能というわけではありません。しかしながら、現実的には難しいケースがほとんどでしょう。

■増築リノベーションの費用の目安が算出しにくい理由とは?

ゼロから家をつくる新築工事と異なり、増築リノベーションは費用の目安が算出しにくいとされ、主に三つの理由があります。一つ目の理由は、既存の住宅の状態によっては、修繕工事や構造体の補強工事が必要になること。二つ目として、1階部分と2階部分では必要となる費用が異なり、新たに階段を設置するケースでは割高になることが挙げられます。三つ目は、キッチンや浴室などの水回り設備を設置する場合、設備に関わる費用が含まれるため、居室をつくる場合よりも坪単価は高いことによるものです。

増築リノベーションを考えたら、リノベーション会社に見積もりを依頼し、住まいの状況に応じた費用を把握するようにしましょう。

■増築リノベーションの事例と費用の目安

増築リノベーションはいくらくらい掛かるのか、よくある事例ごとに目安となる金額を挙げていきます。実際には既存の住宅の状態や増築する場所、使用する内外装材や設備などのグレードなどによって異なります。また、確認申請が必要な場合は、申請費用や手数料として、別途20万円前後が必要です。

・バルコニーの増設

バルコニーを増設する場合、掃き出し窓のある場所に設置するケースが多いです。小さなバルコニーの場合の設置費用は30万円程度ですが、広さがある場合など柱を設置必要がある場合は50万円程度掛かります。

・1階の居室の増設

木造住宅で1階に居室を増築する場合、1坪当たり70万円程度が目安になります。たとえば、6畳の部屋の増築で210万円程度掛かります。ただし、サイディングボードなどの外装材、壁紙やフローリングなどの内装材、建具などのグレードにもよる点に留意しましょう。

・2階の居室の増設

木造住宅で2階に居室を増設する場合、1階部分の補強工事を行われなければならないケースが多く、1坪当たり120万円程度が目安になります。たとえば、6畳の部屋を増設する場合で360万円が目安です。ただし、老朽化が進んでいる場合は、さらに費用が掛かるケースもあります。

・トイレや浴室の増設

増築で1階にトイレを設置する場合の費用は、50万円~150万円程度が目安です。トイレは数万円程度のものから20万円程度のものまであるため、設備のグレードによって異なります。浴室を増築する場合も、グレードにもよりますが150万円~250万円程度が目安になります。ただし、水回りを増設する場合、配管工事の距離による費用の違いもあります。

■増築時のローンについて

・住宅ローンとリフォームローンの違い

増築費用の借り入れをする場合、住宅ローンまたはリフォームローンのいずれかを利用することになります。住宅ローンは、金利が低く返済期間が長く設定できるローンです。通常住宅の購入費用を対象としていますが、増築(リフォーム)資金のみでも借り入れできる金融機関もあります。住宅ローンでは、融資対象の住宅を担保に金融機関が抵当権を設定します。一方、リフォームローンは、住宅ローンに比べて返済期間が短く、金利も高めとなります。担保が不要のため、比較的借りやすいことが特徴です。

・住宅ローン返済中の場合

増築したい建物のローンが返済中の場合、住宅に抵当権が設定されているため、ほかの金融機関で新たに融資を受けるのは難しいです。抵当権とは、もしもローン返済が滞ったときに、担保を売却して弁済に充てることができる権利のこと。追加融資の条件として、増築部分を追加担保として求められたり、返済中のローンについて一部の繰り上げ返済を求められたりするケースもあります。

・住宅ローンの借り換え

返済中の住宅ローン金利と現行の金利に差がある場合は、ほかの金融機関への借り換えを検討しても良いでしょう。既存の住宅ローンを一括返済し、ローン残債と増築費用を合わせた住宅ローンを新規に組むことになります。

■まとめ

増築リノベーションは、既存の住宅を活かして居住空間を広げることが可能。住み替えと異なり、住環境を変えることなく、家族に合った広さの住まいを手に入れられ、建て替えよりも費用を抑えることができます。ただし、建築の専門的な知識が必要ですので、増築に強いリノベーション会社に頼むようにしましょう。

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