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別荘リノベーションの費用相場は?セカンドハウスの施工事例や優遇税制も合わせて紹介

「週末や休暇にゆっくりと過ごせる場所がほしい」「遠距離通勤なので自宅とは別に泊まれる場所がほしい」など別荘やセカンドハウスを検討する理由はさまざま。中古物件をリノベーションすれば、新築よりも手頃な価格で理想の物件を手に入れられるかもしれません。今回は別荘リノベーションをする前に知っておきたい基礎知識や費用相場、優遇税制、施工事例などをご紹介します。一般住宅のリフォームとは違う、別荘特有の注意点もあるので知っておきましょう。

こんな方におすすめの記事です
  • 別荘やセカンドハウスがほしい方
  • 所有している別荘をリノベーションしたい方
  • 別荘リノベーションの費用や注意点を知りたい方

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■別荘リフォーム/リノベーション前の基礎知識

まずは別荘だからこそ気をつけたい、リフォームやメンテナンス、費用面のポイントについて解説します。

・別荘特有のメンテナンスが必要

毎日のように人が出入りしている建物では、自然と換気や掃除が行われます。一方、年に数回しか使わない別荘では換気不足で湿気がこもったり、雨漏りや劣化に気づきにくかったりすることも。劣化が進みやすい条件下にあるので、中古別荘を購入するときは建物の状態をよく確認しましょう。

また最近は断熱性能にこだわった住宅が増えていますが、長く滞在しない別荘では断熱対策が疎かになっていることも。「避暑地なので夏しか滞在しない」「薪ストーブがある」といった理由で寒さ対策がされていない別荘もあります。購入前に断熱性能を確認して、どのくらい断熱リフォームが必要になるか見積もっておくと安心です。

・別荘におけるリフォームで活用できる補助金はない?

別荘とは日常的に使うものではなく、主に保養を目的とした家のこと。(参考/地方税法施行令第36条2項)普段は都心で過ごしている方が、夏休みに別荘を訪れるようなイメージです。“贅沢品”という扱いになるため、一般住宅向けの補助金や優遇税制の対象になりません。

ただし物件の使用状況によっては「セカンドハウス(第二の家)」として扱われ、優遇措置を受けられることがあります。別荘とセカンドハウスを区別するポイントは、生活のために使われているかどうか。立地や広さは関係ありません。

別荘:保養のために使われる物件
セカンドハウス:生活のために使われる物件

例えば「平日は通勤に便利な都心で過ごし、週末は家族と郊外の物件で過ごす」「職場から自宅が遠く、夜勤や残業の日のため職場の近くに物件をもつ」といった場合は、セカンドハウスとして認められるかもしれません。別荘というと郊外のリゾート地のイメージがありますが、それとは逆に「田舎の家で子育てをして、都心部にセカンドハウスをもち通勤負担を軽減する」という方もいます。

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■適用されうる2つの減税制度

別荘ではなくセカンドハウスとして認められれば、固定資産税や都市計画税を減らせる可能性があります。

・固定資産税の軽減措置

固定資産税とは、建物や土地などの毎年1月1日時点の所有者に課される地方税です。通常は固定資産評価額に1.4%を掛けた金額を納めますが、各自治体で異なる税率を定めることができます。自宅やセカンドハウスのような住宅で設けられているのが、次のような軽減措置です。

区分固定資産税
小規模住宅用地(200㎡未満の部分)1/6
一般住宅用地(200㎡〜の部分)1/3

参考:東京都主税局|固定資産税・都市計画税(土地・家屋)

・都市計画税の軽減措置

都市計画税とは、市街化区域に物件を所有している方が年に1回課される地方税です。道路やインフラ整備など、住みやすい市街地をつくるために使われます。

都市計画税の納税先は、その物件がある市町村。東京23区では、東京都へ都税として納めます。納税額は評価額に0.3%以下の税率を掛けて計算しますが、この税率も市町村の条例によって決められています。自宅やセカンドハウスに設けられているのが、次のような軽減措置です。

区分都市計画税
小規模住宅用地(200㎡未満の部分)1/3
一般住宅用地(200㎡〜の部分)2/3

参考:東京都主税局|固定資産税・都市計画税(土地・家屋)

