朝は心地よい光に包まれて目覚め、ゆったりとした空間で優雅に一日をスタート。そんな高級ホテルで過ごすような贅沢な時間を、毎日の暮らしの中で実現するのが「ホテルライクな寝室」です。
生活感を抑え、非日常感を演出したホテルライクなインテリアスタイルは、シンプルでありながらも高級感があり、統一感のある美しさが特徴です。しかし、このような魅力的な寝室を自宅で再現するには、どうすればよいのでしょうか。
今回は憧れのホテルライクな寝室を自宅で実現するためのポイントと、さまざまなスタイルの実例をご紹介します。理想の寝室づくりのヒントを見つけ、毎日を豊かに過ごすための空間づくりにお役立てください。
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憧れのホテルのような寝室を自宅で再現するのは、一見難しそうに思えるかもしれません。しかし、いくつかの重要なポイントを押さえるだけで、驚くほど洗練された空間をつくることができます。ホテルの部屋にはどのような特徴があり、プロはどんなことを意識しながら空間づくりしているのか、8つのキーポイントをご紹介しましょう。
おしゃれなホテルの部屋は、明確なコンセプトに基づいてデザインされています。自宅でホテルライクな寝室をつくる際も、シンプルモダン・和モダン・リゾート風など、具体的なコンセプトを決めてから配色や素材選びに取り掛かるとよいでしょう。
どのようなコンセプトにしたらよいか迷ったときは、憧れのホテルのインテリアを参考にするのもおすすめです。
高級ホテルの寝室は、広々としていて開放的な印象を与えます。自宅でも可能な限り広めの寝室を確保すると、ホテルのような空間を演出できるでしょう。リノベーションでは、高級感のあるバスルームを隣接させたり、くつろげるラウンジスペースを設けたりして非日常感を演出する場合もあります。
天井が高いと開放感は出ますが、くつろぐための寝室にはあえて低い天井高を採用するのもおすすめです。他の部屋と天井高の変化をつけることで、メリハリのある空間をつくれます。
ホテルの寝室では、ベッドを中心に左右対称に家具を配置したレイアウトが王道です。具体的には、部屋の中央に大きなベッドを置き、その両サイドに同じデザインのナイトテーブル・チェスト・照明などを配置します。自宅でもこのレイアウトを意識することで、安定感のある落ち着いた印象の寝室になるでしょう。
ただし、部屋の形状や大きさによっては、完全な対称は難しい場合もあります。そのような際は、色や素材を揃えることで、視覚的な対称性を演出するのも一つの方法です。また、あえて左右非対称にして遊び心や個性を演出する方法もあります。例えば、一方にフロアランプを置いたり、ナイトテーブルのデザインを変えたりすることでアクセントに。コンセプトや好み、部屋の形状に合わせて、最適なレイアウトを選びましょう。
洗練されたホテルの部屋に近づけるには、統一感のあるカラーリングも重要なポイントです。色彩のバランスを考えながら、基本的に3〜4色程度までに色数を絞ることで、落ち着きと高級感のある空間を演出できます。
まず、ベースカラーとして、壁や床の色を選びます。高級ホテルではホワイト・ベージュ・グレーなど、清潔感があって他の色とも調和しやすいニュートラルカラーが選ばれることが多いです。
次に、メインカラーを決めます。これはカーテン・ベッドカバーなど、面積の大きな色に使用する色です。ベースカラーと調和する色を選びましょう。
最後に決めるのが、クッションやアートワークなどに加えるアクセントカラー。遊び心を加える鮮やかな色、引き締め効果のあるブラックなど、コンセプトに合わせて選びましょう。
ホテルの寝室の大きな特徴の一つは、余計なものが目に入らない、すっきりとした空間です。自宅でも同じような雰囲気を出すには、効率的な収納計画が欠かせません。
まずは、クローゼットを最大限に活用し、衣類や寝具類を整理しましょう。本や小物類が多い場合は、壁面収納をつくったり、引き出し付きのナイトテーブルを置いたりするのも効果的です。
高級ホテルの寝室は、肌触りのよい上質なファブリックも魅力の一つ。自宅の寝室でも、ベッドリネンやカーテンなどは、素材にこだわって選びましょう。光沢感のあるシルクや、目の細かいサテンなどを選ぶと、ラグジュアリーな印象になります。
