タンクレストイレはメーカーや機種によって、デザインや機能面に違いがあります。今回はトイレメーカーについて押さえたうえで、各メーカーの最高級グレードのトイレのデザインや機能などの違いについて、詳しく紹介していきます。
CONTENTS
トイレ本体の定価の相場は、一体型のタンク式トイレは20万円台~30万円台、タンクレストイレは30万円台~70万円台です。
実際にトイレのリノベーション工事を行う際にはこの他に工事費用がかかりますが、リノベーション会社にもよる違いはあるものの、トイレの本体の価格には値引きが入ることが多いです。
トイレのリノベーションの工事費用を含めた相場では、トイレの交換のみの場合は、タンク式トイレは10万円~20万円、タンクレストイレは20万円~30万円が目安です。壁や床の張り替えを含めてもリノベーション費用は50万円以内が相場ですが、高性能のタンクレストイレを設置するケースや手洗い器を新設するケースのほか、内装にこだわるケースなどでは50万円を超える費用がかかります。
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詳しくはこちら>>タンクレストイレとは、便器の後ろに貯水タンクがないトイレのこと。タンク式トイレは貯水タンクに貯めた水で便器を流します。一方、タンクレストイレは直接、水道管とつないで水圧で水を流すという違いがあります。
また、タンクレストイレはウォシュレット一体型で手洗い器がついていないため、別途手洗い器の設置が必須となります。
タンクレストイレはタンクに水が貯まるのを待つことなく連続で水を流せるといったメリットがあり、スタイリッシュでおしゃれなデザインも魅力です。
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詳しくはこちら>>トイレは主に住宅設備メーカーが扱っています。主要なトイレメーカーとして挙げられるのは、TOTOとLIXIL、パナソニックの3社で、多くの住宅などで採用されています。
CMなどでもおなじみで広く知られているのはこの3社ですが、このほかにもトイレを扱うメーカーはあります。ホーローキッチンなどを扱うタカラスタンダードや衛生陶器メーカーのジャニス工業でもトイレを展開しています。
今回はこのトイレメーカー5社の特徴や主力商品などについてまとめました。
TOTOはトイレやユニットバス、システムキッチン、洗面化粧台など、水回りを中心とした住宅設備メーカーで、建材ではタイルを扱っています。
TOTOでは、1980年に温水洗浄便座「ウォシュレットG・S」を発売しました。温水洗浄便座は「ウォシュレット」と呼ばれることもありますが、TOTOの商標です。1993年にはウォシュレット一体型タンクレストイレ「ネオレストEX」を発売するなど、先進的な取り組みを行っているメーカーです。
また、掃除の手間を省く「きれい除菌水」を搭載したモデルをトイレなどの水回り設備で展開しています。
LIXILは2011年にトステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの統合によって誕生しました。システムキッチンやユニットバス、トイレ、洗面化粧台などの水回り設備から、サッシや玄関ドア、エクステリア用品、タイルまで、幅広く扱う住宅設備・建材メーカーです。
トイレはINAXブランドで、デザイン性や機能性を重視したラインナップ。壁掛けスタイルのキャビネット付き便器「フロートトイレ」や、タンクレストイレでは「サティス」シリーズを展開しています。
家電メーカーでもあるパナソニックは、システムキッチンやユニットバス、トイレ、洗面化粧台などの水回り設備のほか、フローリングなどの内装材、収納などを扱う住宅設備・建材メーカーでもあります。
システムキッチンでは横に4口並ぶ「マルチワイドIH」や3口並ぶ「トリプルワイドIH」を組み込んだシステムキッチンを展開している家電メーカーならではの特徴があります。
全自動お掃除トイレ「アラウーノ」のL150シリーズ・L160シリーズには、泡と水で流すたびに自動洗浄する「激落ちバブル」機能が搭載されています。
タカラスタンダードはシステムキッチンやユニットバス、トイレ、洗面化粧台などを扱う水回りの住宅設備メーカー。タカラスタンダードといえば、ホーローを使ったキッチンメーカーとして知られています。
トイレでは、「ティモニUシリーズ」はタンク式トイレとしては奥行がコンパクトなのが特徴。また、お手入れがしやすい「ホーロークリーントイレパネル」というタカラスタンダードならではの商品があり、壁用とフロア用を展開しています。