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■別荘リフォーム/リノベーションの部位別の費用相場

別荘リノベーションには内装から水回りまで多くの工事箇所があります。優先順位をつけて、予算配分していくことが大切です。

ではどのような工事にどのくらいの費用がかかるのか、部位別の相場を見ていきましょう。

・耐震リフォームの費用

1981年以前の旧耐震基準で建てられた別荘なら、耐震診断で「建物の耐震性はどうなのか?どのような補強が必要なのか?」を確認されるとよいでしょう。耐震リフォームの費用は建物の状態や規模によっても大きく変わり、数万円から数百万円とさまざま。日本建築防災協会によると最も多いのは100〜150万円(木造住宅の場合)の価格帯です。

工事内容リフォーム費用の目安
耐震診断約12〜25万円
耐震改修約100〜150万円

関連記事:リノベーションで耐震補強を!費用の相場や補強が必要な住宅の特徴とは

・断熱リフォームの費用

リフォームを機に断熱性能を上げれば、夏仕様の別荘でも冬快適に使えるようになります。また建物を長持ちさせるという意味でも、断熱リフォームは効果的です。

最も熱が出入りしやすいのは窓やドアなどの開口部。内窓をつけて二重窓にしたり、カバー工法で高性能なサッシに取り替えたりします。マンションをセカンドハウスにする場合、管理規約で窓の工事が難しい場合もありますが、内窓なら室内側のリフォームとして実施しやすいでしょう。

工事内容リフォーム費用の目安
内窓を設置する腰高窓:約8〜11万円
掃き出し窓:約17〜25万円
サッシを交換する(カバー工法)腰高窓:約17〜28万円
掃き出し:約34〜43万円

関連記事:窓はリノベーションで変えられる?窓リノベーションの費用や注意点などを解説

また窓に加えて、壁・床・天井など全体的に断熱リフォームをすることも。その場合のリフォーム費用の目安は次のとおりです。一戸建ては屋外に面した外壁や窓が多く、屋根や床下もあるので断熱リフォームの費用は高くなりがち。マンションはリフォーム箇所が少なくてすむので、費用を抑えられます。

工事内容リフォーム費用の目安
一戸建て全体の断熱リフォーム約350〜600万円
マンション一室全体の断熱リフォーム約120〜500万円

関連記事:断熱リノベーションの費用は?部位ごとの相場や補助金制度について解説

・内装リフォームの費用

面積の大きい壁や床をリフォームすると、部屋の雰囲気ががらっと変わります。間仕切り壁を撤去して広い部屋をつくったり、収納や家具を造作したりすることも。内装リフォームと一口にいってもさまざまな工事がありますが、一例としてリビングダイニングの内装リフォームをする場合の費用の目安をお伝えします。

工事内容リフォーム費用の目安
壁紙の張り替え約6〜15万円
フローリングの張り替え約14〜40万円
LDK全体の内装リフォーム約90〜200万円

関連記事:マンションの内装リフォームの費用は?リフォームの際の注意点も解説

・水回りリフォームの費用

キッチン・浴室・洗面所・トイレといった水回りをリフォームすると、気持ちよく生活できる別荘やセカンドハウスになります。水回りは湿気の多い場所なので、前回のメンテナンスから期間が空いていると内部の腐食や劣化が進んでいることも。定期的なリフォームできれいにしておきたい場所でもあります。リフォーム費用は使用する設備のグレードによっても変わりますが、目安は次の通りです。

工事内容リフォーム費用の目安
システムキッチンの交換約50〜150万円
キッチンの間取り変更約150万円〜
システムバスの交換約60〜120万円
洗面所全体のリフォーム約20〜50万円
トイレ全体のリフォーム約25〜100万円

関連記事:水回りのリフォームの費用相場はどれくらい?事例や注意点を解説!

・別荘を二世帯以上の住宅にする場合

別荘を二世帯同居向けにリフォームする場合、どのように生活空間を分けるか考える必要があります。水回りを増やしたり、大規模な間取り変更で居住空間を分けたりとさまざまなリフォームが考えられるでしょう。