ベッドメイキングの仕上げとして、シーツの上からかけるベッドスプレッドやスローを活用するのもおすすめです。生活感のあるシーツを隠せて、ホテルのような寝室としてコーディネートできます。
シンプルで洗練された空間に、さりげなく華やかさを加えるのが壁面装飾です。アートパネ
ルやファブリックパネルをベッドの上に一枚飾るだけで、部屋の印象が劇的に変わります。
空間を広く見せたい場合は、ウォールミラーを飾るのもおすすめです。また、壁面を利用したヘッドボードを造作すると、ホテルさながらの高級感を演出できます。
高級ホテルで感じる心地よさの秘密の一つは、巧みな照明計画にあります。1灯でまんべんなく照らすのではなく、ペンダントライトやスタンドライトなど複数の光源を組み合わせると、リラックス感のある空間になります。
寝室では、直接光源が目に入るような眩しい照明は避けた方が無難です。ヘッドボードの背面や足元、天井の段差、家具の下部などに、柔らかな間接照明を設置すると、落ち着いた雰囲気が生まれます。
寝室の照明でおすすめなのが、時間帯や気分に合わせて明るさや色温度を変えられる調光調色機能がついたもの。また、ベッドサイドにスイッチを設ければ、ベッドから出ずに消灯できます。
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詳しくはこちら＞＞旅行先で泊まるホテルを思い出してみると、同じ「ホテル」でもさまざまなスタイルがあるはずです。都会的で洗練されたホテル、南国のリゾートを思わせる爽やかなホテル、和の要素を取り入れたホテルなど、ホテルによってさまざまな特徴や魅力があります。
自宅でホテルライクな寝室をつくる際も、同じようにさまざまなスタイルから選ぶことができます。ここからは人気の4つのスタイル「ラグジュアリー・リゾート風・ジャパンディ・ヴィンテージ」について、それぞれの特徴とリノベーション実例をご紹介します。
高級感と華やかさが特徴のラグジュアリースタイル。細部までこだわった上質な空間を作り、日常から離れた特別な空間を提供します。
カラーリングは、モノトーンやブラウンなどの落ち着いた色を中心に。なめらかなシルクやベルベットなど、触れるだけで贅沢さを感じられる素材を選びましょう。
家具は重厚感のあるデザインを選び、品格と存在感を持たせます。壁面収納やベッドボードを造作すると、まるでスイートルームのような贅沢感を醸し出すことができます。さらに空間に華やかさを加えるアクセントとして、大型のアートパネルや優雅なシャンデリアなどを取り入れるのも効果的です。
洗練されたデザインと機能性が融合した、1LDKのリノベーション物件。ユナイテッドアローズ監修で、随所に美意識が感じられます。特に注目すべきは、リビングと寝室の絶妙なバランス。人々が自然と集まりたくなるような開放的なリビングに対し、隣接する寝室はプライバシーを重視した落ち着き感のある空間として設計されています。
寝室のインテリアは、細部まで行き届いた設計がポイント。枕元に配されたグレーのアクセントウォールは、木製の壁と絶妙なコントラストを生み出し、高級感あふれる雰囲気に。じんわりと広がる柔らかな間接照明が、リラックス感を演出しています。
実用性も考慮されており、枕元に設置された照明スイッチは、ベッドから動かずに灯りをオンオフできる便利な仕様。心地よい眠りへの導線がスムーズになっています。
寝室の一角に設けられたオフィススペースは、リモートワークに大活躍。寝室のデザイン性が高いため、ビデオ会議では「ホテルで仕事しているの？」と聞かれることも多いそうです。
直線的なモダンスタイルに、木の温もりを感じるナチュラルスタイルをミックスした、ラグジュアリーなホテルのような寝室。特筆すべきは、機能性と美しさを両立させた造作の壁面収納です。生活感の出やすいアイテム「隠す収納」に収め、厳選された書籍やオブジェは「見せる収納」に美しくディスプレイできます。
さらにこの寝室の魅力を高めているのが、ホテルライクな動線設計です。寝室から直接アクセスできる洗面所・浴室は、まさに高級ホテルのスイートルームのよう。洗面所・浴室にはリビング側からもアクセスできる回遊式動線なので、家族やゲストとの共用スペースとしても機能します。