ジャニス工業は愛知県常滑市に本社を置き、トイレや洗面化粧台などの衛生陶器を中心に扱う住宅設備メーカーです。
タンクレストイレの「スマートクリーンシリーズ」は、狭小空間にも対応するコンパクトなサイズ特徴です。便器は「フロントスリム」という独自のフチ形状を採用。便器の手前部分のフチをなくしたことで、挟んでサッと拭くことが可能。従来は掃除がしにくかった、便器のフチの裏の汚れのお手入れの手間を軽減しています。
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詳しくはこちら>>TOTO、LIXIL、パナソニックの最高級グレードはタンクレストイレのシリーズです。TOTOではネオレストシリーズ、LIXILはサティスシリーズ、パナソニックはアラウーノシリーズを展開しています。
各社ともデザインに工夫を凝らしているため、機種によっては見た目が大きく異なります。また、独自に開発した多彩な機能を持ったタンクレストイレを打ち出しています。
それぞれのブランドの商品ラインナップや主な特徴などを紹介します。
TOTOのネオレストシリーズは最上位の「ネオレストNX」のほか、「ネオレストLS」「ネオレストAS」「ネオレストRS」というラインナップです。
「ネオレストNX」は他のメーカーのタンクレストイレと比較しても高価格帯で、陶器の美しさを活かした曲線が美しいデザイン。ネオレストシリーズは他の機種も陶器の質感がよいのが特徴です。
また、ネオレストシリーズは節水機能が強み。泡を巻くように水が流れる「トルネード洗浄」によって、汚物が付着しやすい便器の後方に水が勢いよく当たり、少量の水で流せます。
TOTOでは水回り設備全般に「きれい除菌水」機能を搭載していますが、ネオレストシリーズにも採用されています。水から生成した「きれい除菌水」には菌が原因となる黒ずみを防ぐ効果があります。使用後や長時間使わないいときに便器のボウル面に自動で噴霧する「便器きれい」機能、使用後のノズルを自動洗浄・除菌する「ノズルきれい」機能、便座裏の先端部分を漂白・除菌する「便座きれい」機能などに使われています。
LIXILのサティスシリーズの中でも、「サティスX」は洗浄機能がついたフラッグシップモデル。ラグジュアリーモデルの「サティスG」、スタイリッシュモデルの「サティスS」と合わせて3つのシリーズがあります。
「サティスX」には自動清掃機能があるのが特徴。「泡クリーン」機能は泡を便器内に行きわたらせて、3時間のつけ置き洗浄を行うもの。便器内をきれいに保てるのが魅力です。
「サティスX」と「サティスG」はマットな質感の4色展開で、インテリア性が高いという特徴があります。リビングダイニングをコーディネートするように、トイレの内装コーディネートを楽しめるデザインです。「サティスS」はコンパクトなフォルムのため、狭いトイレにも向いています。
LIXILではサティスシリーズを含む全機種で、おしり洗浄用とビデ用の2本のノズルを搭載しています。ビデ専用ノズルは、デリケートゾーンに合ったやさしい洗い心地にこだわっています。
パナソニックのアラウーノシリーズには最上位モデルの「アラウーノL150シリーズ」、ベーシックシリーズの「アラウーノL160シリーズ」のほか、「アラウーノV」があります。「アラウーノL150シリーズ」と「アラウーノ160シリーズ」は一体型ですが、「アラウーノV」は便座を選んで組み合わせます。
アラウーノシリーズの大きな特徴は、「アラウーノL150シリーズ」と「アラウーノL160シリーズ」に搭載された「激落ちバブル」。トイレを使用する都度、便器の内部が自動的に泡で洗浄されます。パナソニックは自動掃除機能を備えたトイレを展開した先駆けです。
また、アラウーノシリーズは便器に有機ガラス系素材を使用していることや、ステンレスノズルを採用していることも特徴です。
「アラウーノL150シリーズ」はフタのカラーバリエーションが豊富で高級感があり、和のモチーフも使われていることから、トイレのインテリアコーディネートを楽しめます。
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詳しくはこちら>>TOTOのネオレストシリーズとLIXILのサティスシリーズ、パナソニックのアラウーノシリーズはいずれもタンクレストイレですが、どのような違いがあるのでしょうか。「デザイン性」「除菌機能」「防汚機能」「節水機能」「節電機能」「重量」「清掃機能洗浄機能:ビデ洗浄・おしり洗浄」「その他の快適機能」の面から比較していきます。
