住まい選びを変える 中古マンション×リノベーション

【リノベーションの技あり間取り】失敗しないためのアイデアや無料間取り作成ソフトもご紹介

中古マンションをリノベーションしようとする際に悩みのひとつが「間取り」だと思います。家族構成やライフスタイルによっても選択肢がたくさん。そんな間取りに関して注意しなければならないポイントや人気の間取り、間取り図の見方や無料の間取りシミュレーションソフトの紹介まで「間取り」に関する情報をご紹介します。

間取り設計図

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◼間取りの失敗や人気の間取り

中古マンションのリノベーションで、間取りを考えるうえで注意しなければならないポイントについて、失敗したケースのランキングからみていきます。そのうえで、今、人気がある間取りをチェックし、間取りのアイデアとして活用しましょう。

・間取りの失敗ランキング

毎日暮らす住まいの間取りは、失敗すると後悔がずっとつきまとってしまいます。そこで、間取りの失敗から学べるように、ランキングにまとめました。

間取りの失敗の1位は、「配線計画」。スイッチやコンセントは、欲しい場所にないとストレスを感じやすい点です。「ドアを開けると、スイッチがドアの裏に隠れてしまう」、「廊下に掃除機をかけるときのコンセントがない」といった例が挙げられます。コンセントの数は、延床面積の坪数と同じ個数が目安です。たとえば、70㎡の場合、約21坪になりますので、コンセントは21箇所が目安になります。ただし、実際に配線計画を考える際には、家電を使用する場所にコンセントがあるように計画していきます。また、ドアの開閉方向を確認して、スイッチの位置を決めましょう。

2位は「収納の位置と量」です。「玄関や子ども部屋の収納が足りない」「リビングに壁面収納をつくったら、ソファを置く場所がない」といったケースがあります。一般的に床面積に対する収納率は、8~10%が目安とされていますが、モノを使う場所に必要な量の収納を設けるのが基本です。また、収納の前や扉が開閉するスペース、あるいは、出し入れに必要なスペースには家具を置くことができませんので、家具の配置を踏まえて収納を計画することが必要になります。さらに、奥行が深すぎる収納はデットスペースになりがちですので、衣類を収納するなら60㎝といったようにしまうものにあった奥行にすることも大切です。

間取りの失敗の3位は、部屋やスペースが狭すぎたり、広すぎたりするといった「広さ」の失敗です。よくあるのは、対面式キッチンの通路スペースの幅の失敗。幅が80~90cmあると後ろを人が通りやすく、頻繁に複数人で料理をする場合は120cmが理想的です。ただし、幅が広すぎると、振り向いて作業をするときの効率が悪くなるため、使い方に合わせて決めるとよいでしょう。また、リビングなど部屋の広さは、家具配置を考えて決めると失敗しにくいです。人が通るには60cm以上、椅子を引いて座るには75cm以上のスペースを確保するようにします。

4位は「キッチンの臭いや音」の問題。「オープンキッチンのLDKにした結果、調理中の臭いが部屋中に広がる」、「水道の音でテレビが聞こえにくい」といったケースが挙げられます。間仕切りのない空間は開放的ですが、オープンキッチンは調理による臭いや油ハネが問題になることがあります。排気能力の高い換気扇を選択する、コンロの前には壁を設けるといった対策で、臭いや油ハネの問題は緩和することが可能です。また、キッチンのシンクは静音シンクを選ぶと、水ハネ音が響くのを抑えられます。

5位は「暗い部屋がある」というケースです。中古マンションのリノベーションでは、窓を増やすことができませんので、部屋数や部屋の位置によっては、窓のない部屋ができてしまいます。引き戸で仕切ることもできますが、暗くなってしまいがちです。室内窓を設ける、引き戸をアクリル板入りのものにするといった方法で光を奥の窓のない部屋へと通すことができます。

・みんなに人気の間取りBEST10

住まいの間取りでは、どのようなものが人気なのでしょうか。中古マンションのリノベーションを考えている人必見のおすすめの間取りを紹介します。

人気の間取りの1位は「対面式キッチン」。対面式キッチンとは、リビングダイニングと対面する形で設けられたキッチンをいいます。最近では、キッチンの前にダイニングがあるオーソドックスな間取りのほかに、キッチンとダイニングが横並びで、キッチンの前にリビングがある間取りも人気です。対面式キッチンは、調理や片付けをしながら、家族やゲストと会話ができたり、ダイニングやリビングにいる子どもの様子を見られることがメリットになります。カウンターを設置して、朝食など簡単な食事はカウンターで済ませるといった使われ方もしています。

2位は「リビングと隣接した和室」です。リビングと隣接した和室は、襖や引き戸で仕切って独立して使うことも、リビングと一体で使うこともできます。たとえば、ホームパーティーをするときは建具を開けてリビングと一体化させる、親や友人を泊めるときは閉めるといった使い方が可能です。また、子どもが小さいときには、キッズスペースとして使うと、畳なので転倒時にフローリングよりも柔らかいので安心感があり、リビングや間取りによってはキッチンからも目が届きやすいことがメリットになります。