海外ホテル風の部屋を目指して、最小限の間仕切りで計画したリノベーション事例です。リビングと隣り合う寝室は、思い切ってガラスの建具を使ったスケルトンに。寝室の床材をリビングとは異なるものを選ぶことで、空間をさりげなくゾーニングしました。寝室の中にいると、ホテルにいるような非日常的な気持ちになれるそうです。
ベッドの両サイドに配されたブラケットライトは、丸みのあるデザインがおしゃれ。頭上には壁の厚みを利用したニッチも設けました。ベッドを中心とした左右対称のレイアウトは、ホテルでよく見られる王道のデザインです。
日常から開放され、ゆったりとしたバケーション気分に浸れる。そんな夢のような空間を自宅に再現するのが、リゾート風スタイルです。南国のビーチを彷彿とさせる爽やかなスタイル、都会のアーバンリゾートスタイルなど、理想のリゾートイメージを再現しましょう。
リゾート風スタイルの要となるのは、開放感のある空間づくりです。大きな窓を設けることで、爽やかな自然光を存分に取り入れましょう。
カラーリングは、明るく爽やかな色調がキーとなります。ホワイトやベージュをベースに、海を思わせるブルーや、トロピカルな植物を連想させるグリーンなどをアクセントとして使用しましょう。床材や家具には、無垢材やラタンなどの自然素材を積極的に取り入れのもポイントです。
サーフィン愛好家の夢を叶えたリノベーション事例。爽やかなホワイトを基調に、海を想起させるブルーのアクセントカラーを使うことで、まるで海辺のリゾートにいるような空間をつくりました。
そして目をひくのが、アクセントクロスです。潮風にさらされた板張り風のデザインで、海辺の雰囲気を見事に再現しました。開放的なコーナー窓からの緑豊かな眺望で、リゾート気分がさらに高まります。
こちらのリノベーション事例は、リゾートスタイルにエレガントさを加えた、大人の空間です。深いブラウンの床材とヘッドボードが、落ち着きと高級感を演出しています。
白い木目調の建具は、ビーチスタイルの要素を取り入れたもの。ブルーのベッドリネンが、さりげなく海のテーマを強調し、爽やかさを加えています。
都会的な空気感と、リゾート地でのスローライフを融合させた、大人のアーバンリゾートスタイルの寝室です。ベッドヘッドに設置したのは、控えめながら存在感のあるウッドアートパネル。後ろに間接照明も設置し、自然な美しさとモダン要素を楽しめる空間になりました。
寝室の手前に設けたのはラウンジスペース。就寝前に読書をしたりお酒を飲んだりする空間です。人の集まるリビングから離れて、リラックスした状態で就寝へと導く、巧みな設計となっています。
ジャパンディは、北欧インテリアに和の要素をミックスしたスタイルです。インテリアトレンドの一つとなっており、ホテル業界でも注目を集めています。
空間づくりのポイントは、余白をいかしたミニマルなデザイン。不要な装飾はなくし、必要最小限の要素でシンプルな空間を構成します。
カラーリングは、ベージュやブラウンなどのアースカラーがベース。木や麻などの天然素材を効果的に取り入れます。ほっとできるナチュラルなインテリアなので、寝室にぴったりです。
ナチュラルなアースカラーでまとめた寝室のリノベーション事例。過度な装飾はせずにシンプルな空間とし、優しいカラーリングと素材感でおしゃれな空間をつくっています。
ベッドリネンは清潔感のある白でまとめ、アクセントクロスにはグレーとベージュの中間のようなグレージュカラーを採用しました。枕元のコンセントと小さなウォールシェルフは、寝ている間にスマホを充電するのに便利です。
青山グランドホテルからインスピレーションを得た造作のヘッドボードが、フォーカルポイントとして活躍している寝室。ヘッドボードがあると、一気にホテル感が増します。
明るい色のフローリングに木製のヘッドボードやベッドフレームが、ナチュラルで落ち着いた雰囲気に。グレージュのアクセントクロスはお部屋に馴染みやすく、手軽にトレンド感も加えることができます。
現代的な要素と、伝統的な旅館の要素を融合させた寝室。小上がりのローベッドは和の趣を感じさせつつ、段差部分の間接照明で高級ホテルのような雰囲気を演出。正面にはプロジェクターを投影し、お気に入りのくつろぎ空間になりました。寝室の一角に設けたデスクカウンターは、在宅勤務に大活躍しているそうです。
最近のホテル業界では、ヴィンテージ感のあるスタイルもトレンド。打ちっぱなしのコンクリートやアイアンなど無骨なエッセンスを取り入れて、独特の雰囲気をつくります。