それぞれのブランドで機種による違いもあるため、機能などに関しては一覧表にまとめました。
TOTOの最上位シリーズ「ネオレストNX」は陶器の質感を活かしてデザインされたという優美なデザインが特徴。フタの曲線も美しく、フタを開けたときにも美しく見えるようにデザインされています。
「ネオレストLS・AS・RSシリーズ」はいずれもスタイリッシュなデザイン。「ネオレストLS」は金属調の装飾が用いられているのが特徴で、曲線ラインのフタ形状が美しく、陶器の質感のよさや高級感が感じられるシリーズ。「ネオレストAS」は直線ラインを基調としたデザイン。「ネオレストRS」は丸みのあるコンパクトな形状でかわいらしい印象を受けます。
LIXILの「サティスX」「サティスG」は、柔らかな印象のフォルム。マットな質感のくすみカラーのバリエーションがあり、インテリア性が高いのが特徴です。「サティスX」はノーブルブラック、ノーブルグレー、ノーブルトープ、ピュアホワイトの4色展開で、「サティスG」はこれにオフホワイトが加わります。トイレ空間をリビングのようなくつろげる空間にできるトイレです。
「サティスS」はコンパクトなサイズで、直線ラインのスタイリッシュなデザインです。
パナソニックの「アラウーノL150シリーズ」はフタのカラーバリエーションが豊富で、素材感のよさから高級感が感じられます。「沙金(サキン)」や「銅(アカガネ)」、「銀嶺(ギンレイ)」といったカラー名称表わすように、和のデザインも取り入れられているのが特徴です。10色展開でトイレの内装に合わせて選べます。
一方、「アラウーノS160シリーズ」は白のシンプルなデザインで、スタイリッシュな印象を受けます。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
きれい除菌水 ノズルきれい (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) 便器きれい ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS3タイプ) 便座きれい (ネオレストNX/ネオレストLS2タイプ・AS2タイプ) | 鉢内除菌 (サティスX・G・S) ノズル除菌 (サティスX・G・S) | オゾンウォーター ※ノズル洗浄を含む (アラウーノL150シリーズ01・02タイプ) |
TOTOのネオレストシリーズには、水を電気分解して除菌成分となる次亜塩素酸を含んだ水を生成する「きれい除菌水」機能があります「きれい除菌水」は菌が原因となる黒ずみを防ぐ効果があります。
「きれい除菌水」は機種にもよりますが、トイレの使用後と8時間使用しないときに、便器ボウル面に自動で噴霧する「便器きれい」機能や、トイレの使用後のノズルの自動洗浄・除菌を行う「ノズルきれい」機能、トイレの使用後に便座裏の先端部分に吹きかけて漂白・除菌する「便座きれい」機能に用いられています。
LIXILのサティスシリーズには、「鉢内除菌」機能が搭載されています。鉢内除菌に使われているのはプラズマクラスター(シャープの商標)。トイレを使わないときにはフタを閉めた状態になり、プラズマクラスターイオンが便座裏を含め便器内の隅々まで届き、除菌する仕組みです。
また、ノズルを使用後に銀イオン水で洗浄する機能があり、除菌効果もあります。
パナソニックは「アラウーノL150シリーズ/タイプ01・02」に水から生成する「オゾンウォーター」機能を搭載。トイレから退出後に、輪じみができやすい便器の水際部分に、1日3回程度、自動的に散布する機能があります。オゾンウォーターはノズルの自動洗浄にも用いられています。
TOTO ネオレスト | LIXIL サティス | パナソニック アラウーノ |
---|---|---|
セフォンテクト (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) プレミスト (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) ※一部機種は「便器きれい」に含む | アクアセラミック (サティスX・G・S) 泡クッション (サティスX・G) | スゴピカ素材 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ・Vシリーズ) トリプル汚れガード (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ) |