工事内容リフォーム費用の目安
トイレ増設約50万円〜
浴室増設約80万円〜
キッチン増設約120万円〜
大規模な間取り変更リフォーム約500万円〜

関連記事:戸建てやマンションを二世帯住宅に。リフォームの具体的な内容や費用を紹介

また親世帯が高齢の場合は、手すりの設置や段差解消などのバリアフリー化も検討します。

工事内容リフォーム費用の目安
手すりの設置約5千円/m〜
入口の段差解消約5万円〜
開き戸を引き戸に変更約10万円〜

関連記事:介護・バリアフリーのリフォーム事例9選!費用相場や補助金も解説

・別荘を定住用の物件にする場合

これまで別荘として使われてきた物件を、本宅としてリノベーションするケースもあります。予算によってもリフォーム内容は変わりますが、一年中快適に過ごせるように断熱リフォームをしたり、安全に暮らせるように耐震リフォームをしたりと、建物を根本から見直してみるとよいでしょう。もちろん間取りや設備を見直して、暮らしやすい環境を整えることも大切です。

住まい全体を見直すのにおすすめなのが、スケルトンリノベーションです。骨組みだけを残して壁や設備を解体して、建物を丸ごときれいにします。スケルトンリノベーションの費用は物件の広さやプランによっても異なります。一戸建ては外壁や屋根にも手を入れるため、マンションよりも高額になりがちです。

工事内容リフォーム費用の目安
マンションのスケルトンリノベーション80㎡:約900〜1,300万円
100㎡:約1,000〜1,600万円
一戸建てのスケルトンリノベーション80㎡:約1,200〜1,600万円
100㎡:約1,300〜1,800万円

関連記事:リノベーション(中古マンション)の費用相場はどれくらい?

・自宅とは異なる目的で使用する場合

別荘をリノベーションして、ご自身が使っていない期間は「民泊」として貸し出す方も。定住用の物件として賃貸に出す方法も考えられます。うまく運用できれば収益を生みつつ、建物の管理も行き届きやすくなるでしょう。

別荘を今までとは違う目的で活用する場合は、その目的や立地によっても必要なリフォームが変わってきます。例えば大規模なリノベーションで周辺施設と差別化したほうがよい場合もあれば、最低限のリフォームにとどめて初期投資を抑えたほうがよい場合もあるでしょう。立地や周辺施設、ターゲットなど十分に検討しなければならないため、専門家に相談しながら進めることが大切です。

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■予算別・別荘リノベーション/リフォームの施工事例

ここからはグローバルベイスが手がけた、予算別のリノベーション施工事例をご紹介します。中古マンションをリノベーションして別荘やセカンドハウスとして活用したい方は、予算内でどのようなリノベーションができるのか参考にしてみてください。

・500万円でできる別荘リノベーション/リフォーム

工事費:510万円
専有面積:83.13㎡
間取り:3LDK
所在地:神奈川県横浜市

まずご紹介するのは、3LDKの新築マンションを部分的にリノベーションした事例です。イラストレーターのご主人は、自宅が仕事場。新築時の間取りは気に入っていましたが「もっと開放感のある空間で仕事をしたい」とリノベーションを決意されました。

仕事部屋とリビングの間に大きな室内窓をつけて、光がたっぷりと差し込む空間に。インテリアにもこだわりがあるため、お手持ちのヴィンテージ家具に合わせたキッチンのカップボードや壁紙、ドアなどを取り入れました。他にも寝室の内装にこだわったり、デッドスペースに収納をつくったりと、家中にさまざまな工夫をしています。

こちらの新築物件は駅から距離があり、かなり価格も抑えられていました。新築物件のリノベーションというと贅沢なイメージもあるかもしれませんが、設備などはそのまま使えるため、部分的なリノベーションでOK。結果的には中古のフルリノベーションと同じくらいのご予算で実施でき、「思い通りに手を加えたことで愛着の沸く家になった」と大満足されています。

>> こちらのリノベーション事例を詳しく見る

・1000万円でできる別荘リノベーション/リフォーム

工事費:1,000万円
専有面積:38.88㎡
間取り:1LDK
所在地:東京都新宿区

こちらは東新宿駅から徒歩5分の、閑静な場所にある中古マンション。値崩れしにくいリノベーション済み物件をお探しということで、こちらの物件に辿り着きました。

リノベーションはユナイテッドアローズ社とのコラボレーション。デザインの希少性が高く、ゆくゆくは賃貸として貸し出せそうなことにも魅力を感じて選ばれました。居室だけでなく水回り空間もスタイリッシュにリノベーションしています。