3位は中に人が立ち入るスペースのある「ウォークインクローゼット」。ウォークインクローゼットは、寝室や子ども部屋などの個室に設けるケースが一般的です。ウォークインクローゼットは、衣類だけではなく、帽子やバッグ、スーツケース、扇風機やヒーターなど季節のものなどをまとめて収納できることがメリットです。また、広めのウォークインクローゼットなら、中で着替えることも可能。最近はファミリークローゼットとして、家族の衣類をまとめて収納する場所を設ける方法も注目されています。洗濯した後の衣類を一箇所にしまうことができるため、家事効率がよくなります。

4位は、米やレトルト食品、乾麺、お菓子などの食料品や水、アルコールなどのストックに便利な「パントリー」。パントリーには、中に入ることができるウォークインタイプと壁面の収納スペースのタイプがあります。パントリーを設ける場合には、確保できるスペースにもよりますが、何をどのくらい収納したいのか書き出して、必要な大きさの収納を確保するようにしましょう。

5位はウォークインクローゼットの靴版といえる「シューズインクローゼット」です。シューズインクローゼットは、家族全員分の靴を収納量を確保できるだけではなく、アウトドア用品やベビーカーなど外で使うものをまとめて収納できることがメリット。上着などもシューズインクローゼットにしまうことができます。

6位の「洗面室」は洗面脱衣室ではなく、洗面室として独立して設けることがポイント。洗面脱衣室は入浴中の人がいるとき、ほかの人が使いにくいことが難点です。洗面室を独立させて脱衣室と仕切った方が、家族が多かったり、頻繁にゲストが訪れたりする家庭では向いているでしょう。

7位は「オープンキッチン」です。オープンキッチンのほとんどは対面式キッチンにも含まれますが、ここでは腰壁がなく、LDKが完全に一体化しているタイプを指しています。壁面から離れた場所に調理台があるアイランドキッチンや、片側が壁に接しているペニンシュラキッチンなどが該当します。開放感があることや家族、あるいはゲストとコミュニケーションを取りやすいことがメリットです。

8位は「将来の子ども部屋にするための部屋」。家族の人数がまだ定まっていなかったり、子どもがまだ小さかったりするうちは、部屋を細かく仕切るよりも広いスペースがあった方が、活用しやすいです。ジャングルジムなどを置いてプレイルームにする、家族全員の寝室にするといった使い方があります。将来的に子ども部屋として、一室を二室に仕切ることを想定している場合は、あらかじめ、ドアや照明器具を2つ設置し、コンセントの位置にも配慮しておくと、工事が最小限で済ませることが可能です。

9位は書斎コーナーの「DEN」です。書斎よりもスペースを確保しやすく、リビングに隣接する場合、引き戸にすればエアコンを共有できます。家族と緩やかにつながりながら、仕事ができることもメリットです。また、ファミリーコーナーとして、パソコンを使ったり、勉強をしたりするスペースとして活用するケースもあります。

10位の「子ども部屋」は、独立した子ども部屋を設けておくケース。後から間仕切りをする場合よりも、手間が省けて費用も抑えられることがメリットです。

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■間取り図の見方と注意点。中古マンションの物件探しをしている方は必見

中古マンションの間取り図を見ていると、PSやMB、DENなどの記号が書かれていて、何を意味するのか疑問に感じたことがある人も少なくないのではないでしょうか。そこで、中古マンションの間取り図の記号の意味や、間取り図の見方のポイントを紹介します。

・間取り図の記号などの意味

間取り図に書かれている記号を部屋に関するものから挙げていくと、「BR」はベッドルームの略で寝室、あるいは洋室という意味です。一番広いベッドルームは、メインベッドルームの略の「MBR」と記載されていることもあります。「SR」はサービスルームの略で、採光や通風が建築基準法の基準を満たしていないため、居室として表示できない部屋に用いられるものです。「DEN」は書斎などのスペースですが、明確な定義はありません。「S」と表記されていることもあります。「UB」はユニットバスの略。工場で生産された浴室で、天井と壁、床が一体化してつくられています。収納では、「CL」は一般的なクローゼットの略。「WIC」はウォークインクローゼットの略で、人が入るスペースのあるクローゼットです。「SIC」はシューズインクローゼットの略で、玄関の横に設置された、靴以外にも上着やアウトドア用品などもしまう余裕のある収納スペースになります。

「PS」はパイプスペースの略で、給排水管やガスの配管スペースです。「DS」はダクトスペースの略で空調や換気のための空気を送る配管スペースのことです。「MB」はメーターボックスの略で、電気やガス、水道のメーターが納められているスペースで、検針がしやすいように基本的には玄関横にあります。

記号以外では、間取り図に点線が書かれていることがあります。リビングダイニングなどに点線で囲まれた部分がある場合は、床暖房の範囲です。少しややこしいのですが、梁などの下がり天井がある部分も、点線で書かれています。