TOTOのネオレストシリーズに使われているのは「セフォンテクト」という素材。陶器の表面にセフォンガラス層を焼き付けることにより、100万分の1mmのナノレベルまで滑らかに仕上げられています。親水性が高く、汚物を流しやすいことからも、汚れがつきにくい素材です。
また、一部の機種は「便器きれい」の機能に含まれていますが、使用前に便器のボウル面にミストを自動で噴霧して汚れをつきにくくする「プレミスト」機能という機能もあります。
LIXILのサティスシリーズに使われている「アクアセラミック」は、陶器の表面に化学的に水垢が固着しにくく、親水性が高く汚物を浮かせて流す機能的でキズがつきにくいことも特徴です。さらに、銀イオンによって黒ずみの原因となる菌の繁殖を抑える抗菌仕様。
「サティスX」「サティスG」には男性の小便時の飛沫を泡で抑える「泡クッション」という機能もあります。
TOTOとLIXILの便器は陶器ですが、パナソニックは有機ガラス系。「スゴピカ素材」と名付けられた水垢がつきにくい素材です。また、「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノL160シリーズ」には、尿の飛沫を抑える「トリプル汚れガード」を搭載。1つ目の「ハネガード」は泡のクッションで尿の飛散を防ぐ機能。「タレガード」は便器のフチをつたって垂れるのを防ぐ約3ミリの立ち上がり。「モレガード」は便座と便器の隙間からの漏れを防ぎます。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
トルネード洗浄 (ネオレストNX/ネオレストLS・AS・RS) | 極みトリプル水流 (ネオレストX) | パワフル水流・スパイラル水流 (アラウーノL150シリーズ・S160シリーズ) パワフル水流・3Dツイスター水流 (アラウーノV) ターントラップ方式 (アラウーノL150シリーズ・S160シリーズ・アラウーノV) |
◆洗浄水量 【ネオレストNX/ネオレストLS・AS・RS(床排水)】 大:3.8L、小:3.0L 【ネオレストLS・AS・RS(壁排水)】 大:4.8L、小:3.4L | ◆洗浄水量 【ECO5:サティスG/サティスSの一部】 大:6L、小:5L 【ECO6:サティスX/サティスSの一部】 大:6L、小:5L | ◆洗浄水量 【アラウーノL150シリーズ】 大:4.8L、小:3.6L ※ハネガード使用:+0.9L 【アラウーノL150シリーズ】 大:5.0L、小:3.6L ※ハネガード使用:+0.9L 【アラウーノV】 大:4.6L、小:3.0L |
引用:TOTO|ネオレストLS・AS・RS|環境テクノロジー
引用:LIXIL|サティス:エコ
引用:パナソニック|住まいの設備と建材|トイレターントラップ方式
洗浄水量が最も少ないのはTOTOのネオレストシリーズ。最も洗浄水量が少ないモデルでは、1回の使用量が「大:3.8L・小:3.0L」です。次にパナソニックのアラウーノシリーズが続きます。
節水に関わる洗浄方法などの機能面を見ていくと、TOTOの「トルネード洗浄」は渦を巻くように水が流れるのが特徴。汚物が付着しやすい便器の後方に勢いよく水が当たるなど、少量の水量で効率よく洗浄します。
LIXILの「サティスX」は「極みトリプル水流」。便器内を右側・後方・左側の3つの水流で隅々まで洗い流します。
パナソニックのアラウーノシリーズの「ターントラップ方式」は、便器内を旋回しながら排水路に貯めて、一気に排出する方式。
また、洗浄方法では「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノS160シリーズ」は「スパイラル水流」。便器の形状により、内側全体を勢いよく旋回することで、少ない水量で高い洗浄力があります。
「アラウーノV」は「3Dツイスター水流」で、有機ガラス系のスゴピカ素材だから実現できる節水と洗浄力を両立する便器形状。約20秒間時間をかけて洗い、水が流れる方向を変えて一気に排水します。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
瞬間暖房便座 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS) タイマー節電 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) おまかせ節電 (ネオレストRS) スーパーおまかせ節電 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) | スーパー節電 (サティスX・G・S) ワンタッチ節電 (サティスX・G・S) 省エネ温水シャワー (サティスX・G・S) | あったか速暖便座 (アラウーノL150シリーズ) 瞬間湯沸かし器方式(湯水シャワー) (アラウーノL150シリーズ) エコナビ (アラウーノL150シリーズ) エコモード (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ) おまかせ節電 (アラウーノV:V専用トワレ) |