このスタイルを成功させるのに大切なのは、繊細なバランス感。無機質な要素が強すぎると、工業的な空間になりかねません。温もり感のある木材をミックスしたり、スタイリッシュな要素を加えたりすることで、ホテルライクで重すぎないコーディネートが完成します。
シンプルな白い壁やナチュラルな木材と、無骨な躯体表しの天井のコントラストが印象的なリノベーション事例。後から色を足していける、シンプルな内装を目指しました。
寝室のこだわりは、屋久杉を使った造作ベッド。リビングと寝室は突板仕上げとガラスの間仕切りでゆるやかにゾーニングし、広々と感じられる工夫をしました。
躯体現しを多用し、ヴィンテージ感のある空間づくりを実現したリノベーション事例。寝室でもコンクリートの素材感を存分に活かしています。
洗練されたホワイトの引き戸や、ナチュラルなフローリングなどを組み合わせて、無骨すぎない絶妙なバランスを実現。年を経るごとに味わいを増す空間になりました。
築60年超のヴィンテージマンションのリノベーション事例。躯体現しの天井を白く塗装することで、コンクリートの質感を残しつつも柔らかな印象を与えています。
リビングと寝室は室内窓でゆるやかにつなぎ、開放的な空間に。室内窓はリノベーション前についていたヴィンテージ感のある窓枠を再利用しています。
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詳しくはこちら＞＞ホテルライクな寝室を実現する方法は大きく分けて3つあります。今すぐ実践できる手軽な方法から、本格的なホテルライクな空間を実現方法まで、順番に見ていきましょう。
最も手軽な方法として、ベッドシーツや枕カバーなど寝具類の買い替えが挙げられます。低コストで季節や気分に応じて簡単に変更でき、専門知識も必要ありません。高級ホテルで使われているような、上質な光沢感をもつシルクやコットンのシーツを選ぶだけでも、寝室の雰囲気は大きく変わります。
質の高いリネンは比較的高価ですが、それだけで空間全体の印象を劇的に変えることは難しいことも。また、部屋の構造的な問題は解決できないという限界もあります。
次に、家具や照明の変更という方法があります。ベッドリネン変更よりも大きく印象を変えることができ、必要に応じて段階的に実施できるメリットがあります。例えば、ベッドフレームをホテルのようなゆったりとしたサイズに変更したり、間接照明を取り入れたりすることで、比較的低コストで大きな効果を得られる点も魅力的です。
ただし、既存の間取りや壁・床の制約を受けることがデメリット。知識がないとうまく家具選びや配置ができず、お金をかけたのに思ったような空間づくりができないことも。高品質な家具や照明器具は高価なので、慎重に選びたいところです。
最後に、最も本格的な方法としてリノベーションがあります。空間全体を一新し、理想的なホテルライクな寝室を実現することが可能です。
間取りの変更や設備の更新など、根本的な改善ができる点がリノベーションの大きな魅力です。例えば、寝室にホテルのようなウォークインクローゼットを新設したり、バスルームとの動線を改善したりすることができます。また、長期的な視点で見ると、住宅の資産価値向上にも繋がります。
一方で、初期コストが高く、工事期間中は生活に影響が出るのがデメリット。どのくらいの予算があれば理想の空間づくりができるか、まずは専門家に聞いてみるのがおすすめです。
理想の住まいをワンストップで実現できるリノベーションサービス「MyRENO マイリノ」
詳しくはこちら＞＞ホテルライクな寝室づくりは、単なるインテリアの変更以上の価値をもたらします。洗練された空間で過ごすことで、日々の生活に特別感をもたらすことができるでしょう。毎日の睡眠の質が向上し、心身ともにリフレッシュ。高級ホテルに滞在しているかのような気分で一日がスタートし、夜はゆったりとした時間を過ごせます。
ホテルライクな寝室の実現方法は、ベッドリネンの買い替えから家具の変更、そして本格的なリノベーションまでさまざまです。まずは憧れのホテルの写真を集めて、好みのスタイルや具体的なイメージを固めてみましょう。そして、理想の寝室を実現するために何ができるのか、専門家に相談してみるのはいかがでしょうか。