また、全体の広さは物件情報などに㎡で記載されていますが、一部屋ごとの広さは帖で表示されていることが一般的です。1帖は1.62㎡ですので、㎡で書かれていてどのくらいの広さか見当がつかないときは、帖に換算してみましょう。

・間取り図の見方のポイント

中古マンションの間取り図で見ておきたいポイントとして、下がり天井が挙げられます。梁や配管ダクトなどの下がり天井が部屋の端ではなく、横切っているケースなど位置によっては、見た目がよくなかったり、部屋の一部が暗くなったりするためです。下がり天井のうち梁はリノベーションでなくすことはできず、配管ダクトをなくせるかどうかは構造やプランによります。気になる下がり天井がないか、確認しておくことが大切です。

水回りの位置をリノベーションでどの程度移動できるかどうかは、床下の構造などによります。床下に十分なスペースがあり、排水管の勾配が確保できる場合、水回りの位置を動かすことが可能です。ただし、水回りが移動できる場合も大がかりな工事となり、費用もかさむため、なるべく、水回りの位置を移動しないで済む物件を選ぶことがおすすめです。キッチン、浴室、トイレ、洗面台のほか、洗濯機置き場の位置もチェックしましょう。

ユニットバスは数字でサイズが表記され、たとえば、「1418」は140cm×180cmです。ユニットバスは同じサイズのものへの方が交換しやすいですので、サイズを確認しておきます。また、キッチンは広さだけではなく、キッチンの幅もチェックし、充分な作業スペースが確保できるか検討しましょう。

間取りを大きく変えない場合は、建具の種類や開閉方向も確認します。「開き戸」は扉から円弧が描かれ、開く方向がわかるようになっています。開き戸は開閉スペースが必要ですので、どちらに開くのかチェックするようにしましょう。「引き戸」は引き込む方向が図示されています。二室を一室として利用したい場合など、引き戸はフレキシブルに使いやすいです。「折れ戸」は主にユニットバスやクローゼットなどの収納に用いられる扉で、開閉スペースが少なくて済むというメリットがあります。

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■間取りシミュレーション無料ソフトをご紹介

間取りを自分で考えてみると、中古マンションの物件探しやリノベーションプランの打ち合わせで、イメージを共有しやすくなります。そんなときに便利なのが、無料の間取り作成ソフトやアプリです。無料で手軽に使えるのが特徴で、建築の専門的な知識がない人でも、感覚的に操作できるようになっています。平面図の作成だけではなく、鳥瞰図(ちょうかんず)や3Dのパースが表示できるものもあります。

・せっけい倶楽部

http://www.houtec.co.jp/club/index.htm

「せっけい倶楽部」のダウンロード版は、名前と住所、メールアドレスを入力すると無料でダウンロードできます。有料のCD版もありますが、素材数の違いです。平面図を作成後、「鳥瞰図」をクリックするだけで鳥瞰図が表示され、回転させてあらゆる角度から見ることができます。理想の間取りを考えるなら、部屋を組み合わせていくだけで、簡単に間取り図の作成が可能です。実際の物件に合わせて間取り図を作成する場合は、通り芯の機能を使うと作業がしやすくなります。窓やドアなどの建具、下がり壁や腰壁も入れられ、家具も配置できるので、鳥瞰図ではリアルな3D画像を見ることができます。サイト上にオンラインマニュアルが載っているため、間取り作成ソフトを使うのが初めての人でも使いやすいでしょう。

・イエマイハウス2010 フリー版

http://www.yesmyhouse.jp/download.html

「イエマイハウス2010 フリー版」は有料版から一部の機能が制限されたもの。部屋のサイズを調整しながら配置し、窓やキッチン、トイレなどの設備機器を配置していきます。フリー版では印刷ができませんが、パソコンの画面上では平面図や3D画像を見ることができます。有料版と共通になりますが、マニュアルもダウンロードすることが可能。フリー版をまず使ってみてから、物足りないようであれば、有料版の使用を検討すると良いでしょう。

・間取りTouch+

http://app.magic-hour.co.jp/madoritouchplus/

「間取りTouch+」は、スマートフォンで間取りを作成できるiPhone専用のアプリです。リストから、画面のタッチ操作で部屋を選択して組み合わせていくだけで、寸法線のついた本格的な間取り図を作成できます。また、サンプルの間取り図をもとに編集していくこともできますので、オーソドックスな間取りの物件なら、似たような間取りを見つけられることもあります。家具や設備の配置では壁からの距離を表示することも可能。無理なく壁との間を通ることができるか、検討することができます。高品質の画像集力機能も備えてあり、不動産業務での使用も想定されているアプリです。

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◼まとめ

中古マンションをリノベーションした後、間取りはなかなか変えられないため、後悔のないプランにしたいものです。また、もともとの間取りを活かせる方が、リノベーション工事の規模が小さくなり、工期も費用も抑えることができますので、物件を探す段階でも間取りを重視しましょう。

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編集者: マイリノジャーナル編集部
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