◆年間電気代 約2,200円 ※タイマー節電の場合 ※タイマー節電+スーパーおまかせ節電で約11%省エネ (ネオレストLS) | ◆年間電気使用量 約112/kWh ※ワンタッチ節電(8時間)を1日2回使用で約37%省エネ (サティスX) 約114/kWh ※ワンタッチ節電(8時間)を1日2回使用で約36%省エネ (サティスG) 約115/kWh ※ワンタッチ節電(8時間)を1日2回使用で約36%省エネ (サティスS) | ◆年間電気使用量 約70/kWh ※エコモード使用で約14%節電、約60/kWh (L150シリーズ) 約173/kWh ※エコモード使用で約35%カット、約112/kWh (L160シリーズ) ◆年間電気代 約2,200円 (L150シリーズ) 約5,400円 (L160シリーズ) |
引用:TOTO|ネオレストLS・AS・RS|環境テクノロジー
引用:LIXIL|サティス:エコ
引用:パナソニックトイレ:節電機能
引用:Panasonic アラウーノトイレ設備
TOTOの「瞬間暖房便座」はセンサーが人を検知して、使用するときだけ便座を温める機能。「タイマー節電」は設定した時刻に毎日、ヒーターを自動的に切る機能です。「スーパーおまかせ節電」はトイレの使用頻度の学習により、使用しない時間帯は便座のヒーターを自動的に切る機能になります。
LIXILの「スーパー節電」は使用しないときに自動で便座の温度を下げる機能。「ワンタッチ節電」はスイッチ操作により8時間便座とオンスヒーターをオフにする機能です。「省エネ温水シャワー」は使うときだけお湯を温める機能になります。
パナソニックは「L150シリーズ」に様々なエコ機能を搭載。「あったか速暖便座」は室温を感知して高速で温める機能で、温水シャワーは使う瞬間に温める「瞬間湯わかし方式」。「エコナビ」はひとセンサーで検知すると便座を温め、室温センサーで温風乾燥の温度を調整、着座センサーで水量を調整する機能です。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
【ネオレストNX】 約62kg 【ネオレストLS1】 約50.2kg 【ネオレストLS2】 約50.4kg 【ネオレストAS1】 約39.9kg 【ネオレストAS2】 約40.3kg 【ネオレストRS1】 約39.5kg 【ネオレストRS2】 約39.8kg 【ネオレストRS3】 約39.9kg | 【サティスX】 約51.5kg 【サティスG】 約45kg 【サティスSブースター付】 約36kg 【サティスSブースターなし】 約34kg | 【アラウーノL150シリーズタイプ0・1】 約20kg 【アラウーノL150シリーズタイプ2】 約19kg 【アラウーノL160シリーズ) 約16kg 【アラウーノV・手洗いなし】 約13kg(V専用トワレ3.5 kg~4.3 kg) |
引用:TOTO ウォシュレット一体型便器ネオレスト
引用:LIXIL INAX 住宅トイレカタログ2024
引用:Panasonic アラウーノトイレ設備
重量はTOTOのネオレストシリーズはおおむね40kg~60kg、LIXILのサティスシリーズは30kg台半ばから50kgなのに対して、パナソニックのアラウーノシリーズは20kg以下という圧倒的な軽さです。
TOTOのネオレストシリーズやLIXILのサティスシリーズは便器に陶器を用いていますが、パナソニックのアラウーノシリーズは有機ガラス系素材を使っているためです。
トイレが軽いと、交換作業がしやすいというメリットがあります。ただし、トイレの交換リフォームをDIYでやるのは難易度が高いのでおすすめできません。特にマンションなどの集合住宅では、階下への水漏れのリスクもあります。施工性がよいので作業をスムーズに行いやすいととらえておきましょう。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