間取りは細切れの2DKから、広いリビングとコンパクトな寝室からなる1LDKに変更。2室の間はガラスの間仕切りで、開放感のある空間に仕上げました。

リモートワークが続いているとのことで、リビングの一角は自宅オフィスとしても使われています。おしゃれな部屋で、ストレスなく働けているとのことです。

>> こちらのリノベーション事例を詳しく見る

・2000万円でできる別荘リノベーション/リフォーム

工事費:1,900万円
専有面積:75.97㎡
間取り:2LDK+S
所在地:東京都武蔵野市

すでに持ち家を所有されていた方が、自宅の近所にセカンドハウスとしてリノベーション済み物件を購入された事例です。窓からは井の頭恩賜公園が見えて、お部屋にいながら四季を感じられる素晴らしい立地。ユナイテッドアローズ社コラボの高級コンドミニアムのようなインテリアで、日常を忘れて休日をのんびりと過ごせます。

昭和45年に建てられたレトロな物件ですが、1,900万円かけて大胆にリノベーション。玄関から一歩入るとまるで別世界です。リビングの一角にガラスの間仕切りでワークスペースをつくったり、リビングの照明にこだわったりして、ラグジュアリーなセカンドハウスが完成しました。キッチンの壁に貼ったタイルは、奥様のお気に入りの一つです。

元々は熱海や三浦半島も視野に入れていたというご主人。しかし仕事も忙しいなかで、遠方の別荘に行くなら、せいぜい月1回程度。行き帰りに時間がかかって、なかなかゆっくり過ごすこともできません。メインの自宅の近くにセカンドハウスを購入したことで、頻繁に訪れて充実したオフタイムを過ごせるようになりました。

>> こちらのリノベーション事例を詳しく見る

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■別荘/セカンドハウスの購入方法

別荘やセカンドハウスを手に入れるには、次のような方法があります。

・中古別荘を購入後、建て替え

一戸建ての中古別荘やセカンドハウスを購入するなら、一度更地にして建て替える選択肢があります。既存の構造にとらわれず、自由にプランニングできるのがメリットです。別荘の築年数があまりに古く耐震改修に高額な費用がかかる場合や、地盤に不安がある場合も建て替えが向いているでしょう。

・中古別荘を購入後、リノベーション/リフォーム

マンションを別荘やセカンドハウスとして使うなら、リノベーションやリフォーム一択です。一戸建ての別荘でも、構造がしっかりしているのであれば、骨組みを活用できるリノベーションの方が費用を抑えられます。自分好みの間取りやデザインを叶えたい場合や、内部の劣化も確認・改善したい場合は、スケルトンリノベーションがおすすめです。

・新築やリノベーション済みの別荘を購入する

新築にこだわりがある方は、自分好みの新築マンションや建売住宅を探すか、土地を購入して新築する方法が考えられます。新築にこだわりはないけれど「リノベーションの打ち合わせ時間がとれない」「早めに入居したい」という方は、リノベーション済み物件を探すのがおすすめです。リノベーション済み物件なら、実際のお部屋を内見することもできます。

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■まとめ

別荘やセカンドハウスのリノベーションをすることで、日常から離れてゆったりとした時間を過ごせる場に。「休日は生活感のない別荘でリラックスしたい」「資産価値の高い都心のセカンドハウスを購入したい」などの夢を叶えます。一度リノベーションで傷んでいる部分を改修しておくことで、その後のメンテナンスも楽になりますよ。また資産価値の上がるリノベーションをすれば、売ったり貸したりするときにも有利に働くでしょう。

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■別荘リノベーションのご相談ならグローバルベイスへ

グローバルベイスは東京・神奈川などの関東圏や、大阪・京都などの関西圏を中心として、中古マンションのリノベーションをしている会社です。都心部の中古マンション調達を得意としており「いずれは二次活用できる値崩れしにくい物件がほしい」「手頃な価格で好立地な物件がほしい」などのご相談をよく受けています。リーズナブルかつ高品質なリノベーションで、最高の別荘やセカンドハウスを実現してみませんか。リノベーション済み物件も多数ありますので、実際の物件を見てみたいという方はお問い合わせください。

編集者: 村田日菜子

みなさんの豊かな暮らしと住まいづくりをサポートしたい!建築学科卒業後、住宅ジャンルを専門とするライターに。住宅購入からリフォーム、資金計画まで、難しい情報も分かりやすくお伝えします。

監修者:原田 直生之
宅地建物取引士の有資格者。

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