お掃除ミスト (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS3タイプ) フチなし形状 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) | 泡クリーン (サティスX) 電動お掃除リフトアップ (サティスX・G・S) キレイ便座 (サティスX・G・S) フチレス形状 (サティスS) ラクふきフォルム (サティスX・G) | 激落ちバブル (アラウーノL150シリーズ/L160シリーズ) 水位調節 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ・V) ひとふき形状 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ・V) スキマレス設計 (アラウーノL150シリーズ/L160シリーズ) |
自動掃除機能があるのはLIXILの「サティスG」とパナソニックの「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノL160シリーズ」。
LIXILの「サティスG」に搭載されているのは「泡クリーン」。便器内にきめ細かい泡を作り、3時間後に自動で洗い流すという機能です。専用アプリなどで作動時刻設定を行うと、毎日、同じ時間に泡クリーンが作動するため、便器内をきれいな状態に保つことができます。
パナソニックは「アラウーノL150シリーズ」と「アラウーノL160シリーズ」に、自動洗浄機能の「激落ちバブル」が搭載されています。「激落ちバブル」は流すたびに自動で便器内を泡で洗浄する機能。ミリバブルとマイクロバブルという2種類の泡で洗浄する仕組みとなっています。
このほかの清掃に関する機能では、TOTOのネオレストシリーズは多くの機種に「お掃除ミスト」を搭載。機種によって便器内、もしくは便器内と便座裏の先端部分に「きれい除菌水」をミストで噴霧し、汚れを浮き上がらせる機能です。
LIXILのサティスシリーズの「電動お掃除リフトアップ」はリモコン操作で、便座の取付部分が上に上がるので、便器との隙間が拭きやすくなります。
パナソニックのアラウーノシリーズには、便器内の輪じみの掃除がしやすくなる「水位調節」機能があります。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
---|---|---|
エアインワンダーウェーブ洗浄 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS) ムーブ洗浄 ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) マッサージ洗浄 ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) 洗浄位置調節 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) | おしりターボ洗浄 (サティスX・G・S) スーパーワイドビデ洗浄 (サティスX・G・S) | おしりムーブ洗浄 (アラウーノL160シリーズ) おしりパワーパルス洗浄 (アラウーノL150シリーズ) リズム洗浄 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ) ビデムーブ洗浄 (アラウーノL160シリーズ) ノズル位置調節機能 (アラウーノL160シリーズ) ※アラウーノVは便座を組み合わせるタイプ |
TOTOの「ネオレストNX」「ネオレストLS」「ネオレストAS」に搭載されている「エアインワンダーウェーブ洗浄」は、流速の異なる洗浄水を交互に噴出して空気を含んだ水玉を連射し、少ない洗浄水で快適に洗うものです。
LIXIXLのサティスシリーズは、全機種におしり専用とビデ専用の2本のノズルが搭載されているのが特徴で、ビデの洗い心地に力を入れています。。「スーパーワイドビデ洗浄」はノズルが前後に動いて広い範囲を洗浄できる機能です。「おしりターボ洗浄」はボタン1つで、最大流量でお尻を洗うことができます。
パナソニックの「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノ160シリーズ」はステンレスノズルという特徴があります。
TOTO | LIXIL | パナソニック |
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オート開閉 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS2・RS3タイプ) オート便器洗浄 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) 便ふた閉止後洗浄モード ネオレストLS・AS・RS2・RS3タイプ) オートパワー脱臭 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) 室内暖房 (ネオレストAS2タイプ) やわらかライト (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS2・RS3タイプ) 個人設定 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) 停電安心設計 (ネオレストNX/ ネオレストLS・AS・RS) | フルオート便座 (サティスX・G8・G6グレード・S6グレード) フルオート便器洗浄 (サティスX・G・S) 便フタ閉後洗浄モード (サティスX・G8・G6グレード・S6グレード) Wパワー脱臭 (サティスX・G・S) 部屋暖房 (サティスG8グレード) ほのかライト (サティスX・G8・G6グレード・S6グレード) リラックスミュージック(サティスG8グレード) | 便ふたオート開閉・ 便座電動開閉 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ1タイプ・アラウーノV:V専用トワレS3) オート洗浄 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ) クローズ洗浄モード (アラウーノL150Sシリーズ・L160シリーズ1タイプ) オート脱臭 (アラウーノL150シリーズ・L160シリーズ・アラウーノV:V専用トワレS3・S4・SN4) LED照明 (アラウーノL150シリーズ0・1タイプ) |
デザイン性の面では、TOTOの「ネオレストNX」は陶器の質感を活かした優美なデザインが特徴。ネオレストシリーズは陶器の質感のよさが感じられます。LIXILの「サティスX」「サティスG」はマットな質感でカラーのバリエーションがあり、インテリア性の高さが魅力。パナソニックの「アラウーノL150シリーズ」はフタのカラーバリエーションが豊富で、スタイリッシュなデザインです。
除菌機能は、TOTOのネオレストシリーズは「きれい除菌水」、パナソニックの「アラウーノL150シリーズ/タイプ01・02」は「オゾンウォーター」をいずれも水から生成して活用。LIXILのサティスシリーズは、プラズマクラスターによる便器の鉢内除菌の機能があります。
防汚機能の素材の面では、TOTOのネオレストシリーズの「セフォンテクト」とLIXILのサティスシリーズの「アクアセラミック」はいずれも陶器に汚れがつきにくくしたもの。一方、パナソニックの「スゴピカ素材」は有機ガラス系素材です。
また、LIXILの「サティスX」「サティスG」とパナソニックの「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノL160シリーズ」には、尿の飛沫を泡で抑える機能があります。
1回に使用する洗浄水量が少なく、節水機能が最も優れているのはTOTOのアラウーノシリーズです。
重量では、パナソニックのアラウーノシリーズは20kg以下と軽く、有機ガラス系素材を使っていることが理由です。
清掃機能では、LIXILの「サティスG」とパナソニックの「アラウーノL150シリーズ」「アラウーノL160シリーズ」には、タイプが異なりますが自動掃除機能があります。
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詳しくはこちら>>日本の製品にはないデザインのトイレを設置したいケースや、海外風のインテリアを目指すケース、あるいは高級感のあるトイレ空間を演出したいケースなどでは、海外のトイレメーカー・ブランドの商品も選択肢となります。ただし、フォルムのよさを活かすには設置スペースにゆとりが必要です。
海外の高級トイレメーカーのなかから、「KOHLER(コーラー)」や「DURAVIT(デュラビット)」、「GROHE(グローエ)」の3つについて紹介していきます。
◎KOHLER(コーラー)の公式URL(JPK)
◎ショールーム
東京ショールーム/東京都港区高輪2-21-38 大野高輪ビル1F
大阪ショールーム/大阪市大阪市住之江区南港北2-1-10 ATCビル ITM棟9階
※東京ショールームは平日は予約優先、土曜日は予約制。大阪ショールームはスタッフの常駐なし。
KOHLERのトイレには、ワンピーストイレとツーピーストイレがあります。ワンピース型はタンクと便器が一体成形されたタイプ。シンプルでスタイリッシュなデザインのものが中心で、床面から浮いたフロートトイレもあります。
ツーピーストイレはタンクと便器が分かれているタイプ。ツーピーストイレはシンプルなデザインのトイレのほか、クラシカルなデザインでラグジュアリーなトイレも扱っています。
◎DURAVIT(デュラビット)の公式URL(デュラビット・ジャパン)
◎ショールーム
展示ルーム/東京都渋谷区恵比寿西2-8-4 平陽ビル6階
※プロユーザー向け、完全予約制
DURAVIT(デュラビット)はドイツのデザイナーズバスルームメーカー。バスタブをはじめ、洗面ボウルやトイレなども扱っています。シンプルモダンのスタイリッシュなデザインアイテムが揃っています。
トイレは床置きタイプと、フロートトイレと呼ばれる壁掛けタイプがあります。日本のメーカーの商品ではフロートトイレが少なく、選択肢が限られていますが、DURAVITは様々なデザインのフロートトイレを展開しています。フロートトイレは、トイレ空間をすっきりと見せられ、掃除もしやすいといったメリットがあります。
DURAVITのトイレは、ホテルライクなインテリアテイストにも向いています。
◎GROHE(グローエ)の公式URL(グローエジャパン)
◎ショールーム
GROHE赤坂ショールーム/東京都港区赤坂4丁目8番18号 赤坂JEBL2階
※原則として予約制、フリー来場時間あり。
GROHE(グローエ)は水栓金具を中心に手掛けるドイツの世界的なブランド。キッチンや浴室、洗面台、浴室などに設置する水栓金具を扱い、シンプルでスタイリッシュなデザインが中心です。このほかに洗面ボウルやトイレなども取り扱っています。日本でグローエ製品を扱うグローエジャパンは、LIXILグループの一員です。
グローエのトイレは「センシア アリーナ」のみ。GROHEの持つデザイン力と日本の温水洗浄便座の技術を融合した商品で、多様な機能が搭載さて、デザイン性・機能性に富んでいます。
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詳しくはこちら>>タンクレストイレはラグジュアリーな商品やデザイン性の高い商品が展開されています。トイレのインテリアにこだわることで、トイレのデザインのよさを活かすことができます。
リノベーションで高級感のあるトイレ空間を実現したグローバルベイスの事例を紹介します。
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ご自宅をご家族で暮らすクラシカルスタイルのエレガントな空間にフルリノベーションした事例です。トイレもシックな壁紙にエレガントな照明やミラーを合わせて、上質感のある空間となりました。シンプルなデザインのタンクレストイレが空間にマッチし、質感のよさが感じられます。
玄関やホール、リビングダイニング、トイレといったパブリックスペース全体が統一されたイメージにもとづいているため、まとまりある空間となっています。
ユナイテッドアローズ社とのコラボレーションによってリノベーションされた物件。トイレは壁や便器、手洗い器などが白で統一され、床材も淡い色合いのため、空間に広がりが感じられます。シンプルでスタイリッシュでありながらも高級感が感じられ、ホテルを彷彿させる雰囲気があります。
壁面に飾られたアートも小ぶりで圧迫感を与えません。アートの鮮やかなグリーンが、白でまとめられた空間のフォーカルポイントになっています。
犬と暮らせる住まいにリノベーションした一人暮らしの住まいの事例です。トイレは、ホテルのようなスタイリッシュで落ち着ける空間を目指されたという洗面室と同室で、限られた空間が有効活用されています。
床面には黒の大判のタイル、壁面にはグリーン系のモザイクタイルが用いられメリハリがあります。一方で、手洗いボウルにもグリーン系のカラーを用いていることから、空間にまとまりが感じられます。
また、直線ラインの洗面台と丸みを帯びたタンクレストイレやミラー、手洗い器を組み合わせたおしゃれな空間でもあります。
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トイレはデザインももちろん大事ですが、使い勝手やお手入れの面なども重視したい場所ではないでしょうか。グローバルベイスでは、家族構成やライフスタイルを元に、お客様一人ひとりにあったリノベーションプランを提案しています。
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